いろんな場で紹介されているので、つい手に取った本書。
経営者の書籍はスムーズに体に入り込んでいく。経営全般の書籍も比較的、体に染み込みやすい。
しかし、経営学となると話は別。この一冊を読み終えるのに随分と時間を費やしてしまった。「経営学」とか「経営学者」と言った途端に体に入り込むスピードは落ち、なおかつ、思うように吸収することができない。
それだけ自分の勉強嫌いや学習能力の低さが表れてしまったようだ。本棚の飾りになりそうな気配満々なのだが、時には読み返す必要はあるだろう。
赤線を引っ張った箇所を抜き出ししても
「ハイパー・コンペティション下では、理論的には、より積極的な競争行動をとる企業のほうが高い業績を実現できる。」
「一時的な競争優位を連鎖するように獲得していくことが、現代に求められることなのです。」
「競争優位を実現できる企業はもはや全体の2~5%しかないのです。」
と別々の箇所をつなげるだけでも、先端の競争戦略を理解することは可能。
また、こんなことも書かれていたり・・・。
「不確定の時代に計画主義は通用しない、と唱えるのが「学習主義」を支持する学者たちです。」
「「考える前に、まずやってみるべき」というのが学習派の主張です。行動していくうちに市場の状況や顧客の好みなどを学習し、徐々に自らの事業計画もはっきりわかっていくだろう、不確実性が高いときにはむしろそのほうが効果的だ、というわけです。」
まさに、Webサービスを中心に考える戦略ならば、ぴったりと当てはまるといえるだろう。
と、書籍から抜粋して、ブログの書評をごまかしているわけだが(笑)、全てを読み通して理解するのは一度読んだだけでは難しいだろう。
そもそも学習することは、一度で習得できないわけだし・・・。
一昨日、昨日と開催した転職フェア。
年度末の慌ただしい時期にも関わらず、1,500名以上の方にお越しいただいた。少しでも何らかのキッカケになればと思う。ありがとうございました!
今回のイベントでは新しい試みを行った。それが大げさなブログタイトルにつながる。実際はそれほど大層な話ではないのだけれど・・・。
これまで自社のイベントでは、来場者に対して受付でアンケート用紙を配布し、出口で回収するというオーソドックスで何十年と変わらないスタイルを実施。多分、同じ形式で実施している企業はまだまだ多いだろう。
この形式は後処理が結構大変。アンケート用紙を全て入力しデータとしてまとめる。度々、チェックも必要なことから時間も経費も思った以上にかかる。営業サイドとしては素早くクライアントにアンケート結果を伝えたいのだが、都合よくはいかないのだ。
そこで今回から思い切って、アンケートをWeb上から行ってもらうことにした。時流に乗り、iPadminiをいくつか並べて回答してもらうことにしたのだ。
出口での入力は面倒な作業なので、ノベルティとしてオシャレボールペンを用意した。(本当は通販で大量購入したごくごく普通の2色ボールペン・・・笑)

そしたらどうだろう。
そのボールペン目当ての方は全くといっていいほどいないが、ほとんどの方が抵抗なく協力してくれた。来場者にとっても今やタブレットは当たり前のツールのようだ。シュッシュッといとも簡単に操作される。こちらが危惧する必要はなかった。
イマドキ感もいいのだが、何よりこちらとして有難いのは後処理。一日終えた時点でアンケート結果をチェックすると、CSV状態にきれいに処理されている。これまで苦労していた入力作業が完全に不要に・・・。これは便利と、その業務に関わらない僕でも単純に理解することができる。
数年前であれば、この作業にかかる開発や構築にかかるコストは相当だったろうが、今はそうではない。イニシャルにかかる費用も驚くほど少ない。とても便利な時代。
この手のツールの出現で、別の業界が淘汰の危機にさらされるわけだが、それを憂いても仕方がない。どんどん時代は変化し続けるのだ。
今回の転職フェアは第126回。既に23年の歴史になる。イベントそのものは同じでも中味は時代と共に変化していく。
こんな小さな業務の改善からそんなことを感じた。
先週からスタートした春のインターンシップは本日で終了。
親しい大学から依頼を受けて、3名の大学2年生にこの2週間の間、就業体験をしてもらった。夏のインターンシップはどこの大学でも当たり前のように実施しているが、春の実施は少ない。受け入れ先の企業も少ないため、学生に容赦なく働かせる我が社でも希望者は多いようだ(笑)。
大学2年生段階では就職の意識より、むしろ世の中の仕組みを知りたいという気持ちが強く働くようだ。まだあどけなさが残る学生が(失礼かな・・・)、そんな想いで参加してくれた。
体験することは夏のインターンシップとほとんど変わらない。座学、営業同行、電話対応、原稿作成、イベント運営と一通りの業務を行う。僕は毎年座学を担当し、いくつかのテーマに沿って、学びの場を提供する。

