これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「本を読む 映画を観る」の記事一覧:

映画「シュガー・ラッシュ オンライン」

正月に紹介するのに相応しい映画。
こういったディズニー作品は家族で観るのが定番だと思うが、僕はひとりで映画館へ。
案の定、オジサンが一人で観ているのは僕ぐらいで大体は家族連れか若いカップルだった。
10年前ならきっと子供と一緒に来て感動していたんじゃないのかな。

では、何故この作品を一人で観たのか?。
いつもfacebookで映評をしている友人ヤブさんがベタ褒めしていたから。
他にも知り合いの大人が褒めていたので、
(ここでは大人というのが肝心・・・笑)
観ることにした。

でなければまずこの類の映画を観ることはなかった。
で、どうだったか?

結論としては観たことは正解。
人の話は素直に聞くもの。

ディズニー=子供向けと短絡的な物の見方では肝心なことを見落としてしまう。
先入観を捨てる時も必要。
そんな意味では大人も子供も楽しめる映画。

子供向きでいえば単純に映像の美しさとその迫力あるシーン、
そして、ディズニーのプリンセスが総出演ということだろう。
大人の見方は全く別次元じゃないかな。

さすがに小学生がgoogle、amazon、facebookってあまり理解できないと思うし。
ましてやeBayなんて、その存在すら分からないはず。

しかし、大人的観点でいえば、オフラインで活躍していたラルフとヴァネロペが、
(これ主役のゲームのキャラクターね。)
オンラインの世界へ飛び込み、戸惑いながらもその世界で存在価値を見い出していく。
その展開が面白い。

見方を変えればかなり皮肉的要素もあるかとは思うが、
それをエンターテイメントに仕上げてしまうのは流石。
オジサンが一人で観るのも悪くないわけだ。
これだけインターネットの中の世界を分かりやすく伝える方法もない。

僕はディズニー映画を久しぶりに観たし、海外のアニメ自体、久しぶり。
これをアニメと呼ぶこと自体、失礼にあたるのかも。
その映像の美しさとリアル感は僕が見てきたアニメを凌駕している。
その時点で時代遅れになっているということ。
自分のレベルや先端のクオリティを知れただけでも見た価値はあったと思う。

唯一、感じたのはエンドロールの長さ。
なかなか映画が終わらない。
どこで登場したかさっぱり分からない吹替役の松たか子や大島優子の存在を知れたのはいいが、
少々、長すぎと感じ、だれてしまった。
それでも観た甲斐はあった。

ご紹介頂き、ありがとうございました。
映画コラムニストとしては視野がまだまだ狭いですな(笑)。

映画「マチルダ 禁断の恋」

やっぱり今年はいろんな国の映画を観ている。
今回はロシア。
「スターリンの葬送狂騒曲」が英語だったので、
本作も英語かと思ったがこちらはロシア語。
正真正銘のロシア映画だ。
やっぱスターリン映画は嫌がらせだな(笑)。

じゃあ、この映画がどうかといえばかなり怪しい。
誤解を恐れずに言えば、ただのスケベな男と魔性の女のもつれ合う恋愛もの。
それ以上でもそれ以下でもない。

しかし、そう言ってしまうと身も蓋もない。
そう感じさせないように映画は芸術的に制作されている。
まあ、今回はある程度、ネタバレしてもいいだろう。

舞台は1890年台後半のサンクトペテルブルク。
実在するロシア皇帝ニコライ2世を描いている。
ということはほぼ実話。

当然、大河ドラマ「西郷どん」のようにフィクションを加えているが、
大体は本当の話なんだろう。
といっても僕は知らないんだけど・・・。

ロシアでは上映禁止騒動になったくらいだから、かなりスキャンダラスな事件。
僕もいつもならスルーする類だが、予告編に魅了されついつい観てしまった。
これも魔性の女マチルダを演じたミハリナ・オルシャンスカのせい。
ニコライ2世同様、追いかけてしまったわけだ。

