これからも前向きに 名大社会長ブログ

2024年12月の記事一覧:

映画で今年一年を振り返る

明日で2024年も終了。
あっという間の1年だった。

この1年、仕事のブログはめっきり減った。
いや、仕事のブログは減っていない。
会社や事業、組織についてのブログが減った。
その分、映画コラムニストのブログが増えた。

これも仕事の一環。
それを理由に今年一年を振り返り、自分なりのベストテンを報告することに。
2024年は映画館で96本、ネット配信で19本、計115本の映画を鑑賞。
これだけ観たのはヒマ人だった大学時代以来。
今年はヒマだということか(汗)。

映画館で観た作品のうち日本映画が45本。
それ以外が外国映画になるが、多いのはアメリカ映画18本、次いで韓国映画9本。
国別だとアメリカ、韓国、オーストラリア、アイルランド、香港、フィンランド、ドイツ、
イギリス、スペイン、フランス、オランダ、モロッコ、メキシコ。中国、ポーランド、チェコ、
ベルギー、ルクセンブルグ、タイ、イタリア、サウジアラビア、台湾、デンマーク、
パキスタン、インドと計25か国の映画を観たことになる。

今年はあえて幅を広げたが、予想以上に多くの国の作品を鑑賞。
発展途上と呼ばれる国でも優秀な作品は多く、十分に可能性を感じた。
では今年公開の映画館で観た作品のベストテンを発表。

■日本映画 2024年ベストテン
1.夜明けのすべて
2.あんのこと
3.正体
4.アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師
5.トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代
6.アイミタガイ
7.青春18×2 君へと続く道
8.本心
9.ぼくが生きてる、ふたつの世界
10.はたらく細胞

■外国映画 2024年ベストテン
1.アイアンクロー
2.劇場版 再会長江
3.ソウルの春
4.型破りな教室
5.フェラーリ
6.人間の境界
7.フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン
8.ベルナデット 最強のファーストレディ
9.グラディエーターII 英雄を呼ぶ声
10.ブルーバック あの海を見ていた

自分なりに無理矢理ランキングしたが、根拠は乏しい。
翌月には1位の作品がランクダウンする可能性もある。
あくまでも主観なので感じ方はそれぞれ。

日本映画は娯楽性の強い作品もあったが、どうも暗くて重い作品を選ぶ傾向。
1位の三宅監督にはこれからも期待したい。
藤井監督作品は2作品。
作品の幅も広がり活躍が楽しみだ。
「ゴールド・ボーイ」「大いなる不在」「ラストマイル」はランクから漏れた。
好きな白石作品はフィールドが広がり面白かったが一歩及ばず。
主演女優賞は河合優実、主演男優賞は岡田将生にしたい。
2人とも素晴らしい活躍だった。

外国映画は久々にアメリカ作品が奮闘。
偏りはあるが、らしい作品が増えた。
話題の「オッペンハイマー」は外れた。
4位の「型破りな教室」は年末ギリギリに観てのランクイン。
年明けにブログをアップする。
実話を基にした作品が多く心に響いた。

ここ最近贔屓の韓国映画は1本のみ。
「コンクリート・ユートピア」「密輸1970」「ボストン1947」も面白かったが漏れた。
ドイツ映画もインド映画も楽しませてもらった。

今日で今年の仕事は終了。
ブログもご覧いただき、ありがとうございました。
来年も頑張って仕事をしますので、どうぞよろしく(笑)。

今年も日本酒を愉しんだ その2

昨日に続き年内の家飲み日本酒を紹介。
もっと定期的にアップしないと編集が大変。
ただひたすら日本酒をアップしているだけだが、かなりの時間を要している。
昨日は7月4日からスタートし、今日は10月24日から。

