連勝ストッパーの異名が定着しつつある
臼井です。

何故かと言いますと・・。

今季2試合目のナゴヤドーム観戦も5連勝を
狙うわれらが中日ドラゴンズが負けてしまい
これで2戦2敗。

ここまで主催ゲームは18勝9敗(5月26日現在)
9試合しか負けていないうちの2試合に遭遇という
まさしく負のデーターが・・・。

話を本題にということで今回の話は

以前紹介した「君たちに明日はない」という小説ですが
昨年5月に「迷子の王様ー君たちに明日はない5」で10年続いた
リストラ請負人・村上真介のストーリに終止符が打たれた。

単行本になるのを待っていたのですが、待ちきれずブックオフで
買ってしまいました。

DSC_0593

主人公のリストラ会社を社長が突然社会的に必要悪である
この事業の存在意義がなくなりつつあるので、体力があるうちに
資産を皆で山分けして清算しようとなり、廃業が決まった。

社長にはリストラの請負は、依頼されてやるもので、
自分たちから企業に提案するものではないという美学があり、
景気も上向き、同業との競争もあり、未来がないと見切ったのだ。

主人公村上真介は次何をするか模索する事になる。
模索中の彼は、リストラした人に会いに行くという行動にでた。

実はかれはこれまで、リストラした人に、企業の許可を得て、
メールを送り、つながった人に年賀状まで出していたのだ。

もちろんつながった人のほうが圧倒的に少数だが、
それでもつながった人に会いに行ったのだ。

リストラされた、というより自分がリストラにかかわった人の話を聞く中で主人公
村上真介は突然変化を突き付けられた者の感覚を体感した。

会った感想を踏まえ、自分の彼女にこう説明している。

「この時代、仮に今の仕事がうまく行っていたとしても、
それで死ぬまで安泰とは限らない、ようは、そのリアルな
事実をどう受け入れて生きるかって話だと思う」

彼女の「自分へ折り合いってこと?」の質問に

「折り合いというよりも、むしろその不確定な未来を含めて
楽しめるか、その気持ち。というより覚悟の問題だと思う」

と答えた。

会った覚悟を持ったリストラされた人達の話をする中で
自分自身へのへの覚悟を迫っているようにも感じた。
話は小説と言えばそれまでだが、今の時代を生き抜くうえで
とても大事なことを言っているような気がした。

僕の仕事はキャリアコンサルタントとして、
転職を意識されている方を会う機会が多い。

リストラと違い、自身の意思で動く方が大半ではあるが、
会う方それぞれがリアルな事実に向き合っていると思う。

真っ向から向き合っていればいるほど、転職するしないに関わらず、
今の仕事や、新天地での仕事含め、不確定な未来への覚悟が出来ていると
感じる事がある。
そして主人公は最後はリストラをした方が所属する部署で、
ミュージシャンのスカウトの職に就くことになる。

その時主人公を誘った時のセリフがまたいい。

「専門知識なんであとからついてくる、大事なのは気持ちだ!」

「リストラした人の事を、今どうしているのだろうかと思う人すら少ない
のに、実際に会いに来るなんて簡単に出来る事ではない」

「人はいくら理屈が通っていても、言葉だけでは動かないよ。
それを裏付ける気持ちを持つものに対してだけ、動くんじゃないかと
思う。その気持ちは当然動きにもでる。あなたのやっている事がそうだ」

スカウトは人の心を動かさないとできない仕事だ。
動かすことができる裏付けがこれまでの行動から感じる

だから主人公にオファーをしたとのことだ。

僕自身の仕事も、お会いした方や、企業の人事担当の方に動いて
いただかないといけない事が多いので、言葉だけでなく気持ちが伝わる
ような行動をとらないといけないなと思い知った。

気持ちのこもったキャリアカウンセリングを心がけたい!!