多分、今日現在では公開がほぼ終わっているのではないか。
超B級映画、自主映画の延長版と感じた作品。
これは作品をけなしているのではなく最大の誉め言葉。
こういったアグレッシブで低予算な作品が頑張っていることにエールを送りたい。
監督も脚本も出演者も知らなかった。
「ベイビーわるきゅーれ」シリーズは一部で話題になっているが観たことはない。
評価も高く気になっていたしタイミングも合ったので観ることにした。
簡単に解説すると女子大生ふみかに殺し屋の幽霊が憑りつき、
殺し屋の体をもらったふみかが悪党たちとの争いを描く。
ちょっと簡単すぎたか(笑)。
斬新なアイデアがあるわけでもないし、奇想天外なストーリーでもない。
内容はオーソドックスで期待通りに映画も終わる。
そう思って間違いはない。
しかし、スピード感とか、憑りついた時の変化とか、
元の状態とのぐちゃぐちゃ感が抜群に面白い。
畳みかけるような展開でラストまで進んでいく。
アクションはジャッキーチェンのカンフー映画を観ている感覚。
何十年も前にカンフーアクションが流行ったが、当時を思い出してしまった。
今どき反社でもやらないよね、多分・・・。
主役ふみかを演じるのは髙石あかり。
特別な美人ではなく、どこにでもいそうな女性。
ただ彼女がいい。
徐々に性格が変わっていく表情や殺し屋幽霊が憑りついた時のアクションがキレキレ。
本作の主役に抜擢した理由が分かった。
殺し屋やその相棒的存在もよかった。
三元雅芸も黒羽麻璃央も知らなかったが、もっと人気が出てもいいのではないか。
まだ4月を終えたばかりだが、今年の日本映画は低調だと個人的に感じる。
例年、外国映画より日本映画を観る割合が高いが今年は逆。
それだけ魅力的な作品が少ないのか。
その中で本作のような小さな作品が奮闘してくれるのは嬉しい。
欲をいえばもっと本作のような大きな作品を観たい。
きっとGW明け以降、観たい日本映画が増える。
そう期待したい。
ちょっと湿っぽくなったが、本作は痛快な一本。
更に痛快な日本映画を観たい。