エントリーシートの書き方

エントリーシートとは、企業にとって「あなたがどんな人であるか」知るための手段

多くの企業が一次選考として活用しているエントリーシート。
面接に進むためには乗り越えなければならない重要なステップです。
課されるテーマは企業により様々ですが、その目的はひとつ。
『あなたがどんな人物であるか』を知ることにあります。
どんなテーマであっても“あなたという人物”が
読み手に伝わるように仕上げるのがポイントです。

エントリーシートに取り掛かる前の心構え

エントリーシート作成するにあたり、最低限押さえておくべき5つのポイントをご紹介します。

─第1条─
読みやすいものに仕上げる

読み手は何百通もの書類に目を通すことを念頭に作成しましょう。

内容・・・ 一つの事実、そしてそれについての実例を一つ挙げ、要点を絞った内容に。 何度も読み返さなければ理解できない内容ではNGです。

構成・・・ まず結論から述べる。そうすることで、最も言いたいことがより明確に伝わります。 また、一つの文章は短く簡潔に。だらだらと長い文章は、要点がつかめず言いたいことも伝わりにくくなります。

見た目・・・ 適度な文字の大きさで、記入スペースに合った分量を。 空白が多すぎるのは問題外ですが、小さい文字でぎっしり埋め尽くされたものは、読むのも一苦労。 記入スペースの大きさに合わせて、内容を臨機応変に増減させましょう。

─第2条─
丁寧な文字で気持ちを込めて

字が上手い・下手ということではなく、気持ちが込められているかどうかが重要です。
乱雑に仕上げたものは一目で分かり、読む前からそのエントリーシートの印象は悪いものになってしまいます。
エントリーシートは、その全てであなたを表しているのだという意識で、中身も外見もきれいに磨いて提出しましょう。

─第3条─
提出期限には余裕を持って

1枚のエントリーシートを仕上げるのに、最低でも1時間は必要だと念頭において取り掛かりましょう。
内容によっては数時間~数日かかることもあります。
エントリーシートを入手したら、まずは「提出期限」「テーマ」「分量」を確認。それを基に余裕のあるスケジュールを立てましょう。
焦らず丁寧に仕上げられるよう、気持ちと時間に余裕を持って取り組みましょう。

─第4条─
コピーを取る

・記入を始める前に・・・
練習用として数枚コピーをとっておきます。 スペースに合わせて書く内容や分量の調節が必要です。
見栄えよく仕上げるためにも、下書きをして仕上がりを確認してから本番に取り掛かりましょう。

・提出する前に・・・
エントリーシートの内容は、面接の際、企業側にとっては話の種になります。
エントリーシートに書いたことと、面接で話すことが矛盾しないよう、 面接の前に自分が何を書いたかを確認できるよう、必ずコピーをとりましょう。

─第5条─
取捨選択も時には必要

忙しい時期には、同時期に何社ものエントリーシートを仕上げなければならないこともあるでしょう。
その場合は、提出期限に関わらず、志望度の高い企業のものから優先的に取り組むことも必要です。
他社のものを作成するのに時間を取られ、本当に行きたい企業のものに十分な時間が費やせないのでは意味がありません。
自分にとって一番重要な課題は何かを把握し、状況によっては志望度が低いものは切っていくことも、 スケジュールを管理する上では重要なスキルです。

エントリーシートに出されるテーマ

企業・業界に関するテーマ

<テーマ例>

  • 当社を志望する理由をお書き下さい。(志望動機)
  • 当社に入ったらどんな仕事をしたいですか?
  • あなたが会社を選ぶ際の基準は何ですか?

