これからも前向きに 名大社会長ブログ

カテゴリ「本を読む 映画を観る」の記事一覧:

映画「そして父になる」

sositeboku
映画を観ながら思った。僕も父親としては失格だなと・・・。
映画の中で父親らしいのは福山雅治よりはリリーフランキー。生活ぶりはともかく父親としての愛情の注ぎ方は理想なのかもしれない。
しかし、僕はやはり福山雅治型の父親像なのかもしれない。あんな立派なマンションもレクサスも学歴もないので比較対象ではないが、求める方向としてはそれに近い。背中を見せ、正論を述べることが大切だと思っているのだから・・・。
だが、その行為は不幸をもたらす原因にもなる。映画を観ながら感じたことだ。
映画に対して感情移入するのはどうかとは思うが、実際、自分が福山の立場ならどう振る舞うだろうか?これまで育んできた愛情を選ぶか、血を選ぶか、多分、自分自身を客観視するのは相当酷な行為だと思う。
結論は感情が優先するだろうが、その感情はどっちかはわからない。福山が見せた涙が答えでもあるし、自己への問いでもある。
僕はこのような小粒だが考えさせる人間ドラマを観る度に日本映画の素晴らしさを感じるのだが、一般の方はどうなんだろう。
いくら海外の映画祭で評価されても暗くて重いのは拭い去れないし、スッキリとした気分になれるわけではない。興行成績でトップになることもない。
それでも「映画の日」に観たこの映画は混雑していたし、あらゆる世代の男女が熱い眼差しを送っていた。僕の隣に座っていたキャリアウーマン風の女性からも嗚咽が聞こえてきたような気がした(笑)。ただの福山ファンかもしれないけど・・・。
全く映評になっていないので、この作品がいいかどうかなんてさっぱりわからないと思うが、もし時間に余裕があるのなら観るべきだ。
子育てを奥さん任せにしている男性諸氏は反省するだろうし、子供の気持ちを無視して自分たちの考えを押し付けようとする親もきっと反省するだろう。いつでも子供は純粋なのだ。
大人になりどうでもいいことを吸収するうちに親はダメになっていく。それを感じさせてくれるだけでも価値があるというものだ。
朝アップするブログだが、このブログはワインを飲みながら酔っ払い状態で書いている(笑)。
しどろもどろ、支離滅裂な内容かもしれないが、日本映画の素敵さはこんな映画をいう。僕はこのような映画がある以上、日本映画を愛し続ける。
みんなで感受性を高めようじゃないか・・・。

空飛ぶタイヤ

sorotobu
う~ん、またまた読んでしまった。池井戸潤氏。
一度読み始めたら止まらない。あっという間に上下巻を読破してしまった。小難しい書籍もそれだけの集中力とスピードで読めればいいが、どうしても他ごとを考えたり、頭に入らなかったりすることが多々ある。読書って難しいねえ~。
本書の評判は耳にしていた。でも、他にも読むべき書籍があるので迷っていた。半沢直樹人気も伴って著者の書籍は書店で平積みされているので、それに便乗するのもどうかと思ったり・・・。
一連のシリーズはずっと前に読んでいるぞ・・・(笑)。
追い打ちをかけたのが、ジオコス伊藤社長のブログ。大絶賛されていた。これは読まないと前に進めない。人として信念を貫く生き方はできない。と都合よく解釈し、読むことにした。
僕が知る池井戸氏の小説は一定のパターンがあるのではないか。正義を通す人、圧力に飲み込まれる人、権力を最大限に利用する人、保身に走る人など、どの作品も共通点が多いように思える。
しかし、それが読み手の気持ちを煽り、主人公に共感したり、組織のトップに反発したりする。そして、自分はどちらの立場に居続けることが出来るかを思い巡らせる。
自分の中の結論は決まっているのだが、本当にその意思を貫くことができるかは別問題。そこまで強く堂々と立ち振る舞えるかも別問題。どこまで自分を客観的に見れるかはその状況に陥らないと分からないだろう。
本書を読んでいる時に行われた西川塾。僕の愚問で、仲間を多く作ることの必要性とそのリスクについて塾主の意見を仰ぐこととなった。
塾主は多くの仲間を作ることは大切だが、裏切られることやだまされることもあると自らの経験を踏まえ、きっぱりと言われた。あれだけ経営者として成功された方でも多く痛い目にあったというのだ。
しかし、そこで強く言われたのが、数多くだまされたが、自分が人をだますよりは絶対いいと・・・。だまされても取り戻すことはできるが、だましたらきっと後悔しか残らない。だとしたら、だまされる人生の方がいいと・・・。
僕はこの「空飛ぶタイヤ」の主人公赤松氏の行動と塾主の話をシンクロさせながら、自分の頭の中に落とし込んでいた。
人としてあるべき姿。それも中小企業の経営者としてあるべき姿。
フィクションの世界ではあるが、それを再認識させてもらったのは間違いない。

