またまた韓国映画。
今年ですでに6本目。
徐々にハマっていく自分がいる。
それは素直に実力を評価していることに繋がる。

最初、本作のタイトルを見た時、ホラー映画だと思った。
もし、ホラーなら観ることはなかった。
上映しているのはミリオン座。
ホラーじゃないだろ・・・。

なにげに解説を読むと断然興味が沸いてきた。
「韓国で実際に起きた加湿器殺菌剤事件を題材に描いた社会派ドラマ」と書かれている。
HPを確認すると「韓国史上最悪の事件」なんて表現も。
昨年観た「ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男」に近いのだろうか・・・。
そんな気持ちで映画館に足を運んだ。

オープニングは韓国のホームドラマを観ているよう。
実際、僕は韓国のホームドラマは見たことがないが、そんな印象。
今まで観てきた韓国映画とは映像の重さが違った。
映画というよりTVドラマ・・・。

そんな感じだったが、知らない間にどんどん作品に吸い込まれていく。
冒頭の解説通り、硬派な社会派ドラマとなる大きな事件。

韓国にせよ、アメリカにせよ、日本も同じかもしれないが、大手企業は闇を葬り去ろうとする。
自分たちが起こした事故を隠蔽しようと画策する。
正義は皆無で保身でしかない。
しかし、反対に正義として跋扈し始める。

観る方がいらだちを覚え、圧倒的に立場の弱い真の正義を応援する。
そこで起きるどんでん返し。

本作はそんな展開。
映画のためのフィクションはあるだろうが、これが事実であれば驚かざるを得ない。
こんな展開が本当にあるのか?
自らが犠牲になることで本当の悪党を追及する。
自身が周りから悪党と思われても、それを貫く。

韓国にこんな事件があったとは知らなかった。
多分、国内にはあまり入ってこないニュース。

政治的にも社会的もこの事実は抑えておきたいはず。
しかし、それをあぶり出す韓国映画界。
きっと日本ではこの類の作品は作れない。

また、ひとつ、韓国映画の強さを知ってしまった。
本作にもやられましたね。

負けるな、日本映画!
最近、こんな締め方多いな(汗)。