これからも前向きに 名大社会長ブログ

映画「64 ロクヨン 後編」

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観終わった後、かなりくたびれた。
それだけ映画に集中していたのと親子の絆が辛い場面でしか理解できなかったのが大きい。
この映画の評価は分かれると思う。
傑作か駄作かということではない。
ハッピーエンドの映画かそうでない映画かということ。

僕は多分圧倒的に少ないハッピーエンドに一票を投じる。
それは最後の最後に感じただけで、観る者によって感じ方は異なる。
それでいいと思う。

映画は思いもよらない展開へと進んでいく。
まだ観ていない方のためにストーリーに関しては一切触れないようにしたいが、
お互いのエゴがぶつかり合うのが前編、後編通していえること。
それが問題をややこやしくさせる。

客観的な行動を描きながらも、結局のところ主観が勝り問題を大きくする。
それは被害者も加害者も同様。
理屈では分かっていてもその通りにはならない。
それが本作品見どころともいえる。
正義だけでは問題解決は難しく、そこには倫理が伴うことが必要。
この面倒な人間関係を第三者的に捉えるとそんなふうに思ってしまう。

前編でのブログでも書いたが、僕は原作を読んでいない。
以前ドラマ化もされたようだが、それも観ていない。
比較して観ると原作者や監督、脚本家が最も言いたいことが理解できるのかもしれない。
原作を読む時間はないかもしれないけど、ドラマは一度観てみようかな。
とても興味はそそられる。

相変わらず主役の佐藤浩市氏は熱い。
論理と感情を併せ持つ。
場合によっては組織にはとても面倒な存在。
しかし、それが人間らしくていい。
また、そうじゃなきゃいけないとも思う。

一点だけ腑に落ちなかったこと。
ネタバレになるので詳細は書かないが、親子関係に対する疑問。
親が子供を想う気持ちは基本、共通だと思う。
しかし、子供を殺める犯罪者も同様なのだろうか。
そのあたりのことは僕には分からない。
他人だから関係ないとはいえないんじゃないかな。
人間性じゃないかとも思ってしまう・・・。

僕と同世代の俳優陣がどっぷりといい演技をするのは嬉しい。
日本映画を支える貴重な存在。
時代背景を見れば当然といえるが、その存在感を今後も出し続けてもらいたい。

いい意味で前編、後編に付き合わされた。
それには満足していると言っていい。

イチローおめでとう!!

舛添知事の辞任はどうでもいい。
どうでもよくはないが、ブログで取り上げたいとは思わない。

それよりも、なんといってもイチロー選手である。
愛知県民の一人としてだけでなく(岐阜出身者だけど・・・)、
一人の日本人として誇りに思う。

イチロー選手、おめでとうございます!

選手としてのプレーは当然のことだが、彼の哲学者と言うべき発言は感動すると共に尊敬。
失礼な話だが、ピートローズ氏のコメントが人間の小ささを感じてしまう。
もっと寛容性をもって、受け入れればいいのに・・・。
同様な考えの方は多いと思うけど。
日本人とアメリカ人との違いかな・・・。

『小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道』
『しっかりと準備もしていないのに、目標を語る資格はない。』 

僕よりも年下のイチローが達観した言葉を発している。
シンプルだけど本質。
こんな言葉に励まされたり、危機感を覚えた人も多いだろう。
一流選手が語る言葉には重みがあるし、説得力も半端ない。
そういった人しか語ってはいけない言葉・・・。

僕らは同じ愛知県ということでメリットは多い。
ニュースにも登場していた少年野球の「イチロー杯」には息子も出場していた。
早々に敗退したので本人と握手する機会はなかったがいい経験。

イチローが通っていたバッティングセンターに行ったのもいい思い出。

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この写真を探すのにかなりの時間を要してしまった(笑)。
(4年前の写真)

明後日のCBC「サンデーモーニング」の張本氏のコメントも楽しみ。
フライング気味にNHKのニュースで取り上げられていたけど・・・。

日米通算4257安打オメデトウ!
次はメジャー通算3000本安打ですね。
期待は膨らみます!

