これからも前向きに 名大社会長ブログ

ジャパネットたかたの経営ビジョン、事業継承

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先日、日経BP社主催のセミナーに参加。
「オーナー企業の成長戦略・経営戦略」というテーマでいくつかの講演が行われた。
協賛がM&Aキャピタルパートナーズということもあり、テーマの中心は事業継承とM&A。

名大社でも事業継承についてはいずれ訪れる。
今は何もしていないが、少しずつ計画していく必要もある。
M&Aに関しても今後の成長戦略を考えると視野に入れる必要はありそうだ。

会社を売却するつもりはないが、将来的にシナジーを生む事業であれば、
買収は一つの手法として考えなければならない。
その前に僕の経営手腕が問われるわけだけど(笑)。

M&Aを実施するには、
明確な意志・発信力、高い信頼構築力、把握が的確・網羅的、原点を忘れない。
この4項目が重要とのこと。
そうでなきゃ、うまくいくはずはないよね。

このセミナーの基調講演はジャパネットたかたの前社長高田明氏。
あの声を聞けばすぐ顔をイメージできる。
だが、そうでもなかった。
いつも聞いている声とちょっと違う。
そんな印象。

しかし、それは最初だけで高田氏のテンションが上がってくると
同時に馴染みのある声に変っていった。
ということは当たり前と思っていた本人の出演もかなり自らを鼓舞して作り上げたもの。
本人も語っていたが、それだけ番組にかける想いが大きいということだ。
このことだけでも事業に対する強いメッセージ。
経営者として手本ともいえる。

高田氏は2015年1月に社長職を辞し、一切の業務から手を引いた。
会長はもちろんのこと、顧問でも相談役でも残らなかった。
多くの葛藤はあったとはいえ、息子が最高の後継者だと判断。
全ての権限を与え、任せてからは一切口出ししていないという。
息子が全従業員の中でも一番優秀だったと言い切る勇気と、
事業継承後は完全に身を引く潔さは流石だと感じた。

事業継承がスムーズに進まない大きな理由にトップが強すぎる点がある。
自分の想いが強すぎて後継者に任せきれない。
それで問題を抱える企業は多いはず。

68歳という年齢から判断しても高田氏はまだまだトップとして力は発揮できただろう。
しかし、それをあえてやらない。よしとしない。
僕個人としては、この事実に賞賛するし、これからの同族企業はロールモデルにすべきだと思う。
今回の講演を伺って、そんなことを感じてしまった。

その他にも経営者として大切にすべきことを教えてもらった。
迷いを断ち切る方法として、先々のことを考えない。
未来を考えさせてはいけない、ということ。

中期経営計画とか未来を予測するとかとは真逆の発想。
今を中心に考えることが重要で、常に「今を生きる」。
これが全てだといわれる。
これでいくつもの苦難を乗り越えてきた実績が説得力を生む。

なんとなくタレントに近い存在に思っていた高田氏は素晴らしい名経営者の一人だった。
勉強になりました。
学ぶだけでなく、自分で生かさない限り意味はないんだけど・・・(笑)。

食べ物のはなし 番外編 もんじゃ

前回は築地でした。
築地に行ったら、次に行くべき場所は決まっています。
そうです。月島です。

人気食べ物ブロガーとして全国津々浦々、美味しいものを頂いていますが、
(そうでもないか・・・)
まだまだ未踏の地は多いのです。
銀座あたりは頻繁にお邪魔していますが、
(ウソです)
東京の下町は知りません。
円頓寺商店街を語る者として、それでは説得力がありません。
自分の目で確かめる必要があります。

初めて月島の駅で降り、もんじゃ焼き店が並ぶ飲食街を歩きます。

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そのほとんどがもんじゃ焼きのお店です。

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すべてが流行っているわけではありません。
街を歩くだけで人気があるのかそうでないのか一目瞭然です。
いつもであれば自分の嗅覚を頼りにお店を選びますが、
同じような匂いなのであまり頼りになりません。
そんな時に必要なのが、人的ネットワークです。

東京のもんじゃ焼きを語らせたら、右に出る者もいない、
いや、100人のうちの一人、
いや、10000人の一人にもなる方に連れてきてもらいました。

「つきしま小町」さんにお邪魔しました。

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店内はお客さんでいっぱいです。
さすが人気店です。

というわけで、あとは画像ご覧ください。
これは何だったかな?

