これからも前向きに 名大社会長ブログ

天国と地獄

社長・溝畑宏の天国と地獄 ~大分トリニータの15年 社長・溝畑宏の天国と地獄 ~大分トリニータの15年
(2010/05/25)
木村 元彦

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前大分トリニ―タ社長の半生を描いた著書である。
昨年末、チームのJ2降格と共に社長を辞任した。その前の年は、ナビスコカップを制し、念願の日本一を達成している。タイトルどおり、「天国と地獄」を1年の間に経験しているのだ。
それでも、無責任な言い方だが、素晴らしい人生だと思う。
一時期はチームの広告塔として、多くのメディアに登場していた。資金力も乏しい弱小のローカルチームを日本一まで引き上げたために、一気に脚光を浴びたのだ。シャムスカ監督の手腕と共にJリーグでも話題をさらっていた。
ところが話は上手く進展しない。全ては09年のJリーグ開幕のグランパス戦での敗戦から躓き始めたと言っていいだろう。
(僕としては、ダビィと玉田のゴールを単純に喜んでいたのだが・・・)
途中、成績不振でシャムスカ監督の更迭もあり、結果としてJ2降格。元々、財務体質は脆弱だったが、スポンサー離れや観客数の減少などが重なり、にっちもさっちもいかなくなってしまった。Jリーグの支援がなければ、チームの存続も困難となり、その責任を取って、社長も辞任となった。
しかし、チームが弱いからこうなったという単純な話ではない。
この著書を読んで、初めて知らされることも多かった。行政と民間、市民の関わり方と多くの人を取り巻くそのしがらみ。スポンサー獲得の難しさ。信頼されるために必要となる行動。など・・・。
特にチームに多額の資金を支援するスポンサーの獲得は重要になる。地方の一チームが、何億もの金額の支援を仰ごうと思えば、相当の苦労があるだろう。
これまで、大分トリニータを支えたスポンサーは、朝日ソーラーであり、ペイントハウスであり、マルハンである。
時代の寵児となって、一世を風靡した企業もあるが、その反面、一般ユーザーに対し、全てが肯定的に受け入れられていたわけではない。
その企業がいいとか悪いかではなく、それくらいプロサッカーチームをバックアップすることは難しい。スポンサーとしての見返りを期待するのが困難という証である。
その中で、溝畑氏は駆けずり回って営業し、熱い想いを伝え、そこで賛同を得て、何億もの資金を獲得した事は、著者が言うのと同様に評価されてもいい。
(そう思うと我が名古屋グランパスは相当、恵まれたチームである。)
パフォーマンスの度合いが強すぎるとか、宴会ですぐ尻を出すとか、賛否も多い。一方で見方を増やすことは、一方で敵も作ることとなる。全ての方にいい顔を見せる事はできないのだろう。
また、この著書を読むことによって、Jリーグ全体が抱える課題も見えてきた。
それでも思う。
溝畑氏の大分トリニータにかける情熱。家庭を捨て、私財をも犠牲にした生き方。果たして自分にはそこまでの情熱や勇気があるのだろうか。
無責任な言い方だが、素晴らしい人生だと思う。

藤巻幸夫氏に突撃!

最近のニュースで藤巻幸夫氏が参議院選出馬のニュースが出ていた。そういえば、今年の2月名古屋で行われた藤巻氏の講演に参加した。その時のことを改めて報告し、感じた事を書く。
タイトルは「フジマキ流ブランドプロデュース」。
藤巻さんがこれまで経験されてきたブランディングに対する思い入れが十分伝わる講演内容であった。
ブランドを作る上で重要なことは、
・ストーリー
・ヒストリー(歴史)
・哲学(企業理念)
だという。ストーリーもヒストリーも哲学も全てが繋がっており、簡単に言えば、ブランドは一朝一夕では創り上げられないということだ。歴史があったとしても、それをしっかりと考え込んで作業することが重要なのだ。
この講演も今後の自分にとって、大変参考になる内容だったが、この日の感動は、その後、突然、訪れた!
講演終了後、主催会社の展示会を回り、帰社するためにエレベーターに乗ったところ、偶然にも講演を終えられた藤巻氏が、エレベーターに乗り込まれたのだ。
「これはチャンスだ!」と思い、1階のエントランスで勇気を出して声をかけ、挨拶をさせて頂いた。
お忙しいところでもあり、背後からいきなり声をかけられた事もあり、あっさり断られるかと思ったが、ありがたいことに名刺交換をさせて頂いた。そして、調子に乗って聞いてみた。
「就職情報を提供する会社ですが、うちの会社のロゴマーク、どう思われますか?」
「ダサいですね」
と正直言われるのではないかとビクビクしたが、返ってきた言葉は、
「ぱっと目を引くじゃないですか。いいですよ!」
といううれしいお言葉だった。もちろんリップサービスが入っているにせよ、大変感激した瞬間であった。
元々、藤巻氏のコメントや考え方は好きだったが、最近はブログをチェックするまでになった。
この日は収穫の多い満足できる講演であった。そして、大いに感じたこと。
やっぱりどんな事でも勇気を出して行動する。大切なことである。

