これからも前向きに 名大社会長ブログ

新生・西川塾で楽しく学ぶ

僕が所属する経営者の勉強会グループの一つが西川塾。
今年5月に僕が幹事長となり、西川塾の代表になった。
それを理由に退塾した塾生はゼロ。
(ちょっと安心・・・)

新たな体制になったので数年ぶりに新塾生を迎え入れることにした。
年間5名の増員を目標に掲げ新年度をスタート。
活動は基本的に年6回。
5月、7月に例会を実施し、9月は特別例会を開催した。
特別例会のことはブログにも書いた通り。
「言葉のチカラ」に感動した一日

大成功に終わり、西川塾の強い結束力を多くの方に知って頂いた。
この間、入塾を希望する方と僕が面談し、お互いを理解しあう。
断っておくが僕がエラそうに面接するわけじゃない。
西川俊男塾主は故人のため主体的に学ぶ場を理解してもらう。

11月末現在で新たな入塾生は8名。
当初の計画を大きく上回った。
特別例会の遠藤さんの講演で感銘を受け入塾した方も4名。

30代、40代の若手経営者が増え、活気溢れる場になった。
そんな中、11月21日に例会を実施。
教本である「ロマンへの道」も新たに製本・印刷し、塾生の手元へ。

この教本を使いながら、経営者として大切なことを学んでいく。
先輩塾生は西川塾主から教えて頂いたこと、会社で実践していること。
新塾生は教本を読んで感じたことや取り組んでいること。

そんなことをお互いに共有。
海外組もいるためハイブリットで情報交換をしていく。

当然ながら僕が教えることは何もなく、一人の塾生として学びあうだけ。
ベテランも若手も関係なく、互いにいいところは吸収していけばいい。
原理原則に近い「ロマンへの道」に沿った取り組みをしていくのが重要。

終了後はこれも恒例の懇親会。
ここでは楽しくお酒を酌み交わしながら盛り上がる。

みんないい笑顔。

信頼関係が築ける仲間の存在は大きい。
入塾希望する方もまだいるので塾生はもう少し増えそうだが、
これからも全員で塾を盛り上げていければいい。

これからも共に学んでいきましょう。

と新生・西川塾のアピールブログでした(笑)。

日本の歪み

ふと手に取った本書。
たまには知識人の考え方を聞いておくことも必要。
解剖学者、脳科学者、批評家の共通点は3人とも東京大学卒業ということ。
それが理由で対談が行われたわけではないと思うが、
普段の生活では出会うことのない方の話は貴重。
僕にも東大卒の知り合いはいるが、ほとんどがビジネスマンだし・・・。

本書は日本社会の歪みを様々な視点で論じている。
歴史、戦争、憲法、天皇、税金、地震などテーマは様々だが、
たまたまテーマが複数に及んでいるだけで内容的には一貫している。

ここで感じるのはやはり教養の必要性。
教養がなければ深く考えることもできないし、日常に疑問を抱くこともない。
僕は残念ながら普段、どうでもいいことばかりに頭を悩ませ、大局的に物事を捉えることは少ない。
時々、ハッとさせられる難題を振られ、ドキマギしながらあぶり出すのがやっと。

自分の中での倫理観に基づき行動しているに過ぎない。
もしかしたらそれがあるだけまだマシなのかもしれない。
自分の判断軸を持たないと世の中に流され、なんとなく嫌だと感じることを受け入れてしまう。
それが本書でいう居心地の悪さに繋がっているのではないか。

この社会で生きていくには一定のルールに従う必要がある。
それは納得するかしないか関係なくルールはルール。
ルールは破るためにあるというバカもいるがルールは守るもの。
それがおかしいと思えばルールを変えるだけのこと。
もしくは表面的に従うだけのこと。

必要以上に縛られると苦しくなる。
だから僕はできるだけ自分を解放し、さらけ出す。
そうすることで縛られることは減り楽になる。
他人の目も気にしなくなる。
完璧じゃないけど・・・。
そんな点でいえば、僕はさほど社会に居心地の悪さを感じない。

