これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「人について考える」の記事一覧:

またか!ソニーショック

ソニー12
金曜の午後から京都で過ごし、昨日の夕方に帰宅。それまで新聞は読めずにいた。ゆっくりと中日新聞を広げると目に飛び込んできた文字。
「ソニー美濃加茂工場閉鎖へ」
少なからずショックを受けた。
日々のニュースでソニーの不振は当然のように理解していたが、身近な存在であった美濃加茂工場が閉鎖される記事は僕にはかなり大きな衝撃。
僕にとって大切なクライアントであり、大変お世話になった会社だったからだ。
元々はソニー美濃加茂という100%出資の単体の企業であったが、その後、製造子会社が統合されソニーイーエムシーエスとなった。主力製品はその時代により変化を辿っているが、最近は携帯電話やデジタルカメラの製造を行ってきた。
僕の認識では美濃加茂工場は製造子会社の中でも比較的堅調だと捉えていただけに、今回のニュースのショックは大きかったのかもしれない。
この美濃加茂工場に初めて訪問したのは、確か入社3年目の頃だと思う。
飛び込みで訪問したわけだが、全く相手にされず、アポイントを取って訪問するも箸にも棒にもかからない時期が随分と続いた。そんな状況もあって、縁遠くなった期間もあったが、継続的に訪問し担当者と人間関係を築くことで、初めての訪問から10年後くらいにようやく取引を頂けたと記憶している。
美濃加茂工場が好調だったことも手伝い、それからはかなりの仕事を頂けるようになり、僕の大きな売上を占めるクライアントにもなった。自分自身の立場が厳しい時に助けても頂いた。自分を育ててくれたお客様と言っても過言ではない。
そんな想いもあり、昨日の新聞記事は非常に残念だった。
その残念さは僕だけの問題ではなく、岐阜県美濃加茂市にとって大きな損失であり、深刻な問題でもあるだろう。この美濃加茂工場が生み出す雇用は、この街の中では相当なボリューム。周辺には派遣会社も多く存在したし、外国人労働者の割合も高かった。地域経済にとって欠くことのできない存在であったのは間違いない。
リストラの一環でソニーの生き残りを考えれば、正当な判断になるのかもしれない。しかし、ロジカルに考えることは難しく、感傷的になるのも事実。僕がお手伝いをさせてもらったことも、今となっては正しいかどうかも疑問だ。いろんな方の顔も浮かんでくるし・・・。
大きな資本の決断がもたらす影響の大きさをまざまざと感じた昨日の新聞であった。

新卒紹介セミナーを開催したのだ!

昨日は13卒の学生及び卒業後3年未満の若年者向けにセミナーを実施した。
まだ就職活動を継続する学生及び若年者に対し、現状の課題を見つけ出すセミナーを実施した後、個人の意向を伺った上で個別に企業を紹介するという企画。
新卒紹介121
60名の予約の入ったセミナーであったが、いざ蓋を開けてみると参加者は30名を割る人数。ある程度のキャンセルは予想していたが、半分がドタキャンという悲しい現実が待っていた。
満席になるはずの会場に空席ができた悲しさもあるが、この時期に及んでも何の連絡もなく欠席する姿勢がとても残念である。
社会人として必要不可欠というか常識というのは約束を守ること。
厳しい就職環境があるとはいえ、これは全く別物。キツイ言い方をすれば、このような行為を繰り返す若者を採用したい企業は皆無のはずだ。全ては自分の責任として、一つ一つの事象を捉えてもらいたい。
グチっぽい話はここまで。ここからは頑張る若者を支援する内容。
今回参加してくれた学生や若年者にはそれぞれの事情がある。部活をトコトンやり抜いて就職活動ができなかった体育会系の学生もいれば、就職活動のタイミングが合わず卒業してしまった若者もいる。
彼らの立場になれば、自分は不利と思うだろうが、僕はあまり関係ないものと認識している。確かに全体が一気に動く時期に活動できないのはハンディを負う。公平ではないかもしれない。ただチャンスが全てなくなったわけではないのだ。
新卒紹介122
昨日は僕もそんな若者と面談をし、カウンセリングをしながら、勇気を与えたつもり。無責任に勇気を与えてもいけないが、若者の表情が明るく変化することは喜ばしい。考え方や行動も変わっていく。先が開ける可能性も高い。
諦めない気持ちを提供し続けるのも我々の大切な仕事。昨日は久々に学生らと面談しながら、それを感じることとなった。
もう9月と思うか、まだ9月と思うかは本人次第。前向きな態度で臨めば、やれることはいくらでもある。そんな若者をこれからも応援していきたい。

