昨日、キャリアカウンセラー養成講座などでお世話になっている日本マンパワーさんが来社された。
「新入社員意識調査2013」という本年入社の新人を対象にしたアンケートを持参されたのである。いつくかのアンケート項目に対しての回答がデータでまとめられている一覧であるが、今の若者の傾向が如実に表れている。
我々は新入社員採用のために支援を行っているが、その時に感じることがそのまま新入社員の意識に反映される。
例えば、最近の傾向として身につけたい知識やスキルに関してのポイントが高く、成長欲求の強さが過去4年と比較するとかなり高い数字にもなっている。
これも「ゆとり世代」の特徴と言えるのだろう。会社・組織を選ぶ際、重要視することも「自分が成長できる」ことがトップであり、年々、その意識は高まっている。
次いで多いのは「社内の雰囲気や人間関係」を重視する点になるのだが、これは下落傾向だ。しかし、これは地域的な特徴もあり、この東海地区においては「社内の雰囲気や人間関係」がトップの数字を示している。
明確な根拠はないが、その話を聞いた時に妙に納得してしまい、日本マンパワーの担当の方と一緒にうなずいていたのだ。
そして、これも面白いデータ。新入社員の行動特性を表したもの。
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圧倒的に協働型が多い。ここに書かれているのは、「人間関係を大切にし、協調性が高いと周囲から言われる。リーダーには具体的にかつ細部にわたり指示をしてくれ、自分を尊重してくれることを求める」。
自らが率先して動き、期待されることを求める「促進型」や周囲から頼りになる存在と思われ、すべてを任せてほしいと考える「指示型」を圧倒的に上回る。
その数字の高さが理解できないわけではないが、少し寂しい気もする。もう少し「促進型」「指示型」が高くてもいいかと・・・。新人だから与えられた課題をきちんとやるという健康的な読み取り方もあるだろうが、そう言い切れない面も多い。他人が新人を評価して回答するのではなく、自らが答えるわけだし・・・。
その協働型のいやがることは、人から嫌われること、責任を持つこと、リーダー(的な存在)になること、だという。気持ちはわからなくはないが、はて、はて、とも思ってしまう。だから会社で育てる必要が生じるわけだが・・・。いかん小言になってしまうな・・・(笑)。
この調査では、2年目の社員にもアンケートを実施している。面白いのは仕事への期待と価値観の変化。
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1年目はかなり高い割合で仕事への期待があったが、2年目は急落している。また、価値観の変化では、「人の役に立てること」が1年目は28%あったのに対し、2年目は14.5%と大きく落としている。
より現実が見えてきたのかもしれないし、厳しさを実感したのかもしれない。僕はどんな仕事でも人の役に立っていると思うのだが、他人から感謝をされないと手ごたえは感じないのかもしれない。ちょっと危険だな・・・。
行動特性は仕事を進めるうちに変化する。根本的な価値観は変わらないかもしれないが、表面的な価値観はいくらでも変わる。明確に言語化できているかどうかの問題もある。
行動特性と思考特性。どんな環境で仕事をするかでプラスの変化もマイナスの変化も出てくるだろう。プラスの変化をもたらすのも我々の仕事にはなるんだろうけど・・・。