あのバレエシーンに世の男は惑わされるだろう。
言い方は失礼だが、ロシアの男も至って単純。
いや、男なんてみんな同じか・・・。

それにしてもニコライ2世は情熱的だが動物的すぎる。
あんなことばかりやっていたら国が滅んでも仕方がない。
そんなことをいうと叱られるかな(笑)。

ここまで書くと駄作と思われるかもしれない。
そんなことはない。
一見の価値はある。

今から120年ほど前のロシアが再現され、
その豪華絢爛な宮殿やバレエ団の壮麗な舞台、クラシックの演奏は見事。
それを観るだけでもこの映画の価値は大きい。
歴史は物語を作っていくのだ。

そして、戦争に限らず人は同じ過ちを繰り返す。
きっとこの先も同じ。
結局、男は魅力的な女性に人生を狂わされる。
まあ、これは自分自身への戒めですな。
生き方は常に気をつけなければならないし、本能のまま生きてはならない。

そんな意味では勉強になる映画。
ただの女性にだらしない男の話だけど(笑)。

映画「十年 Ten Years Japan」

先日、たまたま「とよはしまちなかスロータウン映画祭」
プロデュースされている方と会話の機会を頂いた。
僕自身が映画好きなことも含め、いくつかの話題となった。
プロデュースをされている方の高校の後輩が映画監督の石川慶氏。
ということは豊橋市出身。
以前、ゲストとして招かれ監督作品「愚行録」が上映されたようだ。
(確かそうだったと思ったけど、ちょっと曖昧・・・笑)。

その石川監督の最新作が伏見ミリオン座で公開されるとのこと。
「会社に近いので観に行きますね。」と調子よく答えてしまった。
僕はいい加減な話でも約束を守る人。
都合をつけて観ることとなった。

本作は「万引き家族」の是枝裕和氏がエグゼクティブプロデューサーとなり、
5人の若手監督に短編を撮らせている。
オムニバス作品で一話一話は短い。
あっという間に終わる。

僕の観終わった後の感想は「自主映画を観てるようだな・・・」。
僕らが学生時代にあちこちで創られていた映画の世界に近い。
もちろんプロが撮っているので素人の世界とは違うのだが、その香りはそのもの。

本当はどうか分からないが、是枝氏から
「10年後の日本を自分たちの感覚で撮ってみて!」とざっくりと振られ、
5人の監督が自分の関心や興味に従って短編を製作したように思える。

実際はそんな安易じゃないとは思うけど。
その10年後はそれぞれの監督で描く世界は全く違う。
ポスターに書かれているように高齢化、AI教育、デジタル社会、原発、徴兵制と被ることはない。
最初からその方針だったのかな?
あえて調べないけど・・・。

僕が知っているのは石川監督のみであとは初めて知る方ばかり。
それが理由ではないが、個人的には石川監督の作品が一番、面白かった。
いや、一番、恐ろしかった。
ホラー映画ではなくリアルな10年後の可能性があるんだけど・・・。
タイトルは「美しい国」という徴兵制を描いたもの。
シュールとは言い切れないな・・・。

一作あたりが大体20分なので、見応え的には物足りないのは否めないが、
たまにはこんな映画を観るのもいいだろう。

これくらいなら僕も監督をやれるかもしれない。
な~んて、そんな簡単なわけないですね・・・。
大金持ちなったら自分で資金を出して撮ってみるかな(笑)。

人事と採用のセオリー

何かとお世話になっている著者の曽和さん。
新刊は読まねばならない。
従来であれば今後の事業に活かすためにこの類の書籍を読むことが多い。
業界内の知識を高めるためやクライアントへの提案に繋げるために読んでいた。

その点でも大いに勉強になったのだが、むしろ他の意味でドンピシャの一冊だった。
読むべき時期に読むことができて本当に良かったと言っていいだろう。

採用支援については我々が事業として行っている。
その手法も売り手市場であるかないかで大きく変わってくる。
母集団形成から選考・採用、そしてフォローの一貫した流れも毎年変化していく。
昨年の成功パターンが翌年通用しなくなるのも当たり前。

採用の本質を守りながらも新たな戦略をならないといい採用ができないのが昨今。
本書を読むといかに一般の企業の採用がいい加減かが理解できる。
いい加減と言ってしまうと語弊がある。
そんな表現ではクライアントからもお叱りを受けることにもなる。