充実した土曜日

昨日は久々に参加したキャリアカウンセラーの勉強会CDAプラザ
今回の勉強会では講師を務めることとなり、「就活最前線」と称して、今年の就職環境について話をさせてもらった。
CDA122
参加者はもちろんCDAの有資格者だが、それだけではない。ほとんどの方が実務においても、キャリアカウンセラーを生業とされている方が多い。大学のキャリアセンター、ハローワーク、企業の人事担当者など、僕よりもはるかに事情に詳しい方が中心。そんな方が30名以上集まるのなかでの講演であったため、少々のプレッシャー(笑)。
現状のデータを提示しながら、持論を交え、2時間程度話をさせてもらった。どこまで参考になったかはわからないが、時折くだらないネタを混ぜることで何とか飽きさせることなく、話を進めることができた。
僕の要所をつかない質問にも真摯に答えて頂き、有意義な時間を過ごさせてもらった。感謝!
講演終了後は、代表ロープレ。
今回は実績のあるCDAの方が、参加者の前でクライエント(相談者)の仕事上の悩みをカウンセリング。お手本となるような素晴らしいカウンセリングでオブザーバーとなる参加者も聞き惚れるような状態。
個人として、キャリアカウンセラーとしての役割なんて全く果たしていないので、その立ち振る舞いは大いに勉強になった。感謝!
勉強会終了後は、CDAの有志と懇親会。いつも行く和風の居酒屋が少し前にイタリアンに模様替え。スタッフも同じで妙な感じだったが、楽しい時間を過ごさせてもらった。感謝!
懇親会終了後は別の懇親会に合流。
CDA121
この日は、以前参加したアスバシ教育基金のイベントが行われていたのだ。このイベントにもお誘いを頂いたのだが、参加することができず、打ち上げの終盤から参加させてもらった。そこから結局2軒ハシゴし、最後の最後はただの酔っ払い状態。
ここのメンバーは熱い!強い気持ちが若者を支援している。活動の中心である高校生のインターンシップも上手くいったようだ。僕なんかは何の役にもたっていないが、間接的に関われた者としてはうれしい限り。感謝!
そんなこんなで昨日は充実した一日を過ごすことができた。
ありがとうございました!

「私の履歴書」にて思う

今、日本経済新聞新聞で連載されている君原健二氏の「私の履歴書」を興味深く読んでいる。
君原氏は1968年メキシコオリンピックの男子マラソンの銀メダリスト。
東京オリンピックの時から日本を代表するランナーだったが、高校時代までは全く無名の選手。拾われるように入社した実業団で努力を積み重ねメキメキと実力を養ってきた方だ。
その君原氏が、昨日は同志であり、東京オリンピックの男子マラソン銅メダリストである円谷幸吉氏について語っていた。
君原
円谷氏のことは「敗れざる者たち」(沢木耕太郎著)の一編「長距離ランナーの遺言」を読み、自殺するまでの半生は知っていた。
練習熱心で責任感が強く、その責任感の強さから自分を追い込み最後は自殺という形で命を絶ってしまった。
読後は、期待を裏切れない半端ないプレッシャーはそんなに強いものかと痛烈に感じた。と同時に高度成長期に向かう時代感でもあるのかとも・・・。
当時の日本を代表する選手は先日のロンドンオリンピックの代表選手よりも課せられた責任や周囲の期待は大きかったのかもしれない。今の選手のように「楽しみたい」「笑顔で試合に臨みたい」なんていう表現はタブーだったのかもしれない。それが自らを苦しめることになろうとも・・・。
君原氏も尋常でない重圧はあったにせよ、冷静に見切る力があったのだろう。
円谷氏の訃報を聞いた君原氏は、悲しいでも残念でもなく、「悔しい」思いだったという。自分が救えなかった「悔しさ」が胸からこみ上げてきたようだ。
昨日の連載では、それがとても印象的だった。
誰でも責任の重さに押しつぶされそうな瞬間はあるだろう。こんな僕でもそうだ。
そんな時は君原氏本人が円谷氏に言ってあげるべきだった言葉がいい。
「そこまで自分を追い詰める必要はない」と・・・。

