遠くない未来。
とドローンと共にオープニングで映し出される。
映画が進むにつれ、確かにそうかもしれない…と思うようになってきた。
今、日本映画界で最も話題を集めるのが是枝監督といっていいだろう。
本作もカンヌ国際映画祭コンペティション部門出品され注目を集めた。
ただ、残念ながら大ヒットする作品は少ない。
このあたりは日本映画全体の課題かもね。
いや、そもそもカンヌ映画祭でヒットする作品ってあるのか。
そんなことも思ったり。
いろんな捉え方があるが、僕は人間の怖さを感じた作品。
主役の綾瀬はるかは美しく優しい、それに仕事もデキる素晴らしい母親。
傍から見れば非の打ち所がない。
それはあくまでも表面的。
内面もまっとうと思われる。
どこにでも存在する立派な大人。
しかし、それが人間の恐ろしさかもしれない。
知らず知らずのうちにエゴになり何かを傷つける。
誰しもがある得ること。
僕も同じ。
時に感情的になるが、客観的視点の夫役大悟の方が冷静なモノの見方ができる。
それでも惑わされるわけだが・・・。
特に解説する必要はないと思うが、
息子を亡くした夫婦が同じ姿をしたヒューマノイドを迎え、共に生活するストーリー。
それで平和に終わるわけもなく様々な問題が起きる。
ここには正解がない。
全て問いのように感じる。
改めて理解した。
是枝監督作品はほぼ観ているが、彼が答えを出すことはない。
観客に委ねられている。
だから観終わった後はモヤモヤすることが多い。
しばらくして「ふ~ん」と思ったり、「なるほど」と感心したり。
本作のレビューを見ると決して評価は高くない。
期待値が高すぎたのか、モヤモヤ感がそうさせたのかは分からない。
僕は是枝作品らしさを感じたし、作品にも惹きこまれた。
満足できた作品。
役者についても少し。
誰も当初、意外と思う大悟。
意外ではなかった。
自然体で演じたせいもあるが違和感なく複雑な心境の父親を演じていた。
そしてヒューマノイド翔役の桒木里夢。
素晴らしい。
ヒューマノイドを見たことはないが本物のヒューマノイドに思える。
説得力ないか(笑)。
上手く子供を演じていた。
これからも是枝監督は厄介な問いを僕らに提供するんだろう。
楽しみにしていたい。


