これからも前向きに 名大社会長ブログ

日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”

日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり” 日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”
(2011/11)
山田 昭男

商品詳細を見る

ちょうど今から1ヶ月前にベンチマークツアーに出掛けた際、記念に頂いた本書。なんと山田相談役のサイン入り。書かれていることもお約束通り。言われたいことは実にシンプルで分かりやすい。
変な決まり
本書を読みながら、山田相談役の講演内容や工場見学をオーバーラップさせていた。全くブレがない。本書の中味と自分の目で確認した現場にずれが見当たらない。
こういう言い方は失礼にあたるかもしれないが、一般に経営者が出版されるビジネス書の場合、その本人の理想と現場の実態が乖離していることが少なくない。トップの思想が途中段階で歪曲化されてしまったり、現場の想いを吸い上げられていなかったりするケースはあるように思える。
しかし、本書の場合、僕が自分の目で見た実感値もあるだろうが、それを感じない。
多くの取り組みは先のベンチマークツアーのブログで書いた通りだし、周知の事実でもあるが、それ以外にも山田相談役らしい取組みも紹介されているのが本書。新たな気づきもあるのだ。
マネできる面はまだ少ないが、少しでも社員が働きやすい環境、なおかつヤリガイを持って仕事に臨める環境を作っていかなければならない。
そして、山田相談役が言われている戦略を実行せねばならない。
「社長の仕事は、彼らに頑張ってもらうために”餅”をどうやって与えるかを考えることだ。これを戦略という。自分が現場に出ていて、それができるのか?」
まだまだ現場に出たいと思ってしまう自分は、この言葉を自分に言い聞かせなければならない。
もう一つ。
日本の97%の会社は4000万の経常利益が上げられていない。儲かっていない会社を参考にしても意味がないという。間違いない。自社の取り組みにおいても同様である。
本書を読むことで、自社の課題も見えてくる。
いや、自分の課題か・・・。少しずつ実践するしかないな。

ソーシャルセミナー、そしてワイン会の一日

昨日は午後から「ソーシャルメディア活用セミナー」を開催。
facebookを中心にソーシャルメディアに取り組む企業が増えている中でのセミナー開催。人材採用に関してもfacebookページを作成し広報する企業も増えており、名古屋地区でもその関心度は高まっている。
ワイン会1
今回は懇意にしているマーケティング講師とこの分野ではトップクラスの実績を誇る株式会社メンバーズから遠藤氏と江口氏を招いての開催となった。意外かもしれないが、会社として有料で実施するセミナーは今回が初めて。当初は不安があったものの、会場内はほぼ満席。企業の人事担当者を含め多くの方に参加頂いた。
まずはその方々に感謝!
2時間半にわたるセミナーは、facebookの現状からソーシャルリクルーティングへの取り組み方法まで多岐に亘るもの。
参加頂いた方のレベル感もマチマチであるため、全てに納得いただくことは難しいが概ね好評のうちにセミナーを終了することができた。
結局のところ、ソーシャルメディアは人と人を繋ぐメディアであるため、デジタルを駆使したとはいえ、実にアナログチック。それは十分に伝わったのではないだろうか。
セミナー終了後は、関係者と反省会を含め懇親会。名古屋名物の手羽先を頬張りながら、今後我々がどうソーシャルメディアに向かっていくかを語り合う。
ワイン会2
飲みながらこういった議論も重要なのだ。今のところ、これをやれば間違いないという解決策はない。手探り状態が続くが、正面から向き合うことが大切なのだろう。
懇親会終了後は、ワイン会に参加。
今回のセミナーを一緒に手掛けたマーケティング講師が主催しているため、そのまま突入したのだ。この場では昔からよく知る仲間と初めて会う方と入り混じり、あちらこちらで会話の花が咲く。
ワイン会3
ワインもどんどん体内に吸収されていく。新たな出会いもあり感謝!
実に楽しく有意義な一日を過ごさせてもらった。
この一日を通して感じたこと。
いくらソーシャルメディアが進化しようとも僕らはリアルの場で人と人を繋ぐ場を提供していかなければならない。そのきっかけになるのがソーシャルメディアにはなるけど・・・。
それを改めて学ばせて頂いた。