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こっちはホルモン炒めです。

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そして、もんじゃの登場です。

明太もちチーズもんじゃ 1200円

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これで一人前です。多分・・・。
「なかなか、やるじゃないか。」と自然に言葉が出てしまいます。
以前、名古屋でもんじゃ職人を語るオジサンが作ってくれましたが、
レベルは比べ物になりません。

こうして

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ああして

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ベビースターラーメンを振りかけ、出来上がりです。

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「お~、これが本場のもんじゃか・・・」
どんどんお酒は進みます。

しかし、残念ながら、それだけではお腹は満たされません。
その後に、お好み焼きも頼みました。

ああして

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こうして

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はい、出来上がり

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作り方も名古屋や関西、広島と異なります。多分・・・。
こちらも美味しく頂きました。

いやあ~、いろんな土地に行く必要がありますね。
ごちそうさまでした。

中日新聞×名大社

3連休も終わり、今日から通常の毎日となる。
名大社では今週21日(木)、22日(金)と17卒向け企業展を開催。
まだまだ就職活動を継続する学生さんを支援していく。

一方で18卒向けの企画も固まった。
新しい方向性を見い出し展開をしていく。
これも今までにはない大きな仕掛け。

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18卒向けの企画は中日新聞社と全面的に手を組み実施していく。
今まで考えられなかった初めての取り組み。
地元を代表し圧倒的なシェアを誇る中日新聞社と
地元採用のメディアとして特化した名大社がタッグを組む。
過去お互いの立場を知る者は考えられないコラボレーション。

一般的にみれば、天下の中日新聞さんとたかだか地元で展開する名大社との
協力体制は信じ難いものがあるかもしれないが、そうではない(笑)。
お互い地域に根差した事業を行う者同士、立場を越えやっていかねばならないことがある。
「ジモト学生とジモト企業とのマッチング」
は我々の手で実施すべきだと考え、両社の意見が一致したのだ。
それも大きなイベントをドカ~ンと手掛けるだけではない。
点と点を繋げ、きっちりと線として提供していく。

9月からスタートするインターンシップ企画から親子向けセミナー、
早期業界研究イベント、大々的合同企業説明会と今秋から企画が目白押しとなる。
インターシップもただサイトの窓口として存在するのではない。

パフさん提供「職サークル」の100×10チャレンジをモデルに地元企業の魅力を伝えるため、
我々が学生と企業の間に入り、キッカケの場を作っていく。
その名は「THE CREATIVE CHALLENGE」
その学生向け説明会も7月27日から定期的に開催する。

やはり地元企業と地元学生の支援は地元の企業が行うべきと勝手ながら考えるのだ。
これだけでもかなりのインパクトはあると思う。

今後、いろんな手法で我々の取り組みを告知していくことにはなるだろう。
「へ~」とか「ほ~」とか「なかなか、やるじゃないか・・・」
と言われるような取り組みを提供していく予定。

ぜひ、楽しみにしていただきたい。

まずは中日新聞さんとタッグを組むというお知らせでした。

最後の夏

昨日から息子の最後の夏の大会。
小学生から野球を始め、中学校でも野球部に入部。
約2年半、ずっとこの日のために練習を積み重ねてきた。

普通の中学の普通の野球部。
強豪でもなければメンバーが不足気味の弱小でもない。
よくある中学の部活。
しかし、土曜も日曜も夏休みも冬休みも関係なく練習を重ねてきた。
3年生にとってはこの日が集大成。
息子のポジションは捕手。
この一年、キャプテンを任され、苦労しながらも多くのことを学んできたようだ。

