これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「人について考える」の記事一覧:

ピクシー お疲れ様でした・・・。

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写真は昨日の中日新聞のスポーツ欄。今年のグランパスを象徴するようなピクシーの落胆した表情。バックにある横断幕がもの悲しい。
グランパスは現在13位と低迷している。夏場に勢いを取り戻したものの、ここ最近は連敗が続き、下位に甘んじている。天皇杯も聞いたことのないような格下チーム(失礼!)に敗れ、早々に姿を消した。
ピクシーの今期限りの退任はうなずける話だし、プロの世界では当然ともいえる。6年間同チームを指揮した外国人監督は存在しないわけだし・・・。
だが、一人のファンとしては寂しいし切なくもある。あの喜怒哀楽を前面に押し出した表情が見れないのも残念。
ただ間違いなく言えるのは、グランパスにとって最大の功労者はドラガン・ストイコビッチ、ピクシーだ。
現役生活7年、監督として6年。合計13年での実績は僕らグランパスファンにとって最大の喜びをもたらせてくれた。改めて感謝すべき。
ピクシーがいなければ、今頃、J2でもがいていたかもしれないし、優勝なんて遥か先の夢でしかなかったかもしれない。コアなグランパスサポーターは否定するかもしれないが、僕なんかはそんな事を勝手に想像してしまう。彼がいなければ今のグランパスは存在しないと。何よりサッカーが面白かったし・・・。
本当に本当にありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
新聞記事にはマンネリ化という言葉が時折使用されている。それはピクシーに限らず、サッカーに限らず、長期政権がもたらす一つの弊害だろう。
よく言えばチームが和気あいあいとして一体感が醸成されるのだろうが、悪く言えばチャレンジ精神や緊張感が乏しくなる。チームとしての活気が衰えるわけだ。(そう思うとベンゲルやファーガソンは凄いのか・・・)
これはプロスポーツの世界だけでなく、ビジネスの現場、一つ一つの会社でも言えることではあるだろう。僕が恐れていることのひとつでもある。
たかだか4年目を迎えるボンクラ社長なので大した経験もなく語れることもないが、トップが変革をし続けない限りは、組織はぬるま湯につかりマンネリ化に陥る。それに危機感を覚えなくなる。
プロスポーツは順位という一目瞭然の分かりやすさがあるが、会社の経営は順位がはっきりと出るものではない。景気や時代のトレンドのせいにして責任転嫁も難しくはない。だからこそ気をつけねばならない。
昨日の新聞の記事を読みながら、マンネリ化の恐怖を考えてしまった。
話は戻りグランパス。いくら監督の退任が決まったからといって、誰も今の順位を許さないだろう。サポーターも選手も、何よりピクシーが自身のプライドが決して許さないだろう。残り7節の健闘を祈りたい。
そして、最後にやっぱり感謝。今までありがとうございました。

健全な殴り合い

昨日は午後から研修会。研修会と言っても上期の実績を踏まえ、各チーム、各個人ができたこと、できなかったことを振り返る会議。
9月末で終了となる上期はあと数日残っているものの、これ以上数字が動くことはないので昨日がその締めとなる。
会社全体としては目標に対してあと一歩という状態で終了。当初の目標をクリアできなかったのは、僕の戦略ミスが原因と受け止めるべき。もう少し見極め力があれば、目標達成はできたはず。そこは素直に反省。力不足ですみません・・・。
僕自身の反省はあるにせよ、立場的には社員に対しては強く言わなければならない。目標達成した社員や貢献度の高い社員は十分認めるとして、そうでないものは自分の置かれた状況をしっかり把握し、反省しなければならない。
それを僕は”健全な殴り合い”と呼んで、喧々諤々社員同士でやり合うようにしている。そこには上司も部下も社歴が長いも短いも関係なく、本音で自分の意見をぶつけ合う。僕もあえて罵倒したり・・・。
言われる者は耐えられないだろう。相当、落ち込むことにもなるだろう。しかし、僕はそんな場も必要だと感じている。自分の置かれた状況を直視し、生ぬるい言葉で曖昧にするのではなく、その未熟さを自分に落とし込んでもらう。第三者が見ればイジメじゃないかと誤解するかもしれないが、決してそうではない。
共に戦う仲間には、時に厳しく突き放した方がいいと考えるからだ。それは参加する全員の共通認識。集中砲火状態だが、そこには愛情が詰まっている。現状を打破して欲しいという期待値がある。
そして、大事なのは後に引きずらないこと。この研修会の場の”健全な殴り合い”に留めておき、場外には持ち込まない。それが健全な組織を作っていく上においても重要なことだと思う。そんな研修会を午後の時間帯をフルに活用し、ちょっとくたびれて終了。進行役も結構疲れる(笑)。
夜は全社員で懇親会。場所は珍しく住吉プリンセス大通りにある札幌かに本家栄中央店。ここは9月末まで限定で洞窟ビアホールがある。
アサヒのエクストラコールドも飲み放題なのだ。4000円で飲み放題。これはかなりお値打ち!
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名大社の大事なクライアントということもあり、今回利用させてもらった。あちこちで話の花は咲くが、もっぱら話の中心は来月、社員旅行で出向く沖縄のこと。この話題で大いに盛り上がる。仕事後にみんなでワイワイガヤガヤとこんな話ができるのはステキだ。
オンは真剣に取り組み、オフは全体で楽しむ。こんな事ができるなんて本当に幸せ。これも健全な殴り合いがあってこそ。健全な殴り合いが、健康的な組織を作り、理想に近い会社を創っていく。
僕はそれを信じて仕事に励みたい。

