2年前にアニメ化された作品は観ていた。
期待以上にいい作品だった。
そのためネタバレもなにもほぼ内容は知っているが、忘れていた場面もあった。

やはり僕には実写版の方が向いている。
素直に感情移入しやすい。
美しいアニメの風景もいいが、
秋田の四季折々の風景が作品に融合し、2人の存在を際立させる。
それで十分。

最初から最後まで真っすぐに生きる2人の物語。
原作漫画もアニメ映画もあるので、物語の解説は必要ないだろう。
まずこの2人が素晴らしい。
小学生の藤野を演じた七瀬ふうりも中学生以降の出口夏希も、
小学生の京本を演じた岡田六花も中学生以降の蒔田彩珠も素晴らしい。
ということは4人か(笑)。

その中でも出口夏希は特に素晴らしい。
今年観た「万事快調 オール・グリーンズ」でも評価したが、
これから彼女の時代が来るのではないか。
単に美しいだけではない。
「あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。」は観ていないが、
幅広い役をこなすこともできる。
是枝監督はそのあたりを見抜く才能もあるということか。
これから注目していきたい。

多くの解説を読んでいないので分からないが、
是枝監督はなぜ2年前のアニメ作品を実写化したのか。
原作に惚れたというのは知っている。
いくらそうでも、普通に考えれば2年後に映画化することない。
興行的な問題もあるし、万が一不評であればバッシングにも合う。

ほとんどの場合、原作の漫画やアニメの評価を超えることはない。
それでも創りたい好奇心、意欲や自信が上回ったということか。
原作を愛するファンからは叩かれることもあるだろうが、
原作を知らない僕は十分満足。

アニメ作のブログにも書いたが、
本作は偶然の出会いから2人のキャリアが大きく形成されていく。
あの出会いがなければ、ラスト近くの大学の襲撃シーンになったのかもしれない。
あれはあれで偶然の出会いだが、全く違う人生を歩んだのは確か。

どちらがシアワセかといえば、やはり前者。
それが懸命に夢を追いかけることであり青春そのもの。
これからも前を向いて描いてもらいたいね。

そうそう、最後に感じたことをひとつ。
宮藤官九郎は俳優としても映画を活かす存在と感じた。
「時には懺悔を」も見事だったが、本作の先生役も温かみがあってよかった。
いい懸け橋になっていたしね。