本来、人をグイグイ引っ張るようなタイプではないと思う。
なぜ選ばれたのかは未だに不思議だが、泣き言も言わずこの一年を過ごしていた。
さすがに昨日の朝は緊張していたようで何度もトイレに行っていた。

昨日は僕も何の予定も入れず応援に出掛けた。
前の試合が長引き30分ほど開始時間が遅れたが、無事に試合が始まった。

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1回の表、相手チームの攻撃。
一番バッターがいきなりヒット。野球は初回が大切だし、流れに傾くスポーツ。

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息子が盗塁を阻止したため、相手の勢いは止まった。
(ちょっと親バカ・・・笑)
その後、スクイズを阻止するくらいのピンチがあった程度で、
試合の流れは徐々に息子たちのチームに傾いてきた。

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いままで何度か練習試合を観てきたが、基本的に守りのチーム。
得点能力は高くない。勝った試合も数点を守り抜くケースがほとんど。
それがである。
昨日の1回戦は攻撃も機能し、なんと7×0のコールドゲームでの快勝。
多分、練習試合を通しても、コールドで勝った経験は一度もないと思う。

勢いとは怖いものだ。
相手チームと特別に実力差があったとは思えない。
もし、1回、相手側が1点でも得点していたら流れは変わっただろうから、
相手チームが勝利したかもしれない。

しかし、何かが違った。
一つ上げるとすれば、チームの雰囲気が全然違った。
お互いに声を掛け合い、いいプレーにはみんなで称え、ミスはみんなで励ましあっていた。
ベンチでの雰囲気も明るく、みんな笑顔だった。

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それが上手く流れを引き寄せたのかもしれない。
2番手投手がランナーを背負った時も、「心配するな~」という声があちこちから出ていた。
うちの息子がキャプテンを務めるくらいだから、特別な選手はいない。
秀でた能力も見当たらない。
それは勝利にはあまり関係ないようだった。

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試合終了後の息子の笑顔が印象的だった。
家では見せたことのない笑顔だった。
ホッとした気持ちも強かったのだろう。
何も言ってやれないが、親としてそんな場面を見れたのは幸せだった。

最後まで勝ち続けるのは難しい。
いずれ悔しい思いもするだろう。
だが、これもいい経験。
どちらにしても最後に泣けばいい。

最後の夏。
思い切り汗をかいてほしい。

人間を磨く

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正式タイトルは『人間力を磨く 人間関係が好転する「こころの技法」』
以前から田坂氏は気になっていたがほとんど手に取ったことはなかった。
今回も目的もなく書店をうろつき、何気なく手に取った。

本書を読み終えて、
これが「知性を磨く」「人は、誰もが「多重人格」」の三部作であることも初めて知った。
そんな浅いレベルではあったが、気がつくとあちこちに赤線を引いていた。
気になる文章や自分が大切にすべき言葉がちらばっていたのだ。
結構な影響を受けたことになる。

僕は自分でいうのもおかしな話だが、人を苦手とすることはない。
メチャクチャ人づきあいが上手いわけでもないが、下手くそでもない。
食べもの、飲みものの好き嫌いがないのと同じで人の好き嫌いもない。
誰とでも普通に付き合えることが強みと言えるかもしれない。
もしかしたら今、僕がこの場所に存在するのはそれが大きな理由と言えるのかもしれない。
「かもしれない症候群」になってきたが、そんなふうに思うこともある。

しかし、完璧な人間でもなければ聖人君子でもない。
その辺に転がっている一人の人間にすぎない。
だが、それが何故うまく流れるのかと問われるとすれば、
本書の内容が何気ないうちに自分の中で解釈され吸収されている要素があるのだろう。