女子の時代か・・・

日本男子サッカーは残念ながら、メキシコに完敗。その悔しさを今夜(明朝?)のなでしこジャパンがきっと晴らしてくれるだろう。
なでしこの活躍といい、卓球女子、バレー女子といい、女性選手の活躍が目立つ。
9日朝現在の日本のメダル獲得数は合計31個。男子が17個、女子が14個と獲得数だけ見れば、男子が上回っているが、その活躍ぶりを見ると女子の方が圧倒的な存在感があり健闘しているように思えてならない。
なでしこ
これからの種目も先述のサッカーやバレー、レスリングと女子選手が臨む競技が多く、期待度も高い。追い込まれた状況で力を発揮するのは、女子なのだろうか・・・。
就職戦線の現場では、女子学生が男子学生より優秀とここ数年言われている。
前向きな姿勢にしても、積極的な発言内容にしても、女子学生の方が評価される場合が多い。実際、僕が学生と面接してもそれを痛感するのも事実だ。「男子よ!もっと元気を出せ」と・・・・。一部では肉食系男子は消滅したと言われているし・・・。
肉食系の最高峰でもあるオリンピック選手(表現が妥当でないかな)の中でも、女子が優勢を誇っているのは、そんな時代の証なのかもしれない。
しかし、一方で女性の管理職や経営者はまだ少ない。女性起業家やフリーで活躍されている方は増えているが、組織を束ねる人はまだ少ないように思える。経営者向けの勉強会に参加しても圧倒的に男性の割合が高い。企業文化や社会の仕組みの問題でもあるだろうが・・・。ただこれも時間の問題なのかもしれない。
うちの会社で捉えてみても、今や名大社女子が支えている場面は多い。名大社男子にはない能力を発揮し、会社に貢献している。それは明らかにいい傾向でもあり、何ら否定するものでもない。もっともっと頑張ってくれてもいいのだ。
オリンピックのことを書くつもりが、変な方向に進んでしまったが、この1週間くらいで、改めて感じてしまった。
そして、その象徴となる試合が間もなく行われる。
うれしい事に僕は今日一日夏休み。しっかり休養を取って臨むとしよう。
頼むぞ!なでしこジャパン!

ロンドンオリンピックで感じたこと

昨日の障がい者向けイベントは無事終了。
猛暑の中、100名近い方に参加頂いた。
障がい者12
熱心に企業の方の話に耳を傾けられる姿は、人事担当者にも伝わっているかと思う。概ね参加頂いた企業の方のも満足頂けたようだ。
そして、日々盛り上がっていくオリンピック。
サッカーは男子も女子もベスト4進出でメダルの期待が高まる。昨日の男子の試合も素晴らしかった。
グランパスの永井は、今回の活躍で海外のチームからオファーを受け移籍するんじゃないかと心配になるくらい。闘莉王がFWで活躍しても、今のグランパスに必要だ。もうちょっと頑張ってくれ!
そんな話はさておき、今朝、放映された日本の競泳陣の活躍にも感動した。
女子リレー銅メダル。男子リレー銀メダル。チーム力の高さを証明したメダル。もし、TBSの朝の時間帯に張本氏が出演していたら、「あっぱれ」のオンパレードだったことだろう。
ビジュアル系スイマー寺川綾や体育会系健康女子鈴木聡美の、泳ぎもコメントも本当に良かった。
入江陵介の「27人が一つのリレーをしている」と言う言葉は日本競泳陣のチームワークの良さを証明していた。そして、「康介さんを手ぶらで帰らせるわけにはいかない」と言う松田丈志の言葉は選手同志の一体感の象徴だった。
ハードなトレーニングを重ねて多くの選手がメダルを獲得したのは事実だが、それを後押ししているのが競泳陣全体のチーム力であると痛感させられた。
これも他者を思う、仲間を尊重する日本人らしさではないだろうか。
もう一方で日本らしいと感じたのが柔道。
素人の僕が映像だけを見て言うのは間違っているかもしれないが、今回の柔道を見て感じたのだ。
選手は必要以上にコーチ・監督、そして柔道界そのものに縛られすぎているのではないかと。意識がそこばかりに向かい、大きなプレッシャーとなって選手にのしかかる。コーチ陣も錚々たる成績を残してきた方ばかりなので、絶対的な存在。そんなタテ社会を重視するのも日本人らしい。
水泳も柔道もあくまでも個人競技だが、その日本人らしさの向かい方の違いによって、今回の成績に表れているのではと思ってしまった。
(あくまでも素人感覚。そんな単純ではないと思うので、関係者の方はお許しを・・・)
喜ぶ選手、悔しがる選手、一人一人の背景にはすさまじい努力がある。たかだか10キロ走って、ヒーヒー言ってる自分が情けなくなる。それを感じさせてくれるのもオリンピック。
ベスト4に進んだサッカーも含め、楽しみはしばらく続きそうだ。これからも選手の一挙手一投足から、いろんなことを感じたいと思う。