今更ですが、「経営学」を読む

小倉昌男 経営学 小倉昌男 経営学
(1999/10)
小倉 昌男

商品詳細を見る

「え~っ、今まで読んでなかったの?ダメじゃん!」と言われそうだが、まさにその通り。
経営者のバイブル的な書籍であり、発行から13年も経過しているのに、ようやく手にしたのがつい最近の話。読後は、もっと早く読んでおくべきでだったと素直に反省。
僕がとやかく感想を述べるまではないが、多くの方の支持されていた理由は一目瞭然。
経営者としての考え方、心構え、論理的思考力、勇気、決断力、倫理観、学習能力、リーダーシップなど全ての事が自らの実践と共に書かれている。
最も説得力を生むのは、実践に実践を積み重ねた生き様であり、その中で培い学んだ考え方なのだ。自分たちより大きな組織に戦いを挑み、可能性を信じて行動し続ける。まさに手本中の手本。
42年間、企業を牽引してきたトップだからこそ、語れる面があるのだ。
うちの会社でも、コスト面、サービス面からヤマト運輸を利用することがほとんど。個人的にも先日はゴルフバックの宅配もお願いした。当たり前のサービスの背景には、すさまじい努力と苦悩があったのだ。
もし、宅急便が誕生していなかったら、今の宅配サービスのモデルも全然違うもの、もしくは旧態依然としたものだったかもしれない。
このようにして革新的なサービスは生まれていくんだな・・・。
最終章に書かれている「経営リーダー10の条件」。
これは手帳にしっかりと貼り付けておかねばならない。
小倉
常に学ぶ姿勢を忘れないことだ。

映画「アメイジング・スパイダーマン」

スパイダーマン
昨日は朝から雨。
息子の少年野球も中止となり、朝の早い時間から暇を持て余す状態。家にいてもゲームばかりしているので、映画を観に出掛けた。
TVCMで予告編な流れている時から、息子の話題はこの映画の事ばかり。前作のシリーズも何回観たかわからない。かなりのファンのようだ。
映画公開から2日目で混雑も予測されたので、近くの映画館をWebで初めて予約をした。なかなか便利。「映画の日」の入場料1000円も適用されていたし・・・。得した気分だ。
映画は公開されたばかりで、これから観る方も多いと思うので、多くは語らない。
僕は2Dで観たのだが、3Dで観るとかなり疲れてしまうだろう。それだけ迫力がある。前作からそれほど年数も経ってはいないだろうが、CGの技術も格段に進歩したようで、その動きは目まぐるしい。スパイダーマンの動きに付いていくのが、やっとである。
子供はこの手の映画は喜んで観る。息子も観終わった後、既に次回作も観たいと言っていた。まだ製作されるかわからないというのに・・・。
(もう製作されているのかな?)
オバサン役の女優がずっと気になっていた。かつてよく見た女優だ。
帰宅後、調べてみると、そう、サリー・フィールド。懐かしい~。皺が増え歳を取ったなあと思ったが、65歳というから当然。いい味を出していた。
天気の悪い日に、気分をスカッとさせてくれる映画である。

フルマラソンを走ることに決めたのだ!

