昨日はHRプロ主催「HRサミット2012」の2日目。
朝9時過ぎから立て続けに講演・セミナーを5本連続拝聴した。一日に参加する回数としてはこれが限界。それ以上だときっと集中力が持たないだろう(苦笑)。
朝一番の講演は主催者のHRプロ代表 寺澤氏による講演。
タイトルは「混沌とした2013新卒採用の深層分析&2014大胆予測」という興味深いもの。細かなデータを基にロジックを形成し、納得感のある話を頂いた。
現在、我々が事業を展開する東海地区も大手企業の採用は終結しているものの、学生の内定率は一般的に公表されているほどの数字はなく、まだまだ継続しないと・・・というのが現状。
その認識は東海地区に限らず全国においても同様で、寺澤社長も短期間で終了したケースと長期化せざる得ない格差について言及されていた。
調査によると、4月末時点で旧帝大、早慶クラスの内定率は7割と言う。そのうち4割が複数内定とのこと。一方で、その他の私立大学は24%の内定率で学校層により大きな格差が生まれているというのだ。このあたりの話は、東京に来ないと聞けない内容。
東海地区と全てが当てはまるわけではないが、全体の傾向を把握するには有益な情報である。企業がターゲット大学を明確にしている理由から、このような差が生まれるようだ。
それは企業間でも同じことが言え、2ヶ月間、就職戦線が後ろ倒しになったことにより、結果的に学生は大手企業にエントリーが集中。それ以外の企業は伸び悩んでいる状況がある。
そのため、大手企業は予測したよりも短期間で採用活動が終了。逆に、それ以外の企業はまだまだ継続しなければならない状況だ。全く同じ事が東海地区にも言えるのではないだろうか。今の各企業の進捗状況を伺うと合致する面が多い。
大手企業に内定辞退が少なかった事も短期化の理由のようだ。学生のエントリー企業数が限定されたため、迷いが少なかったことが背景にある。
内定辞退が少ない事は喜ばしい事だが、逆を言えば、曖昧な志望のまま内定先を決めたことで、就業後のミスマッチにつながるのが不安材料として残るようだが・・・。
但し、内定辞退が少ない企業は一部の大手企業に限られ、採用数の多い企業や準大手、中堅は内定辞退に悩まされているのが現実。我々がお付き合いする地元の企業でも苦労されているケースはよく耳にする。
全てを解決する就職の在り方なんて存在しないだろうが、我々が提供するサービスにおいても課題が多いと言えるのだろう。
今年の一つの特徴としては、「ナビ離れ」があるようだ。
就職サイト一辺倒の活動方法には、僕自身も疑問を感じる。それは自社で就職サイトを展開している立場としても・・・。サイトだけを頼りに活動を行っては、必ずしも自分に合った会社に出会えるとは限らないと思う。
名大社の場合、掲載頂く企業がほとんど地元の中小企業であり、大半は無料掲載であり全国サイトとは一線を画している。
そのため大手企業が有利に働くことはあまりない。とはいえ、基本はお互いが顔を見せ、そこで理解することが重要であると考えるのならば、就職サイトはひとつのキッカケでしかない。「世の中にはこんな会社があるんだ!」と知らない会社に出会う場でしかない。そんな使い方だけで十分なのだ。
インターネットは確かに便利で、僕も普段の生活では欠かすことのできないツールであるが、僕や会社を知ってもらおうと思えば、顔を見せ合うしかない。そんな意味があるとすれば、「ナビ離れ」傾向はプラス面もあるだろう。
昨日の講演内容から考えれば、今後の就職活動の方法も変化してくることが予測される。我々、就職支援会社もこれまで通りのやり方では立ち行かなくなるのかもしれない。危機感を覚えると同時に、新しい価値を提供できるチャンスでもある。
地元企業の視線を大切にし、学生の置かれた環境を理解し、今後も事業に取り組んでいく。それは、これからも続く2013卒の新卒採用のサポートを含め実施すること。これから本格的に採用を行う企業も、諦めない頑張る学生も多いだろうから・・・。
何だか中間総括というよりは、自らの姿勢を示す内容になってしまった。
いずれにせよ、まだまだ中間総括でしかない。むしろ中小企業のクライアントが多い名大社としては、今がヤマだ。
客観情報を把握しながら、自分たちの本来の役割を全うしていきたい。