そうではない。
クライアントが真剣に採用に向き合っているのも事実。
しかし、それは瞬間瞬間であったり、ある一定の時期であったりと期間が限られるケースが多い。
もちろん瞬発力も大事。
しかし、ここでいわれるのはもっと広い領域の話。
むしろ経営に近いといえるだろう。
人材採用は組織の在り方そのものなんだろう。

僕が今回一番響いた点はそこ。
対外的な問題というより対内的。
社内の問題なのだ。

今、名大社も人事制度をまさに見直しをしている。
働き方改革が進んでいく上で従来のやり方がそぐわなくなっている。
なんとなく緩い感じでみんなが明確な言葉じゃなくても分かり合えている状態。
僕は決して悪いことではないと思っている。
しかし、それが許されない時代になってきたのだ。

また僕もどんどん年を取っていく。
若手との世代間ギャップを感じるのも当然のこと。
僕の曖昧さでは明確に伝わらない。
そのために今、人事評価や役職の定義、マネジメントスタイルを見直している。

そんな時読んだ本書。
まさにドンピシャだった。
組織全体にどう納得感を出していくか。
評価や報酬において100%全メンバーが納得するのは難しい。
それで頭を悩ませてしまうことも多いだろう。

本書はそれを解決してくれるわけではないが、いいヒントが盛りだくさん詰まっている。
ここでそれを明かすわけにはいかない(笑)。

大変参考になりました。
曽和さん、ありがとうございました。

映画「パッドマン 5億人の女性を救った男」

外国映画を観る割合は少ない。
今年観た映画でも日本映画が圧倒的に多い。
その中で、珍しくいろんな国の映画を映画を観ている。

アメリカ、イギリスだけではなく、
今年はハンガリーの「心と体と」やイスラエルの「運命は踊る」
これまで観たことのない国の映画を観てきた。

そして、今回はインド。
インド映画といえば「きっと、うまくいく」や「ムトゥ 踊るマハラジャ」あたりが有名か。
底抜けに明るそうな映画だが、いずれも僕は観ていない。
どうやら本作品が初めてのようだ。

国ごとに映画の特徴はある。
先に紹介した映画もお国柄を反映しているのだろう。
まったりとした感じだったり・・・。
インド映画の特徴が底抜けな明るさというのなら、
本作も代表的な作品といえるのではないか。

ネタバレしない程度に語っていくと奥さん想いの男性がナプキンを開発していく話。
それは映画の紹介にも載っているので問題はないはず。
肝心な詳しいストーリーは伏せておこう。

アメリカンドリームやジャパニーズドリームに合わせればインディアンドリーム。
この表現は間違っているか?(笑)。
インディオドリーム?
まあ、そんなことはどうでもいい。

多くの苦難を乗り越え成功を掴んでいく話。
その諦めない姿勢は「下町ロケット」の部類かもしれない。

かなり単純明快。
文化や慣習、言語が違ってもすぐに感情移入はできていく。
主人公であるラクシュミに吸い込まれていくのだ。
そして、応援したくなるし、その熱く語る姿には感動を覚える。

インド映画ってステキで面白いじゃないか・・。
必ず踊りのシーンはセットで付いてくるのかな。

ラクシュミ演じるのはアクシャイ・クマールという役者さん。
ずっと誰かに似ていると思いながら映画を観ていて終わった後に気づいた。
宇梶剛士さんを更に彫りを深くし明るくした感じ。
表現は間違っていないだろう(笑)。

そして、ここに気になる女優さんが・・・。
パリー役のソーナム・カプールさん。
メチャクチャ魅力的。
思わずインドに行きたくなってしまった。
こんな女性がいっぱいいるのかな・・・。

本作は実話に基づいて作られた作品。
そのサクセスストーリーが勇気と感動を与えてくれるのは事実だが、
もう一つ、インドの実情を知ることができる。
宗教的なことを含め僕らは外国のことを知らなすぎる。

それに関してもいい勉強になった。
たまにはインド映画もいいじゃないか。
今度、別の作品を観てみようかな・・・。

最高の働きがいの創り方

最近、こんなことばかり考えていると思う。
先日の「組織の未来はエンゲージメントで決まる」もそうだし、
クレドについての取り組みもそう。
どう主体的に動ける仕組みを作り、
それを全員が行動指針に従って能動的に行動する。