仙禽Hope!
やはりこのシリーズ。
応援しなきゃいけないしね。

大吟醸 越乃清麗
こちらも頂いたお酒。大吟醸は続く。

神楽 WHITE60
三重に遊びに行った際、立ち寄った酒蔵で購入。

深山淡雪 大吟醸
こちらの大吟醸は燗で頂く。

神楽 本醸造
これも酒蔵で購入。
元当主らしい人が毎晩、熱燗で飲んでいるという。

たかちよ ORIGARAMI
久々の登場のような気がする

飛鸞Reborn
限定品だったかな。勢いで購入。

風の森 秋津穂657
やはりこのシリーズは上手い。
コスパがいい。

信濃屋甚兵衛 大吟醸
これで頂いた大吟醸は最後になった。感謝。

紀土 純米吟醸
これも毎年お馴染みふるさと納税返礼品。

紀土 純米大吟醸
純米吟醸の次は純米大吟醸で・・・。

超辛口純米酒 博多の森
息子が福岡出張の帰りに買ってきてくれた。
嬉しいね~。

紀土 純米酒
ふるさと納税返礼品の3本セットのラスト。

加茂鶴 本醸造上等酒
これは冬の定番。毎日飲める。

澤屋まつもと 守破離雄町
珍しくふるさと納税返礼品で仕入れてみた。

北雪YK35
新潟のパートナー会社の社長おススメ。
いい値段だったので小さいボトルで。

鶴齢
新潟のホテルで飲む予定だったが、そんな時間がなく。

越後鶴亀 純米酒
これもホテルで飲む予定が、すっかり酔って飲まずに終わった。

大吟醸 越後桜
新潟の日本酒だが、こちらはお歳暮で頂いた。

特別純米 田友Premium
あまり流通していない日本酒。
パートナー会社の取締役がプレゼントしてくれた。
感謝!

越乃八豊 純米酒
お歳暮で頂いたお酒。
燗であっという間になくなる。

越乃寒梅
こちらも頂き物。
30年前は一番の人気だったんじゃないかな。
徳利がデカく感じる。

久保田 千寿吟醸
お歳暮シリーズが続く。

北雪 金星
頂いた日本酒はこれで最後。
熱燗にして頂きました。

今年は例年よりも忘年会が少なかったので、
(昨年までが多すぎた・・・)
その分、12月は家飲みが増えた。
急に寒くなってきたこともあり、純米酒や純米吟醸も燗酒にして飲んだり。
結構、いい香りがしたりして・・・。

どうだろう、この中ではHope!が一番美味しかったかな・・・。
それぞれ個性があり、美味しく頂きましたが。

日本酒に興味のない方にはウザいブログになってしまった。
まあ、備忘録的な要素もあるのでお許しください。
お疲れ様でした(笑)。

今年も日本酒を愉しんだ その1

前回の家飲みブログを書いたのが7月9日。
「春も夏も日本酒を愉しむ」には秋に続きをアップすると書いた。
それから約5か月。
結局、書かないまま年末を迎えてしまった。

改めて確認すると7月から飲んだ本数は昨日までで40本。
これを一度に紹介するのは無理。
3回シリーズが妥当だが、今後のスケジュールもあるので2回分でまとめることにした。

今年は近年では休肝日が最も少ない年。
10月は健康診断、12月はマラソン大会があったので前日は休肝日にしたが、
この半年で2回?
いや、あと2回くらいあったかどうか。

外飲みでも日本酒は多かったが、家飲みでもほぼ毎回に近い。
(ワインのお店もあったけど・・・)
おかげで少しずつだが知識もついてきたし、より自分の嗜好性も分かってきた。
特に家人についてはより明確になった。

それでは7月以降の日本酒をアップしていこう。

天美 純米吟醸
家人もお気に入りの飲みやすさ。

みむろ杉 Dio Abita
最近、飲む機会は減ったが好きな奈良のお酒。

千禽 グリーンナチュール
新しいシリーズなのかな・・・。

勲碧 夏生
ビジネスパートナーが送ってくれたんだった。

ocean99星海 無濾過生原酒彗星50
とても読みにくいが、ワイングラスが似合う。

御代櫻 純米吟醸ひだほまれ
実家近くのJA直売所で購入。
ジモトの日本酒も飲まないとね。

みんな大好き線香花火
千禽 線香花火

HIRAN HIRADO
こちらも好きなお酒。

風の森 試験醸造酒
琉球グラスのぐい呑みとマッチしてるね。

大山
大量に頂いた大吟醸が続く。

またまた風の森
初めての飲むシリーズ。

大吟醸 雪の幻
全く知らない銘柄ですね・・・。

花自慢 大吟醸
味はあまり覚えていない。

よこやまsliver ひやおろし
毎年注文するふるさと納税返礼品。

久保田 千寿
定期的に頂けるのはありがたい。
自分では中々買わないし・・・。

仙禽 uaもみじ
このシリーズはつい購入してしまう。
まんまと策略に乗ってますね。

これが10月21日までに飲んだ日本酒。
アップし忘れたものはないと思うが・・・。
こう並べてみると飲んだことをすっかり忘れてしまった日本酒も。
反対に凄く印象に残っている日本酒もあったり。
やはり奥が深いのかな。

