名大社では年内最後の出勤日に社員総会を行う。
その際には優秀社員表彰として貢献度の高い社員を全員の前で発表し表彰する。

会社の形態としてやむを得ない面があるが、どうしても営業中心の表彰となってしまう。
ある意味、営業はわかりやすい。
総売上トップとか、政策媒体への一番の取組みとか、
新規獲得件数とか、すべて数字で表すことができる。
しかし、会社を支えているのは営業だけではない。
内勤のサポートがあってこそ、仕事が成立している面が多い。

内勤メンバーもその対象にならないかと、このところずっと考えていた。
営業のように定量面で判断はできない。
僕が定性面で判断すると責任の重さだとかその業務量に重きを置いてしまう。
自分が評価するからダメなんだ。
だったらみんなで決めればいい。

「あなたが選ぶベスト内勤賞」として、全員が投票して決めることにした。
理由を明記した上で投票BOXに入れるシンプルな仕組み。
先日、それを開けてみたが、思いのほか、票が分かれた。
そして、選んだ理由がみんな素晴らしかった。

思わず涙がこぼれそうになった。
それはちょっと大袈裟か。
でも、書かれている内容が嬉しかった。
これも伝えてあげたいな・・・。

先日、最近やたらと絡んでくる元部下が宴席で僕に言った。
「テツさんは人を褒めたことがないんです。」
「何を言ってる。俺は人を褒めて育てるタイプなんだ。」
「いいえ、テツさんが誰かを褒めたことは一度もありません。みんな言ってます!」

(みんなだと?みんなって誰だ?)
声には出さず、もしかして、それは間違ってはいないかもな・・・と思ってみたりした。
褒めてるつもりでもそれが伝わってなければ意味がない。
褒められたと感じるのは相手だし・・・。

こう見えても、結構、照れ屋で、どうでもいいことはいくらでも言えても、
気の利いたことは恥ずかしくて言えなかったりする。
嫁さんの名前だって、いまだに呼べない。
他人行儀に「さん」づけで呼ぶくらいだ。

何を言ってるんだ。
そんなことを言いたいわけではない。

表彰されて嬉しくない人はいないだろう。
しかし、表彰された喜び以上の何かを与えられるだろうか。
あまり自信がない。
総売上賞、あなたが選ぶベスト内勤賞、諸々・・・。
今週金曜日、何を語るべきか、もう少し考えてみたい。

元部下を見返してやりたいし・・・。
なんのこっちゃ(笑)。