内定学生と酒を酌み交わす

名大社の2013年卒の新卒採用は6月に終了。1名に内定を出し承諾を得て今に至る。
1名という採用は人数の幅を持たせる事ができないので意外に難しい。厳選採用である。今年も多くの学生さんに選考を受けてもらい大変ありがたかったが、優秀な学生も不採用にせざるを得なく申し訳ない気持ちもも強かった。
唯一の内定者には既にアルバイトで顔は出してもらっているが、今週はその学生と初めて飲み会。
差し飲みでは緊張するだろうと若手と一緒に出掛けたのだ。大学の授業もほとんどないので、バイトに明け暮れている毎日という。今のうちにお金を貯めて、学生生活の残り少ない期間に海外旅行も含め、めい一杯最後の学生生活を楽しむようだ。思い切り遊んでもらいたい。
勉強熱心でもあり、僕の読んできた本をドンドン借りて読みたいという。それもオベンチャラでもなく・・・。若手社員に聞かせてやりたいな・・・。
アルコールが進むうちに(といっても僕と若手だけだが)、話の中味もヒートアップしていった。どうしても仕事や会社の話になってしまうが、早い段階で僕らが持っている価値観や考え方を理解してもらう必要はある。
時に内定者を認めながら、時に大きく否定しながら、どう社会に向かって存在していくべきかをお互いに語り合った。自分の考えをしっかり持っているので、話をしていても気持ちがいい。
飲みながら最終面接を思い出していた。
僕は彼にこれまでの挫折経験を聞き、そこからどう立ち直ったかを質問していた。よくあるケースである。大きな挫折を乗り越えた経験を教えてもらったわけだが、その立ち直り方は僕が予想する答えとは違っていた。
彼ははっきりと言った。
「挫折を乗り越えるにはかなり長い時間がかかりました。落ち込んだ時間は長く辛かったです。簡単に乗り越えられる人も多いと思いますが、私はそれができなかった。しかし、それは自分の全てをそこに懸けていたから。私はすぐに立ち直れるようであれば、本当に一生懸命やったとは言えないと思います。」と・・・。
野球に全てを懸けてきた彼の心からの言葉だと感じた。
その言葉で採用したわけではないが、彼のストレートで正直な人間性が伝わる場面であった。饒舌に話すことは回を重ねればできること。しかし、心に響く言葉は巧みさとはイコールではない。僕がそれを教えられたような時間であった。
卒業まであと半年ちょっと。残り少ない学生生活を楽しんでもらえばいいが、会社としてもこき使わせてもらう。その中で僕や他の社員と交流し、名大社という会社を体感してもらいたい。
まずは来週のイベントだな。よろしく頼むな!
写真を撮ろうかと思っていたが、熱く語り過ぎてすっかり忘れてしまった・・・。

