これからも前向きに 名大社会長ブログ

2025年02月の記事一覧:

映画「室町無頼」

室町時代中期はイメージがしずらい。
鎌倉から南北朝、室町に移る時代や戦国時代は歴史上の人物が跋扈し、
それを描く作品は多いが中期はさほどでもない。

応仁の乱は11年続いていたがインパクトに欠けるし、
銀閣寺の足利義政を知っていてもその功績は知らない。
230年続いた時代だが、あまり興味はそそられない。
幕府の傲慢で無策ぶりをみると当然という思いもあるが、僕の知識が乏しいだけかも。

そんな中での本作。
当初、フィクションかと思ったが、そうではない。
大泉洋演じる蓮田兵衛は実在する人物。
本作で初めて知った。

いつの時代もその時代を象徴する人物は存在する。
蓮田兵衛はまさにそんな人物。
大袈裟に描くことで史実と異なるだろうが、その分、輝きを放つ。
町が廃れ人々が疫病や飢饉で苦しんでいる姿がより対比となる。

それにしてもこんなに町が汚いとは・・・。
煌びやかなのは京の都のごく一部。
使う者と使われる者、楽をする者と苦しむ者。
この時代の悲劇。
これが事実だとその出来事から想像する。
だからこそ歴史書に一度しか名前が出ないヒーローが生まれるんだ。

本作の予告編を最初に観た時、歴史を描くコメディと予想した。
大泉洋の主演がそう思わせた。
全く違う硬派なドラマ。
これほど殺陣が見事だとは思いもよらなかった。

そういえば「探偵はBARにいる」なんてハードボイルドな作品もあった。
気がつけば日本を代表するエンターティナーになっていたんだ。
いやいや、尊敬します。

そして、入江悠監督。
僕の中では「あんのこと」にインパクトが強すぎ、社会を抉る作品が得意な監督と思っていた。
それだけではない。
娯楽要素の強い作品も実に上手い。
器用な監督なんだね。
剣が宙を舞い鍛え上げる才蔵のシーンや一揆のシーンのカメラワークなど迫力も十分。
今江監督もこれから日本を背負う映画監督になっていくのか。

時代劇の面白さを改めて感じた作品。
さて、次はどんな時代劇を見せてくれるのかな。

まあまあ順調、ランニング日記2501

今年も備忘録的な役割でランニング日記は継続。
2025年の目標もこれまでと同じ月間100kmRUN。
そうはいっても肩肘張らずに臨むので未達成の月も間違いなく出るだろう。
昨年は4回もあったし。
まあ、それも良しとしたい。

それでも年明け最初の月はしっかりと走りたいところ。
3月には名古屋シティマラソン、穂の国豊橋ハーフマラソン、
4月にはぎふ清流ハーフマラソンが控えている。
少なくともここに照準を合わせここ数か月は目標を達成したい。

1月は例年通り元旦からRUN。
今年も天候に恵まれ初日の出を拝むことができた。

気持ちいい一年のスタートとなった。
昨年4月以降10km以上走ることはなかったが、そろそろ1回あたりの距離も伸ばさないといけない。
中旬にようやく14kmのRUN。
思ったよりもキツくはなかった。
やはり積み重ねが大切ということか。

1月は二泊三日の東京出張もあったので、久々に皇居RUN。

朝6時台のスタートは寒いがホテルに戻る頃には気持ちのいい汗もかいていたり。
一人は気軽だが、仲間と走るにも最適。
最近は皇居RUNに誰も付き合ってくれないので少々寂しい。
次回、東京出張の際、誰か走りませんか?
あんまし速いのは困るけど・・・。

そんな感じで過ごした1月。
結果はどうだったか。
ランニング距離は109km。
まあまあクリアで目標達成。
パチパチ。

今年は年末年始休暇が長かったし、連休もあったので順調に走ることができた。
天候もよかったし。
こんなペースで続けていければ体も心もリフレッシュでき健康的な日々が過ごせる。
大会に向けてのトレーニングも重要だが、何より健康管理かもね。

さて、2月。
まだまだ寒く朝は辛いが、少しは日の出も早くなり走りやすくなる。
休日に予定があったりするが、なんとか距離を稼ぐ走りもしたい。
そうそう、九州旅行でも走ったぞ。
それは来月に報告しよう。

今月も頑張っていきましょう。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その302

2月に入り、伏見に戻ってきました。
今年初めての伏見シリーズ。
今年もせっせと伏見地区の飲食店を食べ歩いていきます。

今回向かったのは矢場町方面。
エリアに詳しい方は「そこは伏見か!」と憤然とするかもしれませんが、問題ありません。
会社から徒歩圏内は伏見なのです。
会社を出て南西に向かい矢場公園を越えます。
その近くにある「ダンラン亭」さんに行ってきました。

どうですか、この佇まい。
昭和にタイムスリップした感覚です。
オープンは1986年なので40年近くこちらで営業されている老舗洋食店。

ランチの看板もじっくり読まないと分かりずらいです。
問題はありません。
こちらに来るお客さんは常連さんが中心。
メニューなど必要ないのです。

店内にある公衆電話も久しぶりに見ました。

「ダンラン亭」さんにお邪魔するのは随分と久しぶり。
20代~30代の営業時代はちょくちょくお邪魔した記憶があります。
ただ20年以上は経過しているでしょう。
偶然にも経営者仲間の父親のお店であることが昨年判明しました。
「お~、なかなか、やるじゃないか」
とつい呟いてしまいました。