その気遣いに感謝!

昨日は久々の取材。名大社が就活生に向けに発行する冊子の巻頭記事の取材を地元のエコノミストに依頼をしたのだ。
そのエコノミストは名古屋では有名人。TVや新聞への露出も多く、論理立てた切り口と分かりやすい内容は各方面から高い評価を得ている。うちの会社としても今回で4年連続の取材となる。
お忙しい毎日だとは思うが、毎回快く取材を受けて頂けるので大変ありがたい。それに甘えて僕はライターと共に訪問。
昨日も約2時間、これからの外部環境や中部経済について語って頂いた。表立っては公表できない話を含め、僕自身が勉強になる話をしてもらったのだ。
詳細は9月に発行する冊子やWebをご覧頂ければと思うので、ここでは割愛。(あくまでも学生向けに書いています・・・。ご了承を・・・。)
ポイントは第三の矢、成長戦略のようですね・・・。
ブログタイトルはそれとは関係がない。
これまでのやりとり、昨日の訪問までのこと。取材に関してはこちらがお願いする側。相手は受ける側。全てにおいてこちらが配慮しなければならない。それにも関わらず、そのエコノミストは我々にも行き届いた気配りをされる。それは何度か行うメールでの打ち合わせでも十分感じたことであったが、今回は更にそれを感じることに。
今年7月にオフィスが移転された案内は事前のメールでも頂いていたのだが、驚いたことに昨日の昼間にも僕のスマホにショートメールが入ったのだ。
「○○です。後ほどよろしくお願いします。ところで、当社は○○に移転しておりますので、ご注意ください。」と。
最近、移転されたばかりで間違える方が多いのか、僕が余程頼りにならないかは分からないが(笑)、そのちょっとした気遣いはできそうでできることではない。
自分たちの顧客であればそんな対応もあるかもしれないが、どちらかと言えばめんどくさい取材側。僕がその立場なら「勝手に調べて来てください!」ときっとそんな対応だろう。
一流の方はその一つひとつの対応も一流なのだ。差が出るなあ~(苦笑)。でも、そんな気遣いに癒されホッとするのも正直なところ。
些細な行為で人となりがわかる。その方の人間性がメール一本で十分理解できる。その気遣いに感謝すると共に、自らの行動を振り返ることができた。
ありがとうございました。