昨日は1時間のランニング。本日も走るつもりで5時過ぎに起床するが、雨で断念。今週は平日も走ったし、それなりに気合が入っている。気持ちも昂っている。
理由はフルマラソンを走ることを決めたからだ。
今年の11月25日(日)に第1回富士山マラソンへ参加することを決めたのだ。人生初のフルマラソンである。
いつかは走ろうとずっと考えてはいた。
しかし、それは所詮いつかで、いつか走るという言葉は永遠に走らないと同義語でもある。「エイヤッ!」と決めない限りは、いつまで経っても踏ん切りはつかない。全く自信はないが、こういった決断は勢いが大事だ。
マラソン仲間であるパフの釘崎社長にこの大会を紹介され、いびがわマラソンを一緒の走ったキーカンパニーの下薗社長も巻き込み、また、大学の先輩も引きずり込んで自分をがんじがらめにした。
(釘崎さん、下薗さん、裏切らないですよね?)
フルマラソンに参加を決めたのも、ここ最近の自分にもどかしさを感じていたのも理由。マラソンを始めた5年前は人生でもどん底状態だったし、その後も予期せぬ形で会社の経営を任され、まさにジェットコースターのような道を経験させてもらった。
それがようやく落ち着き、前期も何とか数字がまとまったし、今期もそれを上回る推移で会社は進捗している。本当にありがたいこと。
しかし、それは会社のメンバーが高い意識で仕事を進めている結果であって、僕が大きな実績を残したわけではない。
自分自身は、そんな環境の中でぬるま湯に浸かっている状態とも言えなくないのだ。もっと自分を追い込まないといけない。辛くて苦しい道を選択をしないとまずいと言うのが決めた理由でもある。
人によってはドMとかストイックとか言われるかもしれないが、現実はそんなところなのだ。
11月までは約5か月間の時間がある。今の生活パターン(飲んで、食べて・・・)を維持しつつも、自らを鍛えていくつもり。
久々に本棚から出してみた。再度、読んでみよう。
3時間
そして、覚悟を決めた証に、定期的にこのブログで練習の成果を報告しよう。
フルマラソン・・・。決めたからには走るしかないな。

丙午の夜

昨日は昭和41年生まれの経営者が集まっての飲み会。同級生が圧倒的に少ない丙午である。
ちょっとした偶然が重なり、株式会社サンコー櫻山社長株式会社オンデマンドの生島専務との3人で飲むこととなったのだ。
同学年の他に大きな共通点と言えば、地元の中小企業の経営者ということになるのだが、小さな点で言えば、3人とも27歳で結婚し近い世代の娘を持つことや身長が175センチということだったり。
(どうでもいい話だが・・・)
お邪魔したのは会社から徒歩10分程度の場所にある「ワイン&ダイニング リマージュ」。
ひうえうま1
今春オープンしたばかりのオシャレなお店。40代半ばのオジサン飲み会では、不釣り合いな気がしないではないが、ワイン通の櫻山社長に勧められるままに出向いたのだ。
驚いたことに、この店のオーナーも同級生。丙午生まれとは1日違い(元旦生まれ、めでたい!)だが、同学年であることは変わりない。
ひのえうま2
ひのえうま3
そのオーナーにワインの解説も頂いたのだが、ほぼ全て忘れてしまった。JSA認定のソムリエだけあって、フランスの歴史から気候の特徴まで深い話をされたのだが、聞く相手が悪く申し訳ない・・・。残念ながら覚えていない。
丙午生まれの3人の話はあちこち話は飛ぶものの尽きることはなかった。そのほとんどが会社経営に関わること。先行きが不透明な時代に我々中小企業が勝ち残っていく、生き残っていくのは経営者の戦略や判断が肝であるのは間違いない。堅実に事業を進められるのも、淘汰されるのも経営者次第。
お互いの経営課題は異なるものの、抱える悩みは共通といっていい。誰に対してもオープンにできる話題ではなく、同級生だからこそ話せる内容も多い。そんな意味では気持ちが楽になっていく。大変有り難いことだ。
そのような堅い話から、今、名古屋で上映されている日活ロマンポルノのようなナンパな話まで、美味しいワインを飲みながら話をさせてもらった。日活ロマンポルノは名作が多い。やっぱ見なきゃいかんな・・・。
同じ時代を過ごしてきたわけだから当然かもしれないが、全ての話がマッチしていくのは喜ばしい。カップルがどんどん入れ替わっていく店で、オジサン3人が4時間も滞在してしまった。
僕としてもこのような付き合える仲間が増えていくことはうれしくもあり、心強くもある。
丙午の夜に感謝!