西川塾主からの学び、再び。

今週14日(火)は「西川塾6月例会」。
ユニー創業者でもある故西川俊男氏が立ち上げた経営塾を僕たち塾生が運営し今に至っている。
一昨日の例会では一昨年9月26日に開催された講演会
「西川塾主を囲む会」のDVDを出席者で鑑賞。

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まさかこのイベントの3か月後にお亡くなりになるとは誰も予測できないこと。
この時も元気なお姿で講演の舞台に立たれていた。

しかし、実際、この講演を僕は聞いていない。
運営側として会場の外で作業をしていたため、拝聴する機会を逃していたのだ。
同じような塾生も多いため、今回のような勉強会はありがたい。
当時を懐かしみながら、同じ時間を共有した。
塾主が口癖のように言われていた
「出会いは人生の宝」
「今日からスタート」
「人生の三感王」
の内容はいい振り返りにもなった。
ちなみに「人生の三感王」は関心を持つこと、感動すること、感謝することをいう。

その講演の大半は既に知っている話だったが、初めて聞く驚くような内容も含まれていた。
バブル期に大手銀行からの融資話を断った件は誰も聞いたことがなかったんじゃないかな。
この時、塾主は時効と考えていたのか、口が滑ったのかはわからないが、
バブル期を象徴するかのような激しい内容。
クローズな講演会だったから話ができたのかもしれない。

詳細はここで明かさないが、ダイエーが結果的に消滅してしまったのも、
この時期の拡大路線が影響している。
あまり銀行を信用するなということかな・・・(笑)。

今回のDVDでいくつか感じたことがあった。
一つは西川塾主のパワー。
「出会いは人生の宝」と言われるように多くの方との出会いが塾主の価値観を形成している。
会いたい!と思ったら、なり振り構わず会いに行く。
ドラッカーだって、ビルゲイツだって、会ってしまうのだ。
その貪欲さを改めて尊敬。

そして、塾主の半端ない向上心も忘れてはいけない点であり、見習うべき点。
トップを極めたとはいえ、勉強を怠ることはなく、
常に高い向上心で向かわれていた。
90歳を迎えようとしている年齢であってもだ。
きっと自身に対する危機感もあったのだと思う。
このままではいけないという気持ちが勉強熱心にさせ、向上心に繋がっている。
人は年齢でもなければ立場でもない。
偉い方の方が謙虚であり、驕ることはない。
飲み会で「つまらん!」なんてほざいてる僕はいかにレベルが低いことか・・・(笑)。
あっ、火曜日のことね・・・。

「山田君、それじゃあ、ダメだよ。」
お元気だったら、塾主に叱られていただろう。

この9月26日は西川塾主にとって思い出深い日。
伊勢湾台風があった日だ。
塾主がご健在の頃、毎年9月26日は大きなイベントを実施していた。

今年はイベントを復活させる。
9月26日に西川塾特別例会として大きなイベントを行う。
その責任者は僕。
詳細は改めてリリースするが、かなり魅力的な場を設営する。
経営者仲間にとってはいい学びになるはず。
しばらくお待ちいただきたい。

久々に塾主のお顔を拝見し、元気も出た。
その後の懇親会も楽しかった。
飲み過ぎで翌日は辛かったけど・・・。

食べ物のはなし 番外編 とんこつ醤油

大垣にやってきました。

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大垣駅で降りるのは何年振りでしょうか。
人気食べ物ブロガーになる前の営業時代には担当するクライアントも多かったので、
ちょくちょくお邪魔してましたが、その当時は営業車でした。
駅前を歩くことはほとんどありませんでした。

「さてと、今日は何を食べようかな?」
井之頭さんのような嗅覚と時間的余裕があれば、
ゆっくりとお店を探すのですが、そんな時間はありません。

そんな時に便利なのが「食べログ」です。
人気食べ物ブロガーとはいえ時に頼りにするのです。
現在地周辺から検索をし、評価の高そうなお店を調べます。
アーケード街から東に入ったところにある「中村商店」さんに行ってきました。

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初めて入るラーメン屋さんです。ちょっとした緊張感がたまりません。
自販機を眺めながらしばらく考えます。
とんこつ、とんこつ醤油、担担麺、油そば・・・。

この日はどんよりとした天候でもあり、気持ちがとんこつ醤油でした。
そして気持ちが豚めしでした。
普段はあまり注文しないセットを頼んでしまいました。

カウンターに座り周りを眺めます。
親切にとんこつラーメンの作法が書かれています。

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「そうか、ここはとんこつが売りだから、最初は定番を頼むべきだったな・・・」
自分が行った邪道な選択を後悔しましたが、気持ちがとんこつ醤油だから仕方ありません。
そして、替え玉ではなく丼物を注文したことも邪道な選択でした。
「人気ブロガーだって、たまには間違えるのさ。」
と失笑気味に囁きながら待ちます。

