これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「会社を想う 仕事を思う」の記事一覧:

今年も大晦日に一年を振り返る。

本日も45分程、早朝ランニング。
雲ひとつなく青空が広がる中で、朝日を浴びながらのランニングは気持ち良かった。一年の最後をこのように締め括れるのは本当に幸せなこと。
そして、無事に一年を過ごせたことにも感謝である。
昨年のブログとも同様だが、今年の僕の目標をここで振り返ってみたい。
個人的に掲げた目標として、
1.自分なりの経営哲学を持つ
(経営を任され2年目となり、どう舵取りをしていくか明確にするかということ)
2.トップ営業としての行動
(会社の代表として、会社にプラスになるためにはどこへでも飛んでいくということ)

3.ITリテラシーを高め、情報発信を行う

(ITを活用しSNSを利用し、自己の考えを発信していくこと)
4.読書量を増やす
(1月4冊。年48冊の本を読むということ)
5.走り続ける
(マラソンを続け、ハーフで1時間50分を切るということ)
漠然とした内容ではあるが、僕が掲げた今年の目標は上記の5つ。検証までとはいかないが、それぞれについて現時点の達成度を確認してみたい。
1については、まだまだ道半ば。
ぼんやりと先に目指すものは見えてはいるが、まだ靄がかかっている状態と言える。僕自身として、まだ修行が足りない。語るには未熟すぎる。
2年前に会社を引き継いだ時は、世間も会社も最悪の状態だった。いかに会社を守ることかが最大のテーマであった。そこを何とか潜り抜け、少しは明るい先が見えてはきたが、その明るさは電球が点いたり消えたりするようなもので、安定的とはいえない。
それがしっかりと灯り続けるまでは目標はクリアにされない。
2についても、まだまだだ。
沢山の方と出会い、新しい関係やネットワークを築けたことも多く、確かにそれは僕にとっても会社にとっても財産にはなっている。
しかし、まだ会社内にいることが多すぎる。トップが会社の中でドンと構えて座っていればいいわけではない。特に僕のような経験が浅い者はもっと飛び回らなくてはならない。その量は足りないと言える。もっとアグレッシブにならないといけない。
3は微妙だ。
本日を含め今年書いたブログは220本。こちらはOKだとしても(内容はさておき)、twitter、facebookは使いこなし切れていない。
正確に言えば、使ってはいるが当初の目標と異なる。facebookについては趣味の世界に近く、ビジネス視点が欠けている。くだらないネタのオンパレードで、それで満足していたりする。果たしてどうなるか・・・。
4についても未達成。
結局41冊で終了。飲み会に忙しかったというのは言い訳に過ぎない。
5についても同じく未達成。
今年こそはと思い、それを懸けて臨んだ桑名リバーサイドマラソンも結局1時間51分。2時間切りは容易でも、1時間50分を切るのは全然だ。マラソンにおける成長度は1年間でゼロだった。ほんの数分の壁を突破するのが難しい。
というわけで、今年掲げた目標はほとんど未達成ということになる。感謝の一年とほざいている場合ではないな。自己鍛錬が足りない。努力しているだけではダメなのだ。圧倒的な努力でないと・・・。
来年の目標設定は、正月に行うが(明日、明後日だったりするけど)、ほとんど据え置きになってしまうのかもしれない。
もっと自分に厳しくしないと・・・。
前提にあるには率先垂範。
自分のように大して能力がない者が会社を牽引していこうと考えれば、そこを確実しない限り健全な経営なんてできないと思う。もっと頑張らねば・・・。
それでも一人の社員も欠けることなく、無事に一年過ごすことができたことは本当に喜ばしい。
一年間、ありがとうございました。