な~んて、本当は僕が鈍感人間で何も気づいていないだけかも。
自意識過剰で笑われてるかな・・・と思ってみたり(笑)。

人間誰しもエゴは存在する。
僕も時にくだらないエゴが突然現れたりする。
後で反省するのだが、全くなくなることはない。
まだまだ未熟。

本書の言葉を借りれば、
心の中の「大きなエゴ」の声に従って動く人物からは、
人間としての「謙虚さ」が伝わってくるが、
逆に、心の中の「小さなエゴ」の声に支配される人物からは、
しばしば「傲慢さ」と呼ぶべきものが伝わってくる。

自分では気づかないうちに傲慢さが伝わっているとするなら、それは謙虚さが足りないということ。
そして、自信がない証。
分かる人は全て見抜いてしまうのだろう。
結果的に誰と付き合い、誰と付き合わないかも繋がってくる。
お互いに引っ張り合う面とその逆が存在するわけだ。
素直になることで解決する問題も多いだろう。

どんなに年齢を積み重ねても、人間を磨き続けなければならない。
終わりがないはず。
むしろ年を取ることで余計なエゴも生まれやすくなる。
そうならないためにも「小さなエゴ」で曇ってしまう「心の鏡」をいつも磨かなければならない。

「次世代のファミリービジネスを作る会」は続く

一昨日の13日は「第7回 次世代のファミリービジネスを作る会」。
3月~5月はお休みしたが、同族企業の経営者を向けの勉強会を月1回開催している。
早いものでもう7回にもなった。

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今回、講師で招いたのは大三鋼機株式会社の相川社長。
創業68年の2代目社長。僕と相川社長の出会いのきっかけはこちら
僕が参加した勉強会の感想をブログに書いたことがご縁で懇意にさせて頂いている。
ブログも効果あるじゃないか(笑)。

約20歳年上の大先輩なのだが気さくで若々しく、
僕らのような若手の経営者の集まりにも頻繁に顔を出してもらっている。
それだけでも恐縮してしまうのだが、図に乗って講師を頼んでしまった。

タイトルは「なぜわが社は、なぜ再生出来たのか。(12年間で粗利益7倍、従業員8倍)」
先代が興した会社に入社し、親類関係ばかりの組織の中で悪戦苦闘しながら、
経営に関わっていくストーリーをドラマチックに語ってもらった。
オイルショックやバブル崩壊で何度も倒産の危機に合いながらも、
それを乗り越え、業界では圧倒的な利益率を誇る企業に成長させた。
相川社長は最悪時に「神風が吹いた」とその危機的状況を語られていたが、
それはキッチリとやるべきことをやられてた結果だろう。

そして、今は三代目となる専務(息子)と常務(娘婿)と共に会社を牽引している。
そこにはよくあるファミリービジネスにおける親子の軋轢はない。
得てして成功したトップはその座にすがりつきワンマンになりがちだが、
相川社長は謙虚に息子らと向き合う。

これは働く社員さんも同様で、社員旅行の場にはパートさんも参加させている。
それもその家族まで招いて・・・。
独身者にはその親御さんも受け付けたり、彼氏でも彼女でもOKだという。
そこまで徹底すれば、会社に対するロイヤリティは自ずと上がっていくわけだ。
成熟業界に関わらず、粗利益7倍、従業員8倍の実績は
ファミリーも非ファミリーも大切にする証といえる。
そのような尊敬すべき経営者が間近に存在することは僕にとってはありがたい限り。
本で経営を学ぶことも重要だが、リアルで話が伺えるほど有益な場はない。
これは参加したメンバーも同じ気持ちだろう。

懇親会も盛り上がった。
相川社長は謙遜して「こんな場はありがたい。」と言ってくれたが、
僕は「もっと他の場でもどんどん話すべきです!」と生意気な口を叩いてしまった。
それも相川社長の人柄だから向き合っていえること。
本当にありがとうございました。