「お待ちどうさまでした。」
カウンター越しに二つの丼を渡されました。

とんこつ醤油ラーメン 690円

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豚めしセット 220円

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「お~、この感じ、なかなか、いいじゃないか」
まずは何もかけずにラーメンを食べ始めます。
次第にコショーを振ったり、高菜を入れたりといろんな味を楽しみます。
「いいぞ、いいぞ、とんこつ醤油も美味いじゃないか。」

豚めしもぐるりとかき混ぜ食べます。
薄いチャーシューだけでなくゴロッとしたチャーシューも入っています。
このラーメンと丼でお腹は十分に満たされます。
「ごちそうさまでした。」
と丼を戻し、お店を出ます。これもマナーです。

外に出るとパラパラと雨が降ってきました。
急いでアーケード街に戻り、歩きます。

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駅前とはいえちょっと寂しさを感じます。
以前、採用のお手伝いをさせてもらったヤナゲンさんもあります。

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大垣に唯一ある百貨店です。
懐かしくなり、ちょっとだけセンチメンタルな気分になります。
「たまにはこういった街を歩くのも大事だな・・・。」
呟きながら目的地に向かったのでした。

ごちそうさまでした。

愚か者が先生になった日

昨日は那古野塾。
那古野塾とは名古屋商工会議所から派生した経営塾で
地元で活躍する経営者が集まり月1回勉強会を行う。
僕は年2~3回しか参加できていない落第生だが、
昨日は同志が講師を務めることもあり出席。

知る人ぞ知る愚か者副本部長こと、株式会社サンコー櫻山社長
本業は企業のロゴやパンフレットを制作する企業のトップだが、
昨日のテーマは全く関係のないもの。

「愚か者と学ぶ古事記」

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最近、周辺では古事記ブームが巻き起こっており、先週の土曜も名大社で勉強会を行った。
僕は全くの素人だが、ついつい巻き込まれ幹事の一人を任されている。
主に宴会担当なので、知識は問われないのだが・・・(笑)。

櫻山さんは幹事の中心メンバーで、この勉強会を引っ張っている。
それが理由ではないだろうが、調子に乗って(?)那古野塾の講演テーマにもしてしまった。
僕と櫻山さんは同級生。
この那古野塾では圧倒的な若手の部類。
大先輩が揃う中、あんないい加減なタイトル(失礼・・・笑)で講演をスタートさせた。

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これがすこぶる面白い。
古事記がテーマにはなるが、それに縛られず日本の歴史を紐解いていく。
古事記と日本書紀の違い、「建国記念の日」の理由、天皇家の歴史、
神社に祀られる神様の種類など幅広い分野に話は広がった。
僕は古事記をかじっているとはいえ知らないことが多く知識を得るのはいい機会。
歴史を遡って点で繋げる視点も必要だが、
歴史をより大局的に見る視点の重要性も感じることができた。

副本部長って、歴史の先生だったっけ?

そんなふうに思えてしまうほど、充実した内容だった。
大先輩らも一様に感心していた。
愚か者仲間として改めて尊敬。
結局、肝心な古事記の話は時間が足りず、あまり登場になかったけど、
それは次回以降の楽しみのようだ(笑)。

勉強会終了後はいつものようにテレビ塔の見える隠れ家的和食店で懇親会。

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またまたいつものように当日おススメの日本酒を頂いた。

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飲みながら語り合う先輩経営者との時間も僕にとっては貴重。
ここでもいい勉強をさせてもらった。

よく考えたら櫻山さんとはこの一週間で3回も会っているな。
ということは一緒に3回飲んだということだな・・・。
ちょっと多すぎ(笑)。

それはともかく昨日はお疲れさまでした。
いい勉強になりました。

松岡修造のオヤジ

今月の日経新聞「私の履歴書」は松岡功氏。

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日本一熱い(暑苦しい?)男、松岡修造氏の父親であり、元東宝の社長だ。
実は僕は一度だけ松岡功氏にお目にかかったことがある。

かれこれ29年前のこと。僕は大学4年で東宝の最終面接を本社で受けていた。
その面接官の一人が当時、社長であった松岡氏。
インターネットもない時代なので、松岡社長を調べる術もなかった。
顔も知らなかった。
ずらりと並ぶ面接官のうち誰かわからなかったので、
お目にかかったと言いきれないかもしれないが、実際に僕は社長の面接を受けた。
そして、あっけなく落ちた。

