明日のリーダーのために (文春新書) 明日のリーダーのために (文春新書)
(2010/04)
葛西 敬之

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これもブックオフで手にした一冊。新刊で書店に並んだ時は、迷ってみたものの購入しなかった。JR東海という大きな組織、そして巨大インフラ企業のトップのリーダーシップ論が自分に合うかが疑問であったのが、その理由。
そんな気持ちを抱いている段階でリーダー失格なのかもしれない。
組織の大小、企業文化の違いに限らず、学ぼうと思えば、どんな点でも学ぶべき点はあるはず。読後に改めてそんな感想を持ってしまった。
著者はエリートであることは間違いないが、純粋培養的に育成されたというよりも、自分のポリシーに基づいて仕事を進めた結果、そのポジションを得たことになる。
元来、国営の守られた存在であり、政治介入の度合いが高いとどうしても内向きな思考や行動へと移っていくと思うが、それに反発する姿勢が結果として、現在のJR東海へと繋がっているのだろう。
自らの組織を断罪している点も気持ちがいい。
また、歴史に対しての造詣も深く、自らの歴史観や日本人論もしっかりと持っている。そんな軸がないと本来リーダーは務まらないのかもしれない。
そんなところばかりクローズアップしていると、自分はう~ん、リーダー失格。あまりにも幼稚なレベルになってしまう・・・。一つひとつクリアするしか方法がないのはわかっちゃいるけど・・・。
巻末にあるリーダーのためのブックガイドも参考になった。そのほとんどが読んだこともなければ、存在自体も知らないことが多い。
どこまでいっても解決するのは不可能なんだろうな・・・。