そんな組織を作れたらと思いながら、
頭を悩ませることが多くなってきた。
数年前までは何となくお互いが気持ちで通じ合い、
言葉がなくても理解していた面があったが、
(勝手に思っていただけかな?笑)
少しづつメンバーが増え、それも若手が増えてくると簡単にいかないのも事実。

仕事に対しての価値観も多様化してくる。
幸いにして会社を辞める者はいない。
同業では考えられないほど定着率はいい。
先日、TVで見たような退職代行会社の話は無縁の世界。
よそ事と思っている自分がいる。

しかし、本当にそうだろうか。
それは単に僕の思い上がりで、
実は不平不満が表面的になっていないだけでくすぶっていないとも限らない。
経営者の驕りに過ぎないと思った方がいい。

目に見えない信頼関係を作り気持ちを通じ合わせるのは大切だが、
実際は他人同士が繋がっているわけだ。
いつ何時それが壊れても何ら不思議がない。
そのために本書に書かれているような世界を作らなければならない。

本書には著者である三村氏の取り組みがそのまま著されている。
最悪の状況からベストカンパニーとして表彰されるもでのことを・・・。
ひとつの仕組みが出来上がればいい会社が作れるわけではない。

多くのものが連動し機能した時に初めて働きがいのあるいい会社を作ることができる。
当たり前だがそれは従業員満足度を高める待遇ではない。
企業文化の醸成から人材採用、人材開発、
人事評価とすべてひとつの線として繋がる。
パーツパーツを組み立てたところであまり意味はない。
「働きやすさ」に結びつかなければならない。

今、会社として取り組んでいるクレドの見直しも
人事評価も役職の定義も理想的な人材像も本書に書かれていることとイコールだ。
レベル感の違いはあるにせよ・・・。

そう思うと自社の取り組みも間違いないのだろう。
もっとエッジを利かせ声を荒げながらやっていった方がいいのかな(笑)。

本書にはコミュニケーションの活性化として、ランチの取り組みが紹介されている。
それは僕もやっている(笑)。
「社長にランチをたかる会」として一人上限2000円と決め、
毎週順番にランチしている。
かれこれ2年になるんじゃないかな・・・。

ただここに紹介されるコンカーという企業では、
「コミュニケーションランチ」「タコランチ」「マメランチ」
「タメランチ」「ミムランチ」と多くの種類がある。
トップが部下だけと食事をするわけではない。
例えば「タメランチ」は「”他”部門の”メ”ンター」とのランチをいう。

そんな制度も面白い。
うちももう少しその枠を広げた方がいいのかな。
やはり自社に何かを活かそうと思うと他社の具体的な取り組みを知るのが早い。

そんな意味では本書はとても参考になる一冊だった。

映画「生きてるだけで、愛」

1970年代の青春映画を観ているような錯覚に陥った。
暗さ、重さ、やるせなさ、
そして菅田将暉演じる津奈木の髪型がそう感じさせたのだ。

しかし、実際は現在。
まさしく今の時代を描いている。
連絡手段もコミュニケーションもスマホ。
コンビニ弁当を貪りながら日常が過ぎていく。

そんなに生き辛い時代だろうか・・・。

映画を観ながら、自分を投影させながらもそんな感覚が自分自身を覆う。
見方によっては別世界であり異次元。
もしくは避けて通りたい、関わりたくもない世界。

ただ日本のどこかで間違いなく存在するであろう、そんなことも想像できる。
ここに登場する一人ひとりがやや過激な描き方だが存在する。
厄介ではあるが、その関係性を解消できないことが、
人間の弱さであり強さであろう。
そんなことが本作では描かれていると思う。

このブログの内容ではどんな映画かはさっぱり分からない。
そして、観る気も起きないかもしれない。

だが、きっと、このような作品の評価は高く、●●賞なんて獲得する。
映画を観終わってからでも、様々なシーンが頭の中をよぎっていく。
その壊れていく表情がせつなさを醸し出していく。