ヴィヨンの妻

ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ [DVD] ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ [DVD]
(2010/04/07)
松たか子、浅野忠信 他

商品詳細を見る

つくづく男は情けない。格好をつけるばかりで、だらしがない。そして、言い訳ばかり・・・。
映画を観た直後の感想はそんな感じ。それは昭和20年代だろうが現代だろうが、原作が太宰治だろうが村上春樹だろうが同じこと。結局、男が女をダメにし、世の中を悪くしているのだ。
しかし、文学的な香りの作品に仕上がっているため、そのダメ男に卑屈さを感じないし、存在も許してしまう懐の深さがある。映画の解釈は全くなっていないが、これが根岸吉太郎の演出の巧さと田中陽造の脚本の奥深さなのだろうか・・・。大きなストーリーの展開があるわけではないが、どんどん映画の中に自分が引きづりこまれてしまった。
この手の日本映画は、きっと国内よりも海外で評価されるのだろう。特にヨーロッパあたりでは・・・。
(モントリオール世界映画祭で監督賞を受賞したことを知っていて、そんなことを言っているんだけど。ズルいな・・・。)
それにしても女房役の松たか子は、強い意志を持った耐える女の役が良く似合う。どこまでが本気で、どこまでが女を使った演技なのかわからないのがいい。ドラマ「運命の人」の奥さん役も完璧だったし、この映画の役も見事だった。数々の女優賞を受賞したのもうなずける。
映画の後が存在するなら、主役の作家はきっと同じような行動を繰り返し、迷惑を掛け続けるのだろう。しかし、そんなダメ男に何故か憧れてしまう自分は何なのだろうか・・・。
ダメダメ男を望んでいるということなのか・・・。よくわからない・・・。

「アぺしよ!」した日

今月末まで開催される「アぺしよ!キャンペーン」
アぺしよ1
先週は結婚したばかりの名大社男子ニムラとその新妻(いい響き・・・)と伏見のフレンチで「アぺしよ!」を楽しんだ。新婚さんはいいですな。こちらが心を洗われ清らかな飲み会となった。
昨日は名大社女子との「アぺしよ!」。
会社近くのダイニングバー「オルフェ」に出向いた。以前から気になっていたお店ではあるが、お邪魔する機会がなく今回が初めて。
先週行ったお店も同様で、新しい店に気軽に顔を出せ雰囲気を味わえるのは、このキャンペーンの特徴。なかなかのいいキャンペーンと改めて実感。
アペ128
今回は先日CDA(キャリアカウンセラー)の資格試験を受けた女子と昨年その資格に合格した女子との3人飲みで、購入したチケットでワインを注文し乾杯。
CDAの試験は年々難易度が増しており、合格率も下がっている状況。その中で、僕は「一発合格しろ!」と無理強いをしてきた。本人はかなりのプレッシャーだっただろう。今が束の間の休息の時なのかもしれない。次は2次試験だぞ!
この日も、そのCDAの試験の話から、僕が気になって仕方がない結婚の話(笑)、ゴルフ、お酒など多方面に亘り盛り上がった。
チケットが余っていたので、2軒目に繰り出した。月曜日ということもあり、どこの店も空いているだろうと踏んでいたのだが、考えが甘かった。
次に行ったイタリアンも、その次のホテルのバーも満席で入れず。そうか、昨日は給料日だったのだ。伏見周辺をトボトボ歩きながら、4軒目でようやく入店。再び「アペしよ!」と飲んだのだった。
結局、チケットを全て使い切るまでにはいかなかったが、こういった飲み方も結構楽しい。面白い情報も入手したことだし・・・。
この「アペリティフの日」は30日まで。行かれていない方はお早めに!
と最後は少し宣伝で・・・。

もっと強くなれ!

