もし、朝日新聞のスクープがなければ、リクルートはどうなっていただろうか。
全く別の会社になっていたのかもしれない。
本書で書かれているようにGoogleの立ち位置に立っていた可能性もなくはない。
HR領域の情報発信のスピードも変わっていたのかもしれない。

リクルート事件が起きた時期は名大社も変革期。
僕の入社前後だが環境は大きく変わろうとしていた。

極端な言い方をすれば、
もし、江副氏が逮捕されていなければ僕は名大社の社長になっていなかった。
全然違う仕事をしていたかもしれない。
そんなことを本書を読みながら感じてしまった。

何事も自分事として置き換えて考えることが大切だね。
あっ、どうでもいいか(笑)。

この世紀のスクープで感じたのは妙な正義感は必ずしも経済にとってはプラスではない。
むしろ後退させる要素もある。
僕の目線が正しいかはともかく重箱の隅をつつくことが誰のためになるのか。

そんなふうに思ってしまう。
大きな宝をみすみす失くしてしまった。
それは日本のためなのか・・・。
やはり上から目線になってるかな。すいません・・・。

過去、後学のためにリクルート関連の書籍は結構読んできた。
そこから刺激を受けることも多かった。
江副さんの掲げた「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」。
この言葉も素晴らしいと思う。

自社で使ったことは一度もないが、
(そこはやっぱりね・・・)
この言葉の深さは仕事をしていく上で大切。
使う人を選ぶけど。

本書は江副氏の生涯を追いかけ、その背景としてリクルートが描かれているが、
改めて人、企業の格の違いを見せつけられた。
いかに自分がちっぽけな人物かは痛感するし、大胆な打ち手一つとっても向かう姿勢は異なる。
残念ながら真似することはできない。
全てを敵に回す勇気もない。

だからこそ間違えないのかもしれない。
江副氏が晩節を汚したとは思わないが、どこかで何かが狂う。
それはお金か名誉かコンプレックスか。
野心の強さだけかもしれない。

しかし、どこかで間違う。
そんな成功者は多いように思う。
そう考えるとちっぽけで大して成功していない人間の方がいいのかも・・・。

そんなことを言いたいわけじゃない。
ただ一人の経営者の生き方として学ぶべきは多かった。

課題本だが、おススメの一冊。