ハチャメチャな予告編を何度も観た。
普段ならスルーする可能性大だが、
アカデミー賞に9部門もノミネートされたので観ることにした。
何かしら社会性でも感じるかと思ったし。

結局、アカデミー賞は何一つ受賞できなかったし、社会性を感じることもなかった。
ただ飽きることなく観れる面白くヤバい作品。
それにしてもアカデミー賞ノミネートの基準は分からない。
作品賞の「ワン・バトル・アフター・アナザー」もヤバい作品だし。
ヤバい度合いからすれば「ワン・バトル~」の方が一段も二段も上。

まず感心したのが主役マーティを演じるティモシー・シャラメ。
昨年観た「名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN」のボブ・ディランを演じた役者。
予告編では全く気づかず、解説を読んで理解した。

そのプロ根性には唸る。
ボブ・ディランの歌声も見事だったが、本作の卓球も素晴らしかった。
高校時代、部長を経験した身としていえるのは
(弱かったけど)
あの身のこなしや技術はちょっとの経験ではできない。

日本人選手エンドウとの対戦も見応えがあった。
エンドウを演じたのはデフリンピック日本代表の川口功人さんだが、
卓球は当然ながら演技もよかった。
全体の中でいい緊張感を生んでいた。

本作は149分と上映時間は長い。
この長さだと中だるみするケースが多い。
本作はそれがない。
大きな理由としてはマーティはひたすら喋り続ける。
何かをじっくり考えることはない。
映画としての余白もない。

自分勝手な想いや自己都合をためらうことなくしゃべり続けるので圧倒される。
いかにも正しいことを言っているようだが、クズの戯言。
自分の都合しか考えていない。
単なるお調子者なら愛されキャラで許されるが、度が過ぎて敵も多い。
それでも夢を叶えるために何とかするパワーには唖然とするし、感動すら覚える。

一歩踏み出すことに躊躇している人にはいい刺激になるんじゃないか。
いや、尖りすぎてて参考にならないか・・・。

本作は実在の卓球選手マーティ・リーズマンの人生がベースに描かれる。
映画ではマーティ・マウザー。
タイトルのマーティ・シュプリームって、何?
調べてみると名前ではなくシュプリーム=最高。

タイトルは「マーティは最高!」じゃダメかな。
世界を掴むことに意味があるのか。
実際に掴んだのは人として大切なことだと思うけど。