本日から年末年始休暇

名大社では昨日が仕事納め。
午後までは通常業務を行い、夕方から社員総会、その後、全員で大掃除をして、今年一年の業務を終了した。個人的な今年の振り返りについては大みそかに改めてブログにアップしたいと思う。
一昨年、昨年と本当に厳しい時期を過ごし、ようやく今年は薄日が差してきたというのが実情だ。僕が卓越した経営能力を持っていれば、薄日ではなくサンサンと輝く太陽のような年が送れたのだろうが、そこまで至らずに申し訳なく思う。それでも何とか無事に一年を過ごせたことに対して感謝である。
感謝は社員であり、当社のクライアントであり、また各取引関係、そして、名大社をご利用いただいた全ての方に対してもだ。
今年を振り返るニュースを見れば、激動の一年であったことは言うまでもないし、その爪痕は現在も残っている。取り組まなければならない課題や我々が果たすべき役割は継続されるわけだが、それでも何とか一年を過ごすことができた。有り難いことである。
年末年始休暇は本日から1月4日までの8日間。
引越したばかりで、家の整理も中途半端なままなので、休暇中の旅行もお預けで、実家に顔を出す以外はほとんど家にいることになるだろう。
(節約モードでもあるし・・・)
読みたい本や観たい映画にどれだけ時間を費やせるかはわからないが、できるだけ自分自身もこのタイミングで整理したいと思う。
名大社メンバーのみなさん、充実した年末年始休暇を!
(といっても、本日はこれから部長クラスでゴルフ。何年振りになるかな?)

感謝!那古野塾NEXT

約3ヶ月間行われた那古野塾NEXTが6日(火)に終了した。
全10回11名の講師を招いての勉強会。業種や規模は様々だが、経営者自らの講演は力強く説得力があり、何よりも仕事のヤリガイを感じる素晴らしいものだった。
最後の講演はブロンコビリー社長の竹市靖公氏。
「ピンチをチャンスに」というタイトルで、何もない創業期からBSEによる倒産の危機に陥った状況、業界屈指の高収益企業へ成長するまでの過程を話して頂いた。
僕は初めてご挨拶するのだが、竹市社長はどこかでお見かけした事があると記憶する。思い出してみるとブロンコビリーの店舗数がまだ少なかった頃、名大社の企業展にて竹市社長が自らブースに座られていたのだ。
(今や東証上場企業のトップが若かりし頃は名大社のイベントに出席。うれしいではないですか!)
創業時は全くお客様が入らず、1日の売上が3000円程度の時もあったという。その後、順調に店舗数を増やし売上を伸ばしてきたのだが、2001年のBSE問題で大赤字となり、倒産の危機に見舞われた。自分たちの業務とは無関係の外部環境がもたらしたその不幸。
確かその時期は僕も営業として焼肉チェーンを担当していた事もあり、売上が急激に下がっていく様子をまざまざとみてきた。ホント大変だった。
そんな厳しい環境下でも、社員のほとんどは会社を辞めず残ってくれたとのこと。その時に「会社を潰したら申し訳ない」「必ずこの人たちを幸せにする」と思ったという。
それが「利他の心を持つこと」に繋がり、現在の経営に結びついているようだ。
普通に考えればBSE問題は自分の責任ではないと思うところだが、竹市社長は全て自分に原因があると判断。頭では理解できるが、それを真摯に受け止めるのは相当難しいと思う。竹市社長は謙虚に自分は優秀でないと連発されていたが、その強さを持っているかいないかでトップの存在価値は大きく変わる。
また、優れた人と付き合うため、いろんな場に出かけ話を聞く事も継続されていた。これも簡単そうで難しい。
何もない僕からすれば、まずは真似て吸収すること。自責の念と行動力はすぐにでも見習わなければならない。
1時間程度の講演は、そのシーンをイメージしながら拝聴すると、あっという間の時間となってしまった。
講演終了後は懇親会。
同じ受講生(と言っても僕より先輩経営者が多い)と一緒に酒を酌み交わしながら、これまでを振り返った。最後に発表された皆勤賞には僕も含まれていた。仕事の関係で2回ほど中座したので、その資格はないと自覚するが、温かい目で見て頂いた。(インチキだな・・・)
この那古野塾では、これまで接点のなかった経営者の方との出会いもあり、有意義な時間を過ごす事が出来た。
話も尽きず、錦三丁目にも向かってしまった。(笑)
感謝!那古野塾NEXT
機会があれば、また参加したい。

