3月1日に採用活動が解禁となり、会社説明会を開催する企業は多い。
中には思うように学生を集客できず、頭を悩ませる採用担当者も多いはず。
すでにエントリーシートの受付を始め選考を開始した企業もあるだろう。

いやいや、ディスコさんの調査によれば3月1日時点での内定率は13.9%。
すでに多くの企業が内定を提示しているのが実態。
売り手市場が継続する中で焦るのは採用担当者ばかりなのかもしれない。

担当者の中には従来の採用手法に縛られ、「採用の常識」を信じきった方も多いはず。
今の現状に戸惑いながら・・・。

そんな方には参考になる1冊。
それだけではない。
順調に母集団形成ができている企業(その表現も良くないね…)の担当者も
これから採用活動を行う担当者も読むべき一冊だろう。

それは僕が著者の釘崎さん(株式会社パフ社長)や伊達さん(株式会社ビジネスリサーチラボ社長)と
懇意にさせてもらっているのが理由ではない。
ほんの少しだけそんな理由はあるかもしれないが(笑)、
ここに書かれていることに激しく共感するからだ。

エントリーシートのあり方や志望動機の必要性も含め一見大事なツールに思えるが、
本当にそこまで重要なのかと疑問になることは多い。
そこにキッパリ、ハッキリと言及している。

それは学生の味方になることを意味しているのではなく、
双方にとって本当のメリットを提示しているのだ。
就職関連の書籍は学生のテクニックや企業側のハウツーを示したものが多い。
それはそれで意味はあるが、それでは偏った見方になるのではないか。

本書は採用担当者向けに書かれてはいるが、双方の立場を公平に捉えている。
その点でも好感が持てる。
本来はどちらが偉いわけでもなく対等でなければならない。

そして、釘崎さんはこんなカッコいいことも言う。
「内定者フォローは『未来の人材』に対しての投資」
普段、呑気にギターを弾いているオジサンとはとても思えない(笑)。

本書を読んだからといって最高の人材が採用できるとは限らない。
実践するも最初から上手くいかないことはあるだろう。
しかし、その一つ一つの工程を積み上げることで確実に採用力は向上するはずだ。

それは採用支援をする我々にもいえること。
これはうちのメンバーの必読書にもなるだろう。
全従業員分を購入するかな・・・。

それはともかくとして、新しい常識を僕らはしっかりと理解しておかなければならない。