kaisya1581

先日の講演を拝聴し、早速、購入し拝読。
僕の抱く理想に近いと感じたため(偉そうですね・・・)、
ここは塚越会長の考えを読んで学ばねばならない。
最新の経営スタイルや雇用のあり方、多様な働き方からすれば真逆の方向とも言える。
最新の手法を否定するつもりもないし、いい部分は吸収しなければいけない。
また、自社に活かさなくても先端の事例を理解していく必要は感じている。

しかし、どちらを優先させるべきかといえば、
本書に書かれている取り組みを取り入れる方がより幸せな生活が維持できると今は思う。
全てを真似るのは無理。また、その必要はない。
真似るところは真似、オリジナルで作り上げるところは作り上げる。
それが名大社らしさになっていくのではと考える。

では、どこを真似、吸収していくのか。
従業員ファーストで考えること、年功序列、終身雇用の必要性も重視すること、
雇用を守ること、短期的視点だけで捉えないこと
文化を大切にしながら常に変化を求めること。
最低でもここは押さえなければならない。

幸い僕は2期4年の任期とか、一定期間の業績向上のみを目的にトップの座を任されているわけではない。
会社が悪い方向に進むのであれば即刻、解任、更迭、辞任のいずれかになってくると思うが、
現状は長期政権の中で会社を牽引していく役割を担っている。
となると、伊那食品さんが掲げられる会社の作り方が理想ともいえる。
これが簡単でないのはわかる。
理想と現実とのギャップに苦しむこともある。
しかし、目指せばいいではないか。目指すことくらいは誰にでもできるのではないか。

本書を読めば、この会社で働きたいと思う方が増えるのは当然。
前回の講演でも新卒学生の応募が4000名あるという。
失礼な言い方だが、田舎の中堅企業である。
15名の採用枠であれば、十分納得いく採用はできるはず。
会社に共感し、かつ、会社としても一緒に働きたいと思える人材。それを見つけていくのは可能。
それも全てをオープンにしているからこそ、入社後のギャップは少ない。
必然的にグッドサイクルが回る会社となっている。
これは会社経営にとっては理想的なカタチ。
大きなメッセージを発しておけば、人や組織は自ずと動く。

中小企業に求められる大切な面が全て備わっているのだろう。
ここに辿りつくには険しい道のりがあったかとは思うが、こんな会社を作れたら、どれだけ幸せだろう。
ほとんど空想に近いが頭の中で、そんなことをグルグル回しながらイメージしてみた。

その時のブログでは社員旅行を毎年行ってもいいのではないかと書いた。
となると隔年でこれまで通りの2泊3日のお遊び旅行。
隔年は伊那食品さんあたりの見学を中心とした1泊2日の研修旅行でもいいのではないだろうか。
周りがどう判断するかは分からないが、これもいい試みにはなる。
財布の中身との相談にはなるが(セコイこと言うな!)、そんなことを検討してもいい。
思いつきだが、いいアイデア(笑)。

大切なのは「忘己利他」。
どこまで僕がその精神を受け入れることができるだろうか。
永続のために常に意識せねばなりませんね。
まだまだだけど・・・。