僕としてはできるだけリラックスさせ話しやすい雰囲気を作っているつもりだが、受ける本人はそんなことは全くないようだ。緊張しまくって、お腹を壊してしまうこともあったり・・・。
こんな人間でも立派そうな大人に見えるのかな(笑)。営業同行ではお客様に注意されたこともあったようだが、それも学生にとってはいい経験。
一つ一つの経験が自覚を芽生えさせ、成長に近づいていく。社会を知るには実体験が一番なのだ。
インターンシップの最後となるイベント運営の仕事では、このように自然な笑顔も見せてくれるようになった。(といっても、まだ硬いかな・・・笑)

昨日も一生懸命、イベント会場で来場者に声を掛け、与えられた仕事を爽やかにこなしていた。
学生にとって、春休みは最も気持ちがラクで、何のプレッシャーもない一番過ごしやすい期間だろう。アルバイトで多く稼ぐこともできるわけだし、旅行するにも値打ちな金額で楽しむことができるだろう。
一銭の収入にもならず、楽しいというよりは大変な事ばかりのインターンシップ。友達と遊ぶ時間も限られ、学生によっては何の価値もないものかもしれない。
でも、僕は思う。
この過ごした時間はお金を稼ぐよりも大切で、友達と遊ぶよりも重要だと・・・。
そんな風に少しでも思ってくれたら、本当に嬉しいのだけれど、どうかな?
昨日は「デフレの正体」の著者である藻谷浩介氏の講演に参加。
「円高・デフレ経済下における地域戦略」というタイトルだが、連日報道されるニュースからするとちょっと違和感が出るかもしれない。円安、インフレというワードがオンパレードの日々にニュースを目にすると・・・。
昨年11月に考えられた講演タイトルということなので致し方ないのかもしれないし、実際の講演内容も円安、デフレであろうと全く関係のない聞き応えのあるものなので、何ら問題はなかった。円高だろうが円安だろうが関係なく楽しめた2時間であった。
藻谷氏が出演するTV番組は一度も見たことがない。そのため、以前読んだ「デフレの正体」から人物像をイメージしたため、地味で真面目で固い話をされるのではと勝手に想像していた。
ところがである。そんなイメージさせる面は微塵もなく、まるで漫談家のような喋り方。舞台全体を使いオーバーアクションもあり、かなりきわどい表現もあり、時には聴衆者を強引に参加させる聴く者を全く飽きさせない手法。
僕自身、午後の時間帯の講演は眠気に誘われることが多いのだが、気がつけば2時間という時間が過ぎていた。
経済を中心とした講演の場合、結構難解な解説や専門用語が披露され、ついていくのがやっとというケースが多いが(単にレベルが低いとも言いますが・・・)、今回は分かりやすくデータも活用されて納得感の高い内容。腹落ちすることが多かった。
データの読み方も明確で、一般的に報道されている情報がいかに曖昧で根拠のないものかがよく分かった。
1年、2年の短いレンジで情報を読み取ることも大切だが、10年、20年でトレンドを掴むことも重要。そこにこそ説得力のある情報が網羅されていることが多い。
円高が輸出をダメにしているとか、景気の変動が雇用に一番影響しているだとか、一見常識だと思っていたことが錯覚だったり・・・。
これは僕の完全な無知でしかないが、日本の貿易赤字についても随分と誤った見方をしていた。中国や韓国などアジア各国や欧米のほとんどに対しては黒字。EU圏でいえば、フランス、イタリアに赤字で、それもワインなどの食料品の占める割合が高い。あとは圧倒的にアラブ諸国。
日本の国際競争力が劣っているわけではないのはここでも証明された。なるほど・・・。やっぱ、もっと勉強しないといけないな・・・。
そして、日本がやるべきこと。
結論だけ言ってしまえば、1%でも2%でも人件費を上げること。この点において安倍政権を肯定されていたと共にかなり強調されていた。そして、「デフレの正体」に書かれているのことも・・・。