社長の書棚

この写真は応接室に置いてある本棚。
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3年半前、中日ビルから移転する際、社長室にあった本棚を処分するのは勿体なく持ってきたのだ。(ちなみに今は社長室はありません・・・)
空っぽの状態で持ち込んだ。そこから僕が読んだビジネス関連の書籍をひょっこらひょっこら持参するうちにこの本棚も一杯になってしまった。
自宅の本棚にこれ以上本を置くスペースがないため、その置き場所として使ったのだ。それ以前も自宅に置けない本はブックオフに売っていたのだが、悲しいくらい安値しかならない。
バンバンに赤線が引いてあるものは値段もつかないため、価値はゼロ。寂しい扱いを受けていた。勿体ないという卑しい理由で本の置き場所を確保したのだ。
公私混同と思われるかもしれないが、そうではない。持ち込んでいるのはあくまでもビジネス書。それ以外の書籍はない。できれば会社のメンバーにも読んでもらいたいと思い、持ってきている。従って持ち出し自由。
積極的に利用して欲しいと思うが、活用するのは一部の社員。全く関心のない者もいる。新人には強制的に読ませるという非道な方法も使ったりはするが、少しでも参考になればという考え・・・。
ただ強制的に読ませても意味はない。自らの意志がなければ、読んでも勉強にはならないし、すぐに忘れる。
主体的に読んでもすぐ忘れるわけだから当然。そんな本棚だが、ここも一杯になってきた。重ねておけば、まだまだ並べることはできるので、じばらくは大丈夫だが、いずれ避難先は考えなければならないだろう。
全てにおいて余裕ができれば、ドラマ「半沢直樹」に登場する頭取室くらいの部屋を持つことにしよう(大和田常務の個室でも十分だけど・・・)。そして、思う存分書棚を置くことにしよう。ついでに秘書も3人くらいつけよう。
絶対、あり得ないな・・・(笑)。
大した本はありませんが(著者に失礼ですね。すいません・・・。)、読みたい方にはお貸しします!

日曜の夜の過ごし方

普段、あまりテレビを見る方ではない。ドラマもほとんど見ない。しかし、この数ヵ月だけは別。立て続けにドラマを見ているのだ。
察しが付くことと思うが、「八重の桜」と「半沢直樹」。
僕の世代では、オレも、オレもと共感の声が聞こえてきそうだ。この2つのドラマ、最も佳境なシーンへ差しかかっている。だから、面白い。やめられない。
ただこのドラマを僕は書斎のパソコンで見ている。子供や嫁さんは僕の趣味には全く関心を示さず、テレビの嗜好も大きく異なる。家の中での立場が弱い僕は、リビングで見ることは許されず、一人パソコンを前に見ている。落ち着いて見れるとも言えるが、侘しくもある(苦笑)。
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「八重の桜」はまだ先が長いので批評は後回しにして、今日は「半沢直樹」。
既に原作も読んでるので、どんな展開になるのかは想像できるが、それにしてもあの緊張感はたまらない。主役演じる堺雅人も素晴らしいが、僕は大和田常務こと香川照之の演技がいやらしくていい。
あの人を舐めきった態度が素晴らしい。多分、設定では50代半ば過ぎだと思うが、実年齢は僕と同じ47歳。醸し出すあの貫禄は到底同い年には思えない。
主役を張る映画やドラマは少ないと思うが、脇役としての存在感は際立っている。「龍馬伝」の岩崎弥太郎役も良かったし、個人的には「トウキョウソナタ」の情けないお父さん役も好きだった。
そうか、少し前に見た映画「鍵泥棒のメソッド」では、この2人は共演しているんだ。対照的な役柄だな・・・。
そして、今夜は10分拡大スペシャル。随分と大袈裟な表現だと思うが、どんどん視聴率も上がっていることだし、制作サイドの気持ちは高ぶっているのだろう(笑)。
ドラマの感想なんてほとんど言ってないじゃないか・・・。香川照之について述べているだけじゃないか・・・。と思われた方、ごめんなさい。その通りです。
今月の日曜の夜はテレビ、いやパソコンから目が離せない。