就活応援フェスタを開催した日

本日は初の試みである学生向けイベント就活応援フェスタ
雨模様が予想されたが、結果的には何とか持ちこたえた一日だった。
10時開催に向け、スタッフは8時過ぎに集合。その時点で名古屋駅前のモード学園スパイラルタワーズは薄日が差す天気。
フェスタ111
幸先のいいスタートが送れそうな予感をさせた。
本日のイベントはスパイラルタワーズの2階~8階をお借りし、数多い講演を実施。テーマごとに分かれた講演を学生が階段を昇り降りしながら参加していく。
僕が担当したのは全体講演。
中でもカッコいい社会人のパネルディスカッションと人事担当者によるパネルディスカッションは僕がコーディネーターを務めさせてもらった。
(会社で撮った写真はあるが、当然僕は撮っていない。だから掲載はない。)
いずれのパネルディスカッションも話が盛り上がり、時間通りには終わらず。進行役としては失格だな。しかし、参加してくれた学生さんはかなり満足度の高い話が聞けたのではないだろうか。
カッコいい社会人は等身大の自分自身を晒してもらい、まだまだ自信のない学生さんに勇気づけだと思うし、人事担当者の方々は企業側視点で学生に対してモチベーションのアップを促していた。
この場で学んだ事を自宅で振り返り、次のステップにしてもらいたい。
講演は常見陽平氏堀内裕一朗氏
お二方の話も聞く学生は真剣そのもの。熱心にメモを取る学生の姿が目立った。まず大切なのはその素直な態度。人の話を真面目に聞く姿勢なのだ。
400名収容のマルチホールも満席に近かった。
フェスタ112
フェスタ113
(↑せっかくのお二人、本人の特定はできませんね。すいません)
きっとこんな学生ばかりであれば、就職活動における課題もある程度は解決するであろう。
今回のイベントは完全に教室が仕切られていたため、他の会場の状況は報告でしか知る由がなかったが、概ね満足を得る事はできた様子。
この一日のイベントは小さな小さなキッカケにしかならないだろうが、ここから学生さんが新たな一歩を踏み出してくれれば幸いである。
12月から本格化する就職戦線。
少しでも背中を押す事が出来たのであれば、僕たちにとっても何よりである。そして、ご協力頂いた全ての方に改めて感謝である。
ありがとうございました!

経営者が語る”私の経営”は早すぎる

昨日はお世話になっている大学での講義。
これまでは就職ガイダンスでの講演が中心だったが、今回はれっきとした授業で講師。先生なのだ。
講義テーマは「経営者が語る”私の経営”」。
とんでもなく大層である。実績も経験もない僕にはハードルが高すぎる。その大学では週替わりで15名の地元企業の社長がこのテーマで講義をされるわけだが、なぜが僕も選ばれたのだ。
ただこのテーマで話をするのはおこがましいので、担当教授と相談し「一緒に働きたい!と経営者が思う人材とは?」と変更させて頂いた。結局は就職関連を中心にしてしまったのである。
その講義内容というのは、僕の経営者なるまでの半生(大袈裟?)、社会人と学生の違い、企業側が求めること、一緒に働きたい人材、就職関連全般とおよそ経営とは関係のないことばかり。
(本当に良かったのだろうか?) 
40名の3年生を対象に60分ほど話をしたわけだが、内容が多岐に亘ってしまったので、結果的にはギリギリの時間まで話をしてしまった。質疑応答は個別に対応することしかできず。
何より経営に関して興味のあった学生には物足りなかったかもしれないな。
その講義終了後は、担当教授のゼミのクラスに出席して、少人数の学生とより就職を意識した話。
なんとこの場には、この2月愛知県知事選に立候補した重徳和彦氏も一緒。
(実は昼食も一緒で僕の講義も聞いてもらったのだけれど・・・)
お会いするのは10か月ぶり。久々に爽やかで快活な姿を見ることができ、お元気そうで何よりだった。
このクラスが終わった後は、重徳氏と情報交換を行い、ありがたいことに最寄りの駅まで送って頂いた。感謝!
これで今週の講演Daysは終了。来週は立て続けにイベントが行われる。忙しいことはいいことだ!
今回はテーマを変えてしまったが、いずれは「経営者が語る”私の経営”」で語ってみたい。

