8月末に松坂屋名古屋駅前店が閉店。それに続くようにホテルアソシア名古屋ターミナルやテルミナも9月末で閉店となった。
先日、訪れたテルミナ地下の三省堂は、本の在庫が減ったせいで、全く活気がなかったし、隣接する文具店も商品のほとんどが売り切れで、開店休業に近い状態だった。
名古屋駅前が再開発されるとはいえ、しばらくは寂しい風景になる。
このような状態になったのは、一つの選択を変更した事が原因と言えるだろう。
ジェイアール東海島屋が進出する前段階で、駅上の百貨店は本来、松坂屋が予定していたらしい。それがバブル崩壊の消費不況が続く中、その計画は見直しとなり、JR東海と島屋が組んで、百貨店を展開することになった。
結果的には、その影響がここに及んで松坂屋の閉店に至ったことも一つの要因だろう。
その当時の判断では、全く予測できないことであるのは百も承知。
もし、松坂屋がJR東海と手を組んでいたら、今頃、駅前はどんな展開になっていただろうか。
この周辺には、僕も多くの思い出がある。
松坂屋ではよく各地域の物産展が行われ、家族で買い物に行ったりした。たまたま以前仕事でご一緒させていただいた担当の方が売り場に見え、うちの子供たちに人気有名店のカレーパンをごちそうしてくれた。
ささやかな喜びではあるが、これもお互いに人間関係があった証であるし、とてもうれしい行為でもあった。
営業で日中外に出ていた頃には、よく三省堂に隣接する喫茶店で、原稿を書いたり、本を読んだり(さぼってた?)、時間を費やすことも多かった。とても静かで落ち着いていたので、何かと集中できた。
ホテルアソシア名古屋ターミナルの1階のカフェでは、終電ギリギリまで、不届きながらお酒を飲んでいたし、内定学生を掴まえ話し込んだりした事もあった。つい先日も大切な人と情報交換も行った。
今となってはどれもいい思い出である。
そんな場所がなくなってしまうのは、寂しい気もするが、これも時代の流れだろう。大名古屋ビルヂングも建て替えになるし・・・。
だからというわけでもないが、記念にテルミナの地下の文具店で購入した。PLATNUMの多機能ボールペン。閉店セールの3割引で・・・。
今やお気に入りの品となった。
このボールペンで書き綴る度に、この名駅周辺のことを思い出すのだろうか。
カテゴリ「名古屋を知る 街を歩く」の記事一覧:
2010年10月1日
少し寂しい名駅
2010年8月3日
丸の内を歩く その4
暑い日が続く。全国屈指の暑さの名古屋だが、今日は少し落ち着いた一日であった。35度以上が当たり前の日々を送っていると、30度ちょっとの気温が涼しく感じるのだから、不思議なものである。
久しぶりに昼間の時間、ぶらっと外を出歩いてみた。
向かったのは、丸の内と国際センターとのちょうど中間、桜通りから北に入った四間道。歴史を感じさせる古い街並みである。
近くに堀川が流れているため、水運を利用する商家が並んでいたようだ。それが、いまではお洒落なカフェとかレスランが看板を出していたりする。
普段の生活では大通りを歩いているため、気づきにくいが、少し裏に入ればレトロで趣のある街並みがあるのは新鮮だ。もう少し先は円頓寺にもなり、また懐かしさを感じさせる商店街にも行きつく。
昔ながらの民家も多い。ランチはその民家が並ぶちょっとした商店街のとんかつ屋に入ってみた。いかにも人のよさそうなおばさんが店を切り盛りしていた。TVから流れるニュースを見ながら、適当な世間話をして定食を待った。
その頼んだロースカツ定食は、なんと500円。
庶民的な値段であった。値段もさることながら、その雰囲気も含め暖かい気持ちになった。
丸の内に移転して、既に4カ月。
しかし、まだまだ知らない場所は多い。
2010年5月17日
丸の内を歩く その3
丸の内に移転して、もうすぐ2ヶ月。
本日は、ウェスティンナゴヤキャッスルで大切な約束。天気も良かったので、歩いて向かうことにした。
途中、官公庁街を抜け、ホテルのある名古屋城方面に向かう。
最近の気候は、暑かったり寒かったりと全く読めない状況が続くが、今日は汗ばむくらいの陽気。しばらくすれば夏が来ることを予感させるあったかさだ。
名古屋城周辺は新緑が目に眩しく、できればベンチに横になり、ボーっとした時間を過ごしたいくらいだ。(きっとサボタージュ営業マンが、営業車を停め、昼寝することも多くなるだろう。)
今年は名古屋城開府400年祭を祝して、いろんなイベントが行われる。今日現在は特別なイベントはないが、それでも外国人観光客を始め、結構な賑わいを見せていた。外国の方に対して、名古屋をイメージさせるとなると、名古屋城は切り離せない存在だと思うし、普段の生活の中ではあまり有難味を感じることはない。しかし、これだけの外堀で囲われたお城の復元できることは、改めて感心もするし尊敬の念も抱く。
ゴジラが襲いたくなる気持ちも良くわかる(?)。
写真を撮りながら歩いていたので、かなりゆっくりのペースだと思うが、会社からほぼ20分で目的地のあるウェスティンナゴヤキャッスルに到着。
会社の近くに日本を代表するお城があることって、とても幸せなことだと思う。また、このような環境で仕事ができることも感謝しないといけない。
2010年4月28日
丸の内を歩く その2
丸の内に移転して1ヶ月。
社内でプレゼン資料を作成する作業を行うものの、行き詰まってしまったため、気分転換に外に出た。
