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今更聞けない。。。シゴトの基礎知識

「管理職」の条件とは?

●「名ばかり管理職」騒動で、企業がゆれている

今、「名ばかり管理職」が、問題となっています。

先日、店長の残業代をめぐる裁判で、チェーン店の店長を管理職とは認めず、残業代の支払いを命じる判決が下されて、飲食業界・流通業界などに衝撃を与えました。

ところで、なにが「名ばかり」だというのでしょう。

法律では、管理職は自分で働きかたを決められる立場にあるため、残業手当の対象にはならない、と定められています。

ところが、現在の企業では、多くの管理職が、大して権限もなく自分で働きかたを決められる立場にないのに、「管理職」という役職だけ与えられ、長時間労働を強いられている、といわれています。

管理職には残業代がないので、長時間働いているにもかかわらず、すべてサービス残業になっている、というわけです。

●簡単には解決しない、管理職をめぐる問題

この問題が出てきた背景に、「管理職」のとらえかたがあります。

「管理職」とはどのような範囲をいうのでしょうか。

法律では、管理職とは、「経営者と一体」「労働時間を管理されない」「ふさわしい待遇」であることが条件になっています。

「名ばかり管理職」をめぐる裁判では、この条件を満たしていないため、管理職ではなく、残業代を払うべきだ、と判断されました。

これを受けて、多くの企業(とくにチェーン展開系)では、残業代を支払うことにしたり、店長などの管理職扱いを取りやめたりする動きが出ています。

また名ばかり管理職に対する、労働基準監督署の摘発も増えてきました。

しかし、残業代が増えることで人件コストがかさむのを嫌う企業も少なくありません。

残業代支給をうたいながら、職場の仕事量は変わらず、人員は増えないまま、「残業をしないように」と規制し、その結果、かえってサービス残業が増えるのではないか、とも不安視されています。

管理職をめぐる問題はすぐ解決というわけにはいかないようです。



「足元商圏」とは何のこと?

●改正まちづくり三法で郊外大型店が規制

改正まちづくり三法の施行、小売業界の過当競争、所得の伸び悩みや原油高・原材料高による買い控えなどを背景として、あらためて注目を集めているのが「足元商圏」です。

足元商圏とは、半径3km以内の比較的狭い商圏のことを指します。

ここ数年、郊外に次々とオープンした大型ショッピングセンター(SC)の商圏は、半径3km以上で、広い地域からの来店を意識していました。

広大な駐車場を備え、高級品から日用品、食品を幅広くそろえて、映画館やアミューズメント施設を併設しているSCもあります。

こうした大型SCは広い敷地が必要なため、周囲は工場地帯や農地などで、これまで足元商圏はないも同然でした。

こうした郊外型大型店は、車による来店者を中心に、都市部の百貨店を脅かすほどになっていました。

ところが、2007年11月、都市部のドーナツ化を防ぐため、改正まちづくり三法が施行されることになりました。

1万平方メートル以上の郊外型大型店の出店が規制されることになり、これまでのように郊外に巨大なショッピングモールを作ることが基本的にできなくなったのです。

●地域密着型の足元商圏が新たな業界のトレンドに

さらに法律による規制だけではなく、次々と大型店がオープンした結果、店舗が飽和状態となってきており、消費の落ち込みも重なって、広い売場面積に見合う売上げを確保するのが難しくなってきました。希薄な足元商圏に期待できない以上、このような大型店の経営が苦しくなりそうなのです。

そこで、流通業界が目を向けているのが、半径3km以内の足元商圏をターゲットにした5000平方メートル前後の中規模店です。

しかし、ただ規模を小さくすればよい、というわけではありません。

足元商圏向けの店舗の場合、立地はより住宅地に近く、近隣の主婦層が自転車などで来店しやすいことが条件となります。

また大型店のようなブランド物まで網羅した幅広い品揃えではなく、価格を抑え、日常的に購入しやすいものを充実させていく必要があります。いわゆる普段使いのできるSCです。

また、販促や顧客サービスもよりきめこまやかな地域に密着した企画を考えていく必要があります。

今、中部地区でも2007年までに駆け込み出店した大型SC同士が激しい売上げ競争を繰り広げていますが、今後、流通業界の中心は、徐々に地元密着の足元商圏へとシフトしていくでしょう。



「鋼材が値上がり」はどうして? 何が起きる?

●鋼材が値上がりすると、製造行は・・・?

「鋼材1トンあたり2万円の値上がり」「鋼材価格10万円を突破」というニュースが話題を呼んでいます。

鉄鋼メーカーとトヨタ自動車の鋼材の値段交渉がまとまって、トヨタが2万円の値上げを認めたのです。前年度の数千円にくらべて大幅の値上げです。

一番の取引先であるトヨタ自動車が認めたことで、ほかの自動車メーカーや機械・家電メーカーも認めることになるのでは、といわれています。

「別に自分は鋼材なんて買わないから関係ないや」と思わないでください。

鋼材は自動車や機械をつくる材料になります。それが値上がりすれば、製品をつくるコストも上がります。

上がった分をすべて小売価格に上乗せできればいいのですが、あまり高くしたら売れなくなってしまいます。

だから材料以外の、製品をつくるコストも下げなければいけません。コスト削減は下請けメーカーもしなければならないでしょう。

ですから鋼材の値上げは、製造業全体、いえ、日本経済全体を揺るがす大問題なのです。

●鋼材値上がりの理由は中国の成長と鉄鉱石メジャー

ではなぜ今、鋼材が値上がりしているのでしょうか?

鉄鋼メーカーが大儲けするため? いえ、じつは鉄鋼メーカー自体もやむにやまれず値上げに踏み切ったのです。

石油とちがい、鉄鉱石は埋蔵量も豊富なのに、なぜ値上がりするのでしょうか?

まず、理由のひとつとして、建設ラッシュにわく中国をはじめ、世界的にニーズが増えていることが挙げられます。

原料の鉄鉱石は豊富でも、鉄鋼メーカーの生産能力は限られていて、需要に供給が追いついていないため品薄になってきているのです。

リサイクルされる鉄スクラップも足りない状態です。

もうひとつの理由が、鉄鉱石メジャーの暗躍です。

鉄鉱石の販売を行うブラジル、オーストラリアなどの鉱業会社(鉄鉱石メジャー)3社が買収や統合によってシェアの多くを握り、それによって鉄鉱石の大幅な値上げを行ったのです。

最近では、日本をはじめとした鉄鋼メーカーは、なんと65%もの値上げを受け入れざるを得ませんでした。

鉄鉱石メジャー同士はM&Aをくり返しているため、さらに大手のシェアが大きくなり、今後ますます値上げが進むと思われます。

原油高とあいまって、製造業にとっては厳しい環境が続きます。



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