それで僕の人生が変わったといっても大袈裟ではない。
もし、東宝に受かっていたのなら、迷うことなく入社していた。
そうなると今とは全く別の人生を歩んでいたはず。

僕は今の人生に十分すぎるほど満足している。
まだまだ未熟な点は多いが、出来すぎだとも思っている。
そう考えると、最終面接で落としてくれた松岡氏には感謝しなければならない。
僕の方向を決めてくれた一人である。

かなり強引な持ってきかただが、そんなふうに前向きに捉えることも必要だろう(笑)。
多分、多くの中のショボい学生の一人だから、何の印象もなかったとは思うけど・・・。

「私の履歴書」の昨日の段階では、東宝に入社したばかりの新人時代。
まさに日本映画が全盛期の頃で、その後、長い期間の低迷が続く。
今後の展開が楽しみだし、
唯一、勝ち組といえる東宝で松岡氏がどんな辣腕を振るってきたか見ものだ。
邦画ファンの一人としても期待したい。

これまでの内容を読む限り、サラブレットたる生き方。
僕は苦労して苦労して東宝の最終面接まで辿りついたが、
松岡氏は面接もなく、「東宝か?、まあええやろ」だけで入社している。
御曹司ということもあるが、そんな時代。
職業選択もそんなに深く考えずに多くの学生が就職していた。

そう思うと情報が溢れすぎている今の時代は逆に学生に難しい選択を迫りすぎている。
どちらが幸せかと考えると難しいところ。
情報が多いことは便利だが、間違いなく混乱させることも多い。

今月の「私の履歴書」を読みながら、そんなことを考えてしまった。
それはともかく、毎朝の日課として読んでいきたい。
多分、僕は登場しないと思うけど・・・(笑)

自然体に生きること

名古屋のラジオ局ZIP‐FMに「WEEKEND MASTER」という番組がある。
最近はパーソナリティーというよりナビゲーターって呼ぶのかな?
DJなんて誰も呼ばなかったりして・・・(笑)。

この番組は磯谷祐介くんという人気ナビゲーターが務めている。
僕は6年前に彼とあるイベントでご一緒させてもらった。
ブログにも書いていた。その時のブログがこれ。
facebookでは友達になっていたものの、すっかりご無沙汰の状態。

2ヶ月ほど前、僕と共通の知人であるクリエーター兼カメラマン兼なんでも屋さんの
吉川さんから連絡があり、僕にこの番組に出て欲しいというオファーがあった。
この番組では素敵な生き方をしている人をピックアップし取材して番組で流し、
また、動画も同時にYouTubeで流しているという。

素敵な生き方をしている一人として、どうやら僕が選ばれたようだ。
多分、毎日飲んだくれてノー天気な毎日を送っている姿を見て決めてしまったみたい(笑)。
それが素敵なんだろうか・・・。
よく分からないが、受けることにした。

過去の出演者をチェックしてみるとそうそうたる人が多い。
また、これは期待を裏切るなと思いながらも、
会社の宣伝が少しでもできればと開き直り、一昨日の収録に立ち会った。

当日は磯谷くんがインタビュアーとなり僕から話を引っ張り出し、
その姿を吉川さんがカメラで押さえている。
こんな感じ。

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これはマジメな顔だが大体はオチャラケな表情ばかりだった。
会社ではなく個人にフォーカスするということで会社の宣伝はほとんどできず(笑)。

僕が辿ってきた道のりといかにくだらない生き方、
いや違う、いかにステキに生き方をしてきたかをベラベラ喋るというもの。
はっきりって誰も興味を持たないだろうと思う。
こんな番組を作ってていいのかとも思う。

それでも磯谷くんはそれが大切で、演出された姿ではなくナマの姿を伝えたいという。
元々カッコつけるタイプでもないので、ありのままを喋っていった。
彼はインタビュアーのしての腕が高い。
僕は調子に乗せられ、ほとんどどうでもいいことばかりだが、
2時間近くも喋ってしまった。
偉そうに若い人に伝えたいことや好きな言葉も語ってしまった。

その模様は7月9日(土)、10日(日)の番組でオンエアされる。
ちょっとだけいいことを言っているので、おヒマな人はぜひ聞いてください。
なんか、最近ラジオ多いね(笑)。

インタビューを受けながら自分でも気づいていなかったあることに気づいた。
「自然体」というキーワード。
僕は社長になってからより自然体で人に接しようと心掛けている。
そんなような話をした。
一般的に「自然体」とは周囲に気を遣わず、ありのままの自分を見せることを意味する言葉だと思う。
また、そんなふうに感じている人は多いだろう。