今や若手俳優の代表格菅田将暉くんの活躍はいうまでもないが、
(この役も実に似合っている)
表情といえばヒロイン役の
(この作品ではヒロインとはいわないか・・・笑)
趣里さんが半端ない。

●●映画祭主演女優賞を獲る可能性も高い。
その凄まじく壊れた演技は最近の女優さんではないんじゃないのかな。

それだけでも一見の価値はある。
趣里さんの役名は寧子。
ヤスコと読む。
ヤスコの苗字は不明。

菅田くんの役名は津奈木。
そのままツナキだが、苗字か名前か分からない。
これは一体、何を意味するのか。
純粋無垢は僕の頭では理解できない。
電話番号もフルネームも必要となくなった今、そんなことはどうでもいいということか・・・。

関根光才監督の存在をこの作品で初めて知ったが、今後、注目すべきかもしれない。

組織の未来はエンゲージメントで決まる

僕のオンとオフの師匠であるマッピーこと松林さんと
株式会社アトラエ新居社長の共著。

僕と親しい方はマッピーとの関係はすでにお分かりだろう。
ビジネススクールの講師と受講生の関係からスタートしたが、
僕が社長に就任した時から何かと助けてもらっている。
僕が今、こうして順調に会社が成長しているのはマッピーの影響が大きい。
サポートを受けたことは、ある意味、エンゲージメントに繋がっているわけだ。

一方でアトラエ社長の新居さんとは面識はない。
しかし、僕は社長就任時から彼を存じていた。
新居社長が作ったビジネスモデルを教えてもらおうと思い、
8~9年前にアポイントを取ろうとしていた。

結果的にはお会いすることなく、今に至っているわけだが、
なんだかこれもご縁を感じるわけだ。
いずれご挨拶をさせてもらえれば有難い。

そんな本書なので読まないわけにはいかない。

発売早々、Amazonで注文し、読ませてもらった。
その割にはブログアップが遅いじゃないか・・・。
非難の声があるかもしれないがお許し頂きたい(笑)。

と、本書とは関係のない内容ばかり続いてしまった。
詳細は読んでもらえればいいと思う。

確実に時代はそちらの方に向かっているし、僕自身が目指す方向でもある。
できている面もあるが、まだまだ足りない面が多いのも事実。
本書を参考に推進していく必要はあるだろう。

僕も人材採用の講演をする際に軽くエンゲージメントに触れるケースはある。
しかし、そのエンゲージメントの説明は意外と難しい。
どうしても従業員満足度と同じと思われるケースが多いのだ。
本書にはこんなふうに著されている。

従業員満足度・・・職場環境や給与、福利厚生などへの満足度
=組織が与えるもの

エンゲージメント・・・主体的・意欲的に取り組んでいる状態
=相互の対等な関係に基づくもの

他にも比較対象にはモチベーションやロイヤリティがあるのだが、
個人が感じるものだったり、上下関係が生み出すものだったり。
フラットベースで考えていくと、
これからはエンゲージメントが重要であることは自ずと分かるだろう。

3C分析の捉え方も変わり、
CEOもチーフ・エンゲージメント・オフィサーとなってくると
社会や個人が求めることも大きく変わる。
それを理解しながら、会社は成長せねばならない。

そう考えると、本書の果たす役割は大きいのかもしれない。

映画「ボヘミアン・ラプソディ」

僕が初めてクイーンを知ったのは確か18年前。
中学2年の頃。
映画「フラッシュゴードン」のテーマ曲を歌っていたのがきっかけ。
「フラッシュ、アア~」という歌い出しは今でも覚えている。

では、クイーンを好んで聴いていたか。
そうではない。
好きでも嫌いでもなかったのが事実。
当時でいえばビリージョエルやエルトンジョンの類が好きだった。

むしろより耳にするようになったのはフレディ・マーキュリーの死後から。
死後は2000年位と勝手に思っていたが1991年と随分前だった。
あまりあてにはならない。
自分の知識なんてその程度のもの。

映画に対しての思い入れがあるわけでもなく、
勧める人が多かったので観たに過ぎない。
では、どうだったか。

メチャクチャ面白かった。
どんどん映画に吸い込まれ、最後のライブシーンは感動そのもの。
そのシーンだけでも涙をこらえるのに大変だった。
ちょっとネタバレか・・・。