明日は年内の残りをアップ。
続く・・・。

映画「JAWAN ジャワーン」

インド映画は年1回観るかどうか。
観る時はいつも迷うし不安になる。
公開される作品のほとんどは上映時間が3時間。
トイレが気になってしょうがない・・・。
本作も171分と3時間弱。
トイレはともかく、2本分観た感覚に陥るのでお得なのかもしれない。

一昨年公開された「RRR」は日本でもかなり話題になり大ヒットした。
確かに面白い作品だった。
それに比べ本作は全くといっていいほど話題になっていない。
僕も知識がなく知り合いが絶賛していたので観たに過ぎない。
公開されている映画館も上映回数も少ない。

インドでは2023年の興行収入1位で歴代でも5位という。
人気俳優が主演という話題で興行収入が伸びたわけじゃないはず。
「RRR」並みの面白さだ。

なぜこんなに話題にならないのかが不思議なくらい。
ブログをアップした今日現在で公開を終えているかもしれない。
実にもったいない。

本作もインド映画らしい作品。
単純明快で勧善懲悪、必ずといっていいほどダンスシーンが挿入される。
見慣れない時は違和感があったが、段々と慣れてきた。
インドの俳優陣は踊れないと人気が出ないのかな?

単純明快ではあるがストーリーは凝っている。
なるほど!と唸らされる。
簡単に説明すれば、本当の姿を隠したヒーローが無実の罪で収容された女性囚人たちと
だらしない政府や悪党から国民を救う流れ。
そこに恋愛や親子愛が絡み全体を盛り上げる。
3時間の長さを感じさせない展開。
アクションシーンの迫力はハリウッド映画や韓国映画に負けていない。
超娯楽大作といっていい。

主演はシャー・ルク・カーンというボリウッドを代表する人気俳優。
見たことあるかもしれないし、ないかもしれない。
彼が父親役と息子役の2役を演じる。
屈強な体と俊敏な動きで30代の俳優だと思っていた。

調べてみると1965年生まれ。
なんと僕より1歳上。
いやいや信じられない。
吉川晃司でもここまではできないんじゃないか。
それだけで感動してしまった。

いろんな展開が盛り込まれているので解説の難しさはあるが、年末年始に十分に楽しめる作品。
もっと多くの映画館で公開されて欲しいね。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その301

やってきました。
大好評の月末水曜のラーメンブログ。
そして食べ物ブログも今回が今年最後になります。

おかげさまで伏見シリーズも300回を超えることができました。
前回が名古屋名物だったので、今回もそんな流れを組むのでしょうか。
ご期待もあるかもしれません。

そんな期待を裏切ってしまうのも、この食べ物ブログ。
あえて違う路線へ向かうのです。
会社から東南に向かって5分程の場所にある「一蘭 名古屋栄店」さんに行ってきました。

「え~っ、今さらここ??」
そんな声も聞こえてくるかもしれません。
しかし、人気食べ物ブロガーとして大切なのは公平性。
何かを贔屓するとか、特別視するということは許されません。
美味しいお店であれば人気チェーン店でも紹介するのです。

全国的に有名なこちらですが、名古屋市内でも4店舗展開されています。
不思議なことに(不思議でもないかも)こちらのお店もお昼には行列ができています。
みなさん、好きなんですね。

仕切りのあるカウンター席もそうですが、細かい配慮も人気の秘訣でしょうか。
こちらからラーメンが提供されます。
初めての方は戸惑うと思うのですが・・・。

天然とんこつラーメン 1080円

今や普通のラーメンも1000円を超える時代です。
なにか特別なトッピングをしているわけではありません。
人気店は強気な商売ができるのがいいですね。
このあたりは経営者として勉強させて頂きます。