<ポイント>

“他社ではなく、その企業を志望する理由”を明確にしましょう。
→企業にとっては、あなたが会社や仕事を選ぶ基準、あなたの仕事観が分かります。

【企業研究・業界研究をしっかりと!】

事前に業界研究・企業研究を十分に行い、その企業や業界の動向についてしっかりと理解していることが、 あなたの考えを表現するための基礎となります。
企業パンフレットやHP上の基本的な情報ももちろん押さえておくべきですが、 OB・OG訪問をしたりセミナーなどに参加したりして、自ら積極的に情報を入手しましょう。
それらの情報に共感した、あるいは心を動かされた、そういった内容にこそ“あなたがその企業を志望する真の理由”があるはずです。
→OB・OG訪問のマナーを知りたい方はコチラ

自己PRに関するテーマ

<テーマ例>

  • あなたの長所と短所をお書き下さい。
  • あなたの趣味はなんですか?
  • あなたの座右の銘は?

<ポイント>

・エピソードや経験、成功例を具体的に示しましょう。
→あなたらしさが出て、“あなたの行動の特性や考え方”が見えてきます。

・体験談、成功例など、具体的な『事実』や、周りの人からの評価といった『他人から見たあなた』を示しましょう。
→客観的な事実は、内容に説得力を持たせます。

【具体例や客観的事実を挙げる】

あなたの長所が生かされたエピソードなどを例として挙げ、さらにそこであなたがどう考え、どんな行動をしたのかを具体的に示します。
内容にあなたらしさが表れ、企業側も“あなた”という人物のイメージがわいてきます。
また、他人から褒められたことなど、あなたを客観的に評価するコメントには説得力があります。 他人から見たあなたについて書くこともポイントのひとつです。

学校に関するテーマ

<テーマ例>

  • 学校生活で最も力を入れたことは何ですか?
  • 大学での研究や専攻の内容について教えてください。

<ポイント>

・重要なのは、何をしたのかよりも、そこでの行動やそこで学んだこと!
→あなたの行動の特性や価値観が見える。

【どんな些細なことでもあなたがしてきたことを洗い出してみる】

書くネタがない・・・と悩んでいる方、入学前と現在の自分を比較して大きく変わった点をまずは挙げてみましょう。 そしてその理由はどこにあるのかを考えます。
例えば、一人暮らしをしたことで変わったこと、友人との交流を通じて学んだことなど、 学生生活という日常の中であなたを成長させているものは意外にも身近にあったりします。
アルバイトやサークルに取り組んだこと、スポーツや旅行などの趣味に打ち込んだこと、こういったあなたの経験を示す場合は、 エピソードや周りの人から受けた評価などを具体的に出すと良いでしょう。もう一度、身近なところから振り返ってみましょう。

自由な発想力を問うテーマ

<テーマ例>

  • 用紙を自由に使って自己紹介をしてください。
  • ○○という事態に遭遇した場合、あなたはどのような対応をしますか?
  • あなたを動物に例えると何ですか?

<ポイント>

・明確な一つの答えと、それを裏付ける実例やエピソードを一つ。
・白紙のスペースを与えられた場合は、写真や図を用いて見やすく!

自由に記述させるものや、あなたを何かに例えて表現させるものなど、企業のオリジナルのテーマも近年では増えてきています。 これには頭を悩ませる人も多いことでしょう。

【1つの事実と1つの事例、そして視覚的データで仕上げる】

スペースがたくさんあるからといって、あれもこれも・・・と多くの情報を書くことは、 読み手側には「結局何が言いたいの?」と疑問を残してしまうことになりかねません。
例えば、“あなたの長所を白紙の用紙に自由に表現して下さい”というテーマがあるとしましょう。
1、あなたの一番の強みを一つ挙げます。
2、それを裏付ける具体的な経験、エピソードなどを一つ挙げます。
3、さらにそれを示す写真やグラフなど視覚的なデータを貼ります。
このように、一つの事実と一つの事例から“あなた”を的確に表現することは充分にできます。
但し、スムーズにテーマに取り掛かるためには、“一つの事実”となる自分の「核」を把握しておく必要があります。
まずは、自己分析をしておくことが大前提。
テーマが難しくなればなるほど、自己分析が大切になります。