本作が日本映画なら結末は違う展開になったと思う。
韓国映画のどんでん返しと日本映画のどんでん返しは文化の違いが反映される。
そう思えてならない。
どちらが面白みを増すか。
現状では韓国映画。
しかし、どちらを好むか。
やはり僕は日本映画。
希望を抱かせる点と奈落の底に落とす点はまるで逆の発想というか展開。
個人的な感覚に近いけど・・・。
本作は韓国で名匠といわれるパク・チャヌク監督。
今年のゴールデングローブ賞の作品賞や主演男優賞にもノミネートされている。
しかも、主演は知らない人はいないイ・ビョンホン。
奥さん役のソン・イェジンも美しい人気女優。
期待値は勝手に高まるのが自然。
ただあまり期待値を上げて臨むのは危険。
ブラックユーモアが効きすぎていると言ってしまえばそれまでだが、
ちょっと無理があるとも受け止められる。
巧妙な動きにみせてるが単に間抜けな気もするし・・・。
韓国経済に理解があると納得感が増すのかもしれない。
本作は25年務めた製紙会社をリストラになり、再就職に苦労するサラリーマンを描く。
実際の韓国の企業にはそんな厳しさが存在するのだろう。
学歴重視であったり、自分が採用されるためには他人を蹴落として前に出る。
本作は極端すぎてあり得ないが、そんな背景があると想像できる。
M&Aで職場環境のがらりと変わる。
AIによって仕事が奪われる。
権力も一か所に集中する。
振り回されながらも勝ち組に入りたい貪欲な普通の人たち。
イ・ビョンホン演じるマンスが家族を護るためにルールを冒してまでも
突き進む姿は今の韓国の象徴かもしれない。
そう考えると日本での評価と韓国での評価は180度異なり、
絶賛されるべき作品もあり得る。
そんなことを感じた。
昨年の同じ時期に観た「満ち足りた家族」もそうだが、本作の「しあわせな選択」。
タイトルが絶妙過ぎて、唸ってしまうのは僕だけだろうか。
それが韓国社会か。
日本映画なら「不幸な選択」にすると思うけどね。
いや「ふしあわせな選択」にするか。
まあ、同じようなものだけど・・・。