世間は狭い。だから、いい。

昨日、ある広告代理店の社長が来社された。
以前は大手就職情報会社に勤められていて、その当時に名大社の担当として、関わりのあった方だ。僕は初めて挨拶させていただいたのだが、当社の媒体担当が懇意にしていたこともあり、名大社が代理店をしていた昔話から現状のリクルーティング業界まで話は尽きることなく盛り上がっていた。
ふと話が途切れた瞬間、その社長が鞄の中から一通の手紙を取り出し、僕に差し出した。見覚えのある書体で、封書の裏を見ると旧姓で懐かしい名前が書かれていた。
今から10年以上も前になるが、一緒に働いていた名大社の先輩女性の名前だった。
先輩と言っても堅苦しい関係ではなく、一緒に飲みに行ったり、スキーに行ったりする仲のいい仲間であった。
名大社を退職した後、別の会社で名古屋の所長を任される活躍をし、その後、結婚された。最近は全く音沙汰がなかったが、子ども産み幸せな生活を送っていると噂では聞いていた。その彼女が、昨日初めてお会いした社長の会社で働いているのだ。
こんな偶然はめったにないと思う。また、世間は狭いと痛感した。しかし、これは名古屋という程よいマーケットだからこそ、起き得る話だとも思う。首都圏であれば、僕自身のネットワークが無限大に広がっていない限りはあり得ない話だろう。
その手紙には、社長就任のお祝いと激励の言葉が並べられていた。簡単ではあったが、とてもうれしいありがたい手紙であった。
人と人は何処でどう繋がっているかはわからない。ただ、間違いなくどこかで繋がっているのだ。そして、一つ一つの繋がりがあって、今の僕自身が成り立っている。
些細なことではあるが、うれしい一日であった。

「働く理由」から

先日、この「働く理由」の著者の戸田智弘氏にお会いし、話をする機会を頂いた。ご本人がかなりの書物を読み、そこに書かれている意味を考え、自問自答されて現在に至ったことがその話の内容から伺えた。その本人に影響を与えた歴史上の人物からTVドラマのセリフまで、99の名言がここに書かれている。

働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。 働く理由 99の名言に学ぶシゴト論。
(2007/07/12)
戸田 智弘

