これからも前向きに 名大社会長ブログ

2011年04月の記事一覧:

SOMEWHERE

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したソフィア・コッポラ監督の映画「SOMEWHERE」
たまたま頂いたチケットで観たのだ。決して関心がないわけではないが、きっと自腹では観る事はなかった映画だろう。
でも、観て良かった。
男はいつまで経ってもダメなのが良く理解できた。
ファーストシーンの長回しは、ジムジャームッシュの映画を思い出した(全く違うかもしれないが)。確か今から25年位前の話だし。
モノクロかどうかはともかく「ストレンジャー・ザン・パラダイス」をイメージ。全然覚えてないんだけれど・・・。(ストーリーが進めば全然違うのはわかります。)
少し観て気づいたが、主役は人気俳優の設定。
だらしがないそのスケベ男優とその娘の交流を描いたほんわかしたストーリー。僕とは環境は異なるとはいえ、父親の心境として、このダメダメ男優の主人公には共感する。
時に切ない。そして、美しい。
いろいろ起こるが何も起きていないのがこの映画だ。プールサイドでシートを倒し、娘と一緒に日光浴を楽しむ。そこには洒落た会話や行動があるわけではない。ボーッとするだけ。結局、男はそれくらいしかできない。
これも切ない。
ここに書いていることは、さっぱり理解できないと思うが、少しだけ自分とオーバーラップさせて観ることができた映画であった。
くどいと思うが、やっぱり切ない。

大人の流儀

大人の流儀 大人の流儀
(2011/03/19)
伊集院 静

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伊集院氏の著書を読んだのは、実に久しぶり。20代の頃は、小説であったり、エッセイであったりとちょくちょく読んでいたのに。
30代になると専らビジネス書ばかりで(この頃からつまらない人間になったのかもしれない)、小説は全く読まなくなり、著者の本も縁遠くなった。週刊誌もビジネス誌以外はほとんど読まないので(だから本当につまらない人間になった)、今回の著書の連載もにも全く触れたことはなかった。
久々に読んだ著者だが、抱いている気持ちは以前と同じ。
うらやましい。
自分とは真逆の生き方をしている。実に自由で束縛されず、自分のやりたい事だけをこなし生きているように思える。(決してそんなことはないはずだが・・)。そう思えてならない。
だからこそ、憧れてしまうのだろう。
自分もこんな生き方が出来たら、どんなにいいだろうかと・・・。
かと言って、考え方が全く異なるのではない。
人との接し方であるとか、若者に期待することであるとか、企業の価値は何であるかとか、共感する面は多いのだ。
それが本当の惹かれる理由なのかもしれない。
ビジネス書ばかり読むのではなく、この類の書籍も読まないと本当につまらない大人になってしまうかもしれない。
大切な大人の流儀も身につかない。
そして、読んで本能的に思ったこと。
銀座に行きたい!
それがどうした。(終り)

丸の内を歩く その7

週始めだというのに気持ちが乗らないので、気分転換に昼食がてら外に出た。
本来はすっきり晴れるはずの本日だが、どんよりした丸の内界隈の天気。
丸の内のオフィス街にひっそり店を構える日本料理「川越」。
丸の内71
なだ万の料理長だった方が独立されたらしい。一度だけお邪魔したことがあるが、知らなければ巣通りするだろう。敷居も高い。
桜の満開はあっという間に過ぎ、すでに散り始めている。本日、立ち寄った那古野神社も昨年とは全く違う顔を見せていた。花祭りが中止になったこともあり、少しだけ寂しさを感じた。
丸の内72
昨年とたった5日違うだけで、桜に華やかさはなかった。花の命は短い。
そして、ぶらぶらと歩いてきた愛知護国神社。20年以上名古屋に住んでいるのに初めて訪れた。不届き者である。(岐阜は頻繁に行ってるんだけどね。)
今日は厳かに結婚式を挙げられていた。
丸の内73
小さく見えるのが白むくの花嫁。
桜舞う中、花婿、花嫁の幸せそうな姿を周りが写真を撮っていた。
どうぞ、お幸せに・・・。
丸の内74
自分たちも幸せをと願いながら参拝し、愛知護国神社を後にした。本日は爽やかな天気ではないが、ぶらぶらと歩くには気持ちの良い一日である。つい1週間前までは、震えながら歩いていたのに、ここ最近の天候の移り変わりは早い。
すぐ汗ばむ季節がやってくる。
ランチは超スピードで片付け、会社に戻る。
気分転換もしたことだし、午後の仕事を効率よくバッチリ行うとしよう!

