これからも前向きに 名大社会長ブログ

映画「桐島、部活やめるってよ」

桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組) 桐島、部活やめるってよ(DVD2枚組)
(2013/02/15)
神木隆之介、橋本愛 他

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知っていることといえば、原作の朝井リョウ氏が先日の直木賞受賞者であり、同じ岐阜県出身であることとこの映画がキネマ旬報で高い評価を得ていたことくらい。
どんなストーリーであるか、原作とどう違うかは全く知らないまま、この映画を観た。
DVDのパッケージでも販促用に商材でも使われているのはオタクチックな役を演じる神木隆之介だが、本当はモヤモヤした気持ちを抱えながら日々を過ごす高校生役の東出昌大ではないだろうか・・・。他にも主役級の出演者は何人もいるので、特に拘る必要はないのかもしれないけど。
タイトルにもなっている桐島はこの映画で一切出て来ない(ちょっと語弊があるかもしれないが)。その出てこない人物に高校生たちは振り回され、高校生らしい感情で揺れ動いていく。
段々年齢を重ねていくと、悲しいかなこの映画で描かれる感情は薄れていく。昔はそんな感情を随分と大切にしていたはず。それが自分のコンプレックスだったり、照れくささだったりする結構情けないものも含めて。
知らず知らずのうちに、また多くの経験を積み重ねることで忘れてしまうのだ。映画を観ながら、つくづく大人はつまらないなとも思ってしまう。ほんの瞬間的な時間でしかないが・・・。
この映画が今どきの高校生を忠実に描いているかどうかはわからない。同世代が共感して観ることができるのかもわからない。
ただ40歳半ばのオッサンが感情移入できるのも事実。これも青春なんだと。何か美しい。
ちょっと解せないのが映画部の取り扱われ方。あんなオタクっぽい連中ばかりではないはずだ。世間一般的にはきっとそう見られてしまうんだろうなあ~、何だか何だが・・・(笑)。
映画の中で出てくる映画、塚本晋也監督の「鉄男」。健全な女子高生は観ないでしょ(笑)。

行かなきゃ、なにも始まらないのだ!

今週末8日(金)・9日(土)は、今期最後の転職フェア
各企業の人事担当の方も年度末で何かとバタバタとお忙しいと思う。そんな大変な時期でもあるが、今回はおよそ70社の企業さんに出展頂く。本当にありがたいことだ。
特に今回は全体の3割近くのクライアントが初めてこの転職フェアへの参加。ネット媒体が主流の中、こうしたアナログの手法が評価頂けるのは主催者側としては嬉しい限り。何としてでも満足度を高めなければならない。
転職を煽っているわけではないが、前回同様、TVCMも積極的に流している。こんな感じで・・・。

出展企業も実に多彩。名大社らしく地元の地味な堅実企業も多いが、東海屈指の百貨店やインテリア商社、創業90年以上の名証上場企業、業界トップの外食向け設備メーカー、名古屋を代表するカフェチェーンなど業種も求める職種もさまざま。ここでしか聞けない話もきっと多いはず。
また、今春卒業予定の学生さんを同時募集する企業も40社以上あり、就職活動を継続している方にとっては最後のチャンスとなりそうだ。焦らず諦めずこの機会を利用してもらいたい。
離職者向けやエンジニア向けのセミナーやCDAによる就職相談コーナーも毎回好評頂いている。東海地区以外で働きたい方には「ふるさと就職応援ネットワーク」ブースで全国の情報も発信。
とPRテンコ盛りで申し訳ないけど・・・(笑)
CMではないが「行かなきゃ、なにも始まらない」なのだ。
イベントの詳細はこちら
<日時>2013年3月8日(金)・9日(土)
     11:00~17:00
<会場>ウインクあいち 8階展示場
    名古屋駅徒歩すぐ

