今週発売の日経ビジネスに珍しく湘南ベルマーレの反町監督のコメントが記載されていた。
湘南ベルマーレ自体はJリーグ最下位で、このまま進めば1シーズンでJ2降格という厳しい状況を迎える。そんな辛い立場ではあるが、個人的にこの反町監督の立ち振る舞いは好きだ。
どうしても感情面が出やすいスポーツの取り上げ方に対し、いつも冷静に理論的に応えているからだ。
その反町監督が、今回の日本代表の新監督ザッケローニ氏に関するメディアの取り上げ方に辛辣な意見を述べている。
この記事の掲載段階では、8日のアルゼンチン戦の模様は、当然の事ながら不明だが、ここに書かれているような展開になったように思えてならない。
ザッケローニ氏の前線に3トップを置く戦術が攻撃重視とされ、日本代表が攻撃的にチームに生まれ変わるという期待で捉えられてしまうということが書かれていた。
先入観や固定概念で、ザッケローニ氏の戦術を決めつけてしまう怖さがあるようだ。
3トップであろうが、ボール保持者よりも攻撃に加わる者が4名以下なら守備的なチームであるという。それは対戦チームによって大きく変わるべきで、今回のアルゼンチン戦も守備に要していた人数は多かったように思う。
結果的に、日本代表がこれまで一度も勝った事のないアルゼンチンに対し勝利した事で、ザッケローニ氏の評価は一気に高まったのだが、その守備に対しての意識の強さが勝利をもたらしたといってもおかしくはない。
先入観や固定概念で判断してはいけないのだ。
反町監督はそれも全てお見通しか、先入観や固定概念で捉える事を危惧し、外を見る必要性を説いてる。外を見るとは、国内の報道や専門家の意見だけではなく、視野をもっと広げ、外国人指導者の発言や海外の報道を参考にする必要があるということ。
これはビジネスの世界でもいえること。
だからこそ、スポーツ雑誌ではなく、ビジネス雑誌に寄稿しているのだろう。
「なぜ、日経ビジネスに反町氏?」と最初に感じた僕は、まだまだ固定概念が強いということだ。
反省である。