今週は講演Days

今週は大学内での講演を立て続けに3本行う。
昨日が1本目。懇意にしている大学のキャリアセンターから依頼を受け、毎年この時期に大学3年生向けに講演を実施しているのだ。
ランチタイム就職ガイダンスと称し、昼休みの40分間を利用しての話。テーマはここ最近の定番になりつつある「地元中小企業の魅力と探し方」。本年の就職環境を踏まえながら、130名ほどの学生を前に講演を行うのだが、出席者は女子学生の割合が高い。本来は3割程度の男子学生が出席してもいいはずだが、男子学生は1~2割程度。
現状の学生の意識を忠実に反映した数字とも言えるだろう。
少し残念ではあるが・・・。
今回は元々60分くらいの内容を40分に早回しにして伝える強引な内容だが、PC環境のトラブルが重なり、30分強で全てを伝えなくてはならなかった。
ギリギリ時間内で終了したものの、内容としては凝縮を通り越し、まとめすぎの感もあり。どこまでこちらの想いが伝わったか不安な面も残ってしまった。真面目に参加してくれた学生さんは納得してくれただろうか・・・。
(申し訳ないです。)
そして、夜は那古野塾。
昨日の講師は株式会社ISOWA磯輪社長。講演テーマは「世界一社風のいい会社を目指して」という壮大なもの。日本一じゃなくて世界一なんだ。それが素晴らしい。
現在はビジネス誌の取材であったり、海外企業からの工場見学であったりとその取組みは多方面からの注目を集めている同社だが、磯輪社長がここまで至るには大変な苦労と試行錯誤があったという。
30歳で同族企業の跡取りとして入社し、同族経営ならではの矛盾と葛藤しながら、新しい制度や仕組みを構築されてきた。しかし、その取り組みが容易に社員の賛同を得られたわけではなかった。
上手くいきかけた取組みや社長の評価も長くは続かず、落ち込むことも多かったようだ。結果的には、自分の弱みを正直に見せ、何のために働くのかを徹底的に考えることで、社員の信頼度が増し社員満足度の高い会社になったのだが。
等身大で語られる磯輪社長の姿に感銘を受けた。
そんな磯輪社長は2005年から毎日ブログを書かれている。毎日である。
それだけでも頭が下がる思いだが、そのブログを書く目的が最高に素晴らしい。ありのままを書き自分を晒すことが最高の後継者教育となるというのだ。確かに文章として残ったその時々の考えや行動が後継者に与える影響は大きい。尊敬!
と同時に反省しきり。
何ら影響力を持たない僕のブログの存在はどうなんだろうか。もっと魂を込めないといけない。あまりくだらない事ばかり書いちゃいけないな・・・と。
磯輪社長はカッコつけるわけでもなく、自分の実績を誇らしげにされるわけでもなく、本当にありのまま表現されていた。その人となりを含め、大変勉強になった講演であった。
今週は月曜火曜といきなり連続で午前様。本来は昨日アップするはずの今回のブログもこんな時間になってしまった。
何とかしなきゃならないことは多すぎるな・・・。

第115回 転職フェアを迎えて

本日、明日と開催される転職フェアは115回目の開催となる。
僕が入社した年からスタートしたので、既に22年の歴史。気がつけば、随分長い間開催していることになる。第100回時は記念のイベントとも考えたが、リーマンショック直後の雇用環境も名大社自体も最悪の時期であったため、何事もないようにイベントを開催した。
(今思えば本当に大変な時期だった。今も大変だけど・・・。)
初回からイベント名は同じ。基本的な内容も同じ。
それでもマイナーチェンジを繰り返し、軌道修正をしながらここまでやってきた。振り返ってみると感慨深いものだ。同業他社の参入が激しい時期もあったが、何とかここまで継続できてきた。
その転職フェア。今回の開催分は何年か振りに締め切りを待たずして営業活動を終了。会場となる吹上ホールはMAXの状態で行うこととなった。実にありがたい話だ。
先日、発表された愛知県の有効求人倍率も4ヶ月連続で前月を上回る数字。5年前の環境とは比較にはならないが、ここ2年の数字で比較すれば大幅に改善しているのは事実。
求人倍率が経済の状態を反映するともいえるので、このプラスの数字は地域経済にとっては意味がある。
(最近のタイの洪水や欧州の金融危機など不安要素は尽きないのも事実だが・・・)
今回の転職フェアにおいても、初めて参加頂く企業もあれば、3年振り、5年振りの企業も多い。求職者には新鮮な情報も提供できることになるだろう。
エンジニアの募集を中心に即戦力を求める企業も多いが、来春卒の学生を同時募集する企業も40社近く存在する。この機会をいいチャンスとして捉えてもらいたい。
(決して転職を勧めているわけではないです・・・)
そして、少しでもこの場を通して、人と企業の役に立てればと願う。

