最近、忙しさに追われ読書量が減っていた。
そんな折、社外取締役を務める株式会社パフの専門役員の社員ブログを読み、
興味を惹かれて手にとったのが本書。
そんな本選びも大切。

本書の著者は僕よりも20歳も年下。
生きてきた時代が違えば、仕事やキャリアに対する価値観が異なるのも当然。
僕たちのような世代がこれからの「働く未来」を妄想混じりに語るよりも、
これから社会の中核を担っていく世代の視点のほうが、リアリティと説得力を持つ。

著者の主観的な要素に対して「本当にそうなのか?」と疑問を抱く場面がなかったわけではない。
しかし、その違和感が現代のリアルな空気感であり、
それらを否定するのではなく「これが今の時代の感覚なのだ」と素直に受け入れたい。
僕の仕事の価値観なんて古すぎるのだ。
自分はそれでいいけど。

本書で示すのは著者のような「FIRE願望を持つ非婚単身者」が、これから普通の存在になるという予測。
そうした生き方が孕むリスクや危険性を著者自身が自覚した上で論じている点には納得する。
なかでも「FIRE願望の増加」と「非婚率の増加」の相関関係には、正直なところ驚かされた。
しかし、いくつかのデータと丁寧な分析を読み解くとその主張にも説得力が生まれてくる。
起きている背景や理由について「確かにその通り」と思わざるを得なかった。
自分の周りの若者をみてもそんな感じはするし。

著者があとがきで触れている通り、本書の内容はあくまでも個人的な一つの見解。
だからといって、これを次世代の意見としてスルーしてしまうのは危険。
50代、60代の経営者や管理職は重要な意見として真摯に受け止めておくべきだろう。

そして今週から始まる大学の授業でもこういった考えがあることを何らかの形で伝えたい。
それも社会を否定的に捉えるのではなく、肯定的に前向きに捉えながら。
今の大学生は素直に受け入れるかもしれない。

変わりゆく社会構造の中で、どんな未来を築くべきかを考えさせられた。
答えは僕が出すわけじゃなけどね。