しかし、話をしているうちに気づいた。
僕の自然体とは違うと・・・。
僕の自然体は人に会う時は一定の緊張感を持つ。
約束はしっかりと守る。
目上の人に対しての接し方と同世代に対しての接し方の微妙な違い。
それも自分の中では自然体なのだ。

となると世間が思う自然体とは異なるが、それが自分にとっては自然体であり、
大切にすべきことだとこのやりとりのなかで気づかされた。
そんな話は番組内でカットされるかもしれないが、
インタビューを受けた僕がいい気付きを与えてもらった。
いやあ~、楽しい時間でしたね。

そして、最後はエントランスの前で記念撮影。

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彼は才能豊かだから、これからの活躍が楽しみ。
一昨日はありがとうございました。

何もしない社長は何も語れない

ありがたいことにちょくちょく講演の依頼を頂く。
そのほとんどは採用関連のこと。
最近はファミリービジネスのネタもあったりするが、ほぼ本業に絡んだ講演。

だが、ごく稀に妙な講演依頼も頂いたりする。
今回、アスクネットさんからの依頼もそう。
人材育成や組織を語って欲しいという。
僕はその道のプロではない。
どちらかといえば自分が学びたい側である。

しかし、担当者は勇気を振り絞ってお願いに来たのだから、
(どんな勇気かはわからないけど・・・)
無下に断るわけにはいかない。
「どうなっても責任は取りませんよ。」
と最初から責任放棄をして受けることにした。

タイトルを聞かれたので、
「何もしない社長が語る、就職、人材育成、組織とは」
とすこぶるいい加減なタイトル案を提出した。
そうしたら、そのまま採用されこんなチラシも出来あがってしまった。

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う~ん、完全にふざけている。
全く説得力に欠ける。
ところが「いやあ~、山田社長、これは面白いですよ。みなさん、逆に興味持ちますよ。」
とタイトルが勝手に独り歩きし始めた。

気づかないうちに実績のある高校の先生との対談も組み込まれていた。
「社会・地域から重宝される人材の共通点と育成法」
え~っ、オレは何を喋ればいいの??。

担当者に「どうなっても知りませんよ。」
と半ばやけくそ気味に言うも、
「大丈夫ですよ。普段通りで構いません。忌憚のない意見を語ってください」
と返ってくる。
普段通りだから困るんだろ。分かってないな・・・。
と心の中で呟くしかなかった。

一昨日、担当者、高校の先生、ファシリテーターの3名が
当日の打合せのため、わざわざお越し頂いた。
あちこちの話をしていたら何となく盛り上がってしまった。
ファシリテーターの方は
「こんな雰囲気でいいんじゃないでしょうか?」
なんて無責任なことを言う。

その時も「期待には沿えないと思います。」
とキッパリと言うが、そのあたりの事は軽く流されてしまった。
まあ、これは開き直るしかない。

何もしない社長が語るといってるんだから、何も語らなくなって叱られないだろう。
それはちょっと違うか。
どうせなら「何もしない社長は何も語れない」というタイトルにすればよかったかな。
それではどんどんわけの分からない方向に進んでしまうな(笑)。

当日はどんな事を話すかはまだ何も決めていない。
誰か何を話せばいいか教えてくれないかな・・・。
こっそり助けてあげたいと思う方は、こっそり教えてください(笑)。

そして、「時間を無駄にしてもいいよ!」という奇特な方は、
7月2日にナディアパークに来てください。
それでは主催者に真剣に叱られそうだ。

う~ん、安易に依頼を受けるものではないな・・・。
しばらく時間はあるので恥をかくのは最小限に留めるよう中味をこれから考えるとしよう。
どうぞよろしくね!

食べ物のはなし 円頓寺シリーズ その43

「昼だ、昼だ。さて、今日は何を食べようかな・・・」
なんて平和ボケした頭で歩いています。
そんな緊張感のない時は何も浮かんでこないものです。
気がつくと円頓寺商店街を抜けていました。

多忙なビジネスマンであれば一分一秒が重要です。
そそくさとお店を見つけ、味わうこともほどほどにサクッと平らげてしまうでしょう。
そんなことを昔は経験してました。
10分もあればランチは十分でした。

