当初はこの作品をスルーしようと思っていた。
しかし、映画評論仲間の評価がやたらと高い。
最近はこのパターンで観に行くことが多い気がする。
人の評価は素直に受け止めた方がいいということ。
観て正解だったしね。

僕は原題である「ハート・オブ・ビースト」は元軍用偵察犬のオーディンを指していて、
「猛獣の心」といった意味合いなのだと思い込んでいた。
だが、解説を読んでみると「魔の領域」という不時着した過酷な奥地を指しているらしい。
このあたりで自分の無知や適当な正体がバレてしまいそう(汗)。
同じことを思った人はきっと他にもいるよね・・・。

物語はアラスカの奥地に取り残された退役軍人と義足の元偵察犬の絆を描いたサバイバルドラマ。
主演はご存じブラッド・ピット。
ストーリー自体は至ってシンプル。
不時着してしまった大自然の極限状態から、我が家への生還を目指すというもの。

登場するのは、ほぼブラッド・ピットと元軍用偵察犬のオーディンのみといっていい。
ふたり(?)の間にある信頼関係は厚く、
互いに支え合いながら過酷な大自然の試練を乗り越えていく。
観ていると、主役はむしろオーディンではないかとさえ思えてくる。
それにしてもオーディンの演技は素晴らしい。
主人を想うあの眼差しがいい。

映画は最初の20分は静かに始まる。
あるタイミングから繰り広げられるハラハラドキドキの展開が凄い。
文字通りサバイバルドラマ
僕なら最初の苦難で早々に生きるのを諦める。

何より、今年で63歳を迎えるブラッド・ピットの俊敏な動きとタフさには驚かされるばかり。
スクリーンで体を張り続ける彼を観ながら、
10年前に観たレオナルド・ディカプリオ主演の「レヴェナント: 蘇えりし者」を思い出した。
超一流と呼ばれる俳優たちは、
キャリアを重ねても直感的にこうした極限状態を描くハードな作品を求めてしまうか。

最後まで息をのむ見ごたえのある作品。
もし僕がこれから新しく犬を飼うとしたら、きっとオーディンと名付けるだろう。
(パクらせてもらいました・・・)