しかし、それは昔からそうだったわけではない。
中学、高校の頃は結構、抑えつけられたと感じるし、
本当に解き放たれたのはこの10年くらいじゃないか。
開き直って生きられるようになってからだと思う。
この先、舞い戻る可能性もあるが、意外とそれって難しいのかも。
他人に思いやりを持ちながらも、もっと自由になれたらいいね。

本書には日本語の難しさについても論じられている。
「私」から「俺」へ変わるタイミングとか。
僕はブログでは「私」でもなく「俺」でもなく、
もちろん「オイラ」や「ワシ」でもなく「僕」で通している。

それが一番自然に感じるから。
講演なんかは使い分けるけど。
それもちょっとしたこだわりかもね。

本書は何かを解決してくれるわけではない。
疑問を投げかけるだけ。
ただそれをキッカケに高い視点を持つことはできる。
誰もが生きやすい世になってほしいだろうし。

食べ物のはなし 伏見シリーズ その270

やってまいりました。
大好評、月末のラーメンブログ。
先月と全く同じ文章でのスタートです。
まあ、いいでしょう。
こうした繰り返しの行為が定番への一番の近道。
確実に読者の支持を集めているような気がします。

今回も広小路通りを名古屋駅方面に歩いていきます。
気が付くと新しい建物が立っています。
以前はここは何だったかな?
意外と思い出せない人は多いのではないでしょうか。

こちらは少し前まで「くねくね」さんというラーメン店。
もちろん食べ物ブログでも取り上げています。
15年以上は営業されていたかと思いますが、ひっそりと消えていました。

そこに新しくOPENしたのが「ラの壱 伏見店」さん。

11月16日にオープンしたばかりのできたてホヤホヤ。
郊外中心のイメージですが違ったでしょうか。

「くねくね」さんも影響を受けたかもしれませんが、この通りはラーメン激戦区。
同じ並びに「天下一品」さんや「麵屋はなび」さんという人気店があります。
角を曲がると先日紹介した「三代目晴レル屋」もあります。

こちらは名古屋では数少ない豚骨ラーメンがメインのお店。
このあたりが他店と差別化ができているのでしょう。
威勢のいい挨拶から自信の表れを感じます。

ランチメニューもいろんな楽しみ方ができます。
紅ショウガ、にんにく、辛味高菜は取り放題。

まずは定番を頂くとしましょう。
純豚骨+白いごはんランチ 800円

これに煮玉子(130円)をトッピングで注文します。

無料の辛味高菜もたんまり頂きます。

まずは何もない状態でスープを味わい、麵を啜ります。
いろんな豚骨ラーメンを食べてきましたが、
こちらは濃すぎず、薄すぎず名古屋人にはちょうどいいスープ。

途中で辛味高菜と煮玉子を投入。
ゴマもゴリゴリと擦って味変です。
辛味高菜がスープに上手く絡みほんのりと辛さが増してきます。

「なかなか、やるじゃないか」
サービスのご飯にも高菜を投入。
あっという間に完食してしまいました。
ラーメンライスは危険領域ですが、
豚骨ラーメンは基本的に細麺なので問題ないでしょう。

こちらはどの時間帯でも飲み放題を開催しています。
カウンターに座るオジサンは人気ブロガーが食べている間に生ビールを3杯、飲み干していました。
1時間の制限であれば、あと5杯くらい飲みそうな勢いです。
羨ましいですね。

それではこちらも好評の1ヶ月のラーメンを紹介しましょう。
煮干し醤油ラーメン

鶏塩ラーメン

担々麺

温玉味噌ラーメン

チャーシュー麺

担々麺

特製ラーメン ネギ多め

煮干し塩そば

今月は後半に追い込みました。
これだけ急に寒くなると熱い食べ物を体が求めます。
アツアツのラーメンで体も温めていきたいですね。

ごちそうさまでした。

映画「首」

カンヌ映画祭で絶賛されたというが、絶賛のポイントはどこか?
映像美なのか、
斬新なタイトルクレジットか、
いとも簡単に首がポンポンと飛ぶところか、
歴史の解釈を大きく変えたところか、
それとも北野武監督だからか・・・。