そう、会わなきゃ、なにも伝わらないし・・・。

どうなるドラゴンズ、どうなるグランパス

昨日からプロ野球はオープン戦。
WBCの開幕で地味にスタートしたオープン戦だが、義母から頂いたチケットでナゴヤドームまで息子と一緒に出向いた。
先発はエース吉見。
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投手戦といえば聞こえはいいが、対戦相手のカープもドラゴンズも全然打てない。初戦だからこんなものだろうか・・・。
三塁側やレフト側の観客席は寂しい。
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ライト側の外野席の熱い声援だけが選手達に届いている。
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そして、昨日はJリーグのか開幕戦でもある。
どちらかといえば僕はこちらの方が気になる。我らグランパスの相手はジュビロ。ジュビロにはデスゴールを決めるFW前田の存在が・・・。
前田が初得点を決めた試合の相手チームはJ2に降格するという伝説がまことしやかに流れている。実際に昨年のガンバもまさかの降格。優勝を狙うチームが降格では話にならない。そんなことも気になり、野球を観戦しながら、twitter等でグランパスの状況も確認していた。
結果的には1対1のドローで前田のゴールもなかったので、降格は免れるだろうが(笑)、当然のように喜べる結果ではない。昨年のような中途半端な成績でも困るので、奮起して勝利してもらいたい。
打線が繋がらないつまらないオープン戦の唯一の良かった点は次から次へと投手が出てくるところだ。
吉見→大野→伊藤→山井とドンドン送り出されるのはいい。それでもゲーム中に選手はダッシュ練習したりとのんびりしたもんだ。
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昨年はノンタイトルの両チーム。どちらも優勝争いに食い込むチーム作りをしているわけだから、ぜひ、こちらの期待に応えて欲しい。
頼むよ、ドラゴンズ!
頼むよ、グランパス!

14卒向け会社説明会を開催したのだ!

今週木曜日は来年春卒業を予定している学生向けに名大社の会社説明会を開催。次年度は若干名の人数だが、新しい仲間を迎えようと考えているのだ。
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今年は出来るだけお互いの顔が分かり合えるようMAX10名の少人数説明会にしようと指示。
自分でも考え方は立派だと思ったが、実際に実施すると結構ハード。一定人数を集める必要があるため、午前2回、午後2回の一日4回も説明会を行うことになってしまったのだ。
これって思った以上に体力のいる仕事。僕自身は各回10分程度、偉そうに話すだけなので(笑)しんどくはないが、説明会を仕切るメンバーはかなり疲れたと思う。説明会終了後の通常業務も多忙を極めていることもあるし・・・。
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説明会の内容は基本的に採用担当メンバーに任せており、中味は一切関与しない。僕の役割もメンバーの指示を受けるのみ。
「くだらないことは話さず、会社の将来と求める人材像について話して下さい!」と言われ、素直に従った。
しかし、話はカンペに頼ることなく、ジョブスを気どって話すため、脇道にずれることが多く4回とも微妙に異なる内容になってしまった(苦笑)。話すべき肝心なことも忘れているし・・・。
それでもメンバーが上手く全体をカバーしてくれ、どの回も好評のうちに終えることができた。参加者全員が選考を希望し、アンケート結果も会社にとってはとても嬉しいもの。来週も同様の説明会を実施するが、楽しみな面も増えてきた。
時期が早いせいもあるだろうが、何れの学生も初々しく爽やかな印象。大人しい学生が多いのは少し気になるが、真っ直ぐこちらを見て真剣に話を聞く学生ばかりであった。
会社の特徴としてやむを得ないが、圧倒的に地元志向の学生が多い。ここ数年、その傾向がより強くなっていることを感じる。
大学3年生はまさに説明会参加に駆け回る時期。ほぼ毎日、スケジュールが入っている事だろう。うちの会社を希望してくれるのは大変ありがたいが、他の企業も積極的に回ってもらい魅力を感じて欲しい。
3月に入り、益々忙しくなってくると思うが、会社の知名度や規模だけで判断せず、自分の目で確かめて相応しい会社を探してもらいたい。

