本日、名古屋商工会議所主催のランチェスター経営戦略セミナーに参加した。以前から、その言葉は聞いた事があり興味は持っていたが、詳しく本を読んだり、何かで学ぶことはなかったので、いい勉強の機会を頂いた。
経営戦略自体は、要所要所で学んでいるので、その全体像はおおまかには理解しているつもりではいる。しかし、つもりでしかないため、抜けも多ければ、現場での実践もどこまで整合性があり、強みを生かしきれているかは疑問がある。
そんな意味では戦略と戦術の違いなど、初歩的な振り返りから、経営について講義いただいたのはあり難かった。ランチェスター戦略を一言で言うと、戦わずして勝つ、勝てるフィールドに立つためにはどうすべきかということ。
特に中小企業は、大手企業の強者の戦略とは異なり、弱者の戦略を選択しなければならない。講師が言われるには、強者の戦略を選択できるのは、300万社存在する日本の企業の中で、せいぜい5%だという。ほとんどの企業が弱者の戦略を選択しないと成功することは難しい。
ここで成功するというのは、ある分野でトップシェアを取ること。
小さくても1位になること。できるだけ絞り込んで、小さなマーケットでトップをとる。そのための戦い方を考えるのがランチェスター経営戦略の基本。
それも商品、地域、客層のどこに優先順位を置くかが重要。
売上をアップさせるとか、販売エリアを拡大させるという考え方は全く適さず、その戦略に走ると中小企業の場合、ほとんどが失敗に終わるらしい。
特に安売りを主眼に置いた戦略では、過去の事例からも悲惨な結末を迎えるケースが圧倒なのだそうだ。
確かに急成長した企業が、あるきっかけで気がつけば破綻なんてことは、新聞でもよく目にする。
このランチェスター戦略を自社にどうやって活かすかなんて、すぐに対応できることでもないが、何らかの参考になったのも事実であるし、もっと深く学習する必要性も感じた。
過去30年のトレンドを見ると、ここからの数年、倒産する中小企業が増えるのは確実らしい。その厳しい環境の中で、シェアを確保し勝ち残こる戦略を考えるのが経営者の重要な仕事だ。
勝ち方、知恵、考え方など、外からは見えないものにどれだけ取り組むことができるのか。
本日、初めて接したランチェスター戦略で考えさせられることは多い。