独特な演出の北野作品は好んで観ている。
本作も公開3日目に鑑賞。
何度も観た予告編でも体が震え、自ずと期待感が増していった。

その期待に応えたかは大きく意見が分かれるだろう。
評価は分かれる作品じゃないかな。
ぜひ、自分の目で確かめてほしい。

構想30年の集大成は僕らの常識を大きく変える。
こんな世界があったのかと驚かされる。

戦国時代の武将が映画やドラマで描かれるここと多い。
織田信長だけでも視点を変えれば全く異なる人物像。
「どうする家康」の岡田准一や「レジェンド&バタフライ」のキムタクはまっとうな信長。
「麒麟がくる」の染谷将太は狂気じみていたが、本作は軽くそれを超える。

ここまで狂気じみた信長を初めて見た。
加瀬亮って凄い俳優なんだと初めて理解できた。
あの佇まいやセリフのぶっ飛び方は半端ない。
あんな岐阜弁の使い方もあるんだ・・・。
それだけでも一見の価値があったりして。

一方で秀吉は一切、名古屋弁が出ない。
ムロツヨシはあれだけミャーミャー、ギャーギャー言っていたが、本作ではゼロ。
信長とのコントラストが際立つ。
明智光秀なんて美しすぎる日本語じゃないか。
カンヌで本作を観た外国人は絶対に分からないと思うんだけど・・・。

家康も大河ドラマと比較すると結構面白い。
「本能寺の変」の後の行動は見物。
信頼できる家臣の存在か、何人も登場する影武者の存在か、
歴史は解釈の上で成り立ち、作り手によって歴史は変えられる。

本作が描く世界は事実からかけ離れているが、
それは僕が勝手にそう思っているだけ。
本当はこっちの世界が正しかったりして・・・。

ポスターのキャッチコピー「狂ってやがる。」
まさにそう。
北野武監督の狂人性はまだ衰えないのかもしれない。

映画「PHANTOM ユリョンと呼ばれたスパイ」

ここまで日本人を悪く描くと韓国人はスッキリするかもしれない。
一方でこれが本当の姿として捉えられると日本と韓国の距離感は一向に縮まらない。
あくまでも娯楽作品として観るべきだが、勘違いする人が増えてもおかしくはない。
被害者と加害者の関係はどれだけ時代が進んでも平行線なのかな・・・。
これが事実かもしれないけどね。

本作は1933年、日本統治下のソウル(京城)で起きた朝鮮総督暗殺事件が舞台。
抗日組織「黒色団」のスパイ「ユリョン」が事件を起こす。
フィクションだがこれに近い出来事は起きていそうな匂いも。
日本の警備隊が朝鮮人の容疑者を監禁し、そこで繰り広げられる攻防が描かれる。

シンプルで面白く観れるのは間違いない。
韓国作品らしいエンターテイメント性も感じる。
これが海外で上映されるのなら、それなりにウケるだろう。

しかし、日本人としてどうしても違和感を感じてしまった。
登場する人物はすべて韓国人俳優。
セリフの半分以上は日本語で役どころも日本人役が主役級。
懸命に日本語を扱う姿はそれなりに映る。
やはり何かが違う。
言い回しもイントネーションも微妙だったり・・・。

せっかくなら日韓合作にして、日本人役は日本の俳優を、
朝鮮人役は韓国の俳優を使えば、映画のクオリティはさらにアップしたはず。
そう思うとちょっと残念。
これだけ日本が悪者だと協力体制は難しいかもね(笑)。

僕が引っ掛かっているのは言葉の問題。
そんなことをいえば、映画「キングダム」で日本語を喋っているのは変だし、
まもなく公開される「ナポレオン」も英語なのは変。
言い出したらキリがない。
自国を中心に製作される以上、当然のこと。