トホホの2月

当初の予定通りというべきか、それとも最初から諦めていたというべきか、先月は全く目標に届かない月であった。
その目標とは月間100km走るということ。2月が28日しかないなんて全く言い訳にならない。昨日の5kmのランニングを含め、月間56kmという未達成も甚だしい数字。50%をようやく超えた程度の出来の悪い営業で小さく丸まってしまいそうだ。
10km以上走った日は一度もなく、10kmが2回のみ、あとは5kmと今月行われる名古屋シティマラソンにかなり不安を残す。密かに狙っていた1時間50分切りは夢のまた夢で、平凡なタイムで終わりそうな予感。
トホホ状態はランニングだけではない。
月間目標5冊としていた読書も恐ろしいことに2冊読んだだけ。自分で設定したノルマの半分以下で出来の悪い営業を通り越し、毎日上司にコテンパンに無能扱いされ、ガックリ肩を落とし続ける情けない営業のようだ(笑)。
そんなに忙しかったか振り返ってみるとこれまで経験したことのない仕事を頂いたり、出張があったり、泊りがけの業務もあったり、イベントも3回あったり、半分以上飲み会だったりと目まぐるしく動く毎日であった。
(何だか言い訳がましいイヤラシイ性格ですね・・・)
2月なんて、ついこの間スタートしたばかりと思っていたら、あっという間に終わってしまった。メチャクチャ早い一ヶ月。忙しいのはとてもいい事なんだけど・・・。
先月は伊良湖で走ったこともいい思い出になったが、海沿いでは水しぶきが掛かったり、風に吹き飛ばされそうになったり・・・。これも神のお叱りだろう。
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3月はウホホッと言えるよう、目標に向かって気持ちと行動を切り替えて行こう。
何だか一昨日の釘さん日記みたいだな・・・(笑)

「ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 」を読む

ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書) ブラック企業 日本を食いつぶす妖怪 (文春新書)
(2012/11/19)
今野 晴貴

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本書の感想をブログに書くことは結構迷った。正直な感想を書くことで誤解を招く可能性があるからだ。僕のブログに影響力があるわけではないので、別に気にする必要はないのだが、僕の思いが変な方向に独り歩きしてもいけないと思うし。
ここに書かれている内容を否定するつもりはない。むしろ、賛同する面も多い。著者の主張する実際ブラック企業で行われている実態は許されるはずはない。相談内容を普通に解釈すれば当然のこと。採用支援を業務とする我々も「使い捨て」ありきで採用する企業に対してサポートしているわけではない。
しかし、である。我々が御付き合い頂く企業で離職がないわけわけではない。会社に不満を抱いて辞める社員がいないわけでなない。どんな優良企業であろうと会社に不満を持つ人材は存在するだろうし、退職する人材も存在するだろう。
本書でもすべての企業がブラック企業になり得る可能性があると書かれてはいる。だが、残念なのは外食業や中小企業がすべてブラック企業という捉え方ができてしまう点だ。
確かに外食業は他の業界に比べ離職率は高い。土日勤務は基本であるし、勤務時間が長いのも特徴だろう。業界全体での課題であることは間違いない。
しかし、どの企業も社員の待遇改善に取り組んでいるし、むしろ人手不足感がバッドサイクルに働いているのであって、「使い捨て」で人を雇用しているわけではないはずだ。それは中小企業でも同様といえる。
本書を読むと働ける場所はかなり限定的になってしまうのではないだろうか。中小企業経営者のやっかみと捉えられても仕方ないが、本書を読んで感じた素直な感想である。
最近、ブラック企業という言葉ばかりが先行しているような気がする。企業選択の判断基準がブラック企業であるかないかだけで決めるのは本意ではないはず。本書でも「戦略的思考」を持つことが重要と訴えているので問題ないが、そこまで辿り着いてくれるよう訴求していく必要はあるだろう。
そうはいっても非難してしまった点はあるが、僕が知らない実態が克明に著されていて勉強にもなった。自分の立場として常に意識しなければならないのは間違いなさそうだ。

