何も考えることなく155分を楽しめる映画。
たまには単純明快でスカッとする作品もいい。
難解なストーリーを自分なりの解釈で解いていく映画もいいが、
最初から最後まで体ごと預けられる映画もいい。
ストーリーをバラすようなマネはしないが、終わり方もほぼ予定通り。
誰が観ても「面白い!」と頷くだろう。

1990年代はF1ブームだった。
アイルトン・セナとかアラン・プロストらが活躍し、TVの視聴率は高かった。
僕の周りでもF1ファンは多く、鈴鹿サーキットまで出掛ける仲間もいた。
鈴鹿サーキットはマラソン大会と遊園地に子供を連れて行ったくらいだが、
本作での登場は嬉しかった。

ただ僕はF1に興味を持つことはなく常識程度に知っていたくらい。
元F1ドライバーの山本左近さんが仲間というのは大きな自慢だけど。
レースもほとんど見ていないので、その程度のこと。
F1が好きで映画と観たというよりはエンタメ作品を味わいたかった。

結果的にいえばF1を全く知らなくても十分楽しめる。
スリリングも体感できる。
上質な娯楽映画。

簡単に解説すれば、かつて名をとどろかせた伝説的なF1ドライバーが
最下位に沈むF1チームに所属し奮闘する物語。

伝説的なF1ドライバーはご存じブラットピット。
彼は僕より3歳年上なので間もなく62歳。
とてもじゃないが60代には思えない。
僕もそれなりに踏ん張っているが比べ物にならない。
そもそも比べるのが間違っているが・・・。

本作では50代の設定だが、それにしても強靭な肉体は尊敬するばかり。
彼の動きだけでも映画を観る価値はある。
毎日、何をやっているのかな。
トムクルーズも一緒か・・・。

本作は「トップガン マーヴェリック」監督らを中心としたチームで製作された。
マーヴェリックファンが喜ぶように作られている。
あの作品が苦手な方は止めた方がいい。
それに近い王道を行く展開なので・・・。

僕は本作を別料金を払いDolby Cinemaで鑑賞。
予告やドルビーシステムの説明はうるさく感じたが、
映画が始まるとスッポリとその空間に入り込んでしまった。
まるで自分がF1ドライバーの感覚。
それは大袈裟だが大迫力を味わうことができた。

蒸し暑いジメジメを吹き飛ばすには最適の作品だろう。