二次面接を終えて

昨日、一昨日は、名大社の2012年卒向けの二次面接を行った。
営業部長と共に2対1で一人30分ずつ、終日個人面接を行ったのだ。当社に訪れてくれる学生さんも緊張し疲れるのだろうが、真剣な態度で臨むこちら側も一日中面接を行うことはかなり疲れる。終日の面接を終えると他の業務に気持ちが向かないのも事実だ。
面接に臨んでくれた学生さんの傾向を見ていると4月の第二週目に入ったとはいえ、まだまだ面接の機会は少ないようだ。大震災の影響で選考が延期されているケースもあるが、こちらが思ったよりも選考を受ける企業数が少ないと感じる事も多い。
思うように書類選考が通過せず、実際の面接の場にさえ臨む事ができないのかもしれないが、活動量は昨年あたりと比較し、総じて減っているのではないだろうか。
業界や職種を含め絞り込む事で自分の方向性を明確にする意味もあるだろうが、可能性を狭めてしまう事もある。個人的には業種を絞り込みすぎることはなく、自分がフィットしそうな会社を幅広く受けて欲しいと思う。(それは簡単な事ではないが、選考を受ける事でその企業のカラーを理解する事もできるのだから。)
僕は面接を通して、その学生さんの「人となり」を知りたいと臨んでいる。
それを通して
・会社の文化や方向性にマッチしそうなのかどうか
・一緒に働くことがイメージできるか、一緒に働きたいか
・将来が期待できそうかどうか
を感じ取ろうとしている。
となると、僕の知りたいのはその本人が持つ「素」の面である。
しかし、学生さんはどうしても自分自身を正直に伝えようとするよりも、上手に話そう、いいことをスラスラ表現しようというテクニック面に力を注いでしまうようだ。
その気持ちがわからないでもないし、企業によってはそういった面を評価する事がないわけでもないと思う。
だが、僕らや我々が関わる中小企業は、少なくともそうではないだろう。
饒舌な営業が必ずしもトップ営業ではないのだ。
そのため、面接で上手くしゃべれない事で大きく落ち込んだり、悩んだりしてしまう。ジレンマに陥る。そもそも偉そうにしている面接官に対して上手く話そうなんていうことはムリだと思って臨んだ方がいい。
その方が過度なプレッシャーもなく、自然体で表現できるだろう。
(そんな簡単ではない事も重々承知だが・・・)
この二次面接を終えれば、次は最終面接である。
最終面接は僕とのガチンコ。スーツなんて必要ない。ありのままで来てもらいたい。
お互いについて本音で語り合えればと思う。

