未だに小学校3年生の息子は、サンタクロースの存在を信じている。
本日もサンタクロースが本当に希望するプレゼントを贈ってくれるかを心配していた。かわいいものである。
しかし、本物のサンタが存在するとして、どんな状況でどのようにプレゼントを枕元に置くかは、全く気にしていないようだ。
そこが男の子と女の子との違いかもしれない。
中学生になる娘は、今でこそより現実的なプレゼントを求め、その金額まで計算するのようになったのだが、2~3年前までは本当にサンタの存在を信じていた。
それも、サンタへの疑問や気遣い、感謝の気持ちを毎年手紙に綴っていた。
「どうしてサンタさんは欲しいものが分かるのですか?」
「家には煙突がないのですが、どうやって入ってくるのですか?」
「毎年ありがとうございます。体に気をつけて頑張ってください。」
 etc・・・。
時には、サンタへのちょっとしたプレゼントが用意されていたこともあった。
バカな父親としては、娘から送られる質問に答えるために東急ハンズでクリスマスカードを買い、深夜にそのカードに答えを書き込み、プレゼントと一緒に枕元に置いていた。
翌朝、娘は手紙を読み、うれしそうな顔をして、その内容を嫁さんに伝え、はしゃいでいた。僕はその様子を見ながらほくそ笑んでいたのだ。
結果的には、サンタクロースの文字と僕の文字とがあまりにも似ている(というよりも一緒)のが原因で、サンタの存在がバレてしまったのだが、それ程遠くない美しい思い出である。
クリスマスは子供にとって特別な日であると同時に、親にとっても意外とうれしい日なのかもしれない。
サンタの存在を知った娘は、それでも弟にサンタの存在を教える事はなく、何も知らない顔をしている。
きっと平気な顔をして、何事もなかったようにプレゼントを開けるのだろう。
クリスマス。いろんな思い出が詰まっているのだ。