毎年、お盆の時期を迎えるとこんな広告が掲載される。
確か昨年もこれに近い広告が掲載されていた。

これをきっかけに読んだのではない。
もう随分前に友人がおススメしていた。
5年ほど前にたまたまBOOKOFFで見つけ購入。

半額だったか、100円だったかの記憶はない。
読もうと思いつつ、長い間寝かせていた。
その段階で失格だが、ようやくこの夏に読むことができた。

第二次世界大戦を描いたノンフィクションだが、
同時に「マンガ日本の歴史」も読んでいたため、より理解が深まった。
最新の文庫版は著者の猪瀬氏と石破茂氏との対談のようだが、
僕が読んだ文庫版は勝間和代氏との対談だった。

最近、あまり名前を聞かないような気もするが、どうされたのだろうか。
一時期は書店を占領していた思うが(笑)。
時代の変化なのかな?
ここでも投資とリターンに触れていたのは面白いけどね。

僕は本書を読むまで総力戦研究所の存在を知らなかった。
無知は罪とはこんなことを言うのだろうが、
それは教科書にも出てこなければ、これまで読んだ歴史の書物にも登場しない。
(そもそも読んでいないという話もありますが・・・)

戦争となると映画にしてもそうだかどうしても感情面を描くケースが多い。
それにより戦争の悲惨さや無意味さを語るのは重要だが、そもそもの話が削られることも多い。
客観的な視点は反戦的なメッセージがほとんどで、別の視点は少ない。
その点では本書で描かれた無謀な戦争へのプロセスは語り継がれなければならない。

「わが方には大和魂がある」
そんな精神論を振りかざすことがここでは悪と捉えられる。
冷静に見れば僕でも当然だと思う。

しかし、その精神論を振りかざすことは普段ないだろうか?
自身に対して問えば、精神論で物事を語ることは少なくない。
論理立てて、環境を分析しそれに基づいて話をしているかといえば、
そうじゃないことも多いのではないか。

東条英機を批判できないじゃないか(笑)。
彼も相当迷いながら決断したわけで、結果的にみればそれが誤っていたわけで、
だがその時はそんな判断しかできなかった。

自分に置き換えた場合、どうだろうか。
そんな究極の選択はないが、常にそんな意識は持つべきだろう。
トップに求められるのは最終的な決断。
その決断次第で全てが変わる。

いかんいかん、本書の感想が違う方向へと向かっていく(汗)。
歴史を知ることはこの先を予測することでもある。
同じ日本人として何を気をつけるべきか。

それを理解できたこともいい。
どうもまとまりが悪くなったが、夏に読むべき一冊。
もう9月だけどね。