秘伝の赤いたれの多めが好みです。
少々汗をかきながら美味しく頂きました。

ではこの1ヶ月のラーメンをアップしていきましょう。

ふかひれラーメン

台湾豚骨ラーメン

貝出汁しょうゆ味玉ラーメン

もやしそば

担々麺

醤油ラーメン

四川ラーメン

チャーシューメン

今月もいろんなラーメンを頂きました。
それもシンプルな味わいのラーメンから汗が噴き出すラーメンまで幅広い種類でした。
新潟で頂いたラーメンはせっかくなので来月のラーメンブログで紹介します。

いい機会だったので、2024年に何杯のラーメンを食べたか数えてみました。
なんと一昨日の段階で99杯。
ここはブログに合わせて100杯にすべきでしょう。
行ってきました、昨日。

ユッケジャンラーメン

ちょうど100杯になりました。
一年を締めくくる素晴らしいラーメンブログ。
パチパチ。

今年も食べ物ブログをご愛顧頂き、ありがとうございました。
来年も力の限り続けていきます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

部下・後輩から信頼される人へ成長するコツ33

今さらこのジャンルを読むとは思わなかった。
マネジメント関連の書籍は30代の頃から結構読んできたし。
その割には大して身になっていない気もするが、それは能力の問題(汗)。

書籍を読んでその通りにできるのなら何の苦労もない。
それが簡単ではないし、新たな課題は増えるばかりなので、
どんな時代でもこのジャンルは求められる。

本書の著者は株式会社シンミドウの笹田社長。
僕が会長を務めるふるさと就職応援ネットワーク(Fネット)の加盟会社で、笹田さんは幹事のひとり。
2008年に会社を設立し埼玉県に特化したサービスを提供。
毎年、新卒者も採用し、その育成能力は見習うばかり。
地域の就職支援会社の中では最も成長している会社のひとつ。

そんな笹田さんが出版した書籍を読まないわけにはいかない。
そして宣伝しないわけにもいかない。

本書はタイトルそのままだが、成長するためのコツが33点、紹介されている。
項目は「準備編」「日常編」「依頼編」「指導育成編」「レベルアップ編」
と分かりやすく構成。

僕は自分が取り組んだこれまでを重ね合わせながら読んだ。
できていることもできていないことも両面。
自分自身にはいい振り返りとなったが、
今部下を抱える人材やこれから任される人材にはいいテキストになる。

先日、笹田さんとも飲みながら話していたが、社員研修でそのまま使える内容だ。
マネジメント研修の一歩、手前といったところだろうか。
特に奇をてらったテーマや難解なテーマはない。

あくまでも原理原則。
例えは悪いが当たり前のことが当たり前に書かれている。
だからこそ大切。
基本的な取り組みはどんな時代でも変わることはない。
時代の変化の中で応用編は分かっていくが基本は同じ。
帯にある基本の「き」なのだ。

そんな本書だが、笹田さんのエピソードもちょくちょく紹介されている。
個人的には大学1年時の家庭教師のアルバイトの話がエピソードがよかった。
声の掛け方ひとつで、その後の人生が大きく開ける。
その言葉がキッカケとなるのだ。

そんなことも本書から学んでほしい。
経営者が読むことも大切だが、
これから部下や後輩を持つことになる若手・中堅社員におススメしてほしい。

ステキな著書をありがとうございました。

映画「はたらく細胞」

この類の作品を観ることは少ない。
予告編を観る限り子供向けの映画かと思っていた。
タイミングが合ったため映画館に足を運んだが、こんな機会も大切と思わせてくれた。

小さい子供がいれば、一緒に観ると勉強になるなとも感じた。
いや、大人でも勉強になるのかもしれない。
事実、僕は赤血球や白血球の役割を十分、理解しておらず随分と学ばせてもらった。
なるほど、こんな役割を果たしているんだと・・・。
そして、もっと体を大切に扱おうと注意を促してくれた。
見方を変えれば教育映画にもなるんじゃないかな・・・。

