ヨルゴス・ランティモス監督の前作「哀れなるものたち」を観た時はついていくのがやっと。
スピーディーな展開を楽しみながらも何を意味するのかを考えるのに必死。
映画を楽しむというよりは映画を味わう。
しかし味わいきれない。
そんな感じだった。

主演は「哀れなるものたち」と同じエマ・ストーン。
ぶっ飛び具合は今回も同じ。
前作は少し頭が足りない感じだったが、今回はまるで逆。
強くて賢いキレキレのカリスマ経営者。

これも見事にマッチ。
エマ・ストーンは何でもこなしてしまう。
ランティモス監督に限るのかな・・・。

簡単に解説するとエマ・ストーン演じる経営者ミシェルが、何者かに誘拐される。
犯人はミシェルが地球を侵略する宇宙人だと信じる陰謀論者のテディと従弟のドン。
この2人が自宅の地下室に彼女と閉じ込め、侵略を止めろと訴える。
ミシェルは丸坊主にされ、宇宙人との交信はしずらくなるという。
その段階で訳が分からない。

自白を強要されても理解できないミシェルはあらゆる手段で対抗するが、ことごとく封じられる。
ただミシェルは体を鍛えているので、テディやドンより強いのは明らか。
数と武器の論理で逃れられないだけ。

突き進む展開を見ながらどこに向かうのかが予測できない。
荒唐無稽さが魅力だが、何かありそうな気配はプンプンと香る。
それ以上はネタバレになるので止めておくが、驚きのラストを迎える。
そういうことか・・・。
まあ、このラストを予測した人もいるとは思うが。

果たして本作はミステリーなのか、コメディなのか、人間ドラマなのか。
よく分からない。
評価は難しいが、第98回アカデミー賞の作品賞、主演女優賞等、4部門にノミネート。
優れた作品なんだろう。

タイトルの意味も分からないので調べてみた。
ブゴニアの意味は、古代ギリシャ語における「牡牛からの誕生/死からの再生」だという。
多分、日本語でタイトルを付けるのも難しい。

ただいえるのは映画を観終わって、なんとなくだがタイトルを理解できる。
ほんとなんとなく。
観てもらって感じるしかないかもね。