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よく聞く「PDCA」とは何の略?

●返済能力がないのにお金を借りて、しかも儲かるローン?

専門家がそろって「破綻寸前」「危機だ」と深刻な顔で口にしている「サブプライムローン」。

「サブプライムローン」とは何なのでしょうか? 危機といわれていますが、日本に関係あるのでしょうか?

その舞台は、おもにアメリカの住宅市場です。さて「ローン」を組むとき、皆さんはどうしますか? 

家や土地を抵当にしたり、貸し手の金融機関に返済能力など信用度を調べられ、お墨つきをもらうなどして「借金」をすることになります。

「プライムローン」はそのような本来のローンです。所得や資産で返済能力の有無を判断され、借金をすることになります。

ところが、問題の「サブプライムローン」は、返済能力の信用度が低い人たち(資産を持たない低所得者層や移民層)にも積極的にお金を貸してしまおう、というローンでした。

まともに考えれば、「そんな無謀なこと」と思うでしょうが、サブプライムローンは複雑な仕組みで、リスクがないように見せかけていたのです。

つまり、ローンで購入した住宅の値段(資産価値)が今後さらに上がり続けるという見込みのもとに、本来は返済能力のない住宅購入者を「返済能力あり」と仮定して、購入者はさらにお金を借りることができ、それでさまざまな投資を行う、というやり方です。

さらに、最初の一定期間の返済金額を低く設定することで、低所得者層でも借りやすくする工夫もされました。(実は後の支払額がその分高くなるのですが)

ローンを組む購入者からすれば、「自分の収入では無理とあきらめていた広い家を買って、さらに儲かってしまう」という夢のようなローンです。

サブプライムローンは大変な人気となりました。なにしろ「儲かるローン」ですから。多くのアメリカ市民が次々と家を購入し、住宅ブームとなりました。利回りのいいサブプライムローンを金融業界もさかんに取り扱い、消費も伸びてアメリカ経済が活性化しました。

と、ここまで読んで冷静に考えると、おかしいことに気づくでしょう。

このローンはひとえに、「買った住宅の資産価値が常に上がり続ける」ことを前提にしているのです。それが下がったらすべてが根底から崩れてしまいます。実はとても危険なローンだったのです。


●サブプライムローンが破綻した理由は?

2006年頃からついに破局が見えてきました。住宅ブームで実体以上に価格の上がっていた住宅市場が伸び悩み始めたのです。

すると当然のことながら、住宅価格が上がることを前提に借金をしていた住宅の購入者たちがローンを返済できなくなってきます。もともとは返済能力がないはずの層だったのですから余剰資金があるはずがありません。

ローンを返せず、買った家を「借金のカタ」に手放さざるを得なくなり、多額の借金だけを抱えた人々が増えました。これらの家を安く買い叩き、高額で売り払って大儲けするハゲタカのような業者も現れ、さらに住宅市場が混乱しました。いわば住宅バブル崩壊です。

なぜこんなことになってしまったのでしょうか? 「借金しても今の楽しさを追求するアメリカ人の気質」「目先の利益優先でリスクの高い金融商品を売った企業の儲け主義」などが原因といわれています。

いずれにしろ、危機が現実のものとなりました。サブプライムローンの融資会社に資金を出していた銀行などがローン返済遅延(つまり不良債権化です)が増えたことに不安を感じました。それで貸し渋りが起こり、資金繰りができなくなって破綻する融資会社が出たのです。

不安は飛び火し、まともなプライムローン(返済能力の高い層相手のローン)を扱う優良企業まで貸し渋りに遭う羽目になりました。


●日本にも影響があるサブプライムローン問題

これだけなら、アメリカ国内の限られた業界のことだけで済んだかもしれません。

ところがサブプライムローンの破綻は、さらに大きな経済危機につながりそうなことが分かってきました。

サブプライムローンの債権がまとめられて小分けにされ、ファンドなどさまざまな金融商品に組み込まれていたのです。それがこれまでM&Aや大型投資の資金となってきたわけです。この資金運用の仕組みがサブプライムローン問題で行き詰まることになりました。

2007年6月には、大手証券会社のファンドがサブプライムローンを組み込んだ資金の運用に失敗して巨額の損を出し、金融市場に不安が広がりました。

しかもまずいことに、世界各国がつながる金融市場の動きはあまりに複雑で、一体どの金融商品にどのサブプライムローンの債権が含まれているか「ローンが破綻してみないと分からない」状態になっています。

つまりババ抜きと同じで、誰が最後の損をかぶるかで疑心暗鬼となっているのです。当然ながら損を恐れた金融会社が撤退と資金回収に急ぎ、投資の動きが冷え込み始めています。

各国政府や金融当局などが対策を始め、ひとまず市場の悪化には一応の歯止めがかけられました。しかし根本的な問題が解決されたわけではなく、今後さらにローン返済ができず不良債権化するサブプライムローンも膨大な額があり、予断を許しません。

さいわい日本の金融関連ではサブプライムローンを組み込んだ金融商品はわずかでした。とはいえ、このままアメリカ経済が失速すると、アメリカの旺盛な消費力に支えられてきた日本やアジア各国の輸出が一気に低迷することにもなりかねません。

海の向こうの話だと思っていたサブプライムローンですが、大いに私たちの生活に関わりがあるのです。今後もこの問題からは目が離せません。


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