三重だ、三重だの一日 その2

午後は三重県の老舗酒造メーカー 宮崎本店へ訪問。
東海地区では「宮の雪」という日本酒が有名だが、東京ではむしろ「キンミヤ」という焼酎が知られているようだ。
創業は1846年。150年以上の歴史を持つ日本の伝統企業。蔵元やその事務所は指定文化財だという。
三重だ4
三重だ3
今回は、その老舗酒造メーカーの宮崎社長の革新的な話を伺うと同時に蔵元の見学をさせてもらった。
宮崎本店は三重県を代表する酒造メーカーといっても、全国区で言えばローカルな酒造メーカーとなってしまう。大手酒造メーカーとは、知恵を絞って闘わない限り勝つことは出来ない。
日本酒は地元での支持もあり安定的なニーズを生み出しているが、キンミヤは特徴を見出しにくい甲類焼酎。価格ありきの市場で戦うことが求められ巻き込まれてしまうのだ。結果的に売上が上がっても、利益が出ない状況に陥る。先行きが見えない世界へこちらの意思に反して進んでしまうのだ。
そんな状況から宮崎社長は脱却。ターゲットを絞り込み、価格競争から決別し、熱烈なファンを持つブランドへと再生させたのだ。
一言で言ってしまうと簡単そうに見えるが、その過程には多くの葛藤があったようだ。
しかし、ぶれない軸と戦略と戦術を明確にすることで、結果的には高い収益性を生み出した。老舗企業に欠如しがちなマーケティングを駆使しながら・・・。
それにしても宮崎社長、話がとても上手い。吉本興業の芸人のような話しぶり。苦労話も笑いに変えるその話術は、その話し方を聞くだけでも勉強になる。
宮崎社長の講演の後は蔵元見学。実際の酒作りの現場を見せてもらうのだ。そして、なんと大吟醸の試飲をさせてもらえるといううれしいサービス。
ただ僕はその試飲を目の前にしたまま、現場を失礼した。夕方から始まる大学のガイダンスに向かう必要があったからだ。後ろ髪を引かれながら、誰もいない近鉄楠駅から四日市市内にある大学へと向かった。
この大学には、名大社OBの先輩が勤めている。何年か振りにお会いし、近況を報告。お元気そうで何よりだった。
三重だ6
今回のガイダンスは、大学1・2年生が対象。
現状の就職環境を伝えながら、今の段階でやっておくべき事について話をさせてもらった。簡単に言えば大学生活を充実させろという当たり前の内容だが、何故それが重要かを細かく説明。
80名ほど参加した学生にどこまで伝わったかは、何とも言えないが、少しでも気づきを与えられたのなら幸いである。ガイダンスを終了すると既に17:30。外の景色は真っ暗だ。どんどん日が短くなるな。
こうして三重県で過ごした一日は終了。
まだまだ自分の知らない世界が多いことを実感した一日であった。

三重だ、三重だの一日 その1

昨日は朝から晩まで三重県で過ごした一日であった。
那古野塾の視察研修で三重県の中小企業を2社訪問した後、県内の大学でガイダンスの講師をしたのだ。
まるで小学校の社会見学のように朝一番にバスに集合し、規律正しく出発。目的は企業を視察し、経営者の話を伺い、そこから学びを得る事。そのため移動中のバスも、DVDでカンブリア宮殿やプロジェクトXを見るという素晴らしい構成。
午前中に訪問したのが、三重樹脂株式会社という切削加工メーカー。
全くの勉強不足だが、この企業のことは一切の知識を持っていなかった。しかし、話を伺うと凄い。日本の中小企業が勝ち抜く道がテンコ盛り。その卓越した技術力で世界を代表するボーイングを始め、そうそうたるビックネームの企業と取引をしてるのだ。
それも営業をかける事はゼロ。
その技術力に惹かれ、相手側から取引を申し込んでくるのだ。詳しい内容は守秘義務的要素もあり、あまり書くことはできないが、技術素人の僕もその製品を見せられると思わずうなずいてしまう。
やっぱり日本の製造業は力がある。そして、それを支えているのは中小企業なんだと改めて認識をした。
高い技術力を支えるのが高度なウォータージェット。ウォータージェットは何でも切り裂いてしまう。記念に撮影させてもらったのがこれ。
三重1
普通の水道水がデジタルカメラもいとも簡単に切断してしまうのだ。
工場見学もさせてもらったが、ウォータージェットを中心とした工場のため、工場内は実にきれい。油まみれの社員なんてどこにもいない。事務所で仕事をしているような環境であった。
営業をしていた頃、その企業を理解するためによく工場を見学させてもらった。募集する職種が生産技術とか生産管理といっても、ピンとこなかったので実際の仕事風景を見せてもらい、その仕事内容を理解したのだ。
時にはマル秘の場所にも案内してもらった。今回の見学も門外不出の場所もあり、近い業種の方は何ともうらやましい事だろう。
三重樹脂の打田社長は技術者らしいこだわりのある方。これぞ日本の製造業の経営者。
今後、取り組んでいかれる鈴鹿カーボンバレーも期待したい。そんな企業をサポートすることは我々のミッションでもある。いつかお役に立てる日を望むばかりだ。
昼食は穴子料理で有名な魚長。お昼から豪勢な料理を堪能。
三重だ2
那古野塾、太っ腹!
午後は三重県の老舗酒造メーカー 宮崎本店へ。
続く・・・。