ネタバレしない程度に説明すると、阿部サダヲ演じる父親とその娘役の芦田愛菜の体内を描く。
父親は不摂生な生活が続き体内はボロボロ。
体内の細胞は赤血球を中心に苦労が続く。
娘も病気により体内が急に悪化する。
娘の体内は永野芽衣演じる赤血球や佐藤健演じる白血球が自分の役割を果たすため懸命に働く。

だから「はたらく細胞」。
この描き方がエンターテイメント。
日本映画のFX技術も素晴らしい。
アイデア一つで見事に映像化できるのだ。

当初、本作の主役は阿部サダヲか芦田愛菜と思っていた。
その要素はなくはないが、主役は永野芽衣と佐藤健。
この2人の、いや、赤血球と白血球の奮闘が感動を呼ぶ。
思わずウルっときてしまうシーンも多い。
前席の観客は泣いていたんじゃないかな。
笑いあり涙ありの楽しめる作品といっていい。

テレビアニメ作品もあるようだが、これを実写版にする力は相当なもの。
体のどこを示すかはともかく体内の動きをイメージさせてくれた。
家族向け映画はアニメ中心だが、本作も家族で楽しんでもらいたい。

本作を観て「マルモのおきて」を思い出す人も多いだろう。
小さかった芦田愛菜は高校生になった。
(実際は大学生ですね)。
佐藤健のアクションは「るろうに剣心」のよう。
敢えて意識した走り方をしているのか。
そして永野芽衣。
最近は作品の幅を広げているが、彼女の持つ純粋な可愛らしさを感じることができる。

たまには普段、馴染みのないジャンルを観ることも大切。
そんなことを思わせてくれた。

日本映画の「働き方改革」 現場からの問題提起

意外といっては失礼だが、映画監督がこんな本を書くとは思わなかった。
それも深田晃司監督である。
僕が注目する若手監督の一人で観ている作品も多い。

近年では「淵に立つ」「よこがお」「LOVE LIFE」だが、
どれも個性的でインパクトの強い作品。
人の闇を抉るような恐ろしさも感じた。
作風から職人気質の自分にも他人にも厳しい監督と想像していた。
現場でもハードワークを求めるのでは・・・と思い込んでいた。
人物像を勝手に判断してはいけません(汗)。

本書は日本映画界の問題点をあぶり出し、それを改善するための対策を著している。
映画監督というよりは労働法に詳しい大学教授が書くような内容。
その点にまずは驚き、そして感動を覚えた。

タイトル通り現場からの問題提起を行い、映画界の「働き方改革」を求めるもの。
僕らは映画業界は薄給であろうが、長時間勤務であろうが、
無休であろうが好きで働くとイメージしている。
しかし、それでは長くは続かないし、いい仕事はできない。

それを一番理解しているのは深田監督だろう。
古い世代はその認識は足りないかもしれない。
それは一般企業でも同じで、未来を考えれば「改革」は当然のこと。
そのために待遇を改善する必要はあるが、
「はい、分かりました!」というわけにもいかない。

企業の場合は自社の売上や方向性を把握した上で全体感で進めることが可能。
個人事業主や小さなプロダクションの集まりである業界では一筋縄ではいかない。
ましてや売上予測が不能な映画産業。

その点では業界の外に課題もある。
大袈裟にいえば日本という国が芸術をどこまで大切にするか。
インフラをどう整えるのか。
そんな点が求められる。

深田監督は韓国やフランスを例にとり理想とする姿を描く。
韓国映画やフランス映画に力があるのは単に作り手の能力だけではない。
それをサポートする体制が充実しているのだ。
そんな背景は知らなかった。

いい作品を生むにはビジョンも対策も必要。
両国とも政治面では何かとざわつくが、映画を護るために立派な制度があるとは・・・。
だからこそ日本映画にはない魅力的な作品の制作も可能。

深田監督は日本映画の未来やフェイクに対するリテラシーにも言及。
第一線で活躍する映画監督が著者であることに大きな意味を感じた。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その300