メニューは800~900円のお手頃な値段。
今回はこちらを注文しました。

チキンピカタ定食 800円

チキンピカタを中心にスパゲティ、野菜サラダ、ポテトサラダ、卵焼き、煮物と並びます。
アップにするとこんな感じ。

後から麻婆豆腐も出して頂きました。
あとはご飯とアツアツのお味噌汁。
お店はパルコが近いせいか、アパレル店に勤める若者が多いようです。
ボリュームも十分なのでお腹が満たされます。
手作り感満載で家庭的な味が楽しめます。

せっかくなので挨拶もさせて頂きました。
そして、こんな会話も・・・

「夜も営業されてるんですか?」
「やったり、やらなかったりです。」
「えっ、そうなんですか。日にちは決まってますか?」
「大体、飲みに行っちゃうので、分からないです。ハハハッ」
なんという潔い素晴らしい回答。
却って好感が持てます。
この人柄に惹かれお客さんは常連になるのでしょう。

次回は夜にお邪魔したいですね。
空振りかもしれませんが・・・。

ごちそうさまでした。

映画「満ち足りた家族」

当初は観る予定はなかった。
「#彼女が死んだ」をブログにアップした際、
ミセス日本グランプリの姐さんが本作を「腰抜かすレベルの見応え」とおススメしてきた。
こちらの韓国映画も見逃すわけにはいかない。

結果的に腰を抜かすことはなかったが、見応えは十分。
間違いはなかった。

気になるのは衝撃的なラストシーンの後の世界。
最悪の事態を迎えそうな気もするし、
ちょっとした事故で何事もないような気もする。
どちらにしても恐ろしいのは事実。
そんな世界を感じさせた。

描かれるのは弁護士の兄と小児科医の弟の家族の交流。
富裕層でありタイトル通り「満ち足りた家族」。
お互いの家庭問題は潜んでいるとはいえ不自由のない生活。
面白いのは原題。
「A Normal Family」だから「普通の家族」。

他のレビューにもあったがこの違いが妙。
これが日本と韓国に違いか。
描かれる世界が韓国の普通の家族なら更に恐ろしい。

お互いに社会的な立場もあり家族の行動はかなりのレベルで影響を及ぼす。
子供への教育もまっとうのように思える。
子供の心配をしながらも見栄や立場も気にする。
当事者は敏感に感じ取っているのか、
むしろ呆れてしまったのかは分からない。
親の想いが素直に子供に伝わるかどうか・・・。

韓国が抱える教育問題やネット文化もあると思うが、万国共通のテーマ。
実際、同じテーマの映画が日本で制作されても違和感はない。
あり得る展開。
日本が舞台なら「満ち足りた家族」になると思うが・・・。

客観的にみれば子供がどう育つかは親の教育次第だからこの展開も仕方がない。
ただ無責任に非難できるのか?
残念ながら僕はできない。
大切なのは倫理観を教えることだが、果たして僕はそんなことができたか。
背中を見せたつもりはあるが、会話や言葉で伝えたことは少ない。
自分勝手に大丈夫と思っているが根拠はない。
本作を観ながら親としての自分を考えさせられた。

もし、映画と同じように子供たちの動画を見せられたら冷静でいられるか。
弟のような行動に出る恐れもある。
落胆だけではない別の何かが体を襲う。

高級な家に住み贅沢な食事と高いワインを飲んでもシアワセだとは限らない。
家族との向き合い方を考えさせる作品だった。

映画「アプレンティス ドナルド・トランプの創り方」

これまたヤバい映画が公開された。
アメリカ映画を尊敬する点は現役の大統領の生き様を容赦なく制作するところ。
それも賞賛や忖度ではなく、やや辛辣に描く。

これがでっち上げであれば公開禁止に拍車が掛かるが、事実ベースだから仕方ない。
実際にトランプ大統領は上映阻止を試みたようだがストップできなかった。
正式に大統領に就任したこれからはわからない。
フェイクだといって訴訟問題になったりするかも。

ただ話題性のある問題作なのは間違いない。
事実、こうしてトランプ氏が創られた過程には納得。
本作の延長線上に今の姿があるのは想像にたやすい。

20代のトランプが敏腕弁護士に鍛えられ徐々に変化していく。
30代から40代へと向かい、自信をつけ傲慢な態度になる。
少しずつ今に近づく姿は本人に近い。
トランプ役のセバスチャン・スタンの演技力だが本当にトランプに似ている。
体格や表情もそうだが、歩き方やゼスチャーも本人のよう。
毎日のようにニュースを見ているのでそれくらいは分かる。

しかし、本作の情報の出どころ、すなわち伝記はどこから集めたのか。
トランプ夫婦しか知らない、
もしくは本人しか知らないことも多い。
こんなことやあんなことは本人が暴露しない限り闇に葬られる。
フィクションも多いと思うが、本人をイメージさせる巧みな演出。
観る者は絶対、あんなことはやってるな・・・と思ってしまう。

改めてトランプ氏の成り上がり方には感心。
奥さんも親も兄弟も関係ない。
自分が正しいと思えば突き進むだけ。

敏腕弁護士ロイ・コーンが教えた「勝つための3つのルール」には忠実。
「攻撃、攻撃、攻撃」
「非を絶対に認めるな」
「勝利を主張し続けろ」
3つのルールは体の中に沁み込んで今でも忠実に守っていると思える。
そう考えるとすごく恐ろしい。
映画で完結するのなら健全だが、その延長線上に今や未来があると思うと体が震える。
とはいえ、調子づくトランプ氏を見て武者震いをする支持者もいると思う。
アメリカで本作はコケたようなのでそんな支持者は少ないかもしれないが。

70年代、80年代の描き方も上手く個人的には十分に楽しめた。
ただ本作の評価は今ではなく、10年後に出るのではないか。
傑作なのか、駄作なのか。
この数年である程度は評価はできるだろう。
ノーベル平和賞をもらう可能性もゼロではないし。