本書のモデルとなっている村井さんには数度、ご一緒させて頂いた。
お酒を共にする機会も頂いたが、とても謙虚な方。
本書に描かれるJリーグの再建はまさに真実だが、
それを誇ったり、偉そうに語られることは一切なかった。

著書「天日干し経営」と被る箇所もあるが、自ら書かれた方が控えめな表現。
とてつもないことを成し遂げたにも関わらず、ごく普通の出来事のように書いている。
本書で改めてその実績の凄さを確認。
本当の大物や本物の経営者はきっと村井さんのような方。

世の中には自分の功績をかなり盛って自慢する方も多いが、
(それはそれで立派だけど)
こんな事実を見せつけられると尊敬すべきはどちらかは明確。
出会いに感謝するしかない。

僕は野球よりもサッカーの方が好きだ。
ドラゴンズも応援しているが、グランパスの方が気にはなっている。
今シーズンはかなり心配。
降格なんてないよね・・・。

そんなことをいいたいのではない。
サッカーといえばJリーグ。
この10年の取り組みは間接的に理解していたが、詳細までは知らなかった。
安泰に思えるJリーグもいくつかの危機を超え、次のステージへと向かう。

長年同じメンバーと一緒に仕事をする会社とは異なる。
多種多様な人材が集まり組織を構成し、一定期間が過ぎれば、また新たな組織が作られる。
そんな環境でリーダーシップを発揮するのは、過去の実績があるからとはいえ容易ではない。
想定しない様々な困難が待ち構えている。

本書に紹介される差別問題、DAZNとの交渉、コロナ禍での対応もそう。
ほぼ前例のない課題に向き合い、ひとつずつクリアにしていく。
そんな中、チェアマンであった村井さんは柔軟に対応するが信念は曲げない。
僕には到底無理。
(大丈夫、期待してないから・・・)

いつも言われる「魚と組織は天日にさらすと日持ちが良くなる」を徹底。
より緊張する方を選択し物事にあたる。
詳細は本書を読んでもらえればと思うが、
もし、村井さんがチェアマンでなければJリーグは別の道を歩んでいたかもしれない。
悪い意味で・・・。
より多くの方に本書を読んでもらいたい。

著者の宇都宮徹壱氏は本書で初めて知った。
同じ1966年生まれ。
全く関係ないが、価値観も近いため共感する点が多かった。

それもおススメする理由だったりして(笑)