とここまではよかった。

この場に参加する経営者は僕とほぼ同世代。気が合う仲間。
それはそれでいい。
いけないのは懇親会だけで終わらないことだ。
また、いつものように赤ら顔のN社長に誘われ、次の店に向かってしまった。
気づけば午前1時を回っていた。自宅に戻ったのは2時近く。
本来、このブログは昨日の朝にアップするはずだったが、そんなパワーはなかった。

いくらいいことを学んでも愚か者はなかなか治らない。
その二日酔い状態で瞬間的に反省はするのだが、
来月、また同じ過ちを繰り返すかもしれない。
それでも続く「次世代のファミリービジネスを作る会」。
8月もよろしくお願いします。

食べ物のはなし 番外編 三色丼

しばし円頓寺を離れます。
たまには遠出もしなければなりません。
東京・築地にお邪魔しました。
間もなく築地市場も移転です。
その前に行かなければならないというミーハー根性が顔を出してしまったのです。

ちょうどランチタイムの賑わった時間がよくなかったかもしれません。
信じられないくらいの人の数です。
外国人観光客も多いです。
「ここに混ざるとオレはただの観光客だと思われてしまうな・・・。」
ただの観光客のくせに偉そうなことを呟いてみます。

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ちょっと斜に構え、通りの反対側から眺めてみるのです。
反対側を歩いていると一軒のお寿司屋さんが目に入ってきました。
なんとなく地元の人や近くで働くビジネスマンがお客さんのような雰囲気を醸し出しています。

「オレはここで食べるべきなんだ。ドンドン!」
とお店の引き戸を開けました。「魚河岸三代目 千秋」さんです。

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お店の看板に出ていた三色丼を注文します。
「三色丼は炙りのイサキ、鯛、鮪とイサキ、鯛、鮪になりますが、どちらにしますか?」
と丁寧なお姉さんに聞かれました。
僕は全く他ごとを考えており、質問の意図を捉えていませんでした。
炙りかそうでないかを聞きたかったのです。

「鯛でお願いします。」
と僕はトンチンカンな答えをしたことを食事を終えた時に気づきました。
平静を装っていながらも明らかに僕に対する接客は変わったかと感じます。

微妙な空気を読んでか、元気な声が届いてきました。
「ヘイ!おまち!」
カウンターの中にいる大将が丼を出してくれたのです。

三色丼 1000円

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当たり前ですが鯛は入っています。イサキも鮪も入っています。
とても美味しく頂きました。
ちょっとカッコ悪かったので、食べ終えるとそそくさとお店を出ました。

午後にとある場所で同業者の先輩であるA社長と合流しました。
「山田くんさあ、築地で昼食べたの?」
「はい」
「俺さあ、築地市場に言って食べたんだけど、今凄いね?」
「何がですか?」
「うに丼がさあ、5000円もするんだぜ。」
「うわ~、高いですね?A社長はそれを頼んだんですか?」
「いや、それはないよ。3000円の丼で我慢したよ。山田くんもそれくらい?」
「あっ、そこまではいかないですが、近いもんですかね・・・。」

とんでもないウソをついてしまいました。
大人になるといろいろと面倒です。
築地がそれを教えてくれました。

ごちそうさまでした。

名大社の歴史を知るのだ。

現在、名大社は設立47年。
あと3年で50周年。僕が不祥事を起こしたり、更迭されなければ、
その50周年は僕の時代に迎えることになる。
(あくまでも順調に推移すればですが・・・)
これまでの歴史や実績を残す意味を含め、50周年には社史を発行したいと考えている。
しばらく先の話だが、そろそろ準備も始めなければならない。

僕が入社したのが1989年なので、設立20年の時期。
それ以降はずっとこの会社で仕事をし、時代と共にその変遷を経験しているので、
一定レベルのことは話ができる。
当然幹部ではないので、経営的な観点は難しいのだけれど。