今年は韓国映画を7本鑑賞。
見逃した作品も多いが、昨年と比較すると僕の全体的な評価は落ちる。
アイデアや視点はいいが、昨年の方が抜群に面白かった。

日本映画は引き離されたと思ったが、そんなことはない。
やっぱり素晴らしいし、まだまだこれから。
そんなことをここで呟いても仕方ないが、そんなことを感じた。

本作も面白いんだけどね。

どれだけ「気づき」を与えられるか

11月10日で南山大学での授業が終了。
今年は第2クオーター14コマ、第3クオーター14コマの全28コマ、
2800分を費やした。

僕が在学中の授業時間に匹敵するんじゃないだろうか。
いや、在学中を超えているかも(汗)。

「自己とキャリアの形成」と「企業と業界の研究」というキャリア系科目を担当。
名大社キャリアアドバイザーのニシダとテツ&チカのコンビで芸を放ち続けた。
ありがたいこととして捉えた方がいいと思うが、
「自己とキャリアの形成」は249名、
「企業と業界の研究」は319名もの学生が受講。
両科目を受講してくれた学生も多かった。

彼ら彼女らの将来に向けた気づきになれば嬉しいが・・・。
直接学生と話をする機会は少ないので、
その反応は毎回のリアクションペーパー(リアぺ)から察することに。

リアぺを読む限り、手応えがあったといっていい。
南山OBのゲストに登壇してもらい、その取り組みや考え方、
仕事内容を共有してもらったのも大きい。
僕やニシダの人脈をフル活用して、
経営者から若手まで延べ15名のゲストに協力を頂いた。

発する言葉は想像以上に学生に響く。
杉本食肉産業の杉本社長による経理理念やブランド化の話しも響いたし、

東海時計商事の石黒社長による
「何もしないことが最大の失敗」という言葉も刺激を与えた。

他のゲストが与えた影響も大きい。
改めてご協力いただいたみなさんに感謝!
ありがとうございました。

僕らが思うより学生の社会人との接点は少ない。
僕やニシダが当たり前と捉えることも学生には新鮮だったり。
また、二人の掛け合いで進める授業なので、普段の授業とは全然違う。
それも新鮮だろう(笑)。

最終回のリアぺには学生から感謝の言葉が続いた。

こんな感想を書いてくる学生も多かった。
素直に嬉しいし、授業を引き受けよかったとも思う。
準備もチェックも大変なので、時に面倒と思うのも正直なところだが、
こうした感想を読むと疲れも吹き飛ぶ。

楽しい授業はいかがかと思われるかもしれないが、
講師が楽しみながらやらないときっと学生も楽しくはない。
そんな点ではコンビを組むニシダに感謝。
ラジオ番組のような掛け合いは学生にも好評のよう。

将来について考えるいい機会になった。
自分に向き合うことの大切さを学んだ。
社会に出ることの不安が解消された。
そんな感想を多く頂いた。

もちろんリップサービスの学生もいると思うが、
僕らは将来に希望を抱いてもらいたい。
それに少しでも貢献できたのなら喜ばしい。

これから成績をつける仕事はハードだが、モチベーションをアップしてくれるのも学生。
分かりずらいといわれるZ世代だが、基本的に素直でマジメ。
将来への見方も百人百様。
大人しい世代と捉えられるが、ガツガツした学生も多い。
心配することはない。

僕らもいい経験をさせてもらった。
来年も最優先でやらせてもらいますよ。

マジか(笑)

食べ物のはなし 特別編 カンパチかま焼き

正直なところ伏見シリーズはネタ不足に陥っています。
シリーズも270回近くになるとさすがに新しいお店を紹介するのは難しいのです。
そのあたりは心の広い読者の皆さんは理解してくれることでしょう。

また、伏見以外のエリアにお邪魔することも少なくありません。
そんな時にはそのエリアの美味しいお店をアップし仕事として捉えたいものです。

東京への出張はしばしばあります。
その中で多いのが九段下エリア。
ほぼ毎月お邪魔しています。
食事は夜がメインですが、午前中から仕事をする場合、
その界隈の名店に伺うことも多いのです。

飲み会で何度か利用した「めしや かもめ」さんに行ってきました。


(食べログから引用)

