このブログを読んで本作を観ようと思っても限界がある。
名古屋で上映しているのはシネマスコーレのみ。
それも来週で終了。
全国的にも少ないと思う。
AmazonプライムでもNetflexでも公開されていない。

僕が観たのも名演小劇場で上映終了前ギリギリ。
しかし、間もなく「ドライブ・マイ・カー」がアカデミー賞優秀作品賞を受賞するから、
本作の再上映が増えるんじゃないかな?

今、最も話題の濱口竜介監督作品。
この1年で一番知名度を上げた映画監督。
僕もミーハー的に本作を観たに過ぎないけどね。

これは勝手な自分の観方だが濱口監督は女性の描き方が上手い。
ちょっとエロティックだったりする。
「ドライブ・マイ・カー」でいえば、奥さん役の霧島れいかさんは神秘的で妙に色っぽい。
三浦透子もあんな役柄なのに魅力的。

本作もそんな要素を最大限に感じさせる。
短編オムニバス3部作で構成されているが、その短編に登場する女性は妙に色っぽく魅力的。
同じような表現が続くな・・・。
ボキャブラリーが乏しいだけか(笑)。

第一話「魔法」の古川琴音さん、玄理さんや
第三話「もう一度」の占部房子さん、河井青葉さんの存在は知っていたが、
第二話「扉は開けたままで」の森郁月さんは映画を観るまで知らなかった。

彼女が一番艶っぽく映画を盛り上げる。
ただセリフを吐いているだけなのに・・・。
ちょっとヤバかった。

それが濱口監督の効果的な演出。
いかん、いかん、映画について何も語っていない。

ストーリーはタイトル通り「偶然と想像」。
偶然の出来事に想像を掻き立てられ、ちょっとした出来事に巻き込んでいく。
決して大きくない日常だが、普通は考えられない。

だからこそ偶然は人に大きな影響を与える。
時に恐ろしいし、時に魅惑的だし、時に存在価値をあぶり出す。
全て偶然が巻き起こす。
結局、人と人はそんなふうに繋がっている。

些細な展開だが、作品に惹き込まれていく。
それも心地よく・・・。

3本の短編で数人にしか登場しない人物はほぼ喋り続けるのみ。
巧みな会話に映画を観る者が巻き込まれる。

これが濱口監督のスタイル?
海外の批評家が評価するのも頷ける。
これからの作品も期待できるんじゃないかな。

濱口監督のこれからの活躍が楽しみになってきた。