素晴らしき仲間との飲み会

一昨日の火曜日は、入社以来20年以上親交がある仲間との飲み会であった。
仲間といっても僕よりも先輩の方ばかりなので、仲間という表現は失礼にあたるかもしれない。TV局の営業部長、新聞社の広告部長、老舗食品メーカーの役員、通信キャリアの敏腕営業マネジャー、生涯一匹狼アドマンという豪華な顔ぶれ。
これも全て名大社つながり。この縁でずっと繋がっている。とてもありがたいことなのだ。各々が多忙なため、年1~2回しかこのメンバーが集まって飲むことはできないが、この飲み会を毎回楽しみにしているし、今回も有意義で楽しい時間を過ごすことができた。
今回は伏見のイタリアン(ここも既に30年の歴史を持つ名古屋では有名なお店)で行ったのだが、一つのお店で4時間半も滞在するのは、話が盛り上がった証しだろう。
自分たちだけが変わらず、周りのお客さんはどんどん入れ替わっていった。一体、どれだけのワインを飲んだのだろうか・・・。
不思議なもので20年以上付き合っているため、当然のようにお互いに年を取っているが、あまり年齢は感じない。頭が薄くなった方は幸いにもいないのだが、それでも白いものは混じっている。ただ全然年を積み重ねている感じがしないのだ。
もちろん社会的な立場も責任も重くなっているので、20代、30代の頃とは違うのだが、話の内容は基本的に変わっていないように思える。
それだけ気軽に何でも話せるということなのだろう。
お互いの立場や利害関係を気にすることなく、このようなお付合いができるのは僕にとって何事にも代えがたい財産である。この日も、仕事の核心の内容から大震災の話、ちょっと怪しくお色気な話題まで尽きることはなかった。
この会がいつまで続くかはわからない。いずれ誰かがリタイアし、別の人生を歩むことになるのかもしれない。それでも年に1回くらいは集まってワイワイと騒ぎたい。
それは僕が50歳になっても、60歳になっても変わらないでいたいと思う。
素晴らしき仲間との飲み会。
いつまでも続けていこう。

丸の内を歩く その6

ようやく春らしい天候になってきた。特に今日は暖かい。
名古屋駅に予定があったため、いつも通勤で歩く道のりをトボトボと歩くことにした。
名古屋名物”寿がきや”。会社の近くにその本社がある。
4月6日1
いつも電飾看板であの名物 和風とんこつラーメンが映し出される。
どれだけの方がこの電飾看板を見ているかは不明だが、つい食べたくなる。
そして、いつも会社から眺めるタワーズ、ミッドランドスクエア。暖かな青空をバックに見える光景は春なのだ。
4月6日2
4月に入ったとはいえ、朝晩は寒く、コートを羽織った人も多かった。それも、今日までだろう。
僕は今週から思い切ってコートを脱ぎ捨て出勤したが、正直、朝は寒かった。しかし、今日はスーツだけで十分。街を歩いているこの時間は、むしろ暑いくらいだ。
来週からは冬物のスーツを春物スーツに変え、ヒートテックを脱ぎ捨て、春モードで出勤しよう。
桜もこのように満開になってきた。
4月6日3
名古屋駅周辺はさすがに桜を眺められる場所は少ないが、この一本の桜の木を見るだけでも心が和む。
予定とランチを済ませ会社へ戻る。
しかし、のんびりしたい気持ちに負け、四間道にある”SaRa”に立ち寄りコーヒーブレイク。
4月6日4
ここは昔ながらの蔵を改装したカフェ。炭焼きコーヒーが美味しい。
一杯のコーヒーで優雅な気分になれるのだ。
暖かな過ごしやすい季節はあっという間に過ぎ去るのかもしれない。
今のうちに散歩をする時間を見つけ、「丸の内を歩く」シリーズ(誰も知らないが・・・)を増やしたいと思う。
(今回は4か月ぶりでした。)

