映画は人を幸せにする。
音楽は人を楽しくさせる。
ダンスは人を興奮させる。
まさにそんな作品だった。

僕はミュージカル映画はあまり観ない。
昨年話題になった「ラ・ラ・ランド」も観ていない。
「レ・ミゼラブル」以来だ。
観ない理由は特にないのだが、物語が進行している最中にいきなり歌が飛び出したりすると
どうしても感じてしまう違和感。
しいて言えばそれが理由かもしれない。

しかし、本作に関しては、その違和感は全く感じることなく、
むしろワクワク感に変わっていった。

これだけ最初から最後まで気持ちよく観れた映画は久しぶり。
どんな優れた映画や評価の高い映画でも全編通して楽しい映画なんて、まず存在しない。
壮絶なシーンがあり、のちに感動を呼び込む。
息苦しいシーンはついて回る。
それが映画の盛り上がりに繋がるのだが、本作はそうではない。
もちろんハードなシーンはなくはないが、最初から最後まで楽しい。

メインとなるサーカスのシーンだけでももっと観ていたい。
舞台となるのは19世紀だが、サーカスの中で繰り広げられるパフォーマンスはまさに現代的。
最先端のエンターテイメントショーを見せてくれる。

そして、お決まりのハッピーエンドでの終わり方。
なかなか、やるじゃないか(笑)。

主役のヒュー・ジャックマンも「レ・ミゼラブル」以来だが、
なんてステキな俳優なんだと思ってしまう。
歌も上手ければ踊りも上手い。
男としては許せないくらいズルい(笑)。
そして、2人の娘も可愛かった。

ちょっと落ち込んだ時、
気分を盛り上げたい時、
仕事で疲れた時、
何も考えたくない時、
そんな時に観てもいいのかもしれない。
若いカップルも、バリバリ仕事してそうな女性も、
僕のようなオジサンも楽しそうに映画を観ていた。

そう、映画は人を幸せにするのだ。