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また、戸田氏はキャリアカウンセラーとしても活躍されている。
そういった意味では、自分自身が働くことを考える要素と働くにあたりどんな事が大切なのかを示唆する要素との2つが僕が読者として求められることと勝手に考えた。
戸田氏は著書の中で、「苦労も多い。めんどくさい。だけど、自分はこれをやらずにいられない」と語っている。まさに、本音だと思う。
働くことで多くのことが得られるのは間違いないが、得るためには、苦労やめんどくさいがほとんどでもあると思うからだ。
しかし、その中から自分にとって価値あることを見出すしかない。
また、戦国武将の織田信長も
「仕事は探してやるものだ。自分が創り出すものだ。与えられた仕事をやるだけは雑兵だ。」と述べている。いつの時代も仕事の本質的な捉え方は変わらないのかもしれない。
こんなことも書かれている。
「自分のまわりをどういう人間で固めるか、言い換えればどういう人間と一緒に仕事するのかは非常に重要だ」と。
確かにその通りである。
先週もかつて直属の部下で今は転職をして全く別の仕事をしている後輩と飲むこととなった。名大社での直接の上司部下の関係は、短い期間であったが、仕事に対してまっすぐで熱い気持ちのいい男で、個人的にも好きな人物である。仕事への価値観も近いものがある。
今の自分自身の立場が、かなり変わったことで、いろんな人と付き合うのも制限がある。ましてや会社を辞めた者と時間を共にするのは、正直面倒に感じることもある。
だが、それはやはり相手がどういう人間かが重要であるのだ。いくら時間に余裕があっても付き合わない人とは付き合わないわけだし、いくら忙しくても付き合いたいと思えば、付き合うのだ。
少し観点は違うのかもしれないが、仕事を通して人と付き合うというのはそうゆうことだと思う。
働く理由なんて、一つなんてことはない。いろんな要素があって、なんとなく働く理由と自分の方向性が見えてくるものではないだろうか。
今回の戸田氏の著書は、これまでの自分の仕事を振り返るにもいいキッカケとなった。
そして、仕事に対して迷っている、何が大切かわからない人にも読んでほしいと思う。
素敵な名言がちりばめられている。大いに参考になると思う。

「ハカる考動学」著者 三谷氏に学ぶ。

本日は、友人が主催する講演会に小学校3年の息子を連れて参加した。
テーマは「発想の考動学」。大学院で教授を務め、子供や親向けにも発想力を鍛えるための教育を行う三谷宏治氏の講演だ。小学校3年の息子には難解なテーマかとも思ったが、その内容は非常に分かりやすく年齢や経験に関係なく楽しめるものだった。
例えば色。赤い画面の上に置かれた黄色と薄い黄色(レモン色)の画面の上に置かれた黄色を並べる。
この2つの黄色は全く同じ色なのだが、別の色を配置させる事で、色の濃さの錯覚が起きる。これまでの経験値が自分の中で判断するのだ。そういった現象は、日常生活の中で意外と多い。実際に色の比較をするにしても、じっと見比べるだけでなく、しっかりと手にとってはめてみたり図ってみたりすることが重要。
そういった実験的な行為をいくつか行い、改めて自分の凝り固まった思考力を認識した。
その講演で言われていた内容に「知識・経験・常識が身を滅ぼす事」になるということがあった。確かにその通りである。今回の僅かな体験時間でもそれを痛感した。
どうしても年齢を重ねれば重ねるほど現状の環境の中からしか発想できなくなっている。
それでは、発展的な議論や新たな企画を生み出す事は難しいだろう。
ここで言われる「考動学」とは、座って悩まず、動いて考えるということ。
そういえば最近は会社から出ることなく、机の前で考えている時間も多い。以前は外を飛び回り、多くのものを見て感じた事も多かった。それが思考を柔軟にしていたかどうかは不明だが、新たな発想を生むためのヒントを外から吸収していたのは事実だろう。やはりもっと外に出よう。
じっとしていても何も悩みは解決しない。
自分にとっての明日からの行動が少しは変化するかもしれない。
もっと外に出よう。そして行動しながら考えよう。より発想力を磨くために。
また、親子で一緒に学ぶ事なんて、これまで全くなかったので、この講演会は父親としてもいい機会であった。
息子も少しは感じてくれたのかな。