日本人は誇りを持て

昨晩は若鯱会30周年記念講演会に参加。
若鯱会とは名古屋商工会議所加盟の若手経営者を中心とした異業種交流団体。僕はこの会には所属はしていないが、仲のいい経営者も所属していることもあり、どんな講演があるのかと興味本位で参加したのだ。
wakasyati
基調講演の講師は金美齢氏。
TVの討論番組にもよく出演されるコメンテーターだが、僕はその手の番組もほとんど見ないし、著書も読んだことがなかったため、名前だけを存じ上げる程度。実際、どの分野が専門なのかも知らない勉強不足状態であった。
初めてお目にかかったのだが、とても78歳とは思えない凛とした佇まいは、それだけでオーラがあり圧倒された。
金美齢氏の講演タイトルは「温故知新~歴史から学ぶ日本人の誇りと道徳」。
台湾人である金氏が日本人論について語るのだ。一見、違和感があるのかもしれないが、どんな分野であれ客観的な視点が持てる方の方が説得力を持つのはよくあること。
今回の講演でも台湾と日本との関係性を軸に日本人のメンタリティー、倫理観、美徳などについて、これまでの歴史を振り返りながら熱く語られた。
伺った内容は今まで僕が全く知識として持ち合わせていないもの。
自分の知識不足と歴史に対する理解のなさを痛感する情けない現状を晒したわけだが、反対に新鮮に伝えられる話の重さは喜ぶべき方向にありがたく導かれた。
台湾は日本を最も友好的な国と思っており、それは第二次大戦後から変わることではない。
東日本大震災の義援金も230億円という他の国々が全て足しても追いつかない世界一の金額を提供。大きな証となっている。
そんな日本を尊敬する立場から言われるのが、日本人は日本人としての幸せを大切にし、誇りに持てということ。それをもっと歴史から学ぶ必要があるというのだ。タイトルの温故知新はそこに結びついていく。
決して自分が褒められているわけではないが、うれしい内容であった。そして、日本は努力が報われる国だと強調されていた。失いつつある日本人の自信がこの言葉により、救われるのではないだろうか。
10年、20年、30年後は歴史を見れば分かることであり、先人の知識で正しい判断ができるようになる。知的遺産が多いのが日本という国。
1時間程度の講演は僕にとって貴重で有意義な時間であった。
講演を伺いながらこんな言葉を思い出した。
「賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ」。
もっともっと歴史を学ばなければならない。
ありがとうございました。

キャリアコンサルティング勉強会にて

昨日は、東海地区のキャリアコンサルタントのグループであるMCC東海の定例勉強会に参加した。
これまでこの関係と言えば、CDA資格取得者による勉強会は頻繁に参加していたのだが、今回は同じキャリアカウンセラーでも別組織。
国家検定でもあるキャリアコンサルティング技能士の資格を有する方の勉強会だ。この技能士の1級資格取得者は、全国でまだ4名しかいないのだが、その内の2名はこの勉強会に所属されている。かなり敷居は高く、高尚な勉強会でもある。(事実、全国から問い合わせがあるらしい・・・。)
今回、僕はこの勉強会に講師として招かれたのだ。
講演内容は大学生の就職環境をテーマに、日頃感じている事を本音ベースで話すだけだが、頂いた時間は2時間。かなり長丁場となる講演だった。
大学や行政を中心に業務に従事される方を中心に話をさせて頂く事もあり、主観的な内容とはいえ、あまりいい加減なことは言えない。
実際のデータを活用しながらその数字的なギャップと、企業の採用環境の現状についてなど、実例を交えながら進めさせて頂いた。普段、採用企業側と接することのない方にとっては新鮮に映ったのかもしれない。2時間もの長時間ではあったが、寝てしまう方が皆無だったのは(笑)、それなりに話が伝わったのかもしれない。
我々の役割を少しでも理解頂き、現状を把握頂けたのなら、僕としても大変ありがたい。
僕の講演の後には、普段から懇意に頂く大学のキャリアセンターの方も講演された。
内容としては、どうしても僕と被る面は出てしまったが、学内の担当でしか感じ得ない学生の実態を披露頂けたのは勉強になった。
学生がいつまでもお客扱いである実態がその一つ。
ゆとり教育の影響もあるだろうが、昨今の学生は自分たちがお客だという意識が増しているという。キャリアセンターへの接し方も含め、自分たちがお客様という立場で臨んでくる学生が多いらしい。
授業料を払っているから当然だという解釈もあるだろうが、学ぶ側はそれではいけない。しかし、本来の授業とは縁のないキャリアセンターとそんな関係を作るケースが多いようだ。その点で問題はあるのだが、そんな学生が無事に内定を獲得し社会にデビューしたとして、問題が解決するわけではない。
入社してもお客様意識は続くようだ。それが「新くれない族」に発展する。
「新くれない族」とは、「ほめてくれない」「指導してくれない」「やりたい仕事をさせてくれない」といつまでもお客様意識を持つ若手。これが、結果的に早期退職や新型うつに繋がっていくようだ。
「働く」ということは自ら自立し稼ぐことを前提にした場合、その流れは当たり前。そのキャリアセンターの方は、現状に学生に留まらず、社会に出てからのそのような現象に危惧されていた。早い段階でお客さん扱いを止めていかないと・・・。
これは一つの例だが、この内容も含めて僕自身もいい勉強の機会であった。
今回の勉強会には30名程の方が参加されていたが、初めて会う方がほとんど。それでも同じ志を持つ方ばかりなので、お互いが打ち解けるのに時間はかからない。勉強会終了後の懇親会も大いに盛り上がった。
有り難いことに多くの方から感謝の言葉を頂いたが、僕自身が感謝すべき勉強会だった。
ありがとうございました!