「ウェイマネジメント」から始めよう

ウェイマネジメント 永続する企業になるための「企業理念」の作り方 ウェイマネジメント 永続する企業になるための「企業理念」の作り方
(2010/09/17)
グロービス、湊 岳 他

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10月から久々にビジネススクールに通うことにした。グロービスのエグゼクティブ・スクール。経営者や経営幹部候補向けのクラスで、平日ではあるが1日6時間みっちり学ばなければならない。少し時間的余裕ができたため、ハードルは高いが思い切って申し込んだのだ。
先日、教材が送られてきた。分厚いテキストと一緒に入っていたのが本書。
ちょうど会社のクレドなるものを作成する時だったので、グッドタイミング。この類の書籍を探していたことも重なって、都合がいい郵送だった。
他のテキストは一切手をつけず、まずは読んでみた。作成のプロセスが物語風に構成されている。グーグルやパナソニック、ファーストリテイリング、リッツ・カールトンなど気になる企業のクレド(ウェイ)も掲載されていた。
他社の考えを学ぶことは重要。結果的に顧客への対応や商品のサービスにそのクレド(ウェイ)が反映されている。
自分が想像していた以上に重い存在だし(当たり前だ!)、作成にも時間が掛かる。トップが自分の考えだけをまとめてしまえば、それほど難しい作業ではないが、それでは意味がない。全体で議論し、作成し、浸透させることに大きな意味がある。
うちのような小さな会社であれば、一体感を醸成するのはそれほど難しくはない(本当は難しいけど・・・)。
但し、同じ言葉や文言で適切な行動を行うのは容易ではない。向かう方向は同じでも微妙に伝える表現が異なることで解釈が変わることもある。伝言ゲームと同じで、最後には別の言葉になっていることも考えられる。それを避けるには共通言語を持ち、行動指針や組織文化を明確にしなければならない。
昨日はその第一弾の仕事として、懇意にする外部の講師と共に作業を行った。まずは自分の価値観の洗い出しから・・・。
どうしても会社側に寄った価値観になってしまうのだが、より個人の身体の中に染み込んだ価値観のあぶり出しから行う。一見、どうでもよさそうだが、それを積み重ねることでお互いの本当に大切にしているものを知り、会社と擦り合わせていく。今後のスケジュールやゴールを考えながら、議論を進めていった。
今後の展開が楽しみになってきた。
打合せ終了後は、連夜の円頓寺。一昨日は同級経営者の櫻山氏と3軒渡り歩いた。昨日は講師と名大社の哲学者と3人でサキアテジョーグーへ。
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2日連続だ。店の外の席でふんわりとした風にあたりながらオリオンビールを楽しんだ。
これから半年間くらいかけて、名大社クレドと呼ぶのかMeidaishaWayと呼ぶのか、大切な指針を作成していく。期待に胸を膨らませながら・・・。

映画「風立ちぬ」

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振り返ってみると最近の宮崎作品は観ていない。「ハウルの動く城」も「崖の上のポニョ」も。そういえば「もののけ姫」も観ていない。
そんな者が引退作品だからといって、わざわざ映画館まで出掛けるのは何だかインチキ臭い(笑)。話題に踊らされているミーハー男じゃないか・・・。
宮崎作品を映画館で観たのは「千と千尋の神隠し」以来。当時4歳の娘と一緒に満員の映画館へ出掛けた。
途中までは良かったが、カオナシが出始める頃からヤバくなった。娘が「怖い~、怖い~」と泣き出し、抱きついてきて映画どころではなくなった。今では考えられない光景だが(苦笑)、そんな記憶が鮮明に残る映画だった。
宮崎映画は時に残酷だ。本作品ももしかしたら同じことが言えるかもしれない。大人の恋愛映画の要素で言えば、「ルパン三世カリオストロの城」に近いかもしれないが、温かさの中にある残酷さ、冷たさは他の作品とも共通しているように思える。
そして、映画を観ながら「永遠の0」を思い出した。国内、国外とも絶賛していた零戦は主人公堀越二郎が設計していた。小説の中で登場する零戦は完璧だった。この映画でも美しかった。素晴らしい仕事だが悲しい仕事でもあることは痛烈に伝わってきた。
純粋な夢は儚いが希望を捨ててはならない。それはいつの時代を生きようと同じだ。モーレツに成長する中で見失うものが出てくるのは、仕事でも同様。だからこそ周囲を冷静に見続けなければならない。
(わけのわからない文章になってきたぞ・・・笑)
本作品では名古屋が舞台。名古屋駅にはカブトビールの広告塔が・・・。その昔、愛知県に存在したビールメーカー。少し前の中日新聞にその歴史が掲載されていた。全然知らなかった。
僕には知らないことが多すぎる。この映画はそのことも僕に教えてくれた。