イベント会場で感じたこと

5月28・29日は企業展・転職フェアの同日開催。
今回も多くの方に来場いただいた。特に新卒向けの企業展には、4月の開催以上に多くの学生さんの来場があった。ゴールデンウィーク前後で選考結果がはっきりした学生が多く、学生間での明暗がはっきりと分かれている。ここにきて学生の危機感も増してきているのかもしれない。
今回のイベントは社長就任後、初めての開催ということもあり、全ての参加企業の担当の方に営業と一緒に挨拶をさせて頂いた。
直接の面識はないものの、これまでもイベント会場で接する機会もあったので、顔を覚えて頂いている方も多い。
僕自身が担当していたクライアントも多いので、懐かしい気分と新鮮な気持ちが入り混じりながら挨拶をした。社長の名刺を差し出した途端、想像以上に頭を下げられる方もみえるので、逆にこちらが恐縮してしまう。
ただ挨拶をして、
「営業の○○さんは、いつもうちのために頑張ってくれる」
「うちの会社も○○君のようなガッツのある営業が欲しい」
「○○さんを本当に頼りにしている」
というありがたい言葉を多く頂いた。自分のことのようにうれしかった。
中には気を使ってもらっているケースがあるかもしれないが、それがあるにしても本当に喜ばしいことである。
名大社の社員の評価の声を直接聞く場面は、決して多くない。お客様からのリップサービスがあるとはいえ、ダイレクトに感謝の言葉をいただくのは、何事にも代え難い名誉である。誇りにも思う。
そして、そう信頼していただけるお客様には、期待される成果をしっかりと出さなければならないと、身が引き締まる思いだ。
まだまだこの東海地区の経済環境は厳しく、採用する企業の活動範囲も制約される。また、企業側にとって、採用しやすい環境だと言っても本当に欲しい人材を確保するのは決して簡単なことではない。
その中でも我々が少しでも多くのキッカケを提供し、お互いにとってよりよい出会いの場を作っていきたい。
普段、当たり前に思っていることではあるが、多くのクライアントの方に挨拶させてもらい、その思いはさらに強くなった。

セミナールームを無償で貸出します。

今のオフィスに移転しレイアウトを組む際、実施したいことがあった。
会議室の確保である。それも単に会議を進行するためだけのスペースではなく、研修や自社の説明会を行うことのできる一定のスペースのある会議室だ。
結果として、その確保したスペースは社内の業務を遂行する上では、思った以上に効果を上げている。
しかし、平日の昼間の時間帯は、正直なところ、そのスペースが遊んでいる状態が多い。
使用しても使用しなくても、支払う家賃は一緒なので、もっと有効活用をと考えた時に、他の方に利用してもらえばいいじゃないかと単純な結論に辿り着いた。
そこで当社の会議室、改め、セミナールームを名大社がお世話になっているクライアントに無償で貸出しをすることにした。
セミナールーム1
セミナールーム2
名大社がお付き合い頂くクライアントは、東海地区全域に広がるが、名古屋市外の中小企業のクライアントも多い。そういったクライアントが学生向けや社会人向けに自社の説明会を開催する場合、意外と難しいのがその説明会会場の確保である。もちろんお金もかかり、手続きも面倒だ。
そんなクライアントのサポートができれば、喜んでいただける事も増えるだろう。
定員は最大で20名。地下鉄鶴舞線「丸の内」駅から徒歩2分程度だし、新築ビルの最上階なので、見栄えも悪くないと思う。また、ホワイトボード、パソコン、プロジェクターなどの備品も当社所有物を利用いただいても構わない。
遮音性あたり完璧でない面もあるが、少人数の説明会を行うには有効的ではないだろうか。
平日限定で、名大社のメディアを活用頂いているクライアントが、その貸出し対象にはなるが・・・。もし、このブログをご覧なられているクライアントの担当者がいらっしゃれば、気軽に営業に声を掛けていただきたい。
少しでもお役に立つことができれば、幸いである。

凛々と、粛々と

本日を持って、名大社の代表取締役として就任することとなった。
作年末から全ての業務を任され、責任を背負ってきたが、社外に対してのリリースは、これが初めてのことなので、自分の中にも緊張が走る。
確かにこのブログも社長就任を前提として立ちあげた。しかし、その発する一つ一つの言葉には、2ヶ月前と異なり、より責任を伴うことを肝に銘じなければならない。
営業時代はクライアントの担当者として、企業のトップと接する機会を数多く頂いた。その経営者の考えや行動が、自分に与えた影響は大きく、その方々の存在があったからこそ、現在の自分が存在していることは紛れもない事実であり、本当に多くのことを学ばせて頂いた。感謝しても感謝しきれないほどだ。
最近は、同じ目線で経営者と接する機会も増え、情報を共有したり、今後のビジョンを語りあったりすることも多い。
振り返ってみれば、経営者に限らず、社会人になってから21年、何千という方に出会ってきた。
求人広告業界というある意味特殊で取引先の業界を選ばない世界で、営業という「話をすること」自体が仕事そのものの世界で働いてきたため、様々な業界の様々な人と出会ってきた。その中で得られた人との繋がりは、今やかけがえのない財産となっている。
もちろん競争原理の強い会社の中で鍛えられたことも大きい。これまで苦言を呈してくれた上司にも感謝の気持ちで一杯だ。
これまでの経験を辿れば辿るほど、自分の実力なんて些細なものであり、多くの人に助けられ、今の自分があると素直に思う。
きっとこれからかなり辛い経験もするだろう。
それ以上に、きっと素晴らしい経験もさせてもらうだろう。
その全ての経験を真摯に受け止められる人物にならなければならない。
これからは「前向きに行こう!名大社社長ブログ」
よろしくお願いします!