為末とインターン

とてもいい加減なタイトルで申し訳ない。
本日は南山大学で開催されている第25回愛知サマーセミナーに参加。
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参加の目的は2つ。世界陸上400mハードル銅メダリストの為末大氏の講演を拝聴するのと「地域・若者チャレンジ大賞」発表会のコメンテーター及び審査員をするため。
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まずは為末氏の講演。開始前から長蛇の列ができる人気ぶり。会場内も満員。
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講演テーマは「ハードルを越える」。これまでの競技生活の中で学んだことを分かりやすいメッセージとユーモアあふれる言葉でお話しいただいた。
スタッフから聞いた情報によれば、講演はあまりされないようだが、これが本業かと思わせるくらいのスピード感あり、感動あり、ズシリと響く言葉ありのあっという間の時間。もう一つの目的のため、残り5分で退席したのが悔やまれて仕方ない。
詳細は割愛するが(すいません・・・)、「勝つものを選ぶ」「成功の理由を求めすぎない」「山頂の先には次に山」など、これまでの経験で学んできた内容がワンフレーズで胸の奥に届いてきた。ネタとしても引用させてもらえそうだ(笑)。近々、著書も読んでみよう。
場所は変わり、「地域・若者チャレンジ大賞」の発表会。
審査基準など打合せの後、学生、社会人が参加する教室へ。5名の大学生が自らのインターンシップ経験をプレゼンする。優勝者は全国大会へ出場する東海地区予選がこの大会。
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何故か僕は錚々たる審査員の方たちと同じ立場で学生のプレゼンを聴くことに。これはただの就業経験ではなく、自分たちの取り組みが地域を巻き込み、会社を変革し、自らの成長にも繋げる。最終的には事業の成果として、定量実績と定性実績をも求められるからハンパない。
2年前のもこのプログラムに近い発表会にも参加させてもらったことはあるが、格段とレベルが上がったように思う。こういった取組みが明日の社会の担い手を創出するのだろう。
こちらが感動してしまう場面がいくつも見られた。
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満場一致で優秀賞は決まったものの、甲乙つけがたいレベルだったのも事実。全国大会も健闘を祈る!。ちょっとしたパネルディスカッションにも参加し、発表会は終了。学生らの可能性を感じる時間を過ごさせてもらった。
3連休2日目はこんな感じで終了。
読み直してみるとあまり中味はないブログになってしまったが、まあ休日ということで・・・。
えっ、いつも?すみませんでした(笑)。

就職について東京でちょっと考えてみる

昨日、一昨日は東京で就職について考えるいい機会を与えて頂いた。
金曜日はパ-トナー会社パフさんのイベント。職サークルシンポジウムとして、新卒採用を検討する企業を対象にいくつかのテーマに沿った講演が行われた。
第一講演は元リクルートエージェント社長で現RGF Hong Kong Limitedチェアマンの村井満氏。人材採用における重要課題をA面、B面に切り分け明確に痛快にお話を頂いた。これは参考になる点が満載。
次回、僕が担当する講演でも引用させてもらう箇所が多数あり(ただのパクリ?)、大いに勉強になった。詳しい内容については改めて書きたいと思う。
その他、学生代表によるパネルディスカッションも協賛企業の研究発表も楽しませて頂いた。さすが、東京の学生さんは違うね。うちの2年目ホープよりも余程饒舌だね(笑)。
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また、僕のマラソンのライバルでもある釘崎社長脚本・演出による寸劇も良かった。よくもまあ毎回、クライアントが無理矢理役者をさせられ、舞台を飛び回って演技をするのが不思議で仕方ないが(笑)、最終幕は感動だった。
その発せられるセリフに作り手の想いと役者の気持ちが重なり、ウルッときてしまった。多くの方の声を代弁していたように思う。
日付は変わり土曜日。昨日は東京の郊外にある女子大にお邪魔した。
我々のパートナーが提供する”モギ就”なるものを見学するため。モギ就とは現役の大学3年生によりリアルに近い就職活動を経験させること。
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架空の会社であるが企業情報を基にエントリーを行い、会社説明会に参加。その魅力を実感して、グループディスカッションや面接に臨む。会社説明会もしっかりと1時間行われ、とても架空の企業とは思えない。
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その中で僕の役割は架空企業の人事担当者。その企業の人物として、グループディスカッションや面接を実施する。参加する学生は模擬面接に臨むような気持ちではなく、実在の企業の選考を受ける姿勢で臨むことになる。その緊張感は尋常じゃないだろう。
ガチガチに緊張した学生を前にグループディスカッションや面接を行うのは新鮮。その会場内に流れる空気がたまらなくよかった。ここでは合否のジャッジもする。通過する学生とそうでない学生をはっきり分ける。中には泣き出す学生もいる。だが、これはあくまでも本番に備えた準備運動。自分を知る、世間を知るための準備運動なのだ。
僕は本来、このイベントを見学するつもりで参加したのだが、いつの間にか面接官の一人になっていた(笑)。時にやさしく、時にイヤな質問をして学生を困らせたり・・・。だが、この経験が学生にとっては貴重な財産になるはず。
ここで得られる正解はない。細かなマニュアルもテクニックもない。自分を見つめ直し、自分の存在価値を確かめるしかないのだ。
存在価値がない学生は一人もいないし、それぞれにいい面は持っている。それを発揮できる場があるか、理解してくれる相手がいるかだけである。そんなことを気づきとして与えられたのなら、僕もこの企画に参加した意味もあるのだろう。
10時からスタートしたモギ就。当初はあまり覇気を感じなかった学生が、17時の終了時点では大きく顔つきが変わっていた。表情が明るくなり、心なしか自信も芽生えているように見えた。
たった一日である。ちょっとした出来事ひとつで、ほんの少しのキッカケで本人の意識は大きく変わっていく。その瞬間に立ち会えたのは、僕としてもありがたい時間だった。答えを教えるわけではない。考え実践する場を与えるだけ。それが大切であることがこの時間を通して実感することができた。
遠路はるばる、訪れた甲斐があったわけだ(笑)。
やっぱ外に出て体感しないとと肝心なものを失ってしまうな。
そう、街に出よう。大学へ行こう。東京にも行こう。時には銀座にも行こう(それはちょっと違うか・・・)。