伊良湖にて、若者を想う PART2

せっかく伊良湖まで来たので、昨日の朝は周辺をランニング。恋路ヶ浜からフェリー乗り場を越え、ホテル所有のゴルフ場に駆け抜ける。
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寒い。風が強い。箱根駅伝の強風に煽られた選手じゃないが、体がグラッと揺らぐほど・・・。そんな環境下、30分程度走り軽く汗を流す。
そして、7時からは若者たちと一緒に海岸清掃。
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これまた寒い。それでも全員で懸命にゴミ拾い。プラスチックやビニールの破片が多いこと、多いこと。
若者たちは分科会で発表の内容をまとめた後、順番に発表を行う。
高校生から社会人まで分かれた分科会で、前日の尾川さん講演と今回のセミナーのテーマである「平和」について、議論し合いまとめたことを寸劇や模造紙で大きく気持ちを表現する。
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限られた時間での議論のため限界はあるが、どのチームも熱い想いが伝わってくる内容。ビックワードである「平和」や「夢」を自分たちの身の丈に落とし込み、それぞれの解釈を加えた発表には大いに感心させられた。発表した内容を持ち帰り、各々で実践してもらいたい。
それにしても一昨日、講演をいただいた尾川とも子さんの競技に対する執念と夢を叶えるために取り続ける行動力には脱帽。僕のこれまでの努力なんて、屁のカッパにしかならない。
彼女の座右の銘は「石の上にも三年」ではなく、「岩の下にも三年」。
天井を這うように平行に岩の下を登っていく(正しい表現ではないが・・・)。難易度が抜群に高いその岩の下を3年間、挑戦し続けて登り切ったのだ。それは女性では世界初となる成功。その岩を登るため、指の置き場を1ミリずらしたり、指の角度を1度ずらしたりと、見る者には全く分からない努力を積み重ね成功に辿り着いたようだ。
そのため座右の銘ももう一つあり「塵も積もれば山となる」。まさに実践してきたことを自らの証明として言葉にも表している。
彼女は指1本でも懸垂ができるとのこと。講演で見せてもらった映像が見つからなかったので、近いものがこれ。

今、紹介したことは講演の中味でいえば、ほんの一部。他にも紹介したいエピソードが山ほどあるが、とてもじゃないが書ききれない。この講演を聞きながら、何度も涙がこぼれそうになってしまった。
発表した若者も話していたが、夢の実践者の発言は伝播し、他者へ影響を与え、夢の実践へと広がっていく。素晴らしき波及効果。
一泊ではあるが、若者がこのように「夢」や「平和」について真剣に考え語り合うのは貴重な機会。そんな場に立ち会えた僕も幸せなこと。
自分自身が「夢」や「平和」について、真剣に向き合わないといけないんだけどね・・・。

伊良湖にて、若者を想う PART1

昨日から加盟する団体の担当として伊良湖へ。
同じ愛知県でも自宅から3時間はかかる。こんなに遠かったっけ?。
前回、伊良湖に来たのは確か10年以上前。まだ息子が生まれる前だから、12年位前だろう。義理の両親との旅行で、伊良湖からフェリーに乗って、鳥羽に行った時以来だ。1月の温泉旅行だったが、その当時も昨日のように菜の花が通りを覆っていた。
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そして、伊良湖といえば、恋路ヶ浜。島崎藤村の「椰子の実」でも有名。
大学時に当時付き合っていた彼女とオンボロ車を走らせて来た記憶がある。
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結局、その時の恋は最後までは実らなかった(笑)。今も佇まいは変わらないようだ。この季節はたまらなく寒いし、人気もない。
目的地は伊良湖シーパーク&スパ。
3年前までは伊良湖ガーデンホテルで名古屋鉄道の資本だったホテル。これまで縁はなく、初めてお邪魔させてもらった。
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いかにもリゾートホテルらしい装いで、写真だけ見れば沖縄と間違えてしまうかもしれない。そんな大袈裟でもないか・・・。
今回の目的は「RYLAセミナー」という青少年指導者を育成するプログラムに参加するため。昨年も同様に参加させてもらったので、今年で2回目。参考までに昨年の内容はこちら
下っ端のクセに偉そうな言い方で申し訳ないが、僕はこの企画は素晴らしい内容だと思っている。昨年の講演も参加者の発表も感動的だった。土日が潰れてしまうのも全く問題なかった。
そして、今年も同じことが言えそうだ。基調講演の講師をされたプロフリークライマー尾川とも子さんがまたまた感動的な話をしてくれたのだ。
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いやあ~、見かけの美しさを吹き飛ばす壮絶な人生・・・。諦めないって、凄い。
その講演内容は、本日若者たちが発表することと一緒に明日のブログでまとめたい。おいおい、思わせぶりな態度で何も若者を想ってないじゃいかと言われるかもしれないが、7時から海岸清掃もありそうなので・・・。
続く・・・(笑)。

