こんにちは

オッサン奥井です。また戯言です。

 

もう5月、世間はゴールデンウィークの狭間ですね。

GWの予定はいかがですか。

僕の場合は、特にどうするということはなく、

美味しいものでも食べにいこうかなと言うくらいです。

 

ところで、

先日、リビングの照明(LEDではなく、まだ蛍光灯)がやけに何か暗いなと、

感じ、変えることに。

変えてみて、判明!

なんと、8年も変えていなかったことが。

「いくら長持ちと言っても、それはあまりにも使いすぎだろう」

という声が聞こえてきそう。

交換完了。点灯、瞬時にパッと後光が・・・。よそのお宅に来たみたい。

何かいいことあるかな。

元はこんなに明るかったのか!

 

8年間、気に留めずに毎日過ごしていたら、少しづつ暗くなっていても、

気づかずに時間が経過していたのですね。

最初と、経過後の結果を比べるとこんなにも、違っていたのかと、

ハッと気づかされました。

カエルを水に入れ、下から容器を徐々に温めて、お湯にしていっても、

カエルは温度の変化にも気づかずにそのままじっとしていて、最後は・・・。

と同じだなと思った次第です。

何事もぼけーっとしていては、いけないなと考えさせられたGWの1日でした。

磨け!磨け!感覚磨け!(元々自分に甘いから、できるかな?いや、やらねば・・・)

 

さて、今回は

ちょっとハマった、

つげ義春の漫画のことを紹介させてもらいます。

 

書店に入って、何気なく文庫の棚を観ていたら、そこに、

『つげ義春コレクション』なる本が並んでいるのに、

目が止まった。

つげ義春・・・?

どこかで聞いたことあるな?

名前だけ、何故か知っているな?

記憶のどこかにある?

そうだ、以前、先輩が

「つげ義春はいいぞ!奥が深いぞ・・・。」と言っていたのを

思い出した。当時は「そうなんだぁ?」と思う程度で、気にも留めなかった。

何気なく、棚の中の1冊『ねじ式/夜が掴む』を手に取る。

なんと、ビニールフィルムでラッピングが、

中を見ることが、できないようにしてあるではないか。

今どき、ビニ本かぁ?

怪しい本なのか?

表紙は異様な漫画、以前どこかで見たような気もする。

『つげ義春ワールドの極点「ねじ式」に始まる“夢の作品群”

・・・を集大成。』なる説明がついている。

 

何故か気づいたら買ってしまっていた。

その本を開いてみて、

今まで経験してきたマンガ

ジャングル大帝レオ、おそ松くん、ゲゲゲの鬼太郎、カムイ伝、天才バカボン、パーマン、はじめの一歩、俺の空、男一匹ガキ大将、ドカベン、宇宙戦艦ヤマト、巨人の星、ハレンチ学園、ゴルゴ13、まことちゃん、童夢・・・・・・

とは、違った感覚を・・・。

 

ネットでつげ義春を調べてみて、納得。

「ねじ式」が発表されたのが、1968年にマンガ雑誌ガロ。

「その当時はアポロ11号の月面着陸があり、ベトナム戦争真只中で

学生運動の全盛期、社会不安が増大する中、新しいマンガ新時代の

作品として登場し、思想、社会、政治について熱く語り合った全共闘世代に

熱狂的に支持された作品である」というようなことが書いてあった。

また、多くのメディアに衝撃を与え、つげ作品は映像として作品化されていた。

劇画、ドラマ、映画となって、

ねじ式、紅い花、無能の人、ゲンセンカン主人、退屈な部屋・・・。

知らなかった、恥ずかしい限りだ。

 

昭和のちょっとエロくて、どこか暗くて、鬱で、シュールで、妄想と不合理の連続の

不思議な世界に引き込まれてしまう。

1冊読み終わって、何故か、

もう一冊読んでみたくなって、

2冊目を買ってしまった。

また、次、また次と・・・

作品それぞれの意味を考えると、その意味がわからないものばかりだ。

本当は意味がないようにも思える。

それでいて、

何かあるのかと考えさせられるようなところが、引きつけるのかもしれない。

読み進むうちに、

色んな作品で、ユニークの中に、抒情的であり、ノスタルジックな、

本当に奇妙な世界観が味わえる。

また、エッセイをまとめた『苦節十年記/旅籠の思い出』では、

つげ義春の作品の出来た背景として、

別人格のもう一人の彼が動かしているのかと思えるような

人生観が少しはわかったような気にもなる。

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つげ義春コレクションは全9冊。

買い進むうち、7番が抜けていたので、飛ばして、

9番まで読んで、どうしても7番が欲しい。

書店に取り寄せ注文を頼むと、

店員さんが、同じ作者ばかり買われていましたけど、

他には必要なナンバーはよかったですか?の一言。

買っているのを覚えられていた。おぉ~、恥ずかしぃ~。

 

作品に出てくる多くの鄙びた日本列島の片隅の温泉宿、

ふらりと旅に出て行くことに、安らぎを求めていたのだろうか。

東北から九州まで全国を旅し、そこに集まってくる人々を描写。

貧乏くさいの言葉が聞こえてきそうな、何故か懐かしいノスタルジックな

昭和が、ここにはある。

味わってみてください。

一度、何か一つ読んでみるのも・・・。

 

全9冊に合わせて、

つげ義春が撮影した忘れられた日本

『つげ義春の温泉』も買ってしまいました。