本日は息子の少年野球の観戦に出掛けた。
現在のチームに所属して1年ちょっと。最初の1年は学年でチームが構成できず、上の学年のチームにサポートとして着いていくことが多かった。
5年生になるかならないかのタイミングでメンバーが揃い、ようやくチームとして試合が出来るようになった。
他のチームは同学年で既にメンバーを構成し、頻繁に試合を行っていたため、約一年出遅れたことになる。
篠原1
そのせいもあるだろうが息子のチームは、試合が出来るようになって、なんと13連敗。
打てない、守れないと全くチームが機能せず、勝てない試合が続いた。それも10対0とか12対1とか、ほとんどコールド負け状態が多く、勝てないまま一年過ぎてしまうのかと不安になってしまった。
ところがである。そんな試合を繰り返していても選手たちは何かを学び、成長しているのだ。
野村監督にそっくりの総監督(本当に似ているのです・・・)に罵声を浴び、監督にも叱られ、試合中に注意を受けながら、いろんなことを掴んでいったようだ。
14試合目に初勝利した後は3勝1敗と、かなりの割合で勝てるようになってきた。毎年優勝候補となる強豪チームともそれなりの試合ができるようになっったのだ。
篠原2
そして、本日の試合。
久しぶりに観戦したのだが、確かにチームは一つにまとまり、野球らしくなっていた。息子はキャッチャーを任され、当初はそのポジションにブツブツ言っていたのだが、今では全員に掛け声を掛け、ピッチャーをリードするようになっていた。
チームのメンバーも大声を出し、励まし合えるようになってきた。エースも1回2回は一人のランナーも出さなかったし、内野手の守備も安心して見えるようになってきた。小学生のレベルでは盗塁はほとんど成功するのだが、時に息子もランナーを刺せるようになってきたのだ。
細かいかミスも多く、課題が山積なのは間違いないが、それぞれが自信が付いてきたように感じた。(一歩間違えば、大敗しかねないが・・・)
結果、本日も14対4の快勝。相手のミスに乗じて、上手く得点を重ねたことは否めないが、それでも勝ち星を一つ積み上げたことは更なる自信にも繋がっただろう。
日曜日と祝日は朝8時から丸一日野球。雨以外は盆と正月を除き、毎週行われる。本人も面倒に思うことはあるだろうが、その経験が自分の成長の糧となる。団体競技は多くのことを学ばせてくれる。
もっと強くなれ!
これから先はまだまだ長いぞ!

人を束ねる

人を束ねる (幻冬舎新書) 人を束ねる (幻冬舎新書)
(2012/03/30)
久米 一正

商品詳細を見る

サッカー関連の書籍はかなりの量を読んできたつもり。
「オシムの言葉」や「中田英寿 鼓動」は今でも名著だと思うし、仕事のモチベーションに繋がった書籍は多かった。選手側や監督側の立場で書かれたのがほとんどであったが、本書はGM(ゼネラルマネジャー)側。初めてのケースではないだろうか・・・。
僕は自称グランパスファン。
ユニフォームの袖のスポンサーになることが壮大な、かつ個人的な夢である。(社員は反対するだろうなあ~)。しかし、著者である名古屋グランパスGMの久米一正氏のことはほとんど存じ上げなかった。これでファンの程度がばれてしまうが・・・。
GMという言葉は、プロ野球であれ、他のプロスポーツであれ、耳にはしていた。しかし、どんな役割をこなし、チームに対しどんな貢献をしているかは、映画「マネーボール」で観た程度で、具体的なイメージはあまり持っていなかった。
本書を読んで、選手との距離感やチームの方向性、最大のテーマである勝つチームにするために何をすべきかが、おぼろげながら理解できた。一般企業でいう組織を束ねる責任者のポジションと同じだが、構成されるメンバーが一匹狼ばかりになるだろうから、精神的な苦労は多いはず。
対外的に目立つ存在ではないが、フロント、監督、コーチ、選手を繋げ、上手く紐を引いたり、緩めたりしなきゃいけない立場。組織の肝でありながら、いつクビになるかわからない存在。この職種もれっきとしたプロと言えるだろう。
敬愛するピクシーとの関係も興味深い。
お互いの信頼関係があって、はじめてあのような行為となるのだろう。
本作品が出版されたのが、今年の3月末。グランパスが今のように低迷している時期ではなかった。万が一、グランパスの成績が今のままの状態でリーグが終了すれば、本書の価値は奈落の底に落ちるだろうし、サブタイトルにある「名古屋グランパスの常勝マネジメント」も戯言にしか聞こえない。
それが理由ではないが、早々に浮上してもらいたい。いや、浮上してもらわないと困る。ここ1~2年の感動を引き続き与えて欲しい。
「人を束ねる」。サポーターも束ねて、歓喜の渦に巻き込んで欲しい。