昨日6月30日を持って、名古屋駅前にあるピカデリー1.2が閉館となった。
これは中日本興業が運営する映画館。
7月15日にはミッドランドシネマ2がシンフォニー豊田ビルにオープンするので、
それほど大した問題ではない。

このオープンの内覧会の招待状がなぜか僕に届いたので顔を出すつもり。
新しい映画館が誕生するわけだから喜ばしいはずだが、
その一方でちょっと寂しかったりもする。

僕がずっとお世話になってきた映画館の名称が消えてしまうのだ。
知ってる方も多いが(そうでもないかな)、
僕は学生時代、ずっと名古屋駅前にある映画館でアルバイトをしていた。
その頃、映画館の名称は全て異なっていた。
僕の所属はロキシー劇場。
他にはグランド劇場、アスター映劇、セントラル劇場、駅前シネマ、シネラマ名古屋、ピカデリーと、
どういった理由かはわからないが、いかにも映画館という名が跋扈していた。
流す映画には明確に意味があった。
その名前を聞くだけでワクワクする時代。

一番大きい映画館は1000名を超える客席数。
それも満席にしてしまうパワー。
昨日まで掲載された松岡氏の「私の履歴書」の全盛期まではいかないが、
特別感はあったと思う。
正月にはお酒が振る舞われ、酔っ払いながらバイトした時代。
それもいい思い出だった。

昨日で閉館となったピカデリーは、そうはいっても平成9年の開業だから僕の時代とは違うが、
そのノスタルジーは変わらない。
名古屋駅前も再開発され、映画館もシネコン一色になった。
それはそれで悪くないが、懐かしさと寂しさもあり、閉館前に顔を出した。

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映画館にはそれを記念してか、これまで上映された作品のポスターと多くのサイン色紙も飾られていた。
今でこそ再び劇場で映画を観るようになったが、
20代後半から40代にかけては映画館に出向くことは少なかった。
子供を連れていく以外は年に数本というレベルだった。
仕事が忙しく時間確保ができなかった理由もあるが、それも言い訳に過ぎない。
ビデオやDVDで済ませていた。

ここ数年は再び映画館い通うようになったわけだが、やはり映画は映画館で観るべき。
逆にDVDを借りることがすっかりなくなった。

僕の一定の価値観の形成は映画の影響によるところがあるといっていい。
生きていく上で大切な趣味でもある。
そんなこともあり、こんなブログを書いてしまった。

さらば!ピカデリー。
ありがとう!ピカデリー。