引っ張って引っ張って引っ張ってきましたが、ついにこの日がやってきました。
「えっ、誰も気にしていない?」
そんなことはないでしょう。

オフィスを伏見に移転して8年強。
地道に取り上げてきた伏見シリーズが今回で300回を迎えたのです。
300店舗とはいわないまでも、それに近いお店を紹介してきました。
すでに閉店したお店も結構な数はありますが、
地道な活動がこのエリアを盛り上げたといっていいでしょう。

そろそろ伏見飲食業共同組合から表彰されてもいいんじゃないでしょうか。
そんな組合はないと思いますが、
地域の団体から何かしらお褒めのお言葉も頂きたいものです。

さて、記念すべき300回はどこを紹介すべきでしょう。
考えに考え抜いた結果、こちらにしました。
そんな大袈裟な問題でもないとは思いますが・・・。

会社から栄方面に向かいます。
旧丸栄スカイルの裏側にひっそりと構える名店です。

この写真で気づかれた方も多いでしょう。
あちこちで紹介されているので今更感はあるかもしれません。
しかし、名古屋の名物名大社が名古屋の名物を紹介する。
本道でもあります。

「味処叶」さんに行ってきました。
全国丼グランプリの賞状も掲げられています。

迷うことなく注文するのはこちらです。

味噌カツ丼(みそ汁付き) 1900円

この写真だと名古屋以外の方は食欲が湧かないのかもしれません。
なんだなんだと思われるかもしれませんが、常連の読者もいるでしょう。
名古屋の味噌カツ丼をぜひ、食べて頂きたいです。
真ん中に半熟卵があり、つぶしながら食べるとこんな感じになります。

けっして美しくはないですが、大切なのは味です。
甘辛いみそが大ぶりのとんかつにマッチし、ご飯がスイスイと進んでいきます。
あとから大盛にすればよかったと後悔します。
あっという間に平らげてしまいました。

この日は早い時間にお邪魔したのですぐに入れましたが、
お店を出る頃には行列ができていました。
いつまでもお店の人気が続いていますね。

今回で伏見リーズを一区切りつけようかと迷いましたが、
全国30万人の食べ物ブログファンのために継続します。
アップする頻度は減るかもしれませんが、いつか表彰される日を夢見て続けます。

これからもよろしくお願いします。
ごちそうさまでした。

映画「大きな家」

作品のオープニングとエンディングにはこんな「おねがい」が表示される。
「この映画に登場する子どもたちや職員は、これからもそれぞれの人生を歩んでいきます。
SNS等を通じて、出演者個人に対するプライバシーン侵害やネガティブな意見、
各家庭の詮索や勝手な推測、誹謗中傷を発言することはご遠慮ください。
また、近所にお住まいの方は、施設名や地名の言及をお控えください。
どうかご協力をお願いいたします。」

僕が想像するにお金を払って本作を観る方はこの「おねがい」を破るようなことはしない。
一定のモラルを持った方がわざわざ映画館に足を運ぶと思う。
しかし、世間は分からない。
細心の注意を払うべきだとすれば、このテロップは必要だろう。

本作はとある児童養護施設の日常を描くドキュメンタリー。
どんな場所かは容易に想像できる。
7歳から施設を卒業した大学生まで8名の普段の生活を追う。
顔も名前も年齢も明かされる。

特別なことはない。
あくまでも日常。
普通の生活といっていい。

その普通の生活には基準はあるのか。
僕の普通と彼ら彼女らの普通は違う。
客観的に見た場合、どっちが本当の普通かといえばきっと答えは出る。
ただその答えは意味がない。
そんな客観性はどうでもいい。

大切なのは一人一人がどう自分に向き合うか。
どう生きていくか。
世間や社会にどう対処するか。

感じ方はそれぞれですべてが正解。
一人一人の些細な言葉から価値観や葛藤が垣間見える。
繕うことはなく本音。
肯定的にも否定的にも受け取れる。
僕らが勝手にイメージする面がないわけではないが、みんな懸命に生きている。
それで十分だと思う。

大きな事件が起きるわけでもない。
お涙頂戴でもない。
グッとくるシーンはあるけど・・・。

普通に始まり普通に終わる。
人の生活はそんなもの。
その中にドラマがある。
それを知れただけでも本作を観た価値はあるといえよう。

本作はネット配信もDVD化もしないという。
竹林亮監督もそうだが、斎藤工さんもやってくれますね。