僕が入社する以前の話はまた聞きで知っているだけ。
実際、どんな20年を過ごしてきたかはあまり知らない。
由緒正しい同族企業であれば、その文化や理念が脈々と引き継がれ記録も残っているだろうが、
名大社はそれがない。
売上や従業員数の推移はもちろん残されているが、どんな社風でどんな人物が活躍し、
何が強みでどんな点がダメダメだったのかは、ほとんど記録がない。
そのまま記録が残っていないのは、とても危うい。

会社の歴史を残していくことは後世にとっても必要なこと。
「古事記」があるから、日本の誕生や天皇の存在が明確になっているのと同じことだ。

先日、社史編纂にあたり、事前取材を古参の方にお願いした。
もうほとんど存在しない設立時の名大社を語れる方にヒアリングを実施したのだ。
詳しくは社史完成段階で披露したいが、
僕が知らない事実があちこちと焙り出され、驚きの連続。
サラリーマンから社長になった者の悲しい性かな・・・(笑)。

ご存知のように名大社の大元は大阪にある今は無き大有社。
設立当初、幹部は大阪から送り込まれ、プロパー社員は女性ばかりだったという。
今から50年近く前に女性ばかりの組織というのは先進的と言えなくもないが、
そんな単純な話ではない。
あちこちでトラブルもあったようだ。
次第に男性社員も増えていったようだが、大阪本社との溝は埋めがたく、
かなりの不満が鬱積していたという。
自分たちでやりたいことがほとんどできず、本社の言われるがまま。
送り込まれた経営陣も本社の顔色を窺うことが中心で活気ある組織とは無縁だったらしい。
その辺りは業績と連動しており、給与も待遇もパッとせず、離職者も多い職場だった。

僕の前任の社長が就任した時に大きな舵を切り、会社は変化し始めた。
今と比べると社名が同じなだけで、中身は全く違う会社だったわけだ。
僕と前任社長とは性格も考え方も全く違うので、ここにも大きな変化がある。
それはまた改めるとして、創業時の事業や組織を継続していたなら、
とっくの昔に名大社はなくなっていた。
時代と共に変化してきたから、なんとか生き残っている。
そう思うと僕も頑張っているね(笑)。

歴史を振り返ることで見えてくることがある。
それは成功も失敗も含め、いえること。
僕が驚いている状態なら、若手はどれだけ驚けばいいのだろう。
きっと卒倒するな(笑)。
それも名大社なんだけどね。

僕自身も当時を深堀する必要がある。
それによって目に見えず大切にしている文化もあるはず。
OBの方が元気なうちに歴史を伺う場を持っていかねばならない。

カエルの楽園

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本書の帯には、「全国民に問う、衝撃の結末。」
「大衆社会の本質を衝いた寓話的『警世の書』」
なんて過激なことが書かれている。
事実そう。本書を読むとそう感じざるを得ない。

「平和とは何か。愚かなのは誰か。」
なんてことも書かれている。
確かに僕は愚か者だが、ここに書かれている次元ではない。
比べ物にならない小さな存在に過ぎない。
しかし、そんな小さな存在が大きな群れとなし動き始めたら、相当な愚かにはなる。
世の中そんなもんだ。

本書は人生の大先輩が
「山田さん、これは絶対読んでおいたほうがいいよ。」と薦めてくれた。
この類のベストセラーにはあまり興味を示さないので、
きっと薦められなかったら読むことはなかっただろう。
話題になっていることも知っていたが、手に取ることはなかったと思う。
結果、読んでみて良かった。
とてつもない恐ろしさが体を包んできたが、そう感じた。

三戒が何を示すのか、スチームボートがどこの存在なのかは容易に想像できる。
容易に想像できる分、恐ろしさは増す。
これは著者である百田氏の戦略にいとも簡単に乗るカタチだが仕方ない。
素直に受け止めるしかないだろう。

僕は政治的なことをブログに書くつもりはない。
会社に支持する政党があるわけでもない。
政治家と仲良くなって、なんらかのメリットを会社に享受できるのであれば別だが、
そんなものはない。また、期待もしていない。
あくまでもフラット。
しかし、個人としては考えなければならない。
どうしていくべきが正しい判断かを・・・。