以前読んだのだが、すっかり抜け落ちている。今、こんな時期だからこそ、もう一度読んでみるべきなのかもしれない。
いい学びの講演だった。
知っていることといえば、原作の朝井リョウ氏が先日の直木賞受賞者であり、同じ岐阜県出身であることとこの映画がキネマ旬報で高い評価を得ていたことくらい。
どんなストーリーであるか、原作とどう違うかは全く知らないまま、この映画を観た。
DVDのパッケージでも販促用に商材でも使われているのはオタクチックな役を演じる神木隆之介だが、本当はモヤモヤした気持ちを抱えながら日々を過ごす高校生役の東出昌大ではないだろうか・・・。他にも主役級の出演者は何人もいるので、特に拘る必要はないのかもしれないけど。
タイトルにもなっている桐島はこの映画で一切出て来ない(ちょっと語弊があるかもしれないが)。その出てこない人物に高校生たちは振り回され、高校生らしい感情で揺れ動いていく。
段々年齢を重ねていくと、悲しいかなこの映画で描かれる感情は薄れていく。昔はそんな感情を随分と大切にしていたはず。それが自分のコンプレックスだったり、照れくささだったりする結構情けないものも含めて。
知らず知らずのうちに、また多くの経験を積み重ねることで忘れてしまうのだ。映画を観ながら、つくづく大人はつまらないなとも思ってしまう。ほんの瞬間的な時間でしかないが・・・。
この映画が今どきの高校生を忠実に描いているかどうかはわからない。同世代が共感して観ることができるのかもわからない。
ただ40歳半ばのオッサンが感情移入できるのも事実。これも青春なんだと。何か美しい。
ちょっと解せないのが映画部の取り扱われ方。あんなオタクっぽい連中ばかりではないはずだ。世間一般的にはきっとそう見られてしまうんだろうなあ~、何だか何だが・・・(笑)。
映画の中で出てくる映画、塚本晋也監督の「鉄男」。健全な女子高生は観ないでしょ(笑)。
今週末8日(金)・9日(土)は、今期最後の転職フェア。
各企業の人事担当の方も年度末で何かとバタバタとお忙しいと思う。そんな大変な時期でもあるが、今回はおよそ70社の企業さんに出展頂く。本当にありがたいことだ。
特に今回は全体の3割近くのクライアントが初めてこの転職フェアへの参加。ネット媒体が主流の中、こうしたアナログの手法が評価頂けるのは主催者側としては嬉しい限り。何としてでも満足度を高めなければならない。
転職を煽っているわけではないが、前回同様、TVCMも積極的に流している。こんな感じで・・・。
出展企業も実に多彩。名大社らしく地元の地味な堅実企業も多いが、東海屈指の百貨店やインテリア商社、創業90年以上の名証上場企業、業界トップの外食向け設備メーカー、名古屋を代表するカフェチェーンなど業種も求める職種もさまざま。ここでしか聞けない話もきっと多いはず。
また、今春卒業予定の学生さんを同時募集する企業も40社以上あり、就職活動を継続している方にとっては最後のチャンスとなりそうだ。焦らず諦めずこの機会を利用してもらいたい。
離職者向けやエンジニア向けのセミナーやCDAによる就職相談コーナーも毎回好評頂いている。東海地区以外で働きたい方には「ふるさと就職応援ネットワーク」ブースで全国の情報も発信。
とPRテンコ盛りで申し訳ないけど・・・(笑)
CMではないが「行かなきゃ、なにも始まらない」なのだ。
イベントの詳細はこちら
<日時>2013年3月8日(金)・9日(土)
11:00~17:00
<会場>ウインクあいち 8階展示場
名古屋駅徒歩すぐ
そう、会わなきゃ、なにも伝わらないし・・・。
今週木曜日は来年春卒業を予定している学生向けに名大社の会社説明会を開催。次年度は若干名の人数だが、新しい仲間を迎えようと考えているのだ。

今年は出来るだけお互いの顔が分かり合えるようMAX10名の少人数説明会にしようと指示。
自分でも考え方は立派だと思ったが、実際に実施すると結構ハード。一定人数を集める必要があるため、午前2回、午後2回の一日4回も説明会を行うことになってしまったのだ。
これって思った以上に体力のいる仕事。僕自身は各回10分程度、偉そうに話すだけなので(笑)しんどくはないが、説明会を仕切るメンバーはかなり疲れたと思う。説明会終了後の通常業務も多忙を極めていることもあるし・・・。

説明会の内容は基本的に採用担当メンバーに任せており、中味は一切関与しない。僕の役割もメンバーの指示を受けるのみ。
「くだらないことは話さず、会社の将来と求める人材像について話して下さい!」と言われ、素直に従った。
しかし、話はカンペに頼ることなく、ジョブスを気どって話すため、脇道にずれることが多く4回とも微妙に異なる内容になってしまった(苦笑)。話すべき肝心なことも忘れているし・・・。
それでもメンバーが上手く全体をカバーしてくれ、どの回も好評のうちに終えることができた。参加者全員が選考を希望し、アンケート結果も会社にとってはとても嬉しいもの。来週も同様の説明会を実施するが、楽しみな面も増えてきた。
時期が早いせいもあるだろうが、何れの学生も初々しく爽やかな印象。大人しい学生が多いのは少し気になるが、真っ直ぐこちらを見て真剣に話を聞く学生ばかりであった。
会社の特徴としてやむを得ないが、圧倒的に地元志向の学生が多い。ここ数年、その傾向がより強くなっていることを感じる。
大学3年生はまさに説明会参加に駆け回る時期。ほぼ毎日、スケジュールが入っている事だろう。うちの会社を希望してくれるのは大変ありがたいが、他の企業も積極的に回ってもらい魅力を感じて欲しい。
3月に入り、益々忙しくなってくると思うが、会社の知名度や規模だけで判断せず、自分の目で確かめて相応しい会社を探してもらいたい。