ウルトラマンが泣いている

ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書) ウルトラマンが泣いている――円谷プロの失敗 (講談社現代新書)
(2013/06/18)
円谷 英明

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息子が幼少のころ、「ウルトラマンネクサス」が放映されていた。主人公はウルトラマンとは別人物で、ストーリーは難解。そして暗くて重い。ほとんど理解できていないと思う。
それでもウルトラマン。ソフト人形や変身グッズを買わされることは多かった。
同時にせっせと過去のウルトラマンシリーズのビデオを借り(その当時はDVDよりもビデオ中心)、何度も何度も見ていた。どちらかと言えば仮面ライダーシリーズやスーパー戦隊シリーズよりもハマっていたような記憶だ。それだけ魅力的なキャラクターで子供たちを惹きつける何かがあった。
これはうちの息子が特別ではなく、同じような子供は多かっただろう。今でもリアルに放映されていれば、一定のファンを掴むことができ、親たちは感傷的になりながら、ついキャラクターグッズを買ってしまうのではないだろうか。僕もその一人だったし・・・。
著者の見方が感情的で偏っていないとすれば、円谷プロから創業家が追放されたのは当然とも思える。公私混同で会社を動かし、冷静な組織作りができないなら、いずれ会社は破たんに向かう。
いくら価値の高い財産を所有しようとも結局は資産価値を失くし、せっかく築きあげた歴史も伝統も文化も崩してしまう。
しかし、当事者が会社を破滅の道に向かわせようという想いはゼロで、会社を発展の道に乗せ、名声を得たいと思っているのは間違いない。
本書を読みながら、悲しい気持ちになっていくと同時に、僕自身が絶対に避けなければならない行動を改めて認識させられた。自分が可愛いという気持ちは理解できるけど・・・(苦笑)。
それにしても驚いたのが、その収益体制。ドラマ一本それも30分の番組にこれだけの製作費が掛かるとは思ってもみなかった。ちょっと考えれば分かりそうなことだが、そこまで多額な製作費は想像できない。
会社としては相当にリスク。アハハ、アハハのバラエティ番組がいかに多いかも納得できる話。
映画であればスケール感を意識し鑑賞することはあっても、テレビ番組の場合、どうしても軽んじてしまう。もっと高い視点でテレビも見なきゃいけない(ちょっと表現が誤ってるな・・・笑)。
円谷プロのHPをチェックしてみるとトップページに登場するのはウルトラマン。いつまでも看板。しかし、会社概要の役員の名前に円谷家の名前は一人もない。それが実態。
一昨日、ひっそりとウルトラマンランドも閉園された。そのリリースは余程探さないと出てこない。
少し寂しい気持ちになった。

「ルポ 貧困大国アメリカ」を読む

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)
(2008/01/22)
堤 未果

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発行されたのは今から5年前。今頃読んでるのか!とお叱りを受けそうだが、ようやく読んだ愚か者である。それも購入したのはブックオフの100円コーナー。卑しさ丸出し状態だが、こんな価値のある100円はないだろう。
1500円出してもガッカリする本がある一方で、こんな良書が100円で売られている。解釈はいろいろだと思うが、日本は平和ないい国なのだ。
それは本書を読んでも痛感すること。憲法や自衛権の問題が昨今賑やかになっており行く末が不安視される面もあるが、それは十分な生活ができているという裏返しかもしれない。
この当時と直近がどう違うかはわからない。しかし、本書が著された後にリーマンショックが起きていることを踏まえれば、あまり期待できないのが現実的。一般的には目にすることのない現実の過酷な世界が繰り広げられている。
やはり大切なのは仕組み。確立した仕組みや制度を作らなければ全てがバッドサイクルに陥ってしまう。そして傷つくのは末端の人々。戦争をしなくても戦争と状況は変わらない。
自由を求めることは相当の覚悟を強いる。一定の緊張感と一定の緩やかさの交差が一番シアワセなのだろうか・・・。
外国の幸福や国内の幸福を考える前に、自分たちの健全な生活を作っていくことでいっぱいいっぱい(汗)。でも、それを続けることが結果的にみんなシアワセになるとは思うんだけど・・・。
このシリーズは読まないといかんね・・・。今度はちゃんと買おう。
これもみんながシアワセになるための地道な方法だと思う。