しかし、今は違います。
少しだけ余裕ができました。
朝晩は忙しくても、昼間は結構時間の余裕もできました。
平和ボケした頭で歩いているのです。

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円頓寺商店街を抜け、江川線を国際センターに向け歩いています。
グーグーと腹も鳴り始めました。
グーグーと鳴り始まると何を食べたいか、体が本能的に反応します。
そうです。グーグーはハンバーグです。

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「食笑 mogni」さんに行ってきました。
ランチは3種類あります。僕も50歳となりました。
いろいろと気を付けなけばならない年齢です。

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デミグラスソースはヘビーと感じてしまいます。
しゃぶしゃぶをずっとゴマダレで食べているようなものです。
それでは体がゴマダレになってしまいます。
20代であればゴマダレまみれでいいでしょうが、
50歳ともなるとポン酢を比率を高めねばなりません。

ということで和風ハンバーグを注文しました。
とても分かりやすい選択方法ですね。
「すいませ~ん、こっちでお願いします。」
とメニューを指しながら注文するのです。

パタパタとミンチを手で叩く音が聞こえてきます。
「お~、なかなか、やるじゃないか。」
心の中で呟いています。
最初にサラダが出てきます。体を整えるための大事なツールです。
「おまちどうさまでした!」
プレートになり運ばれてきました。

和風ハンバーグランチ 800円

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ハンバーグがちょっと小ぶりなような気もしましたが気にしません。
ご飯のお替わりも自由ですが、50歳なので自由にしません。
肉厚のしっかりしたハンバーグです。
グーグー鳴ったお腹は満たされていきます。

「おっ、いいぞ、いいぞ、肉を食べてるこの感じ・・・」
改めてメニューを眺めるとドリンク類も充実しています。
夜は別の楽しみ方がありそうです。

ごちそうさまでした。
次回は飲みに行くことになりそうです。

映画「海よりもまだ深く」

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「アレだったよね・・・」
こんなセリフを聞くと母親との会話を思い出す。
実家に帰省し母親と喋っていると必ずと言っていいほど出てくる言葉だ。
僕は「アレじゃあ、わからん。アレばっかり言ってるとボケるぞ。」
ときつく返すが、実際はアレとは何かは聞かなくても理解している。
きっと親子なんてそんなもんだ。

本作品でも、この「アレ」というセリフがあちこちで登場する。
日常会話の常識のようだ。
母親役の樹木希林が、息子役の阿部寛が、姉さん役の小林聡美が頻繁に使う。
これが家族の絆を証明しているかのように・・・。
それが理由ではないが、映画を観ながら母親との会話を思い出してしまった。

是枝監督の最近の作品は欠かさず観ている。
どの作品もそうだが、何となくせつなくなってしまう。
「海街diary」「そして父になる」してもそう。
「歩いても 歩いても」もかなり忘れてしまったが同じ。

そうそう、8年前の「歩いても 歩いても」も母親は樹木希林で、息子は阿部寛だった。
それも名前は「良多」で一緒。
絶対、ワザとだな・・・。
もしかして、愛知県で初めて気づいたのは僕かも(笑)。

話を戻そう。
常に家族を中心に描いているため、そんな雰囲気が漂ってしまうのかもしれない。
しかし、そのせつなさが映画を支えているのは事実だし、監督が最も表現したいことだろう。

壊れたものを修復するのは難しい。
ある程度修復したとしても完全に戻ることはない。
過去の行動を後悔し行動を改めようするが、きっと後悔を繰り返す。

主役の良多は大人になろうとし続けるだろうが、
多分、なりきれず、同じ過ちを繰り返すのではないか。
希望を抱きながらもそうなるんじゃないか。
それを母親は全てお見通し。
それがいくつになっても親から見れば子供だということ。
そんなふうに映画を観ながら、自分とだぶらせながら感じていた。

ここまで読んでもらっても、この作品がいいのかどうかさっぱりわからないと思うが、
個人的にはとても好きな映画。
こんなリズムで流れる映画が僕にとっては心地いい。
僕のような繊細な感性の持ち主は観るべきだろう(笑)。
怪しいと思われるかもしれないが・・・。

是枝作品に出演する役者も固定されてきそう。
いずれ是枝組なんて言われるのかな・・・。
それぞれが凄くはまり役だったが、僕は興信所の後輩役池松荘亮がとても良かった。
その視線の温かさがダメな先輩を救っていた。

意外と映画館が混んでいたのも嬉しかった。
若い観客が少ないのは残念だが、
こういった地味な作品が多くの方に観られるのは日本映画にとってはいい流れ。
この手の作品で外国映画に立ち向かってもらいたい。