採用力向上セミナーにて感じたこと

今週も多くの方の話を伺って実りの多い一週間であった。
(肝心な仕事はちゃんとしているのだろうか・・・。)
21日(金)はあいち中小企業採用・定着支援プロジェクト「エム・タス」が主催する採用力向上セミナーへ出席。採用担当者向けのセミナーのため僕は本来であれば部外者となるが、ジオコス伊藤社長の講演を聞きたく参加させてもらった。
テーマは「なぜウチの会社には、採用したい人材が応募しないのか?~求めるターゲットに響く採用広報~」という興味深い内容。
伊藤社長とはここ最近、懇意にさせて頂き、酒席の場でご一緒する事が多い。飲みの場でもいろんな事を勉強させてもらうのだが、今回はまた別の話。
人材採用の事業に関わる経営者の立場として、どうすれば自社の魅力を訴求でき、ミスマッチのない人材を採用できるのかが主たる内容であった。
これまでの培ってきた実績を元に、本当に企業が学生に伝えなければならないことは何なのかを実例を交え、話していただいた。
その一つにネガティブな情報をより具体的に伝える事が必要という項目があった。採用を実施する企業は、どうしても自社の魅力や強みばかりは強調したがるが、それではミスマッチを解消する採用には至らない。
いかにネガティブやデメリットとなる情報も学生に伝え、その情報でどうやって共感を得るか、逆にそれも企業の魅力の一部として感じさせられるかが重要であるという。そうすれば応募する側も覚悟を持って臨むことができる。
その表現方法や人選には、かなり気を使わなくてはならないが、確かに納得できる面は多い。
それを僕自身が実感した一つに伊藤社長とご一緒した仕事にもある。
今から12~13年前、僕がバリバリの営業の時に、あるクライアントで伊藤社長に求人広告の制作を手伝って頂いた。そのクライアントを訪問し取材。店長募集の広告のため、実際の店長を取材し、その方の仕事ぶりについて、かなりの時間インタビューを行った。
出来上がった広告は、その店長の修行時代の苦労話が大半語られていた。ほとんどが大変な仕事の中味。しかし、それが見事なコピーとデザインで仕上げられ、その辛い仕事が魅力的に感じ、とてもカッコよく映って見えた。伊藤社長の手によって、魔法に掛かったようだった。何も事実を変えることなく、忠実に仕事内容を伝えながら・・・。
クライアントの状況を理解しながらも、伊藤社長が目指す仕事への想いが十分に感じられる素晴らしい作品だった。
確かその時の反響も良かったように記憶している。
今回の講演ではそのネガティブ情報の活かし方も含め、多くの事例を話していただいた。
大手企業に比べ、知名度もなく待遇面でも劣る中小企業が魅力を伝えようとするならば、その働く人や仕事そのものをしっかりと理解させなければならない。そこに必ず共感者が現れるはずである。
我々はそれをよりアナログな手段で伝える事を重視しているが、伊藤社長のように多様でありながら実直な表現で学生を惹きつけることも重要だ。今回の講演で自分達がやらねばならないことを改めて認識した。
何だか人に教えてもらうばかりの一週間であったが、いつかは自分もその立場にならなければならない。
伊藤社長、ありがとうございました。