ともに戦える「仲間」のつくり方

ともに戦える「仲間」のつくり方 ともに戦える「仲間」のつくり方
(2013/03/28)
南 壮一郎

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5月に開催された日本の人事部主催「HRカンファレンス」で参加したビズリーチ南社長の講演でいただいた本書。(何だか最近もらってばっかだ。)もっと早い段階で読むつもりだったがズルズルときてしまった。
素直な感想でいえば、相当無謀な計画と行動を若さと勢いで乗り越えたなという印象。今や我々の人材業界でも特異な存在として一定のポジションを築き、猛烈な成長力を示しているわけだから、僕の感想なんて弱者の遠吠えにしか聞こえないだろうけど・・・。
本書でビズリーチのビジネスモデルを少しでも吸収しようと思ったが、それは甘い考えだった。どんな事業ドメインでシェアを確保しているのかは一切わからない。
そんなノウハウを簡単に提供するわけないでしょと言われてしまえばそれまでで、それに期待している僕はつくづく甘い。本当に知りたければ会いに行け!(笑)。
本書はいわゆる創業物語で、企業の立ち上げから軌道に乗せるまでの期間の仕組み作りを克明に描いている。仲間の存在をクローズアップさせて。
多分、経験の長い経営者や幹部の方に響くことは少ないかと思うが、これから起業を志す若者やチーム作りに悩む若手リーダーには感動を覚えさせる書籍だと思う。
世の中にはいろんな経営者がいて、社員を奴隷のように扱うトップもいるだろうが、大半は社員を仲間や同志と捉え業務を進める人がほとんど。本書に書かれていることを過去の事例として振り返ることも多いのではなかろうか。
ただ凄いと思うのはリーマンショック後の業界がどん底時代にこの事業を作り上げたこと。事業の存続や売り上げの減少に悩ませている時期に新たな打ち手を出す力には感動と共に尊敬する。僕はそんなことはできないと思うし・・・。
南社長にいつかお会いする時があるとすれば、業界の先輩として恥ずかしくない態度で接したい(笑)。

逆境に手を合わす。

nikkeitop
日本経済新聞の広告を見て、勢いで購読を決めてしまった「日経トップリーダー」。稲盛社長学特集”逆境に手を合わせなさい”のキャッチコピーに上手く乗せられてしまった(笑)。
以前から気になってはいた雑誌だが、そのままにしていた。そのキャッチが背中を押したというわけか・・・。
約15年くらい「日経ビジネス」を定期購読していたが、一昨年に止めてしまった。僕の時間の使い方が下手くそなのが原因だが、あまり読むことなく積まれていくことに嫁さんが激怒してしまった。廃品回収の品が増えるだけでは嫁が怒るのも当然(苦笑)。
この雑誌は明確にターゲットを決めている。タイトルには”攻めるオーナー経営者のための”と表現されているが、対象となるのは中小企業の経営者。
僕のようなハナタレ経営者を含め、そこにフォーカスしている。記事は日経BP社が発行する他の雑誌と似た点はあるにせよ切り口は明快。
実に上手い販売戦略だな・・・(笑)。
8月号は稲盛氏の特集の他(どこかで聞いたことがある内容・・・笑)、名もない(失礼、僕が知らないだけ)中小企業の取り組むが披露されている。
その存在もブランドも知らないわけだが、その戦略や努力によって新たな市場を開拓している。日本国内には200万以上の企業が存在するわけだから、自分の知らない世界で切磋琢磨されてるのは当たり前のこと。
そのことを知るだけでも井の中の蛙にならなくて済む。もう少しボリュームがあれば理想的だが、久しぶりにビジネス誌を定期購読することで自分の視野も広げていきたい。
ここで経営スキルを上げたいなどおこがましいことは言うつもりはない。知るだけでは何もならない。上がれば嬉しいけど・・・(苦笑)。
稲盛氏は逆境に手を合わせろと言われる。確かにそう思う。
社長就任前は逆境だらけだった気もするが、最近は全く経験していないような・・・。これも努力不足ということか・・・。