今日は偶然にも参議院選挙投票日。
愛知県も何人もの方が立候補している。
中にはお会いした方もみえるが、そこもフラットに考えたい。
さて、どんな一日になるだろう。

あれっ、書評とはズレてしまったかな・・・(笑)。

職サークルシンポジウムに参加してきた。

7日(木)、8日(金)は東京出張。
名大社では昨日から転職フェアを開催中だが、
なぜかここ最近は必ずと言っていいほど、出張が重なってしまう。

昨日はふるさと就職応援ネットワーク(Fネット)の定期総会及び定例会。
早いもので8期を終え9期を迎える。
18卒新卒採用に向け、いろんな角度から話し合いを行った。

その前日の一昨日はパフさん主催の「職サークルシンポジウム」。
年1回開催される採用担当者向けのイベントで僕は時間のある限り参加している。
今回も豪華ラインナップのプログラムであった。
すべてを紹介すると1週間分のブログになるので、ここは端折って紹介させてもらう。
まずいきなり登場したのが寸劇。

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パフさん恒例の企画だが、過去見させてもらったのはいかにも昭和チックなほんわかした寸劇。
必ず「三丁目の夕日」のBGMが流れていたんじゃないのかな(笑)。
それが今回は180度異なり、シュールとも言えなくはないが、ズシリとくる。
そして、最後は感動を与えてくれた。
これまではパフの代表であり、愚か者名誉本部長という一部の方しか認識していない釘崎さん
(紹介長すぎ)の脚本だったが、今回は来年入社の内定者の作品。
学生にしてプロの脚本家だという。
舞台で演じる社員さんも表現力があり、見事な構成だった。
個人的には主役を演じる女子学生がよかった(笑)。

ただ今回参加の目的はこの寸劇ではなく(すいません)、人材研究所の曽和利光さんの基調講演であり、
採用学を執筆された横浜国立大学の服部先生のパネルディスカッション。
曽和さんの著書は以前ブログでも書かせてもらった。

僕らは僕らなりに新卒採用の現状を把握しているつもりだが、それだけでは片手落ち。
常に情報は吸収せねばならないし学ばねばならない。

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そんな点では大いに勉強させてもらった。
勉強といえば、採用担当者として自社の活動を話された大江戸温泉物語の小椋さんも
コガソフトウェアの高橋さんにも学ばせてもらった。
しくじり学園はパクらせてもらおうかな(笑)。

全体を通して感じたのは、これからの新卒採用をどうしていくべきかという問題提起。
ナビ、エントリーシートが当たり前になってきたことにより、
それを前提に採用プランを組み立てる。
それが採用担当者の思考や行動を鈍らせ、大切なものを見落としてしまっていることは多い。
同時に限界も見えていた。
自戒の念を含め、いい機会をいただいた。
参加された採用担当者の中には耳が痛い方もいたことだろう。

今回のシンポジウムを通して名大社がやれること、僕自身がやれることも改めて見えてきた。
会社でいえばパフさんが提供しているインターンシップ「100×10チャレンジ」を
名古屋版に変化させ18卒からは実施していく。
その理念を生かしつつ、ジモト採用というキーワードに繋げていきたい。

そして、僕自身はもっと中小企業のトップに働いかけることができるのではないだろうか。
現場で動いている社員さんはどんな方であれ会社の意向を反映させ活動を行う。
学生への接触頻度、自己開示力、効率化と非効率化。
特に中小企業の場合は、トップの考え次第でその在り方は変わる。
いい影響だけ出ればいいが、そうでないケースは多いだろう。
そこを踏まえれば、普段仕事をしていない(?)僕自身がやるべきこともありそうだ。
そんな感じで、感化されてしまった。

今日は雨の転職フェア。
その状況を眺めながら、やるべきことをじっくりと考えていきたい。

ありがとうございました。