6月の「私の履歴書」

今月の日本経済新聞のコラム「私の履歴書」はテンプスタッフ社長の篠原欣子氏。我々に近い業界ということもあり、興味深く楽しく読ませてもらった。
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同じ人材ビジネスでも派遣業界とうちのような就職情報サービスとは業務の在り方は全く異なる。しかし、人ありきのビジネスでクライアントは業種も企業規模も問わない点ではやはり近い。
創業の苦労から直近までの過程は初めて知ることばかり。ここ最近はM&Aを繰り返し、企業規模も主たる業務も拡張の一途をたどっているが、それがここ6、7年に集中していることは知らなかった。
僕が新卒で会社に入社した時にはまだ新卒採用すらやっていない企業で、この20年での業界内でのポジションが今回の「私の履歴書」で理解できた。
この間、目まぐるしく企業が成長していく姿を篠原氏の行動と共に感じることができたのは自分にとってもかなり参考になった。社員を上手く活用しながら成長させているわけだが、結局はトップの決断が全てになることも・・・。
こんな言い方は大変失礼で叱られてしまうが、こんな元気でモーレツなオバサンは日本にはいないんじゃないか(笑)。
もうすぐ79歳になられようとする年齢で現在もバリバリの現役。起業して40年。一代で東証一部に企業を上場させ、55社のグループ会社を持つ方と比較のしようがないが、僕なんてハナタレ小僧にもならない。
逆の見方をすれば、年齢的にも体力的にも何でもできると捉えることも可能だけど。
それにしても篠原氏の人生は痛快でパワフル。結婚相手から逃げ出した話や留学時代のトラブル、とても経営戦略があるとは思えない起業当初など、このコラムを読みながら何度も吹き出してしまった。もちろん好感の意味を込めて・・・(笑)。
しかし、その経験の一つ一つが今の会社に繋がっているのだろう。一見、どうでもいいように思える行動が後々、いい意味で響いているのだろう。そして、何よりも人間味あふれる魅力的な人物。
多分、篠原氏にお目にかかる機会はないだろうが、何かの偶然があったら幸いだ。業界の集まりでもないかな。
ちなみに今日はなんと朝から山登り。初めて御在所に登頂する。その前に最終回を読み終えることができた。
1ヶ月間、ありがとうございました。