リクルート出身者が贔屓にするのは店名のせいでしょうか。
こちらは家庭的な居酒屋で美味しい料理を振舞ってくれます。

お昼はいくつかのランチがありますが、天然漬け丼が有名なようです。
どうしようか迷っていると限定メニュー的に
「かま焼きと唐揚げ」
と書かれていました。

体が勝手に反応し、
「すいません、かま焼きと唐揚げをお願いします!」
瞬間的に言ってしまいました。

かま焼きで残ってるのは2つ。
カンパチと鰤。
同席した仲間は僕が先輩だったため、好きな方を譲ってくれました。
上下関係は大切ですね。

「カンパチでお願いします!」
お店のスタッフは僕が偉い人かと勘違いしたのか、
タコの唐揚げをつけてくれました。

かま焼きと唐揚げ定食 1300円

カンパチのカマってなかなか食べる機会はありせせん。
頭が2つあるのは意外と食べる部分が少ないのかもしれません。

しかし、どうでしょう。
頭を裏返しにするとたんまりとお肉が・・・。

ここをほじって頂くのです。
そのままでも美味しいですが、
時々大根おろしをつけながら食べるとご飯も進みます。
日本酒があるともっといいかもしれません。

タコや鳥の唐揚げもご飯のいいおかずになります。
いつの間にかすべてが綺麗にさらえられてました。
最近、東京では1000円以下でランチを食べるのは難しいといわれます。
確かのこちらも1000円オーバーですが、
これなら納得できるのでしょう。

ごちそうさまでした。

映画「正欲」

「正欲」というワードは普通に変換しても出てこない。
性欲、制欲と表示されるくらい。
「正しい欲」ならありそうなワードだが、実際には存在しないようだ。

言い換えれば「常識」というワードになるだろう。
この「常識」というワードも厄介だ。

僕は自分を常識人だと思っている。
誤った道は歩まない。
人を傷つける行動はしない。
犯罪を犯したことはない。
家庭を大切にしている。
結婚だって1回・・・。

しかし、これは僕が勝手に思っている「常識」に過ぎないのではないか。
自分の中の「正欲」じゃないか。
本当にその「常識」や「正欲」は正しいのか。

本作鑑賞後、ジレンマに陥った。
もしかしたら僕は誤った道を歩いているのかもしれない。
実際は人を傷つけているのかもしれない。
自分勝手にそう思っていないだけ。
そう思った方がよさそうだ。

LGBTQもようやく当たり前のこととして認識しているだけ。
中学、高校時代ならそんな認識は持ち合わせなかった。
今の子供たちに比べ遅れている言わざるを得ない。
男性至上主義の老人を非難するのは簡単だが、そんな権利は僕にあるのだろうか。
自分の中の「常識」で正義感を振りかざしているだけ。

「常識」を疑え!
本作は僕に突き刺さしてきた。
それは主役の吾郎ちゃんと同じ状況。
最後のセリフがすべてを物語っているのかもしれない。

ここまで書いたところで映画の内容は全く分からないと思う。
まあ、いつものことか・・・。

少しだけ解説すれば、それぞれ悩みを抱える稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、
佐藤寛太らが一つの事件を基に絡み合い、自身の存在をあからさまにしていく。
ちょっとまとめすぎか。
これでも全然分からないね。

朝井リョウの原作は未読なので、映画がどこまで忠実かは分からないが、
本作から性的指向の多様性を知るのも悪くはない。
受け止め方も人によって異なる。
自分の常識から、あり得ん!と断罪する人がいてもおかしくはない。
そんな人を僕は非難できない・・・。

それにしてもこれだけ可愛くない新垣結衣は初めて。
後半はイキイキとしてくるが、
前半は映画評論仲間Bushさんがいうように完全に目が死んでいた。
それは生き辛さの証。
抜群の演技ともいえるけど。

できれば毎日明るい表情で生きていたい。
そのためには「正欲」を捨てること。
そんなふうに思わせてくれる作品だった。

映画「私がやりました」

昨年は韓国映画が面白いといい、かなりの本数を鑑賞。
今年はフランス映画か。
年に1本観るか観ないか程度だったが、今年はこれで4本目。
いずれも面白い作品ばかり。

これまで機会を捉えてなかっただけか、
それとも急激にフランス映画自体が盛り上がっているのか。
実態は調べないと不明だが、肌感覚として発信力が増しているように思う。
先日の「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」もそうだが、
実社会にメスを入れる堂々とした作品が目立つ。

本作はジャンルとしてはコメディ。
ユーモアたっぷりに描いたクライムミステリーと紹介されているが、僕はコメディと認識。
違うのかな?