エコノミストから学ぶ

本日、この東海地区ではメディアの露出などで著名なエコノミストに取材をさせて頂いた。
名大社で制作する学生向の冊子の記事を作成するためだ。
その詳細は冊子が出来上がってから説明するとして、今回、直接取材に関わるこの地区の経済情勢からそれ以外の少し脱線した話まで、2時間強、じっくりと話を伺うことができた。
論理的かつ的確な分析で説得力のある説明は、多くの地元TV番組にひいきにされていることがよく理解できる。
我々の目的として、学生に対し各業界の特徴を明確に伝える事を考えていたが、簡単に業界を縦割りすることは時代にそぐわず、正しい物の見方とは少しずれているのだ。
分かりやすくいえば、従来、自動車業界を語ろうとすれば、その業界を深掘りすればよかったが、最新の技術力の観点でみるとそんな簡単ではない。各メーカーが力を入れているハイブリットや電気自動車の開発は、もはや自動車業界内で留まるものではなく、電気メーカー、電気業界の話になってくるのだ。
となると、自動車に興味があるからといって、視野の狭い業界研究をしているとあっという間に時代に取り残されてしまうことになる。
就職活動についても同様で、金融に興味があるからといって、メガバンク、地方銀行、信用金庫とその業界のピラミッド構造ばかりでリサーチすると、これから本当はどの企業が成長していくのか、成長戦略はあるのか、他の業界とコラボレーションでシナジーは発生するのか、というようなグローバルな観点で経済を読むことが疎かになってしまう事も考えられる。
特に内需が期待できない現状況では、マクロの視点をはずしてしまうと恐ろしい結末が待っているのかもしれない。
そういう「気づき」も含め、本日の取材はいい勉強になった。
我々が情報を提供する学生に対しても、今回のエコノミストの教えを誠実に伝えていきたいと思う。

「成長」って何だろうか。

先週のキャリアカウンセラーの勉強会の中で、いくつかの議論をした。
その中で、ある大学でカウンセラーを担当させている方が、エントリーシートで、「私は御社で成長したい」と書いている学生は全て不採用だが、何故だろうか?という話があった。
その段階では、企業側の論理に当てはまらないというような大括りの話をしてしまったが、その後、もっと分かりやすく説明するために少しだけ考えてみた。
・企業が求めているのは、個人の成長より会社の成長である。会社の成長があってこそ、個人の成長がある。
・自分が成長したいというのは、成長できる環境を私に与えてくださいという受動的な発想である。
・成長というビッグワードでは、その個人を判断する材料にならないし、定性的な面で捉えれば、キャリアを重ねる事で成長するのは当然のこと。
・そもそも何を持って、成長と判断するのか、他人との比較なのか、資格取得なのか、責任の重さなのか、具体性がない中では、エントリーシートで区別できない。
など・・・。
個人にあてはめる成長とは本当に難しいと思う。
特に仕事では難しいと思う。
企業であれば、売上が上がった、拠点が増えた、シェアが高まったと数字で成長度合いを明確に判断できる。
しかし、個人の場合は、その本人が成長している実感があったとしても、他者が評価しない限り、成長したとは認めてくれない。
そう思うと学生さんのエントリーシートの対し意見するだけでなく、自己の認識の中に「成長とは何か」を捉えなければならない。
いいか悪いか本日で、44歳の誕生日を迎えた。
この44歳まで生きてきた中での成長はどんな事なのか、一言では言い切れない。ただ、これからも会社の成長を中心に、自己の成長のためにも行動をしなければならないのは事実。
44歳としてのこの1年間、どれだけ成長に貢献できるだろうか。