その行動特性は喜ぶべきか・・・。

昨日、キャリアカウンセラー養成講座などでお世話になっている日本マンパワーさんが来社された。
「新入社員意識調査2013」という本年入社の新人を対象にしたアンケートを持参されたのである。いつくかのアンケート項目に対しての回答がデータでまとめられている一覧であるが、今の若者の傾向が如実に表れている。
我々は新入社員採用のために支援を行っているが、その時に感じることがそのまま新入社員の意識に反映される。
例えば、最近の傾向として身につけたい知識やスキルに関してのポイントが高く、成長欲求の強さが過去4年と比較するとかなり高い数字にもなっている。
これも「ゆとり世代」の特徴と言えるのだろう。会社・組織を選ぶ際、重要視することも「自分が成長できる」ことがトップであり、年々、その意識は高まっている。
次いで多いのは「社内の雰囲気や人間関係」を重視する点になるのだが、これは下落傾向だ。しかし、これは地域的な特徴もあり、この東海地区においては「社内の雰囲気や人間関係」がトップの数字を示している。
明確な根拠はないが、その話を聞いた時に妙に納得してしまい、日本マンパワーの担当の方と一緒にうなずいていたのだ。
そして、これも面白いデータ。新入社員の行動特性を表したもの。
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圧倒的に協働型が多い。ここに書かれているのは、「人間関係を大切にし、協調性が高いと周囲から言われる。リーダーには具体的にかつ細部にわたり指示をしてくれ、自分を尊重してくれることを求める」。
自らが率先して動き、期待されることを求める「促進型」や周囲から頼りになる存在と思われ、すべてを任せてほしいと考える「指示型」を圧倒的に上回る。
その数字の高さが理解できないわけではないが、少し寂しい気もする。もう少し「促進型」「指示型」が高くてもいいかと・・・。新人だから与えられた課題をきちんとやるという健康的な読み取り方もあるだろうが、そう言い切れない面も多い。他人が新人を評価して回答するのではなく、自らが答えるわけだし・・・。
その協働型のいやがることは、人から嫌われること、責任を持つこと、リーダー(的な存在)になること、だという。気持ちはわからなくはないが、はて、はて、とも思ってしまう。だから会社で育てる必要が生じるわけだが・・・。いかん小言になってしまうな・・・(笑)。
この調査では、2年目の社員にもアンケートを実施している。面白いのは仕事への期待と価値観の変化。
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1年目はかなり高い割合で仕事への期待があったが、2年目は急落している。また、価値観の変化では、「人の役に立てること」が1年目は28%あったのに対し、2年目は14.5%と大きく落としている。
より現実が見えてきたのかもしれないし、厳しさを実感したのかもしれない。僕はどんな仕事でも人の役に立っていると思うのだが、他人から感謝をされないと手ごたえは感じないのかもしれない。ちょっと危険だな・・・。
行動特性は仕事を進めるうちに変化する。根本的な価値観は変わらないかもしれないが、表面的な価値観はいくらでも変わる。明確に言語化できているかどうかの問題もある。
行動特性と思考特性。どんな環境で仕事をするかでプラスの変化もマイナスの変化も出てくるだろう。プラスの変化をもたらすのも我々の仕事にはなるんだろうけど・・・。

失敗は取り戻せないのか?

僕は若手社員や学生に対して、「どんどん失敗しろ。その悔しい気持ちや辛い経験を次に生かせ!」というような話をよくする。
自分自身もそうだったし、挫折経験があったからこそ、今の立場にあるとも考えている。今もそれは決して間違った考えではないと思っている。
しかし、その考えを根底から覆す全く異なった見方に目が鱗になったのが先日の土曜日。
先日のハゲタカ鑑賞会のブログにも書いたし、かなり衝撃的な話でもあったので、ご一緒した櫻山社長も、人見社長も、熊崎社長もこの件に触れられている。それはリンクの通り・・・。インパクトの強い話だった。
ご自身が経営者でもあるKさん(本人の了解を得ていないので)の話では、決して失敗は取り戻すことはできないものだと言われる。
失敗とは敗北や過ち、反省を意味するところでもあるが、仕事でその失敗を取り戻そうとする行為は新たに向かう仕事に対して無礼であると。
失敗は新しい仕事で克服されるわけではないと。
失敗を取り戻そうする考えがあるうちは次の仕事に向かわせてはいけないと・・・。失敗は失敗として自分の中に留めておかなければならない。
そんな発想は過去の一度もしたことがなかった。確かに仰られるとおりで、それは自分自身を納得させるための行動に繋がってしまう。
それが「やり直したければ、何もしないことだよ」という言葉に結び付く。一連の流れやハゲタカが分からない方にはさっぱり意味不明なブログになってしまったが、自分の視点の低さを痛烈に感じた出来事であった。
となると、もっと自分の表現を変えていかなければならない。
「失敗は失敗でいい。ちゃんと自分で受け止めておけ!」とか、
「失敗も経験のうち。心が晴れるまで思い切り泣いたら?」とか。
やっぱちょっと違うか?レベルの差だな・・・(苦笑)。
失敗は取り戻すものではなく、受け止めるもの。跳ね返すのではなく、自分の中で消化させるもの。そんなものかもしれない。
はっきり答えが出るわけではないが、今回の鑑賞会での会話からそんなことを考えたり・・・。
もしかしたら失敗という言葉にプレッシャーを与え過ぎていたのかもしれない。

全く問題なし。今のまま進め!