本作はやたらめったら喋りまくる。
フランス語の分からない僕は字幕を追い続ける。
もし、フランス語が理解できたのなら、
そのニュアンスや微妙な言い回しでコメディかミステリーか判断できるのだろう。
国特有の文化もあるだろうし・・・。

舞台は1930年代のパリ。
当時のフランスは女性に地位が低く、何かと軽んじられる。
その中で這い上がる三流女優と貧乏弁護士、
そして、かつての大女優が自己主張バリバリに展開していく。

計算高い女性が世の中を上手く渡っていく一方で、男どもは何とも情けない。
皮肉が込められているかどうかはともかく、体裁や恰好を気にする男と
欲望をむき出しで戦いを挑んでいく女性陣のコントラストが面白い。
どんな時代も女性の方がしたたかで優秀なんだろうね。

本作は3人の女優が主役張りの活躍。
弁護士役のレベッカ・マルデールは「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」で若い頃のシモーヌを演じていた。
大女優役のイザベル・ユペールは「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」の主役。

いずれも今年の作品で役どころは異なる。
見方を変えるとフランス映画は特定の女優に頼った作品ばかりか。
4本鑑賞のうち3本が同じ女優。
もう一本はソフィーマルソーだし・・・。
他にも活躍するステキな女優はたくさんいるよね?

ただ僕はレベッカ・マルデールに惹かれる。
日本だと小雪に似た雰囲気を持つが、
堅い役も柔らかい役も柔軟にこなせるのが素晴らしい。
これから好んで観てしまうかも。

ストーリーはあらぬ方向に行ったり来たりするが、
最終的な結末は、なるほどね・・・という感じ。
やはりシアワセになることが大切。

もっと多くの国の映画を観ることが必要だと改めて実感。
次回鑑賞するフランス作品も楽しみにしたいね。

映画「ナックルガール」

Amazonプライムで配信された作品。
何かのタイミングで予告編を見て、早々に鑑賞。
TVCMだったかな?
個人的には面白かったが、レビューを読むと酷評が続く。

簡単に解説すれば、妹が裏社会の組織に監禁され、
プロボクサーの姉が救出するためにその世界に戦いを挑むストーリー。
確かに詰めが甘いというか、矛盾も多い。
映画館で集中力が途切れずに観たのなら、粗が目立ったのかもしれない。

しかし、ここは大目にみよう。
(無料で観ているわけだし・・・)
僕は何気に三吉彩花は気になる女優の一人。
特徴のある顔立ちではないので街で会っても気づかないかもしれない。
スタイルは抜群だが女優の力量としては未知の存在。

だが、なんとなく気になっている。
「ダンスウィズミー」「Daughters(ドーターズ)」も秀作とは言い難いが、
彼女の動きには目を見張るものがあった。

そして、本作。
三吉彩花のアクションを観るだけでも一見の価値はある。
アクションが上手い女優は綾瀬はるかや長澤まさみが挙げられるが、その比ではない。
彼女はその路線だけでも活躍できるのではないだろうか。

どこまで合成やスタントマンが使われているか分からないが、
本作を観る限りほぼすべて自分で演じていると思う。
トレーニングシーンが本物だとすれば相当な体力の持ち主であり、
その鍛え方には感動する。

ボクシングシーンも格闘するシーンも実にサマになっている。
現役のプロボクサーといわれても誰も疑わない。
そんなふうに思ったり・・・。

原作は韓国の人気ウェブコミックとのこと。
韓国映画ならリアリティを感じたかもしれないが、
(そうでもないか)
日本ではあり得ない世界。

現実からは遥か遠い世界を描いているが、設定は目の前の日本。
そのあたりが酷評の理由かもしれない。
何も考えず観ることをおススメしたい。
秋の夜長にはいいと思うし、伊藤英明や窪塚洋介も真剣に演じている。

映画館でないので本作は対象外になるが、
今年は80本を超える作品を観ることができるだろうか。
残り1ヶ月半。
こんな作品で体を慣らし、スパートを駆けていきたい。