「ゆとり世代」について学ぶ

昨日は朝一番に朝刊のチェック。
中日新聞に僕が取材を受けた記事が掲載されていたからだ。思った以上に大きい扱いで驚いた。また、多くの方から「新聞見たよ!」との連絡も頂いた。
この地区ダントツの新聞社だけに反響は大きい。さすが~!
そんな昨日は東京へ出張。
午前中に横浜のクライアントにお邪魔し、午後からはHRプロ主催の「HRサミット2012」に参加した。日本最大級の人事フォーラムと銘打って、様々なセミナーが開催されている。
僕が昨日出席したセミナーだけでも4つ。楠木建氏による特別講演「戦略ストーリーを創る~経営人材の条件~」や常見陽平氏の「新卒採用に明るい未来予想図」など参加し、学びの場を頂いた。今後、事業を推進していく上にも役に立つ事は多いだろう。
本日のブログはその中の一つ「ゆとり世代の採用・育成はここを変える!」を簡単に紹介。
旭化成アミダスの三橋氏が、ゆとり世代の特徴を明確にした上で、企業の抱える課題や活かし方について講演された。
ゆとり世代の特徴は僕らの抱いているイメージと大きくは変わらない。成長意欲は高いが、安定志向であるとか、自分らしさにこだわり、競争意識が低いとか、効率重視、無駄なことはしたくないなど・・・。
今の新卒採用対象者はまさにその世代。何かとマイナスイメージで伝えられるケースが多いが、それは時代背景や育ってきた環境や制度に原因があり、その世代の若者に責任はない。過去20年間の出来事を振り返れば、繋がっていく話なのだ。
大学におけるキャリア教育の定義もあいまいで、現在のキャリア教育の在り方にも課題は多いという。
教員の理解や意識のバラツキ、今のままでいいという自己肯定感の過剰な醸成、就活テクニック・スキルの徹底指導がそれに当てはまるようだ。大学側も懸命な取組みをしているはずだが、先々の働く事を考えた場合、空回りしていることも多い。
そして、採用する企業側も抱える課題は多いようだ。エントリーシートを始め学生に要求することが難しかったり、志望動機を過度に評価したりと・・・。
採用の現場にいながら、僕が普段感じている事も多かった。
ゆとり世代を活かすのに、僕らバブル世代の果たすべき役割も多いという。今の40代が成功体験が少なく自信も失くしているため、ゆとり世代に対して「仕事観」や「キャリア観」を植えつけられていないと言うのだ。
そんな見方もあったんだ。今の若い世代の事を言う前に、自分たちがもっと夢のある社会を創っていかねばならないと反省もさせられた。頑張ろう!バブル世代。
本日はここまでにして、明日は2013新卒採用の現状について伺った話を書こうと思う。
では・・・。