昨日は母校の4年生に対して就職ガイダンスで講演を行った。毎年この時期に依頼を受け、「中小企業の魅力と探し方」をテーマに1時間程度話をさせてもらう。
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参加学生は昨年とほぼ同じ70名程度。5月も下旬に入り大手企業の内定も一巡した時期のため、参加学生はリスタートを図る時期。なかなか就職活動が上手く進まず悩んでいる学生が多いと予測されるが、顔つきを見る限り、こちらが心配するほどでもなかった。
昨年までであればもっと暗い表情の学生が多かったと思うが、今年はそうではない。かと言って、景気上昇を期待して余裕をかましているわけでもない。
ほとんどの学生がこれからの時期を前向きに捉えようとする姿勢がうかがえた。あくまでも感覚的な話。全く根拠もない。
しかし、僕が話をしていることに対してのうなずきや表情からそれを十分感じさせてくれた。僕は例年のように就職環境の真実から中小企業の魅力、その探し方、自分に向く中小企業のポイントを持論を踏まえて話させてもらっただけ。それを感じ取るのは参加学生になるわけだが、表情はかなり納得していたように思う。
この東海地区には堅実で魅力的な中小企業は多い。これから採用活動を本格化させる会社も結構存在する。そんな企業と出会ってお互いの魅力が伝われば、これまでの苦労も報われるはず。
昨日の学生を見る限り、諦めずに活動を進めてくれそうな雰囲気が十分伝わってきた。講演終了後も「ありがとうございました!」と元気よく挨拶をして退出する学生が多かったのも印象的。
お辞儀をしながら「よし!問題ないぞ!」と心の中でつぶやいてしまった。今のままで構わないから継続してもらいたい。
僕も会場を失礼しようとしたタイミングでキャリアセンターの方から頼まれごとがあった。このガイダンス終了を待って、何名かの3年生が話を聞きたいと会場にやって来たのだ。少しだけでもアドバイスをして欲しいという依頼だった。
15分程度の時間しかなかったが、その学生らと就職について語り合った。相談内容も基本的なことだったが、その積極的な態度には好感がもてた。先々に不安を抱えるものの、明るい表情だった。
時間的な余裕があればもう少しゆっくりできたのだが、次の予定もあったので失礼した。またまた「よし!問題ないぞ!」と心の中でつぶやきながら・・・。
今日、明日は名大社の合同説明会が開催される。どんな出会いにするか、どんなチャンスにするかは本人次第。僕らは背中を押すことしかできない。
大丈夫!自分を信じて前に進んでもらいたい。

たかがメール、されどメール

面接を実施した学生さんにはしっかりと返事をしなければならない。内定を提示する学生さんには「うちにおいでよ!」と言えばいい。それほど難しいことではない。
難しいのは残念だが不採用にする学生さんに対して。そこには気を遣うし、申し訳ないと思う。それが理由でもないが、僕が面接した学生さんにはきちんとした返事をメールで送る。
最終面接でどんな印象だったか、どんな点が良かったか、不採用の理由はどこにあるかをメールで送ることにしている。限られた人数なのでできることだが、僕の中では最低限行うべきマナー。最後まで自分たちの会社の事を想ってくれた方に対して、気持ちの入っていないお祈りメールは失礼にあたるとも思う。
そのメールに対して、親切にお礼の返事をくれる学生さんもいれば、何もない学生さんもいる。当然だろう。中には「山田社長から頂いたメールを読んで悲しくて泣きました。でも、これからも頑張ります。」という内容のメールもあったりする。とても切ない気持ちにもなる。仕方のないことだが・・・。
そんなことを採用担当を任された10年以上前から行っている。今は最終面接の学生だけだが、以前はもっと多くの学生にメールを送っていた。
数か月前の事だが、ある団体のパーティーに出席し、抽選会で当たり名前を呼ばれたことがあった。景品を頂き、席に戻る途中に若い参加者に声を掛けられた。
「山田さん、就職活動の時に御社を受けた○○です。覚えていますか?」と。一瞬、何のことかと思ったがすぐに思い出すことができた。7~8年前にうちの会社を受けてくれたイキのいい若者だった。
「あの時、山田さんから頂いたメールは今でも保存しています。時々、読んでいます。」と思いがけないことを言ってくれた。正直、どんな内容のメールだったかは覚えていないが(苦笑)、送ったのは事実。それを今でも残していることに驚くと共に、素直に嬉しかった。
「へ~、そうか。ありがとう。今も頑張ってるか?」と他愛もない会話をしてその場は終わったが、たかだか一本のメールでもそんな扱いを受けるこちらも喜ばしいし、光栄なこと。
就職活動の敏感な時期、一本のメールが相手を傷つけることもあれば、勇気づけることもある。それを我々は真摯に受け止めなければならない。一つひとつの行為に責任を以て臨まなければならない。
昨日、学生にメールを打ちながら、そんなことを思ったのだった。