向かった先は円頓寺。会社から徒歩で7~8分。名古屋駅に近い昔ながらの商店街である。
平日の日中に伺ったため、人が少ないのはやむを得ない。
しかし、予想よりはるかに少ない人出には、正直、寂しさを覚えた。
かつては栄、大須と並ぶ名古屋の三大繁華街だったという。それは100年も前の話なので、全く比較をするレベルではないだろうが、独身時代、今の嫁さんとのデートでしばしば訪れた場所でもある。その当時も結構人は溢れていた。
今でも営業を続ける洋食屋はね海老」も以前と同じ構えではあるが、かつてのような元気さがないように思えてくる。
そう考えると大須の活況さとの違いはどこにあるのだろうかと思ってしまう。今や大須は歴史とファッションと異国情緒を融合させ、若者にとって面白い街に変化している。明らかにターゲットを若者に置いて、店舗の誘致から機会の提供を行っているのだろう。
地域の方の危機感とおおらかさがうまく結びついて成功したのかもしれない。勝手な見方だが・・・。
円頓寺の商店街を歩くと「スペイン食堂」のような中を覗いてしまいたくなる様な店もあれば、昔ながらの酒屋や衣料品店もある。250円のビックリするような弁当屋もある。ところどころに神社、寺院もある。
そんな感じは大須と同じように思えるが、街ぐるみの一体感はあまり感じる事ができなかった。
それでも新しい発見しようと歩いていくと、誘惑の看板が・・・。「ちょっとよってく。円頓寺銀座街」
思わずその文字に導かれてその通りに入っていくが、ここも寂しい状況であった。
もしかしたら夜の世界は異なるのかもしれないが、多分、ほとんど営業していないと思わせる雰囲気であった。
(退社後、寄ろうと思ったのに・・・)
むしろ円頓寺の本通りより、一歩中には入った路地裏の通りの方が、こだわりがあるようなカフェや工房があり、自らの存在感を強調しているように思えた。
このような誰もがその存在を理解する歴史ある街がシャッター通りにならず、人の流れを戻す要因はどこにあるのだろうか。
歩いて10分で名古屋駅という事が、プラス要因にもマイナス要因にも働くこともあるだろうし、世代交代がどう行われるかも重要だろう。
どちらにしても「ちょっと帰りに一杯」と気軽に顔を出せ、オバちゃんが笑顔で迎えてくれるような店に行ってみたい。
そんな街であってくれるととても喜ばしいと思う。
そのためには、もっともっと街を歩かないとね。
頑張れ~!!
2010年4月23日
中日アルプス
中日ビルにオフィスを構えていた時、毎日、出社は階段で上がっていた。
(厳密に言えば、ひどい二日酔い以外だが・・・)
地下2階から7階までの計9階を毎朝階段で登るのである。
20歳代後半から始めたので、かれこれ15年くらいはひたすら階段だったのだと思う。
中日ビルには、その階毎に中日アルプスと称して、ドアにポスターが張り出されていた。
その内容は、1階からその階までの消費量と1階分の消費量、1階から12階までの消費量が表示されていた。
1階あたり1.5カロリー。12階まで上がってもせいぜい16.5カロリーである。
その疲労度を思うと意外と少ない数字である。
当然、階段に冷暖房の設備はなく、夏場となれば出社段階で汗だく。
朝一番でもすでに仕事も終わりかと思わせてしまう状態だ。
それでも毎日続けていると知らず知らずのうちに足腰も鍛えられていたようだ。
たまに出社が同じになった若手社員を付き合わせ、一緒に階段を登るのだが、3階あたりでスピード差がつき始め、7階まで登ると若手との差は開き、えらくしんどそうで、次からは絶対に付き合わなくなる。
10歳以上の年齢差があるにも関わらず。
全くお金のかからない健康法だし、中日アルプスのポスターもよく眺めてみるとお茶目な感じだ。
中日ビルにお越しの際は、是非、非常階段を登っていただきたい。
2010年4月6日
丸の内を歩く! その1
丸の内に移転して10日。
春らしい気持ちの良い日だったので、昼休みに周辺を散策した。
春らしいといっても既に汗ばむほどの陽気ではあったが・・・。
向かったのは那古野神社と名古屋東照宮。
情けない話だが、名古屋に住んで20年以上経つのに初めて訪れた
神社だ。
那古野神社は、商売繁盛のご利益もあるようで、
早速、商売繁盛の祈願をさせて頂いた。
桜の満開は過ぎたとはいえ、多くの人で賑わっていた。
それも平日にも関わらず。
昼から味噌串カツを頬張りながら、ビールを飲んでいるうらやましいサラリーマンも多く見られた。
(仕事は大丈夫なのだろうか?)
優雅なオバさま達も楽しそうに飲んでいた。
(家庭は大丈夫なのだろうか?)
余計な心配をしながらも、ブラブラと心地よい時間を過ごさせてもらった。
やはり日本人なんだろう。桜を見ると妙に落ち着いてしまう。
午前中は、クライアントに向かい伏見周辺を歩いていると多くのリクルートスーツを着た学生とすれ違った。
どこか大手企業の選考試験でもあるのだろう。
その歩く姿から緊張感が感じられた。
これからが本格的な選考試験のシーズン。
就活中の学生さんには、花見の余裕なんてないのかもしれないが、
少しは心の余裕を持ってほしいと思う。
いろいろ考えながら歩いているうちに、時間がなくなってしまったので、、
セルフうどんんの「どんどん庵」で、そばころを一気にかき込み、事務所に戻った。
オフィス街の丸の内も歩いてみると多くの発見がある。