初めて観たのが確か高校2年生の頃。
岐阜・柳ヶ瀬にある自由劇場か衆楽70mm劇場じゃなかっただろうか。
当時かなり話題で勢いだけで鑑賞。

初めて大島渚監督作品を体験し、難解さだけが印象に残ったとかすかな記憶。
一緒に観た友人は分かったふりだけしていたんだと思う。

それから5年後、僕が所属する映画研究会のイベントで大島監督をゲストとして招いた。
僕は渉外役として名古屋駅まで監督を出迎えに行った。
監督のカバンを持とうとして断固拒否された覚えがある。
なぜかそれだけは今でも鮮明に記憶している。

小難しい方だとは思うが、お忙しい中、参加頂けたことは今改めても感謝。
なぜ、あのイベントに来てくれたんだろう?
普通に考えればあり得ない話だと思うが・・・。

日本映画史の残る監督の一人だが、さほど作品は多くない。
それもヒット作は少ない。
「戦場のメリークリスマス」が一番のヒット作じゃないだろうか。

実際僕は大島監督の作品はほとんど観ていない。
全盛期は60年代、70年代なのでリアルな世代ではない。
過去の作品を調べてみても社会性が強く重厚な作品ばかり。
よほど体調を整えて臨まないと集中力も持たない。

そんな大島作品が今回、会社近くのミリオン座で公開された。
一本は本作。もう一本は「愛のコリーダ」。
「愛のコリーダ」も鑑賞済みなので、こちらも改めてブログで書きたい。

肝心な「戦場のメリークリスマス」とは関係のない話ばかり書いてしまった。
38年前の作品を記憶している方が稀。
自分の中で紐を繋ぐような感覚で2時間を費やした。

「4K修復版」のため画像は鮮明。
デビットボウイの美しさが際立つ。
坂本龍一が卒倒してしまうのもやむを得ない。

愛なのか友情なのか、極限状態の精神性なのか。
今でも僕の中でははっきりしない。
同性愛的な表現で片づけることは簡単だが、その表現は適切ではない。
戦闘シーンは一つもなく、いつも空は晴れている。

戦場として相応しくない。
それでも捕虜や日本兵の姿から戦争の悲惨さはイメージできる。
その中で坂本龍一とデビットボウイだけが異彩を放つ。
凛とした佇まいと華やかさが観る側の気持ちを揺らがせる。
日本よりも海外で評価が高いのはそんな点があるかもしれない。

作品の感想になっていない気もするが、まあ、リバイバル上映なのでこの程度でいい。
大島作品の評論は難しい。

次は「愛のコリーダ」。
こちらはもっと難しいかもね。