最近、Z世代の採用をテーマにした講演依頼を頂くことが増えた。
「Z世代評論家」なんてテキトーなことを言っているせいもあるが、
特別な見識があるわけではない。
評論するのは勝手で資格があるわけではないし(笑)。

とはいえあまり無責任なことは言えないので、
それなりに調べたり、経験したりしている。
その中で参考になるのは大学での授業や若手社員の動向、
子供たちの価値観だったりする。

残念ながら正解はない。
はっきり言ってしまえばマチマチ。
よく表現されるようなデジタルネイティブとか、
本質に価値基準を置くとかは周知の事実。
目新しさはない。

価値観も多様。
今の学生は大人しいというが、それは以前から。
昔は大学の授業に出ていなかったので、見えなかっただけ。
今は学生がしっかりと授業に出席するので、そんなふうに見える。

安定志向が多いというが、それも昔から大差ない。
フルコミで勝負したいという学生も少なからずいる。
みんながみんな同じ考えではない。

それに説得力を持たせてくれるのが本書。
著者の古屋さんとは2度ほどご一緒したが、僕が感じていたことを具現化してくれる。
「ゆるい職場」でもなるほどと感心したが、
(おかげで講演にも生きてます・・・)
本書もふんだんにデータを活用し、その中で持論を展開されるので納得感は高い。

僕のように感覚で勝負している者とは明らかに違う。
本書でも言及されているが、若手を育てるのが難しいのは、
世代感よりは働き方が変わったことが大きい。

現状や自社に当てはめてみればより明確。
以前、ブラック企業という言葉があちこちで使われていた。
長時間残業や休日出勤など、過酷な働き方で自殺者が多いというような・・・。
もちろんゼロではなく、問題を抱える企業も多いだろう。

しかし、明らかに減ったはず。
僕らが若い頃当たり前だった残業なんて今や考えられないのが一般的。
それに合わせたマネジメントや育成方法が求められるが、
管理者側が追いついていないのが現状じゃないか。

僕がエラそうにいって、完璧にこなせるかといえばそうではない。
今の考え方は理解しているが、錆びついた価値観が頭の隅に残っているのも事実。
これが邪魔するケースもある。
一言でいえば「古い」のだが、くだらない成功体験が足を引っ張る。

一方で本質的な面もあるので、その境目は難しい。
だからゆるくて辞める社員が出るのも当然。
まずは職場環境の変化を前向きに受け止めることが大切。
転職も普通だし、副業、兼業も当たり前の時代になるのだろう。
どんな時代も若者が変わる前に自分が変わることが必要かも。

離職者が多いのは「きつい職場」と「ゆるい職場」という。
その中間なら大丈夫なのか?という疑問があるかもしれないが、
もしかしたらそれがヒントなのかもね。

いつの時代も若者を育てるのは難しい。
僕が若い頃、新人類といわれ、それに手を焼いた上の世代も多い。
昔は精神論で押し通せただけ。

不満が充満して、みんな飲み屋でグチっていた。
今の若者はそれがない。
そう思うと自分たちの方がダサかったり。

Z世代が特別ではない。
今も昔もさほど変わらない。
若者に変化を求めると同時に僕らも企業も変化していかなくちゃね。
本書を読んで改めてそう感じた。

ありがとうございました。