映画「告白」

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(2011/01/28)
松たか子、岡田将生 他

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中学生の娘を持つ身としては、体によくない映画であった。
フィクションで現実味のない物語でありながら、現実の世界もオーバーラップさせてしまう恐ろしさが潜んでいるようでならない。
それは、いじめを起こす集団心理や匿名性の高いネットの影響、人間のエゴなど、今、実社会が抱える問題を暗く尖った映像を通して映し出しているように思えたからかもしれない。
それだけの緊張感とインパクトがこの映画から発せられていた。う~ん、やはり怖い。
映画評を読んだりすると、原作の素晴らしさが忠実に描かれた傑作と評されているケースもあるが、小説をほとんど読まない僕にはそれはわからない。
ただ思うのは、確かにストーリーの構成も巧みな映像も、松たか子の感情を押し殺した演技もとても良かったし、映画賞総ナメも理解できるが、これが傑作となるとちょっと困るなということ。
あまりにも絶望すぎる。作品の意図としては「な~んちゃって」というセリフでその絶望感から脱しているのかもしれないが・・・。
凄い映画だったと思うと同時に気分も暗くなった。
しかし、見なければならない映画だとも思う。子供には見せたくない映画でもあるが・・・(R15だから大丈夫だけど。)
何だか書いていることはメチャクチャだな。
これで、松たか子の印象も随分と変わった。
CMで見せる穏やかな表情とは全く異なり、これまで見たことのない冷酷な表情。
きっとドラマでは演じないんじゃないだろうか。
よしっ、次は「悪人」だ。もっと気分が暗くなるかもしれない。
一人で深夜にこっそり見るとしよう。

予定を変更しながら思うこと

本来、本日は息子と一緒にナゴヤドームへ中日VS巨人の予定であった。
また、今月17日は恵那峡マラソンへ出場の予定でもあった。いずれも今回の大震災に配慮し、順延もしくは中止となった。
それについては全く異論はなく、当然のこと。
野球観戦は次の機会が近いうちにやってくる。マラソン参加費はそのまま義援金に回してもらうことにした。
ただ自分の立場もあってかいろいろと考えてしまう事はある。ナゴヤドームの店舗の売上計画は大丈夫だろうか?バイトを予定した人たちはどうするのだろうか?それを派遣していた派遣会社はどう穴埋めするのだろうか?
どうでもいいのかもしれないが、大震災の影響で大きく計画がずれてしまうことは僕の回りでも多い。会社によっては資金繰りの問題であったり、それこそ内定取り消しや採用計画見送りなど我々の業務に関わる様々な問題も出始めている。
新年度の計画も軌道修正を迫られるかもしれない。
しかし、しかしである。
それでも、この東海で住まいを構える者は恵まれているのだ。計画停電もなければ、水や食糧に困る事もない。普通どおりの生活ができるのだ。
当たり前の生活がいかにありがたく尊いものか。現実の報道を見る度に強く感じる。
この普通の生活を無駄にしないこと。子供達にもわからせること。
会社として個人として、物資や義援金を送る以外にできることは限られている。
日々に感謝しながら過ごす。
本日の予定は変わってしまったが、ありがたく貴重な一日なのだ。

START!

本日は4月1日。年度初めである。
名大社も新しい期に入った。
清々しい朝、気持ちのいい天気、新たな気持ちで臨むには最高に1日のスタートとなった。
本日の新聞でも掲載されていたように、大震災の影響で入社式を中止や延期をする企業も多くみられるが、新年度のスタートには変わらない。
名大社でも本日より新卒社員が1名入社する。既に3月からアルバイトで手伝ってもらっているため、それほど新鮮味はないが、これも新たなスタートだ。
大震災への配慮でもなく、今年は入社式は行わない。同期もいないので本人にとっては寂しいかもしれないが、社会に出れば戦っていくのは自分でしかない。同期がいようがいまいが、仕事は十分学べるわけだし、それを支える頼りになる先輩だって存在するのだ。荒波に揉まれながら、自分を鍛えてもらいたい。失敗を繰り返しながら、成長してもらいたい。
そうは言いながら、今夜はそんな新人クンと未来を祝して、ささやかながら祝杯をあげよう。
今、僕たちは100年に一度の大不況の中、1000年に一度の大震災の中で生きている。現実に辛いことは多いが、それを嘆いても仕方がない。
前を向いて歩いていくしかないのだ。
現実を真摯に受け止め、未来を創っていくしかないのだ。
START!
いい一年にしよう!