なんだか無性に本作を観たくなった。
初めて見たのはいつだったか。
多分、15年ほど前。
かなり衝撃を受けた記憶がある。
めちゃドギツい作品。

本作が公開されたのは1971年なので、約50年前の映画。
今観ても全く古さを感じさせない。
むしろ新しさを感じさせる。

時代背景が違うのでその差はやむを得ないが、
この時代に作られたとしても違和感は感じない。
テーマは普遍的。
あらためて本作の凄さに朦朧としてしまった。

オープニングからラストシーンまでの斬新な映像は観る者を驚かせる。
一つ一つのオブジェや色彩も強烈。
公開禁止になるのも納得できるし、
もしかしたら今作られていたらお蔵入りなのかもしれない。

なぜ、急にこの作品を観たくなったかは分からないが、
スタンリー・キューブリックなら答えを導いてくれそう。
きっと僕の中の感情がそうさせているんだろうね。

キューブリック監督といえば、生涯でそれほど作品を撮っていない。
一番評価されているのは「2001年宇宙の旅」だが、どの作品も話題作ばかり。
僕が最初に観たのは「フルメタル・ジャケット」だが、
公開当時はかなり話題になり強烈な印象を残していた。
従来の戦争映画とは一線を画した感があった。
一般的な映画監督に比べ、こだわりが100倍くらい違うのだろう。

今でも映画史上最高の作品ベストテンを行うと必ず「2001年宇宙の旅」はランク入りする。
僕はこの「時計じかけのオレンジ」がランク入りしてもいいとは思うが、
映画史上最高の~と言われると愚か者扱いされそうだ。

ちなみに僕は監督作品をすべて見ているわけではない。
恥ずかしながら「2001年宇宙の旅」もまだ観ていない。
あらま・・・。それでは100%説得力がないね。
語る資格すらないじゃないか(笑)。

まあ、それはともかく本作を観たことがない人は、是非!。
人間性を疑われるかもしれないが、人の強さや弱さ、狡さやしたたかさ、
リーダーシップやヒエラルキー、理性と本性を学ぶことができる。
とても恐ろしい作品だけど。

比較的、時間の余裕のあるこのGW期間がいいのかも・・・。