金山ナイト

今週は健全に週3回の飲み会(笑)。新しい方とのご縁もあり有意義な時間を過ごすことができた。
そのうち1回は丙午経営者との飲み会。同級生であるサンコー櫻山さんオンデマンド生島さんと3人で飲むのは半年ぶり。場所は金山。
今の行動範囲でいえば、この金山はエリア外。たまの機会はあるものの余程のことがない限り、訪れる街ではない。だから、逆に新鮮だったりする。アスナルも含めて・・・。
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この日は櫻山さんお勧めのお店に連れて行って頂いた。まず場所がわからない。プリントアウトした地図を眺めながら向かうも(ダサっ)、気づかないうちに店を通り過ぎていた。隠れ家的なお店なので、あえて店名は出さない。写真で分かってしまうかもしれないけど・・・。
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マスター一人で店を切り盛りし、10人も入れば満席となってしまうような店だが、出されるもの全てにこだわりがあり旨い。
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にごり原酒の日本酒長珍も三重県産の生ガキも、他に出してもらった刺身にしてもかぶと焼きにしてもピザにしても旨い。
グイグイと酒が進むにつれ話も弾む。お互いの子供の年齢が近いこともあり、子供ネタだけでも受験の話から男女交際の話まで多岐に亘る。
どうしても仕事や会社の話が中心にはなってしまうが、それが僕にとっては本当にありがたいこと。二人とも僕よりも経営者としては先輩であり、仕事の悩みや考え方を語り合うだけでも学ぶべき点は多い。
敬語とタメ口が交差しながらの会話がいいのだ。こういったお付き合いができるのも自分にとっては貴重な財産。
勢いがついて、その後は珍しくカラオケボックスへ。同じ時代に育ってきたわけだから、聞いてきた音楽も一緒で、80年代あたりの歌で大いに盛り上がる。同級生シンガー斉藤和義から「完全無欠のロックンローラー」まで、中年のオヤジ3人がBOX内で弾けまくっていた。
いやはや、いい感じで酔っぱらうことができた。感謝!
それにしても金山は、路地を一歩入ると怪しさ満点だったりする混沌とした街。
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健康的な店の隣に堂々と不健康な店が並ぶ。それが魅力なんだろうけど・・・。
金山ナイト、ありがとうございました!

男の貌

男の貌: 私の出会った経営者たち (新潮新書) 男の貌: 私の出会った経営者たち (新潮新書)
(2013/01/17)
高杉 良

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僕にとって高杉良と言えば、「金融腐蝕列島」「呪縛」一連の金融業界シリーズ。その著書を読んだ時からビジネス小説が面白いと感じたのかもしれない。調べてみると著者の作品はそのほとんどが実際の事件を小説に焼き直しているケースが多い。
僕が読んだ中では「青年社長」のように実名で書かれているノンフィクションも多数存在するが。
それを基本と考えるならば本書は稀有な存在となるのかもしれない。これまでの取材経験の中で感じてきたリーダー像を人物に照らし合わせながらあぶり出している。その分、説得力があるのかもしれない。
本書の面白さは直接接した一流の経済人から得たリーダー像の表現もあるのだが、その取材の裏側にある闇の世界を遠慮せずに暴露するスキャンダラスな面白さもある。どんな一流の経営者でも「オモテ」と「ウラ」の顔を持っており、巧みな使い分けにより、その企業を発展させてきた背景がある。
日本を代表する経営者 小倉昌男氏をバッサリ斬ってしまうのも見方を変えれば痛快である。名著「経営学」では読み取れない本人の人間性もズバッと表現してしまうのだ。
もしかしたら「オモテ」と「ウラ」の違いが大きければ大きいほど人間の深みがあるのかもしれない。「オモテ」と「ウラ」があったとしても、所詮、見分けがつかない自分はやはり凡人でしかないのだろう(苦笑)。
本書を読む限り、相当危ない橋も渡っており、懐柔や恫喝、札束ビンタなど人間を壊しにかかる行為も繰りかえされるようだ。それにも屈せず、本書を書きあげるまでに至るのは、まさに「ペンは剣よりも強し」の証。
最後まで一貫して表現しているのは、本物のリーダーは「勁さ」と「優しさ」の両方を持ち合わせているということ。肌で感じとった自らの証明だろう。
それにしても大物人物は怖いね。
よかった、小物で・・・(笑)