ファミリービジネスアドバイザー(FBAA)の資格を持つ端くれとしても、
基本を整理するために押さえておきたい一冊。
僕もお世話になったグロービスの講師が著者。
最近は同族企業の後継者の受講も多いよう。

本書を手に取って感じたのは分かりやすさ。
「ファミリービジネス(同族経営)」と聞くと、世間ではどこか閉鎖的、
あるいはネガティブな印象を持たれがち。
少しずつイメージも向上しているとはいえ、まだまだな面は多い。

しかし、世界の企業の多くはファミリービジネスであり、
長期的な視点での経営や、独自の価値観の承継といった、他にはない強みを備えている。
資格を取得して10年以上経過するが改めて強調しておこう。

本書は将来的に事業を継ぐことを考えている後継者や家族にとって最適な入門書。
感じたのは僕らが提供している「名古屋ファミリービジネス研究会」と内容が近いこと。

6月からスタートする「第10回名古屋ファミリービジネス研究会」の詳細はこちら。
現在、受講生募集中!
少しだけ宣伝をさせてもらいました(笑)。

ビジネス(事業)、オーナーシップ(所有)、そしてファミリー(家族)。
いわゆるスリーサークルモデル。
この三つの領域が複雑に絡み合う構造をどう整理し、健全な関係を築くか。
僕たちが研究会を通じて伝えたい本質が、本書にも凝縮されている。

日本の企業の圧倒的多数は中小企業であり、その多くがファミリービジネス。
彼らが元気になることは、地域経済が元気になることに直結する。
どうしても「親族間の揉め事」といった側面に光が当たりがちだが、
本来、ファミリービジネスは極めて強固で持続可能な経営形態。

こうした良質な書籍が広く読まれることで、
ファミリービジネスの社会的価値が正しく評価され、高まっていく。
アドバイザーの端くれとして、そうなれば嬉しい。

承継とは、単に資産を譲ることではない。
想いや価値観、そして責任を次世代へバトンタッチする行為。
それをどう現場に落とし込むか。
教科書通りの正解がないのが経営の難しさであり、面白さでもある。

名古屋ファミリービジネス研究会でも地域の企業の皆さんと一緒に学びを深めていきたい。