主役のフレディ・マーキュリーのファンでもないので、
本作で描かれていることがどこまで真実かは分からない。
かつ、どうでもいい。
真実よりも誇張されていることは多いだろう。
また、本人を傷つけてしまっている面もあるだろう。
しかし、そこも含め魅力的に描かれている。

主役を演じるラミ・マレックが
どこまで似ているかはともかく完全になり切っている。
観客はさも本人であるかのように吸い込まれていく。
それが最後のライブへと繋がっていく。
あれが演出なのかLIVE映像なのかもはや区別がつかない。
それだけホンモノのよう。
誰が歌っているのかもどうでもいい。
目の前が真実なんだろう。

でも、あのシーンはどう撮影したのかが疑問。
エキストラを動員したのか、SFXなのか、
調べればわかるだろうが、誰か教えて欲しい(笑)。

大概、伝記映画と呼ばれるものはチープに終わるケースが多いが、
(それは日本映画の場合か?…汗)
本作は数少ない成功作品といえるだろう。
絶賛しすぎかな。

それにしてもクイーンの曲って、
CMも含め今でもいろんなところで流れている。
パフォーマンスだけでなく曲のクオリティも高いということ。

カラオケが上手な友人もいるが僕は全く歌えない。
この映画を観ると少しはクイーンを歌えるようになりたいと思う。

なんだか訳の分からない終わり方になってしまった。

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

僕はエリートではない。
ただの(世界の)愚か者である。
しかし、「美意識」は鍛えたいと思っている。
同時に経営にも会社にも必要だとも思っている。
言い換えればセンスと呼ぶべきかもしれないが、その一言だとちょっとチープ。

やはり「美意識」としておくべきだろう。
本書を読み大いに納得させられたし、
なぜ「美意識」が必要なのか、その答えも著されている。

著者の山口周氏をブログでも紹介した「劣化するオッサン社会の処方箋」で初めて読んだ。
とても面白かったので、話題となっていた本書を読むのも必然。
しばらくは山口氏の書籍を読んでしまいそうだ(笑)。

「生産性」や「効率性」が求められる中で、それだけではいけないような気持ちを常々持っていた。
社内では効率性を叫んでいるのに矛盾した話である。
世間を気にして無理にでもそちらの方向へ持っていこうとしているのも事実。
今の働き方改革を遵守すればその取り組みは間違っていない。

だが、何かが足りないし、大切なことを忘れているような気もしている。
そう、ここでいわれる「アート」だ。
本書ではこう書かれている。

トップに「アート」を捉え、
左右の両翼を「サイエンス」と「クラフト」で固めて、
パワーバランスを均衡させる。

ここだけ読むとなんのこっちゃと思うかもしれないが、確かにその通りと思う。
「アート」「サイエンス」「クラフト」の定義はここでは割愛。
気になる方は読んでもらえれば納得するだろう。

いわゆる「アート」が「美意識」を指しており、それを今のエリートは鍛えているというのだ。
ここでいうエリートもただ学歴が高く勉強ができる人を指しているのではない。
VUCAの時代に勝ち残るのが今のエリート。
昔のエリートとは大きく異なる。

そんな意味ではエリートとは程遠い僕でも鍛えていく必要はあるし、
これからの経営者には必須にもなるのではなかろうか。
言うのは簡単だけど実装するのは難しいとは思うが・・・。
そうなってくると僕も固い勉強ばかりではなく、頭を柔らかくする勉強。
ここでいう「美意識」をもっと鍛えなければならない。

頭はとろけるように柔らかくグニャグニャで、
固い勉強なんて全然していないじゃないかと批判を受けそうだが、
あくまでも自分で正しさを追求しなければならない(笑)。

よ~し、もっと見る力を養おう。
ビジネス書ばかりでなく文学を読もう。
そして哲学も親しもう。これはハードル高いな・・・。
今後、それを自ら取り入れていく必要性も感じた。

人気食べ物ブロガーも映画コラムニストも
前向きに解釈すれば「美意識」を鍛えていることになるのではないかな。